「二手に別れる、というのはどうでしょう?」
真っ直ぐに、悲鳴嶼の目を見て提案するしのぶ。
ベッドの上でくつろいでいたデビハムも、その言葉に顔を上げる。
二人分の視線を受けたしのぶは至って冷静なまま続けた。
ベッドの上でくつろいでいたデビハムも、その言葉に顔を上げる。
二人分の視線を受けたしのぶは至って冷静なまま続けた。
「ここで延々と顔を突き合わせていても、時間の無駄。
かといってどちらか一方に三人揃って行き、何の収穫も得られなければ、それはそれで無意味に時間を消費した事になります」
「だから別々に行動する、か」
「はい。街と竈門家にそれぞれ向かい、デビハム君はどちらかに付いて来てもらう事となりますね」
かといってどちらか一方に三人揃って行き、何の収穫も得られなければ、それはそれで無意味に時間を消費した事になります」
「だから別々に行動する、か」
「はい。街と竈門家にそれぞれ向かい、デビハム君はどちらかに付いて来てもらう事となりますね」
しのぶの提案に悲鳴嶼は険しい表情を浮かべる。
二手に別れるという案、それ自体は悲鳴嶼の方でも一つの手として考えていた。
三人揃って竈門家に向かっても鬼殺隊の者がいなかったら無駄であるし、反対に街へ行って何もなければやはり竈門家に行くべきだったとなる。
それならいっそ別々に行動した方が良いと言うのは分かる。
街も竈門家も、病院からそう遠くはない。
各々で調べ終えたら、病院に戻って合流も良いだろう。
デビハムをどちらかに同行させるのにも反対は無い。
まだ明確に敵か味方かはっきりしない彼を、一人で行動させるなどすべきではないのだから。
二手に別れるという案、それ自体は悲鳴嶼の方でも一つの手として考えていた。
三人揃って竈門家に向かっても鬼殺隊の者がいなかったら無駄であるし、反対に街へ行って何もなければやはり竈門家に行くべきだったとなる。
それならいっそ別々に行動した方が良いと言うのは分かる。
街も竈門家も、病院からそう遠くはない。
各々で調べ終えたら、病院に戻って合流も良いだろう。
デビハムをどちらかに同行させるのにも反対は無い。
まだ明確に敵か味方かはっきりしない彼を、一人で行動させるなどすべきではないのだから。
が、分かれて行動するという事は、当然戦力の分散に繋がる。
会場には体が別人になっているとはいえ、あの無惨もいるのだ。
鬼殺隊の戦力を総動員し、それでも多大な犠牲を出して倒したあの鬼が。
今の無惨が具体的にどれくらいの力を持っているのかは不明だが、危険な存在である事は確か。
そんな相手といつ遭遇してもおかしくないのに、わざわざ戦力を分散させるのはどうなのかと悩む。
会場には体が別人になっているとはいえ、あの無惨もいるのだ。
鬼殺隊の戦力を総動員し、それでも多大な犠牲を出して倒したあの鬼が。
今の無惨が具体的にどれくらいの力を持っているのかは不明だが、危険な存在である事は確か。
そんな相手といつ遭遇してもおかしくないのに、わざわざ戦力を分散させるのはどうなのかと悩む。
しかし、自分達があれこれ話し合っている最中にも時間は過ぎていく。
その間に無惨や殺し合いに乗った参加者による被害が拡がり、鬼殺隊の仲間や善良な者が危機に陥っているかもしれない。
慎重に動く事の重要性は理解しているが、迅速に動く事もまた必要。
だからこそ、しのぶも危険は承知で別行動を提案したのだろう。
その間に無惨や殺し合いに乗った参加者による被害が拡がり、鬼殺隊の仲間や善良な者が危機に陥っているかもしれない。
慎重に動く事の重要性は理解しているが、迅速に動く事もまた必要。
だからこそ、しのぶも危険は承知で別行動を提案したのだろう。
殺し合いが始まって既に数時間が経過している。
準備を疎かにするつもりはないが、いい加減自分達も何らかの行動をせねばならない。
故に、ここは多少危険を伴えど行動範囲を広めた方が良いやもしれぬ。
準備を疎かにするつもりはないが、いい加減自分達も何らかの行動をせねばならない。
故に、ここは多少危険を伴えど行動範囲を広めた方が良いやもしれぬ。
考えを纏めた悲鳴嶼は、ゆっくりと口を開いた。
◆◆◆
「ごめんなさい、デビハム君の考えを聞かずに決めてしまって」
「オイラは優しいから気にしてないデビ~。それにオイラも街はちゃんと調べられてなかったし、丁度いいデビ」
「オイラは優しいから気にしてないデビ~。それにオイラも街はちゃんと調べられてなかったし、丁度いいデビ」
数十分後、各々出発の準備を終えた三人は入り口前にいた。
準備と言っても、しのぶが集めた医療品を幾つか悲鳴嶼にも渡したくらいだが。
しのぶのような知識は無いが、簡単な処置くらいなら悲鳴嶼も可能。
もし到着した先で負傷者がいたなら、きっとこれらの道具が必要になるはず。
準備と言っても、しのぶが集めた医療品を幾つか悲鳴嶼にも渡したくらいだが。
しのぶのような知識は無いが、簡単な処置くらいなら悲鳴嶼も可能。
もし到着した先で負傷者がいたなら、きっとこれらの道具が必要になるはず。
悲鳴嶼は竈門家に、しのぶとデビハムは街へ行く事になった。
デビハムがどちらに行きたいかは本人に聞いたが、少し考えてから街へ行くと返答。
甜花に騙され戦兎に襲われたせいでロクに調べられなかったので、改めて使える物や仲間になる人間がいないか調べたい。
もしまだ戦兎達が街にいるのなら、今度は逆にとっちめてやりたい。
このような理由を説明し、しのぶに同行すると決めた。
デビハムがどちらに行きたいかは本人に聞いたが、少し考えてから街へ行くと返答。
甜花に騙され戦兎に襲われたせいでロクに調べられなかったので、改めて使える物や仲間になる人間がいないか調べたい。
もしまだ戦兎達が街にいるのなら、今度は逆にとっちめてやりたい。
このような理由を説明し、しのぶに同行すると決めた。
とはいえ、これらはあくまで表向きの理由に過ぎない。
(うぐぐ、この女を一人であいつらに会わせてオイラの嘘がバレたらマズいデビよ~!)
しのぶと悲鳴嶼には、戦兎と甜花の悪評を伝えてある。
それを信じて戦兎達と遭遇し、問答無用で戦闘になってくれれば万々歳だ。
だがもしも、しのぶが戦兎達にいきなり襲い掛からず、まずは言葉で事の真相を確かめようとしたら?
その結果、デビハムよりも戦兎達の方が信用できるとあちらの側に付かれたら、余計に敵を増やしてしまう。
更に親しい仲のしのぶから事情を説明され、悲鳴嶼までデビハムの敵に回れば非常に面倒。
ならばここはしのぶに付いて行き、もし戦兎達と遭遇しても話し合いで解決、とはならないよう誘導する必要がある。
それを信じて戦兎達と遭遇し、問答無用で戦闘になってくれれば万々歳だ。
だがもしも、しのぶが戦兎達にいきなり襲い掛からず、まずは言葉で事の真相を確かめようとしたら?
その結果、デビハムよりも戦兎達の方が信用できるとあちらの側に付かれたら、余計に敵を増やしてしまう。
更に親しい仲のしのぶから事情を説明され、悲鳴嶼までデビハムの敵に回れば非常に面倒。
ならばここはしのぶに付いて行き、もし戦兎達と遭遇しても話し合いで解決、とはならないよう誘導する必要がある。
「では行くか。お前ならば大丈夫だとは思うが、十分気を付けるのだぞ」
「はい、悲鳴嶼さんもどうかご無事で。お館様がと合流できたら、よろしくお願いしますね」
「はい、悲鳴嶼さんもどうかご無事で。お館様がと合流できたら、よろしくお願いしますね」
互いの無事を祈り、それぞれの目的地へと出発する。
二人の柱は仲間達や善良な参加者の無事を、デビハムは自分の思い通りにラブが壊れる様を願う。
二人の柱は仲間達や善良な参加者の無事を、デビハムは自分の思い通りにラブが壊れる様を願う。
尤も、彼らの知らない所で事態は悪い方へと転がり続けている。
悲鳴嶼としのぶの仲間、その一人である煉獄は既に命を落とし、お館様こと耀哉に至ってはあろうことか無惨の肉体になった挙句に精神を乗っ取られている。
デビハムが悪評を流した二人組、その内一人は傷ついた身で街を離れ、もう一人は邪悪なスタンド使いの手駒と化した。
デビハムが悪評を流した二人組、その内一人は傷ついた身で街を離れ、もう一人は邪悪なスタンド使いの手駒と化した。
もうじき夜が明ける。
だというのに彼らの進む道は、先見えぬ暗雲が立ち込めているかのようだった。
だというのに彼らの進む道は、先見えぬ暗雲が立ち込めているかのようだった。
【D-2と3の境界 聖都大学附属病院前/早朝】
【悲鳴嶼行冥@鬼滅の刃】
[身体]:坂田銀時@銀魂
[状態]:健康
[装備]:海楼石の鎖@ONE PIECE、バリーの肉切り包丁@鋼の錬金術師
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1、病院で集めた薬や包帯や消毒液
[思考・状況]
基本方針:主催者の打倒
1:竈門家へ向かい、鬼殺隊の仲間や共に戦ってくれる者を探す。(最優先はお館様)
2:探索を終えたら病院へ戻り、しのぶ達と合流
3:無惨を要警戒。倒したいが、まず誰の体に入っているかを確かめる
4:デビハムの話には半信半疑。桐生戦兎と大崎甜花に会い、真相を確かめたい
[備考]
[身体]:坂田銀時@銀魂
[状態]:健康
[装備]:海楼石の鎖@ONE PIECE、バリーの肉切り包丁@鋼の錬金術師
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1、病院で集めた薬や包帯や消毒液
[思考・状況]
基本方針:主催者の打倒
1:竈門家へ向かい、鬼殺隊の仲間や共に戦ってくれる者を探す。(最優先はお館様)
2:探索を終えたら病院へ戻り、しのぶ達と合流
3:無惨を要警戒。倒したいが、まず誰の体に入っているかを確かめる
4:デビハムの話には半信半疑。桐生戦兎と大崎甜花に会い、真相を確かめたい
[備考]
- 参戦時期は死亡後。
- 海楼石の鎖に肉切り包丁を巻き付けています。
【胡蝶しのぶ@鬼滅の刃】
[身体]:アリーナ@ドラゴンクエストIV
[状態]:健康
[装備]:時雨@ONE PIECE
[道具]:基本支給品、鉄の爪@ドラゴンクエストIV、病院で集めた薬や包帯や消毒液
[思考・状況]
基本方針:殺し合いを止め、元の世界に帰る
1:街へ向かい、鬼殺隊の仲間や共に戦ってくれる者を探す。(最優先はお館様)
2:探索を終えたら病院へ戻り、悲鳴嶼さんと合流。
3:無惨を要警戒。倒したいが、まず誰の体に入っているかを確かめる
4:もしも上弦の弐がいたら……
5:デビハム君の話には半信半疑。桐生戦兎と大崎甜花に会い、真相を確かめたい
[備考]
[身体]:アリーナ@ドラゴンクエストIV
[状態]:健康
[装備]:時雨@ONE PIECE
[道具]:基本支給品、鉄の爪@ドラゴンクエストIV、病院で集めた薬や包帯や消毒液
[思考・状況]
基本方針:殺し合いを止め、元の世界に帰る
1:街へ向かい、鬼殺隊の仲間や共に戦ってくれる者を探す。(最優先はお館様)
2:探索を終えたら病院へ戻り、悲鳴嶼さんと合流。
3:無惨を要警戒。倒したいが、まず誰の体に入っているかを確かめる
4:もしも上弦の弐がいたら……
5:デビハム君の話には半信半疑。桐生戦兎と大崎甜花に会い、真相を確かめたい
[備考]
- 参戦時期は、無限城に落とされた直後。
【デビハムくん@とっとこハム太郎3 ラブラブ大冒険でちゅ】
[身体]:天使の悪魔@チェンソーマン
[状態]:ダメージ(中)
[装備]:秋水@ONE PIECE、アトラスアンクル@ペルソナ5
[道具]:基本支給品、ドロン玉×1@ペルソナ5
[思考・状況]基本方針:優勝してかっこいい悪魔の姿にしてもらうデビ
1:街に行くアイツら(戦兎と甜花)がいたら、悪者に仕立て上げてやるデビ
2:オイラらしいやり方で参加者のラブをぶっ壊すデビ
3:アイツら(戦兎と甜花)の悪評をばら撒いてやるデビ
[備考]
※参戦時期はハム太郎たちに倒されて天使にされた後。
[身体]:天使の悪魔@チェンソーマン
[状態]:ダメージ(中)
[装備]:秋水@ONE PIECE、アトラスアンクル@ペルソナ5
[道具]:基本支給品、ドロン玉×1@ペルソナ5
[思考・状況]基本方針:優勝してかっこいい悪魔の姿にしてもらうデビ
1:街に行くアイツら(戦兎と甜花)がいたら、悪者に仕立て上げてやるデビ
2:オイラらしいやり方で参加者のラブをぶっ壊すデビ
3:アイツら(戦兎と甜花)の悪評をばら撒いてやるデビ
[備考]
※参戦時期はハム太郎たちに倒されて天使にされた後。
58:サムライハート | 投下順に読む | 60:いずれ燃えゆく運命の中で |
時系列順に読む | ||
49:たとえば絶対嘘だろって話に限って実は本当だったと思いきややっぱり嘘だったていう探り合い | 悲鳴嶼行冥 | 76:一寸先は疑心暗鬼 |
胡蝶しのぶ | 70:心を腐らせる毒 | |
デビハムくん |