異郷にてⅡ 援軍到着  [鷹 那菜葉 紅玉 ミツキ レザン]

鷹さんが入室しました
那菜葉さんが入室しました
記憶たちさんが入室しました
記憶たち : (遠くから、続々と湧いては際限なく訪れる半透明の幽霊
記憶たち : アアア……ア…・…
 : ほんまどんだけいるねん、これーーー!!!!
 : (後天的鬼族とも呼ばれる超筋力をフルに使い全力で殴打する
 : (超剛氣と言われる筋肉形態だ。
那菜葉 : ……っ!!(精霊「雨」をその身に憑依させながら、薙刀を半透明の幽霊たちに振るう
記憶たち : (なすすべなく吹き飛ばされる幽霊たち
記憶たち : ア……ア……(そのまま半透明は透明になり消失していく。
記憶たち : (……が、その消失と入れ替わり、より大勢の別の半透明の幽霊たちが現れる。
記憶たち : ア……アア……(ざっ、ざっ、と幽霊たちの行進する音が聞こえる。
 : でやぁっ!!!(それを思い切り投げ払いながら
 : (………正直まずいな…。この体、カロリー消費しすぎるし……持久戦にはそもそも向いてないんよなぁ……
記憶たち : キシャぁッ…!!(那菜葉の首筋めがけゾンビの如く噛みちぎらんと飛びかかる
那菜葉 : ……、、、(腰がすくむ。反応しきれない。
 : いよっと!!!(飛びかかってきた幽霊に拳の一撃。
 : ……、大丈夫っ?!!氣ぃ抜いてたらあかんでー! 
 : まだまだこれからやー!!
記憶たち : (と言いながらかれこれ数時間この状態のままだ。
 : ぜぇ……ぜぇ……(あかん、息があがってきた
 : (それに嫌な汗もでてきたなぁ……、ちょっと心臓に無理させすぎかな……これは……
 : うん……、いい感じやね。
 : もう少し粘ったら元凶ぶっ叩いて、あの二人がなんとかしてくれやろ!
 : それまでの、もう少しの辛抱やな!!(にかっと笑う
那菜葉 : ……
 : …?
 : おーーーい…、(どうしたんやろ。急にぼーっとして
那菜葉 : (目に涙をうっすらと浮かべている
 : (……え、ええ〜〜………
 : (泣いてるけど……、戦いが怖くなったんかな……、
那菜葉 : 私……
那菜葉 : 私、この人たち知っています……(薙刀をふるいながら
那菜葉 : (顔は呼び手の醜悪さを反映してか醜く歪み、うめき声をあげているが…、
那菜葉 : 雨月藍玉家で働いてくれていた……人たちです……
記憶たち : (そう。那菜葉も全ての人の顔を把握していたわけではないが…、
記憶たち : (数時間、泥沼の持久戦を繰り広げる中で、疑惑は徐々に確信に変わっていった
記憶たち : な、那菜葉様!!!那菜葉様、助けてッ!!!!(那菜葉がそういうや否や、記憶たちの認識に変化が生じたのか、
記憶たち : 那菜葉様………!!!私たちに安息を………!!!アアア………(一斉に那菜葉の名前を口々に呼び始める
 : うお……急にたかりはじめたねぇ……
 : 南無三!!!(それを容赦無くボコ殴りする
 : ……那菜葉ちゃん!!
 : 同情したらあかんで!!!少なくとも、これは生きてた人そのまんまやないやろ!!!
 : 言うたらゾンビみたいなもんや!!
那菜葉 : ……ゾンビ……
記憶たち : ………那菜葉様ァァーーー那菜葉様ァ…………
那菜葉 : ……見れません……、(薙刀をからんと地面に落としてしまう。
那菜葉 : ……だって、あの人たちのまんまの姿だもの……っ!!!
那菜葉 : ……う……うええ………(ついに泣き始めてしまう。
那菜葉 : ごめんなさい……ごめんなさい……私が……お兄様を、お父様を……止められていたら……
 : (え、ええーーーーー!!!!!!!
 : ……ぜぇぜぇ……(息も上がってきた
 : (これ以上は体持たんって、それやのにこのクソアマー!!!
 : (……と0.01秒だけ思ってしまう鷹だったが、すぐに気持ちを切り替える。フォーデンのプロファイターなので、そこはお手のものだ
 : うん…それやったら、僕が全部食い止めるわっ!
 : 那菜葉ちゃんも元気になったら、一緒に戦ってなー!(にかり、と。
 : ……でも、過去は過去やで。いつまでもそうしてたら…、クルーズのみんなにも失礼なん違うん?
那菜葉 : …………
那菜葉 : きっとこれは罰なんです……、
那菜葉 : いなくなってしまった人たちを忘れたように……、
那菜葉 : クルーズ船に乗って、皆と世界を回って、一人だけ楽しんで……
紅玉さんが入室しました
紅玉 : その通り!
紅玉 : (何者かが鷹の背後に忍び寄っている
 : な……!(前の幽霊にちょうど殴りかかっており虚をつかれて急に対応できない!筋肉は急に止まれない!
紅玉 : 全部、君のせいなんだよ、那菜葉。(にっこりと優しく微笑む
那菜葉 : その声は…、
那菜葉 : (那菜葉の脳内を幼い頃の記憶がかけめぐる。眠れない時に話を聞いてくれたり、野に咲く花をプレゼントしてくれた優しい兄の記憶が……、
那菜葉 : お兄様……
紅玉 : ずいぶん楽しそうに笑っていたね。失恋したりもしていたかな、ははは。
紅玉 : うん、ずっと見ていたよ。一部始終をね。
紅玉 : ……ずっと考えていたんだ。どうしたら君たちを一番簡単に倒せるだろうって。
紅玉 : こんな風にね。(紅玉の周囲に固有結界が広がり、鷹と紅玉を包む。
 : ………
 : (「体が弱いんだから、しっかり寝ていないとダメよ」
 : (「将来の夢、格闘家??」「もやしが何いってんだ?!きゃはは!!」「お前ずっと病院の世話になっているじゃねえかよ!!」
 : (……あれ、頭がぼーーーっとしてきた。
 : (なんで急にこんなこと思い出すんやろ…
紅玉 : うん。「罪ありき」だね。
紅玉 : (過去の想念を読み取り、束ね、増幅させ、現在に顕現させる。
紅玉 : (過去の心的な、身体的な状態を一時的に現在に再演させる。
紅玉 : (それが紅玉の能力であり——————
 : あが …  あがががが………
 : (心臓が……
紅玉 : 残念ながら命まで奪うことはできないけれども…、
紅玉 : ちょっと寝ているだけで、もうゲームオーバーなんだよね。この状況。
 : (ドシーーーン、と凄まじい音を立てながら、
 : (鷹の体は地面に倒れこむ
紅玉 : おやすみ、ひ弱なボクちゃん。ちょっと気を失っていてね。
 : ————————
 : (鷹の意識はここで一旦、途切れる。
鷹さんが退室しました
那菜葉 : た、鷹さんッッ!!!!(急いで駆け寄る
紅玉 : あーーーあーーあーーー、
紅玉 : また君のせいで人が死んじゃったね。(まあ、死んでないんだけどそうは言わないよ。
紅玉 : この人たちも、みんな君のせいだっていってるよ。那菜葉。
記憶たち : アア……那菜葉様………タスケテ…………
紅玉 : 泣いても許してなんかくれないよ、みんな。
紅玉 : 昔から甘いところがあったけど、まだ変わってないんだね。
紅玉 : うん、昔と何一つ変わっていないね。(にこりと穏やかな笑みで
那菜葉 : う……
紅玉 : (紅玉の固有結界がさらに範囲を広げ、那菜葉もその中に収める。
那菜葉 : …………
那菜葉 : (なんだろ、頭がぼーっとしてきた…
紅玉 : 君だけが止められたんだ。この戦いを。
紅玉 : 僕も、お前の父親も……狂っていた。
紅玉 : そんなことはわかっていただろう……。
那菜葉 : (優しい、優しいお父様………
那菜葉 : (那菜葉の脳裏に慈悲を懇願する農家をいびり、金銭を巻き上げ、ほくそ笑んでいる父親の姿がフラッシュバックする。
紅玉 : お前の母だって同じだ……、
那菜葉 : (父親の、人々の思いを踏みにじるシーンがいくつもフラッシュバックする。
紅玉 : ずっと父親の悪事を見て見ぬふりをしてきた……
紅玉 : 正常な神経じゃ、ないよねえ。あはは。
那菜葉 : お母様……お父様……(那菜葉の頬に涙がつーっと静かに伝う。
紅玉 : ……お前だけが「まとも」だったんだ。
紅玉 : ……お前だけが止められたんだ。
紅玉 : ……どうして止めてくれなかったんだ。
紅玉 : どうして止めてくれなかったんだ!!!
那菜葉 : 私は……、怖くて……
紅玉 : (那菜葉の心に過去の想念が幾重にも重なり、のしかかる
那菜葉 : ————————
那菜葉 : (そうだ私は…、
那菜葉 : (消えてしまえばよかったんだ
紅玉 : (そうして、その思いとともに那菜葉は言葉を発することができなくなった。過去の再演である。
記憶たち : アア……那菜葉様………タスケテ…………
那菜葉 : (ごめんなさい、ごめんなさい……
那菜葉 : (お父様の、お兄様の、私の罪が、どうか許されますように……、亡くなった雨月藍玉家の人々がどうか安寧に過ごせていますように……
那菜葉 : (光のない目で、ラプレーンで毎日水龍の神殿で祈っていた文句を、心の中でつい繰り返してしまう。
那菜葉 : ——————
那菜葉 : (もはや、戦闘できる状態ではないことは明らかだ。
紅玉 : あははははははははは!!!
紅玉 : 愛花、愛花……、好きだよ……愛花……、今、今……、会いに行くからね……
紅玉 : うん……今度は一緒に……ずっと過ごそうね………
記憶たち : ア……アア……(半透明の幽霊たちは倒れている鷹と、ぼーっと立っている那菜葉に構わずに、
記憶たち : (一路ルプ・ウへと歩を進めようとする
記憶たち : (……と、その時。
記憶たち : (そらに燦めくは一輪の……傘?
ミツキさんが入室しました
ミツキ : 太陽落下傘ッ!!!!
ミツキ : (亡き妻への思いを一人ぶつぶつと語る紅玉に直撃する。ミツキは空気を読まないし、太陽落下傘とはかくも恐ろしい技なのである。
ミツキ : ……(そして着地するや否や
ミツキ : ……バカ野郎!!(突っ立っている那菜葉の顔面にドロップキックをかます。
那菜葉 : (光のない目で地面をずさーっとスライドしていく。
レザンさんが入室しました
レザン : …… いやー、本当に……(猛進ミツキにやや遅れて現れる白装束
レザン : 勇ましいですよね、ミツキは……
レザン : ちょっと怖いくらいです
ミツキ : (直感的にディスられてることを察しレザンを睨む。
レザン : ま、まあともかく!カッコ良くイイ感じの登場というハードルを(ミツキが)越えた我々に隙はありません!(ミツキの視線に汗笑い浮かべつつ
レザン : 敢えてこう言わせて頂きましょう! 「間に合ったな」と!
レザン : ……えぇ。(じり、と汗が滲む。 無限に湧き出る怨霊達。見た事も無い空模様。 考えた事も無かった、生まれ故郷の様子。
レザン : (…こんなの信じたくない。見たくない。 逃げ出してしまいたい。 この期に及んでそんな想いが体中を駆け巡る。
レザン : ……(でも……、、
ミツキ : レザン。
ミツキ : …………勝つよ。(ぐっと拳を握って。
レザン : ―――、 えぇ。
レザン : 解ってます。 …ここで退いたら、もっと怖い物を見てしまいそうですからね…!(く、と片手の甲を見せるように持ち上げると
レザン : ―――――命じます。(目を閉じると、手の甲に紋様が現れ――光る。
レザン : ―――― 王権、執行。 
レザン : 醒きなさい。 我が城<くに>よ――――!
レザン : ――――――(言葉の後、数泊。 ズシン、、、と砂の大地が揺れる。
レザン : (そして――――一路ルプ・ウへと侵攻する霊達を阻むように。
レザン : (まるで街の全てを守るように、その一枚が崖のような巨大な白壁が聳え立っていく―――――!
レザン : (………私に与えられた役割。私が逃げてきたモノ。
レザン : (―――……国防。
レザン : …………あぁ、、、
レザン : 出してしまったァ…………!(片手で頭抱えて ………やってる事とメンタルがまるで噛み合っていない!
レニェさんが入室しました
レニェ : ふっふっふ。(なぜか出てきた城の上に乗っかってどやっている人影。
レニェ : ……大きくなったな、レザン。
レニェ : そして雨月藍玉紅玉!!
レニェ : ルプ・ウは誰にも渡さぬぞ!!(びしっと城の上から指さす。
レザン : ―――…… 姉上!!(驚きと歓喜の混じった声で顔を上げて
那菜葉 : (助太刀は到着した!! はたして那菜葉、レザン、レニェたちは紅玉を止められるのか!
那菜葉 : (次回に続く!
那菜葉さんが退室しました
記憶たちさんが退室しました
レザンさんが退室しました
紅玉さんが退室しました
ミツキさんが退室しました
レニェさんが退室しました
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最終更新:2021年02月13日 03:00