GLQ305 [アマツ 海咲]

アマツさんが入室しました
アマツ : ――王神帝の御一行がここに来る。
アマツ : それも”争い”ではなく”救い”が目的で。
アマツ : ……風谷の言う通り、ここ(ルインズベルト)は一枚岩じゃない。
アマツ : 現行継続の保守派から、新たな市長を忌避する、あるいはアナタと同じで敵討ちが目的の革新派。
アマツ : ……最近じゃ平和に暮らせるならっていう和睦派も多いわね。 事なかれって時点で保守派なんだろうけど。
アマツ : 今、唯我の言葉がルインズに響き渡れば影響と混乱は必死ね。
アマツ : 簡潔に状況整理するとこんな所?(腕を組み直して
アマツ : それで、海咲。
アマツ : 貴女は、どうしたいの――?
海咲さんが入室しました
海咲 : したい事は・・・
海咲 : 変わらない。
海咲 : ……ジジイを弔ってあげたい。
アマツ : それって、より具体的な行動に粒度を落とすと?
海咲 : 難しい事を言うのね。
海咲 : それも変わらないよ。
海咲 : ジジイの切り札として育てられた私達で、
海咲 : 闘って唯我達を倒す。
海咲 : そして、表の世界の街にも住むの。
アマツ : …………。最悪、ルインズベルトの保守派から板挟みになる可能性もあるわよ。
海咲 : ・・・。
海咲 : そうなの。
アマツ : それでも構わない? 説得、する?
海咲 : ううん。困ってるよ。天芲。
アマツ : ……
海咲 : 保守派とか革新派とかはわからないけど、
海咲 : 私はルインズベルトのみんなを傷つけたいわけじゃないんだ。
アマツ : ……でも、それより優先することがある。 ……だから、戦うのよね。
海咲 : …うん、私は戦う。闘えるから。そのために生きてきたもの。
海咲 : でも、私達ルインズベルト全員がそうじゃあないでしょ。
アマツ : そうね。 もっと言えば戦えるけど、闘わない者もいるし、逆も然りね。
海咲 : 天芲は唯我がココまで攻めてきたらどうする?
海咲 : 一緒に闘ってくれる?
アマツ : どうかしらね。アイツも信条が知れないから、まずは問答するでしょうね。
アマツ : 納得するなら闘わないし、納得できないなら闘うと思うわ。
海咲 : うん。良かった。
アマツ : …………、、、 判断はドライね(何処か申し訳無さそうに
海咲 : いいよ。大丈夫。
海咲 : 私達を見捨てたり裏切ったりはしないでしょ?
アマツ : ええ。貴女が自分を裏切らない限りはね。
海咲 : ふふ。大丈夫よ。
アマツ : 唯我に肩を持ってるけど、結果的に迫害されるリスクもあるから、そこも織り込み済みね。
アマツ : その時は隠居かしらね(は~ぁ、と勿体なさそうに吐息
アマツ : ま。わかったわ。 貴女もそこまで覚悟決めてるなら。
海咲 : 覚悟、ね。
海咲 : (海咲に自覚はない。これは覚悟ではなく狂信に近い。
海咲 : (ルインズベルトに生まれ、ジジイに育てられた、このルーインズに住まう者ならば、
海咲 : (“当然みんなそう考えるだろう”という脅迫に似た信頼。信者めいた思い込み。
アマツ : (振り上げた拳と形容するほど、浅い感情では無いのだ。
海咲 : (ジジイが居なくなっても彼女の中に残る、強固すぎるが故に不安な行動原理
アマツ : (彼女の海底にはきっと、今でも煮え滾るものがあるのだろう。
アマツ : (私には無いが――……理解は出来る。 それが、ルインズベルトと云うものだ。
アマツ : ……(踵を返す
アマツ : いらっしゃい。 見せたいものがあるの。(顎で引いて
海咲 : うん。
アマツ : (そうして到着するは神宮司の応接室。
海咲 : (素直について行く
アマツ : (会議室にも使われる殺風景な部屋だが……女神の肖像画と戦兵の肖像画がある。
アマツ : (女神の画と手を合わせるように触れる――と。 腹底へ響く、石畳が軋む地鳴り音。
アマツ : (やがて暖炉だった部分が開き……隠し部屋への入口となる……!
海咲 : え・・・?
アマツ : ……。 古典的でしょ。 (ジジイの趣味ね、と嘲笑する。
海咲 : そうね。驚いた。
アマツ : ただ、貴女じゃ開けられないわ。 あえてそういう風に仕掛けられてる。(奥に進む
海咲 : …そうなんだ。(周りを見回しながらついていく
アマツ : (何て変哲もない無機質な部屋の中央には台座があり何かが飾られている……ネックレス?
アマツ : ……神宮司のジジイがネシスの街を掌握できたのは何故だと思う?
海咲 : …? 私達が居たから…?
アマツ : イレギュラーを排除・圧政するという意味ではね。(合ってるわ、と
アマツ : 奴にカリスマがあった? 市政術に長けていた? ……どれも違う。
アマツ : 確かに奴は強かだったわ。アイツの考える帝王学、未だに覆せないし。
アマツ : けど、それだけじゃ足りない。 人の口に戸は立てられない。
アマツ : 池や川の水が、やがて海に還るのを止められないようにね。
海咲 : …どういうこと?
アマツ : ……死敗者<マスターオブルインズベルト>には、片割れがある。
海咲 : ……………片割れ?
アマツ : (視線をネックレスにくれる。 海咲に進めと言わんばかりに
海咲 : ………?(ネックレスの元まで近づいて行く
アマツ : 死敗者は言わばルインズベルトの父よ。 ルインズベルトのすべてを掌握し、最大の矛とする。
アマツ : でもそれじゃ足りない。 アイツの悪どいカリスマや市政術を手助けする”例外<アーティファクト>”が要る。
アマツ : それが これよ。
アマツ : 吮灰遮<マザーウィル・オブ・ルインズベルト>。
海咲 : …吮灰遮<マザーウィル・オブ・ルインズベルト>・・・?
アマツ : 平たくいえば集団洗脳に近いわね。ルインズベルト内の民意を寄せていく。
アマツ : どれほど効果があるかは解らないわ。けど、まぁ。 そうね。街一つぐらいなら支配してみせる。
アマツ : 神宮司ほどの”思想”を持った奴ならね。
アマツ : ……私は主義思想を持たない。 すべて平等に、冷静に判断するように育てられた。
アマツ : だからこれを扱えないし、だからこそ、これの鍵役を任されてた。
アマツ : ……海咲。貴女、弔いだと言ったわね。 具体的な行動や指針ではなく、掲げる夢や思想として。
アマツ : 貴女なら”これ”を扱える筈よ。 ……いえ、そうでなくてはならないわ。
アマツ : (神宮司が扱えない事態を想定していたのか、果たしてその目論見は、今や分からない)
アマツ :  …… 貴女は、これを扱えるように育てられた。
アマツ : 案内役は果たしたわ。 次は貴女が選びなさい。 ……使うも、捨てるも……
アマツ : 神にも悪魔にもなれる。 それは、貴女次第よ――――。
アマツさんが退室しました
海咲さんが退室しました
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最終更新:2021年07月16日 23:54