『それじゃあ皆、またね〜』
いろはとリトの二人は、風都タワー内のモニターで放送を見ることになった。
斉木空助と名乗る新たな主催メンバーが告げた死者の中に、二人が知る者はいなかった。
もっとも二人の知り合いの精神はもとより参加させられておらず、
この地で出会った参加者も黎斗一人だけなので当然といえば当然なのだが。
そして死者の肉体の身元という予想外の情報の中にも、彼らの知り合いは出てこなかった。
懸念していた事態が起こらなかったことに多少の安堵を覚えるリトだったが、その感情は決して大きなものではなかった。
11人もの人間が、すでにこの地で命を落としたのだ。
それを思えば、自分の都合だけで喜ぶ気にはなれなかった。
斉木空助と名乗る新たな主催メンバーが告げた死者の中に、二人が知る者はいなかった。
もっとも二人の知り合いの精神はもとより参加させられておらず、
この地で出会った参加者も黎斗一人だけなので当然といえば当然なのだが。
そして死者の肉体の身元という予想外の情報の中にも、彼らの知り合いは出てこなかった。
懸念していた事態が起こらなかったことに多少の安堵を覚えるリトだったが、その感情は決して大きなものではなかった。
11人もの人間が、すでにこの地で命を落としたのだ。
それを思えば、自分の都合だけで喜ぶ気にはなれなかった。
そしてもう一つ気がかりなのが、ボーナスとして提示された「肉体の情報付きの名簿」。
これが手に入れば、「知り合いの肉体が参加していないか確かめる」というリトの目的は一気に解決する。
だがそれを得るための条件は、他の参加者を殺すこと。
リトにとって、とうていのめる条件ではない。
ならば、すでに殺人を犯している参加者を倒して奪い取るしかない。
だが戦闘力の低いリトにとって、そちらもまた困難。
だからといって、いろはに戦闘を強要するわけにもいかない。
結局のところよほどの幸運にでも恵まれなければ、手に入れるのは困難という結論に至ってしまう。
これが手に入れば、「知り合いの肉体が参加していないか確かめる」というリトの目的は一気に解決する。
だがそれを得るための条件は、他の参加者を殺すこと。
リトにとって、とうていのめる条件ではない。
ならば、すでに殺人を犯している参加者を倒して奪い取るしかない。
だが戦闘力の低いリトにとって、そちらもまた困難。
だからといって、いろはに戦闘を強要するわけにもいかない。
結局のところよほどの幸運にでも恵まれなければ、手に入れるのは困難という結論に至ってしまう。
「結城さん? 結城さーん」
つい考え込んでしまったリトであったが、いろはに呼びかけられ我に返る。
「ああ、ごめん。ちょっと自分の世界に入っちゃって。
で、何?」
「とりあえず、地図の確認をしておかない?
新しく表示された施設から、何かわかるかもしれないし」
「うん、わかった」
で、何?」
「とりあえず、地図の確認をしておかない?
新しく表示された施設から、何かわかるかもしれないし」
「うん、わかった」
いろはに促されるがままに、リトは荷物から地図を取り出す。
空助が言っていたとおり、そこには最初に確認したときにはなかった施設名がいくつも出現していた。
自分たちが今いる「風都タワー」に、先ほど立ち寄った「葛飾署」。
中には「ジョースター邸」や「竈門家」といった、個人名が冠された施設もある。
空助が言っていたとおり、そこには最初に確認したときにはなかった施設名がいくつも出現していた。
自分たちが今いる「風都タワー」に、先ほど立ち寄った「葛飾署」。
中には「ジョースター邸」や「竈門家」といった、個人名が冠された施設もある。
「これ、変じゃないかな?」
「たしかに。病院とか、このタワーみたいに目立つ建物なら地図に載せるのもわかるけど……。
なんで個人の家が載ってるんだ?」
「たぶん、誰かにとって重要な場所なんだよ」
「というと?」
「名簿にはジョースターさんも竈門さんもいないから、本人ではないだろうけど……。
たぶん、参加者の中にその家の住人とつながりのある人がいるんだよ。
その人が、地図のこの名前を見たら……」
「そこに行ってみようって思うわけか」
「そういうことだね」
「たしかに。病院とか、このタワーみたいに目立つ建物なら地図に載せるのもわかるけど……。
なんで個人の家が載ってるんだ?」
「たぶん、誰かにとって重要な場所なんだよ」
「というと?」
「名簿にはジョースターさんも竈門さんもいないから、本人ではないだろうけど……。
たぶん、参加者の中にその家の住人とつながりのある人がいるんだよ。
その人が、地図のこの名前を見たら……」
「そこに行ってみようって思うわけか」
「そういうことだね」
自分と同じ結論に達したリトに対し、いろはは大きくうなずいてみせる。
「けど、なんかよくわからなくなってきたな……。
知り合いの家があるってことは、この島に元々住んでた人が参加者の中にいるってこと?」
「いや、そういうことじゃないと思う。
たぶん施設のほとんどは、この殺し合いのために用意されたものだよ。
この島は結構大きいみたいだけど、それでも大学附属の病院なんて普通は島にはない。
そんな大きな病院が、山の麓にぽつんと建ってるのも不自然だし。
それに……葛飾署は東京の葛飾区にあるものでしょ?」
「うん、そりゃそうだ……。
でも、施設をよそから持ってきたとしたらそれはそれで不自然じゃないか?
民家一軒移動させるのでも半端じゃない手間がかかるだろうし、ましてやこんな大きい建造物を?」
知り合いの家があるってことは、この島に元々住んでた人が参加者の中にいるってこと?」
「いや、そういうことじゃないと思う。
たぶん施設のほとんどは、この殺し合いのために用意されたものだよ。
この島は結構大きいみたいだけど、それでも大学附属の病院なんて普通は島にはない。
そんな大きな病院が、山の麓にぽつんと建ってるのも不自然だし。
それに……葛飾署は東京の葛飾区にあるものでしょ?」
「うん、そりゃそうだ……。
でも、施設をよそから持ってきたとしたらそれはそれで不自然じゃないか?
民家一軒移動させるのでも半端じゃない手間がかかるだろうし、ましてやこんな大きい建造物を?」
新たな疑問を口にするリトであったが、すぐに自力でその答えに思い当たる。
「いや、それこそ魔法があれば可能なのか……?
というか、考えてみればデビルーク星の科学力なら建物を一瞬で移動させるとかできそうだしな……。
環さんは、魔法の専門家としてどう思う?」
「いや、私は魔法少女だけど専門家ってわけじゃ……。
実際に会ったことある魔法少女も、そんなに多いわけじゃないし。
でも魔法は、常識を超越した力っていうのは間違いないよ。
だから、できないとは言い切れない」
というか、考えてみればデビルーク星の科学力なら建物を一瞬で移動させるとかできそうだしな……。
環さんは、魔法の専門家としてどう思う?」
「いや、私は魔法少女だけど専門家ってわけじゃ……。
実際に会ったことある魔法少女も、そんなに多いわけじゃないし。
でも魔法は、常識を超越した力っていうのは間違いないよ。
だから、できないとは言い切れない」
そう言いながら、いろはの脳裏には具体的なイメージが浮かんでいた。
それは神浜市で様々な事件に関わっていた魔法少女達の組織、「マギウスの翼」。
彼女たちのように大勢の魔法少女が主催陣営に所属していたとしたら、このごった煮のような島を作り上げることも可能かもしれない。
それは神浜市で様々な事件に関わっていた魔法少女達の組織、「マギウスの翼」。
彼女たちのように大勢の魔法少女が主催陣営に所属していたとしたら、このごった煮のような島を作り上げることも可能かもしれない。
「とりあえず、方法を考えても今すぐ役に立つわけじゃないし、このくらいで切り上げようか。
もう黎斗さんが来てるかもしれないし、入り口まで行ってみようよ」
「そうだな……。了解」
もう黎斗さんが来てるかもしれないし、入り口まで行ってみようよ」
「そうだな……。了解」
いろはに従い、リトは地図を閉まってカバンを背負い直した。
いろはも同様の動作を行い、歩き出す。
その最中、いろはの中では二つの懸念が渦巻いていた。
いろはも同様の動作を行い、歩き出す。
その最中、いろはの中では二つの懸念が渦巻いていた。
一つは、自分の頭が異様に冴え渡っていること。
いろはは決して頭が悪いわけではないが、頭脳派というわけでもない。
あくまで、年相応の頭脳の範疇である。
だが先ほどまでの考察で、彼女は自分でも驚くほどの推察力を発揮することができた。
そのことが、「自分の精神が高町なのはの肉体に侵食されているのではないか」という彼女の疑念を加速させる。
いろはは決して頭が悪いわけではないが、頭脳派というわけでもない。
あくまで、年相応の頭脳の範疇である。
だが先ほどまでの考察で、彼女は自分でも驚くほどの推察力を発揮することができた。
そのことが、「自分の精神が高町なのはの肉体に侵食されているのではないか」という彼女の疑念を加速させる。
もう一つは、会場内の施設について。
参加者に関わりが深い施設が外部から移設されているとすれば、当然いろはに関わる施設がこの地に存在している可能性もある。
現在のいろはにとってもっとも縁のある場所といえば、下宿先であり魔法少女達の拠点でもあるみかづき荘だろう。
大切な居場所であるあの家が殺し合いの中で血に染まり、あまつさえ破壊などされたら……。
そう考えるだけで、胸が苦しくなる。
参加者に関わりが深い施設が外部から移設されているとすれば、当然いろはに関わる施設がこの地に存在している可能性もある。
現在のいろはにとってもっとも縁のある場所といえば、下宿先であり魔法少女達の拠点でもあるみかづき荘だろう。
大切な居場所であるあの家が殺し合いの中で血に染まり、あまつさえ破壊などされたら……。
そう考えるだけで、胸が苦しくなる。
(この島に持ってこられてないことを祈るしかないかな、今は……)
心をむしばむ想像を押し殺しながら、いろはは階段を降りた。
◆ ◆ ◆
数分後、二人は1階のエントランスへと到着していた。
「黎斗さんは、まだ来てないみたいだね」
「そうだね」
「そうだね」
他愛もない雑談をかわしながら、二人は歩を進めていく。
その最中、いろははふと自分たちに向けられる視線に気づく。
反射的に、視線の方向へ顔を向けるいろは。
その視界に映ったのは、刀を構えて物陰から飛び出してくる少年の姿だった。
その最中、いろははふと自分たちに向けられる視線に気づく。
反射的に、視線の方向へ顔を向けるいろは。
その視界に映ったのは、刀を構えて物陰から飛び出してくる少年の姿だった。
「危ない!」
とっさにリトを突き飛ばすいろは。
その結果、いろは自身の回避が遅れる。
刀はデイパックのベルトごといろはの肩を切り裂き、鮮血を飛ばした。
その結果、いろは自身の回避が遅れる。
刀はデイパックのベルトごといろはの肩を切り裂き、鮮血を飛ばした。
◆ ◆ ◆
「浅手で済ませたか……。多少は戦いの心得があるようだな」
片膝をつくいろはを見下ろしながら、ギニューは呟く。
放送が始まる直前に風都タワーの前までたどり着いた彼は、放送の後すぐにタワーへと足を踏み入れた。
そこでギニューが感じたにおいは、まさしく警察署で感じたものと同じだった。
ターゲットは、この塔の中にいる。
そう確信したギニューは、物陰に隠れて二人が現れるのを待っていた。
そして、狙いどおり姿を現したいろはたちに奇襲をしかけたのである。
放送が始まる直前に風都タワーの前までたどり着いた彼は、放送の後すぐにタワーへと足を踏み入れた。
そこでギニューが感じたにおいは、まさしく警察署で感じたものと同じだった。
ターゲットは、この塔の中にいる。
そう確信したギニューは、物陰に隠れて二人が現れるのを待っていた。
そして、狙いどおり姿を現したいろはたちに奇襲をしかけたのである。
「だが、私の敵ではない。
我が願いの礎になるがいい!」
我が願いの礎になるがいい!」
いろはに対し、再び刀を振るうギニュー。
だが、いろはは冷静に対処する。
床を転がって斬撃を回避すると、片側だけ引っかかっていたデイパックを放り投げ、レイジングハートを握りしめる。
だが、いろはは冷静に対処する。
床を転がって斬撃を回避すると、片側だけ引っかかっていたデイパックを放り投げ、レイジングハートを握りしめる。
「レイジングハート! セットアップ!」
『Ready』
『Ready』
起動のキーワードを告げられ、レイジングハートはデバイスとしての機能を発揮する。
小さな宝石は長大な杖へと姿を変え、同時にいろはも姿を変える。
その身を包むのは、高町なのはの白いバリアジャケット……ではない。
白地にピンクのラインが入った、フード付きのマント。
その下には、腹部と袖がシースルーになった黒のインナーに、薄桃色のスカート。
手足を包むのは、黒い手袋とブーツ。
サイドテールにまとめられていた長い髪は一度ほどけ、三つ編みにまとめ直されている。
それは紛れもなく、いろはの魔法少女としてのコスチュームであった。
小さな宝石は長大な杖へと姿を変え、同時にいろはも姿を変える。
その身を包むのは、高町なのはの白いバリアジャケット……ではない。
白地にピンクのラインが入った、フード付きのマント。
その下には、腹部と袖がシースルーになった黒のインナーに、薄桃色のスカート。
手足を包むのは、黒い手袋とブーツ。
サイドテールにまとめられていた長い髪は一度ほどけ、三つ編みにまとめ直されている。
それは紛れもなく、いろはの魔法少女としてのコスチュームであった。
「……ハッ! いかん!
あまりに華麗な変身に見とれてしまっていた!」
あまりに華麗な変身に見とれてしまっていた!」
劇的な変化を遂げたいろはについ見とれてしまっていたギニューであったが、「変身」が完了するとすぐさま我に返る。
「なかなか面白い人材だが、死んでもらうぞ!」
距離を詰め、突きを繰り出すギニュー。
いろははそれをサイドステップでかわし、距離を取る。
いろははそれをサイドステップでかわし、距離を取る。
「えーと、ディ、ディバインシューター!」
いろははプロフィールに記載されていたなのはの攻撃魔法を必死で思い出し、それを詠唱する。
それにより数発の魔力弾が出現し、ギニューめがけて発射される。
それにより数発の魔力弾が出現し、ギニューめがけて発射される。
「ふん! この程度のエネルギー弾など!」
しかしギニューにとって、原理は違えどエネルギー弾は見慣れた攻撃である。
あっさりと全ての魔力弾を回避し、また距離を詰めてくる。
あっさりと全ての魔力弾を回避し、また距離を詰めてくる。
『ディバインシューターは誘導制御可能な砲撃魔法です。
発射後の制御を怠らないでください』
「いや、そんなこと言われても!?」
発射後の制御を怠らないでください』
「いや、そんなこと言われても!?」
レイジングハートがアドバイスを送るも、それだけで初めて使う魔法を使いこなせるほどいろはは才能にあふれていない。
斬撃から逃げ回りつつ隙を見て魔力弾を飛ばすが、かすらせるのが精一杯だ。
斬撃から逃げ回りつつ隙を見て魔力弾を飛ばすが、かすらせるのが精一杯だ。
「威力は侮れんレベルのようだが……。
当てられないのではなあ!」
当てられないのではなあ!」
おのれの有利を確信し、ギニューが吠える。
そもそもいろはは遠距離攻撃タイプという意味ではなのはの体と相性がいいが、その本質はヒーラーである。
戦闘経験においてもまだまだ未熟な時期から参加させられており、百戦錬磨の砲撃魔導師であるなのはのスペックをとうてい活かし切れていないのだ。
一方のギニューは、急速に炭治郎の体になじみつつあった。
杉元たちとの戦いでは肉弾戦や飛び道具をメインに戦っていたが、炭治郎のプロフィールを把握した今回は剣術で戦っている。
さらに用いる刀も、炭治郎本人の愛刀だ。
それらが作用し、肉体にしみこんだ動きが少しずつ解凍されているのだ。
人に仇なす鬼を討つために炭治郎が習得した剣術が、凶刃となっていろはを襲う。
そしてついに、呼吸が変わった。
そもそもいろはは遠距離攻撃タイプという意味ではなのはの体と相性がいいが、その本質はヒーラーである。
戦闘経験においてもまだまだ未熟な時期から参加させられており、百戦錬磨の砲撃魔導師であるなのはのスペックをとうてい活かし切れていないのだ。
一方のギニューは、急速に炭治郎の体になじみつつあった。
杉元たちとの戦いでは肉弾戦や飛び道具をメインに戦っていたが、炭治郎のプロフィールを把握した今回は剣術で戦っている。
さらに用いる刀も、炭治郎本人の愛刀だ。
それらが作用し、肉体にしみこんだ動きが少しずつ解凍されているのだ。
人に仇なす鬼を討つために炭治郎が習得した剣術が、凶刃となっていろはを襲う。
そしてついに、呼吸が変わった。
(な、なんだこれは!
急に力が湧き上がってきたぞぉぉぉぉぉ!!)
急に力が湧き上がってきたぞぉぉぉぉぉ!!)
急激な変化に戸惑いつつも、ギニューは体が自然に動くのに任せて剣を振るう。
水の呼吸・壱ノ型 水面斬り
ギニュー本人はまったく理解していなかったが、繰り出された斬撃はそう呼ばれる技だった。
そしてその一撃は、突然速度が上昇した動きに対応しきれなかったいろはの腹を切り裂いた。
そしてその一撃は、突然速度が上昇した動きに対応しきれなかったいろはの腹を切り裂いた。
「う……あ……」
うめき声を漏らしながら、いろはは膝をつく。
バリアジャケットの防御力のおかげで傷が内臓まで達していないのが不幸中の幸いだが、それでも決して小さな傷ではない。
彼女の動きを鈍らせるには十分だ。
バリアジャケットの防御力のおかげで傷が内臓まで達していないのが不幸中の幸いだが、それでも決して小さな傷ではない。
彼女の動きを鈍らせるには十分だ。
「もらったぁ!」
勝利を確信したギニューが、追撃をかけようとしたその時。
奇妙な音声が、その場に響き渡った。
奇妙な音声が、その場に響き渡った。
◆ ◆ ◆
リトは、焦燥に駆られていた。
いろはは自分をかばったせいで負傷し、そのままの状態で不利な戦いに挑んでいる。
助けなければならないと思うのは、当然のことだ。
だが目の前で繰り広げられている戦いは、学生の喧嘩とは次元が違う。
命がけの戦いを経験してきた者同士の激突だ。
たとえ武器を持ったとしても、おそらく自分といろはたちとの差はほとんど埋まらない。
足を引っ張る結果になるのが、目に見えている。
いろはは自分をかばったせいで負傷し、そのままの状態で不利な戦いに挑んでいる。
助けなければならないと思うのは、当然のことだ。
だが目の前で繰り広げられている戦いは、学生の喧嘩とは次元が違う。
命がけの戦いを経験してきた者同士の激突だ。
たとえ武器を持ったとしても、おそらく自分といろはたちとの差はほとんど埋まらない。
足を引っ張る結果になるのが、目に見えている。
(待てよ、武器……?)
リトはふと、自分に支給されたあるアイテムの存在を思い出す。
それは、仮面ライダークロニクルガシャット。
説明書によれば、これを使うことで「仮面ライダー」に近しい姿に変身できるらしい。
これのベースを作った黎斗の話では、仮面ライダーとは都市伝説で語られるヒーローだという。
リト自身はそんな都市伝説はまったく知らないし、ゲームソフトでヒーローに変身できるというのもよくわからないが、
その辺はこの際どうでもいい。
大事なのは、戦う力が手に入るということだ。
それは、仮面ライダークロニクルガシャット。
説明書によれば、これを使うことで「仮面ライダー」に近しい姿に変身できるらしい。
これのベースを作った黎斗の話では、仮面ライダーとは都市伝説で語られるヒーローだという。
リト自身はそんな都市伝説はまったく知らないし、ゲームソフトでヒーローに変身できるというのもよくわからないが、
その辺はこの際どうでもいい。
大事なのは、戦う力が手に入るということだ。
(どれだけのことができるかはわからねえけど……。
このまま指をくわえて見てるよりは!)
このまま指をくわえて見てるよりは!)
意を決してリトはガシャットを取り出し、起動スイッチを押す。
『Enter The GAME!Riding The END!』
ガシャットから音声がひびき、リトの体をアーマーが覆っていく。
数秒も経てば、彼の姿は茶色と黒で描かれたライドプレイヤーのものに変化していた。
数秒も経てば、彼の姿は茶色と黒で描かれたライドプレイヤーのものに変化していた。
「貴様、なんだその姿は!
変身型の種族……というわけでもなさそうだな。
あの女が服を変えたように、支給品で鎧を出したか!」
変身型の種族……というわけでもなさそうだな。
あの女が服を変えたように、支給品で鎧を出したか!」
音声によってリトの変化に気づいたギニューは、彼に刀を向ける。
すでに深手を負っているいろはよりは、こちらを先に処理した方がいいという判断であろう。
すでに深手を負っているいろはよりは、こちらを先に処理した方がいいという判断であろう。
「おおおおおお!!」
おのれを奮い立たせるために雄叫びを上げながら、リトはギニューに向かって突撃。
ライドプレイヤーの専用武器であるライドウェポンを振り下ろす。
だがその攻撃は、あっさりと回避されてしまった。
ライドプレイヤーの専用武器であるライドウェポンを振り下ろす。
だがその攻撃は、あっさりと回避されてしまった。
「素人丸出しにもほどがあるわ!」
隙だらけのリトのボディーに、ギニューの袈裟斬りが叩き込まれる。
よろめくリトの首をギニューの右手がつかみ、体を持ち上げて床にたたきつける。
それだけで、リトの変身はあっけなく解除されてしまった。
よろめくリトの首をギニューの右手がつかみ、体を持ち上げて床にたたきつける。
それだけで、リトの変身はあっけなく解除されてしまった。
ライドプレイヤーは、仮面ライダーの劣化版である。
それは事実だ。
だがそれでも、パンチ力は5トン。キック力に至っては、9トンに達する。
スペックは、生身の人間にとって十分な脅威となり得る数値なのだ。
だがいかにスペックが高かろうと、変身者の戦闘経験はどうにもならない。
戦いとは無縁の人生を送ってきたリトが変身したところで、熟練の兵士であるギニューには太刀打ちできなかったのである。
さらに言えば今のリトの肉体であるユーノもあくまで魔術師であり、
戦闘経験はあれど魔力を使わぬ肉弾戦では年相応の力しか発揮できない。
これでは、リトにとってプラスに働くはずもない。
それは事実だ。
だがそれでも、パンチ力は5トン。キック力に至っては、9トンに達する。
スペックは、生身の人間にとって十分な脅威となり得る数値なのだ。
だがいかにスペックが高かろうと、変身者の戦闘経験はどうにもならない。
戦いとは無縁の人生を送ってきたリトが変身したところで、熟練の兵士であるギニューには太刀打ちできなかったのである。
さらに言えば今のリトの肉体であるユーノもあくまで魔術師であり、
戦闘経験はあれど魔力を使わぬ肉弾戦では年相応の力しか発揮できない。
これでは、リトにとってプラスに働くはずもない。
「ふん、無駄に驚かせおって……。
貴様のような雑魚は後回しだ。先に、向こうにとどめを刺してやる」
貴様のような雑魚は後回しだ。先に、向こうにとどめを刺してやる」
苛立ち交じりに呟くと、ギニューはきびすを返しいろはへと向かっていく。
(ダメだ……。止めないと……)
なんとかギニューを止めようと考えるリトだったが、叩きつけられた衝撃で呼吸すらおぼつかない。
意味もなく伸ばされた手が、虚空を切る。
だがそれがデイパックからこぼれ落ちた鎖鎌に触れた瞬間、彼の脳に電流が走った。
意味もなく伸ばされた手が、虚空を切る。
だがそれがデイパックからこぼれ落ちた鎖鎌に触れた瞬間、彼の脳に電流が走った。
(これを……使う……? いや、そうじゃない……。
鎖が僕の……俺の力……)
鎖が僕の……俺の力……)
体内の酸素を必死でかき集めながら、リトは手をギニューに向けかざす。
ギニューの意識は完全にいろはに向けられており、リトの動きには気づいていない。
ギニューの意識は完全にいろはに向けられており、リトの動きには気づいていない。
「チェーン……バインド……」
気力を振り絞り、リトはその魔法の名を口にする。
次の瞬間、彼の手から放たれた魔力の鎖が、瞬く間にギニューの体に絡みついた。
次の瞬間、彼の手から放たれた魔力の鎖が、瞬く間にギニューの体に絡みついた。
「何ーっ!? な、なんだこれは!」
突如体を拘束され、半ばパニックになりながらギニューはもがく。
だがその程度では、緑に輝く鎖はびくともしない。
だがその程度では、緑に輝く鎖はびくともしない。
「ありがとう……。助かったよ、結城さん」
身動きを封じられたギニューの前で、いろははゆっくりと呼吸を整える。
痛みはひどい。動くのがつらい。
されど、動けないわけではない。
レイジングハートの切っ先をギニューに向け、いろはは唱える。
痛みはひどい。動くのがつらい。
されど、動けないわけではない。
レイジングハートの切っ先をギニューに向け、いろはは唱える。
「ディバイン……バスター!」
その叫びと共に、桃色の光線がレイジングハートから放たれる。
ギニューはなすすべもなくその直撃を受け、吹っ飛ぶ。
その体は無人の受付に突っ込み、轟音を立てた。
ギニューはなすすべもなくその直撃を受け、吹っ飛ぶ。
その体は無人の受付に突っ込み、轟音を立てた。
「勝ったの……かな……」
力なく呟くいろは。そこに、リトがゆっくりと近づいてくる。
「環さん、大丈夫?」
「大丈夫ではない、かな……。
それよりありがとう、結城さん。
魔法、使えたんだね」
「ああ、俺があんまりふがいないもんで、体の方が力を貸してくれたみたいだ」
「大丈夫ではない、かな……。
それよりありがとう、結城さん。
魔法、使えたんだね」
「ああ、俺があんまりふがいないもんで、体の方が力を貸してくれたみたいだ」
他愛もない会話を交わす二人。
だがそれは、瓦礫を掻き分ける音で中断する。
だがそれは、瓦礫を掻き分ける音で中断する。
「よくもやってくれたな、貴様らぁぁぁぁぁ!!」
怒号をあげながら、ギニューが立ち上がる。
上半身の衣服はほぼ吹き飛び、胸の皮膚は焼けただれている。
だがその目には、未だ衰えぬ戦意が宿っている。
上半身の衣服はほぼ吹き飛び、胸の皮膚は焼けただれている。
だがその目には、未だ衰えぬ戦意が宿っている。
「あいつ、まだやれるのか!」
「でも、ダメージは受けてるはず。今度こそ……うっ!」
「でも、ダメージは受けてるはず。今度こそ……うっ!」
今一度砲撃魔法を放とうとするいろはだったが、めまいに襲われバランスを崩してしまう。
リトはとっさに支えようと、手を伸ばす。
そして二人の手が重なった瞬間、リトといろはは奇妙な感覚にとらわれた。
リトはとっさに支えようと、手を伸ばす。
そして二人の手が重なった瞬間、リトといろはは奇妙な感覚にとらわれた。
「何だ!? 何かが繋がったみたいな……」
「これは……コネクト!?」
「これは……コネクト!?」
「コネクト」。
主に神浜市の魔法少女が用いる(厳密には名前がつけられ広く知られているのが神浜市というだけで、基本的に魔法少女なら誰でもできるが)、
二人の魔法少女がお互いの魔力を合わせて放つ合体攻撃である。
おそらくはリトがチェーンバインドを使えるようになり、魔力の制御がある程度できるようになったことで発動したのだろう。
主に神浜市の魔法少女が用いる(厳密には名前がつけられ広く知られているのが神浜市というだけで、基本的に魔法少女なら誰でもできるが)、
二人の魔法少女がお互いの魔力を合わせて放つ合体攻撃である。
おそらくはリトがチェーンバインドを使えるようになり、魔力の制御がある程度できるようになったことで発動したのだろう。
「結城さん! 私と自分の魔力を混ぜ合わせるのをイメージして!」
「ええ!? どうイメージすればいいんだよ、それ!
まあ、やってみるけどさあ!」
「ええ!? どうイメージすればいいんだよ、それ!
まあ、やってみるけどさあ!」
いろはの指示に戸惑いながらも、リトは精一杯オーダーに応えたイメージを巡らせる。
それが上手くいったらしく、二人の前には巨大なクロスボウが出現した。
それが上手くいったらしく、二人の前には巨大なクロスボウが出現した。
「おのれ、また大技か!」
状況を悟ったギニューは、焦りの表情を浮かべる。
セオリーに従うなら、大技は発動前に潰すべきだ。
だが先ほど吹き飛ばされたことで、いろはたちとの距離はかなり開いてしまっている。
ついでにダメージも軽くはなく、動きが鈍っていることが予想される。
今から突進しても、発動に間に合わない可能性が高い。
セオリーに従うなら、大技は発動前に潰すべきだ。
だが先ほど吹き飛ばされたことで、いろはたちとの距離はかなり開いてしまっている。
ついでにダメージも軽くはなく、動きが鈍っていることが予想される。
今から突進しても、発動に間に合わない可能性が高い。
「ならば、飛び道具で……!」
ギニューは支給品のメギドボムを取り出し、右手に握る。
その直後、クロスボウから鎖につながれた長大な矢が放たれた。
その直後、クロスボウから鎖につながれた長大な矢が放たれた。
「ええい、なるようになれ!」
自棄とも取れる台詞を吐きながら、ギニューは矢に向かってメギドボムを投げつける。
両者はぶつかり合い、大爆発が起きた。
両者はぶつかり合い、大爆発が起きた。
◆ ◆ ◆
白煙が立ちこめる、風都タワーのエントランス。
いろはとリトは、爆風に吹き飛ばされ床に倒れ込んでいた。
いろはは魔力を大量に消耗したこともあってか、気を失ってしまっている。
リトの方はかろうじて意識を保っていたが、まともに動けない状態だ。
そしてギニューは……。
いろはとリトは、爆風に吹き飛ばされ床に倒れ込んでいた。
いろはは魔力を大量に消耗したこともあってか、気を失ってしまっている。
リトの方はかろうじて意識を保っていたが、まともに動けない状態だ。
そしてギニューは……。
「散々手こずらせてくれたが……最後に勝利を手にするのは私のようだな!」
ダメージをさらに増やしつつも、どうにか両の足で立っていた。
「く……そ……」
なんとか抵抗しようと体を動かすリトだったが、その動きはあまりにも遅かった。
「感情としては貴様らは、存分にいたぶってから殺してやりたいところだが……。
それでまた逆転のチャンスを与えてしまってはかなわんからな。
一撃で心臓を貫いてやる!」
それでまた逆転のチャンスを与えてしまってはかなわんからな。
一撃で心臓を貫いてやる!」
鬼気迫る表情で、日輪刀を構えるギニュー。
もはやこれまでかと、リトが諦めかけたその時。
ギニューは何かに気づいたように、目を見開く。
もはやこれまでかと、リトが諦めかけたその時。
ギニューは何かに気づいたように、目を見開く。
「なんだ、このにお……ぐげっ!」
そして唐突な打撃音と共に、ギニューの体が吹き飛んだ。
「は?」
目の前で起こったことが理解できず、まぬけな声を漏らすリト。
やがて彼の前で、虚空に何かが浮かび上がっていく。
それはカメレオンを模した、緑の甲冑。
仮面ライダーベルデの姿だった。
やがて彼の前で、虚空に何かが浮かび上がっていく。
それはカメレオンを模した、緑の甲冑。
仮面ライダーベルデの姿だった。
「すまない、遅くなった。
少し前に到着していたんだが、割って入れそうな状況ではなかったものでね。
ライダーの能力で透明化して、様子を見させてもらっていた」
「その声は……黎斗さん!?」
少し前に到着していたんだが、割って入れそうな状況ではなかったものでね。
ライダーの能力で透明化して、様子を見させてもらっていた」
「その声は……黎斗さん!?」
ベルデの声を聞いたリトは、その正体が待ち合わせ相手の黎斗であることに気づく。
「その通りだ。今さら遅れた分を帳消しにはできないだろうが、ここからは私に任せてもらおう」
そう語りながら、黎斗は向き直る。
その視線の先にいるギニューは、片膝をついて立ち上がろうとしているところだった。
その視線の先にいるギニューは、片膝をついて立ち上がろうとしているところだった。
「できれば、実戦の前にこのライダーに慣れておきたかったんだがね……。
まあ死にかけ相手なら、ウォーミングアップの代わりにはちょうどいいか」
まあ死にかけ相手なら、ウォーミングアップの代わりにはちょうどいいか」
余裕を持って、ゆっくりとギニューに近づいていく黎斗。
だがこの状況でもなお、ギニューの顔に絶望は浮かんでいなかった。
だがこの状況でもなお、ギニューの顔に絶望は浮かんでいなかった。
「このオレを……舐めるなぁっ!」
振り絞るような声で叫ぶと、ギニューは最後のメギドボムを投擲した。
◆ ◆ ◆
「大丈夫ですか、黎斗さん」
「ああ、仮面ライダーの装甲がだいぶダメージを抑えてくれたからね。
無傷とは言わないが、君たちよりはよほどましさ」
「ああ、仮面ライダーの装甲がだいぶダメージを抑えてくれたからね。
無傷とは言わないが、君たちよりはよほどましさ」
おのれの体を案じるリトの言葉に、黎斗は微笑を浮かべて返す。
結局ギニューは、爆発のどさくさに紛れて逃げてしまった。
結局ギニューは、爆発のどさくさに紛れて逃げてしまった。
(ゲンムの時の癖で、つい真っ向から攻撃を受け止めてしまったな……。
しっかりと修正しなければ、またあの世に逆戻りだ……)
しっかりと修正しなければ、またあの世に逆戻りだ……)
反省点をまとめつつ、黎斗は改めていろはとリトを見つめる。
(二人とも満身創痍……。
もう一度ベルデに変身すれば、殺すのはたやすい。
だが、この二人は情報を集めさせるために生かしたのだ。
何も聞かないうちに殺しては、ここまで来た意味がない)
もう一度ベルデに変身すれば、殺すのはたやすい。
だが、この二人は情報を集めさせるために生かしたのだ。
何も聞かないうちに殺しては、ここまで来た意味がない)
手早く考えをまとめ、黎斗はもう一度リトに語りかける。
「さっそく情報交換を行いたいところだが、その様子ではしばらく休んだ方がいいだろう。
それに、これだけ派手に戦闘をすれば他の参加者が寄ってくる可能性がある。
今の状況で殺し合いに乗った参加者が来れば、私一人で君たち二人を守れるとは限らない」
「それは……たしかに……」
「近場でいいから、場所を移そう。
動けるかね?」
「なんとか、歩くくらいなら……。
あ、でも環さんは……」
「目覚めるまでは、私が背負っていこう」
それに、これだけ派手に戦闘をすれば他の参加者が寄ってくる可能性がある。
今の状況で殺し合いに乗った参加者が来れば、私一人で君たち二人を守れるとは限らない」
「それは……たしかに……」
「近場でいいから、場所を移そう。
動けるかね?」
「なんとか、歩くくらいなら……。
あ、でも環さんは……」
「目覚めるまでは、私が背負っていこう」
気絶したままのいろはの体を担ごうとする黎斗。
だがここで、彼はあることに気づく。
だがここで、彼はあることに気づく。
「ん……? 環さんのデイパックはどこだ?」
【D-4 街 風都タワー/朝】
【環いろは@魔法少女まどか☆マギカ外伝 マギアレコード】
[身体]:高町なのは@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[状態]:気絶、ダメージ(大)、魔力消耗(大)、右肩と腹部に刀傷
[装備]:レイジングハート@魔法少女リリカルなのは
[道具]:なし
[思考・状況]基本方針:元の体に戻る。殺し合いには乗らない
1:結城さんと行動。
2:檀さんと情報を交換したら、街の外へ出る
[備考]
[身体]:高町なのは@魔法少女リリカルなのはStrikerS
[状態]:気絶、ダメージ(大)、魔力消耗(大)、右肩と腹部に刀傷
[装備]:レイジングハート@魔法少女リリカルなのは
[道具]:なし
[思考・状況]基本方針:元の体に戻る。殺し合いには乗らない
1:結城さんと行動。
2:檀さんと情報を交換したら、街の外へ出る
[備考]
- 参戦時期は、さながみかづき荘の住人になったあたり
- デイパックを失いました
【結城リト@ToLOVEるダークネス】
[身体]:ユーノ・スクライア@魔法少女リリカルなのはA's
[状態]:ダメージ(大)、魔力消耗(中)
[装備]:ジェットシューズ@妖怪学園Y
[道具]:基本支給品、エッチな下着@ドラゴンクエストシリーズ、仮面ライダークロニクルガシャット@仮面ライダーエグゼイド、
警棒@現実、ニューナンブM50(5/5)@現実、鎖鎌@こちら葛飾区亀有公園前派出所
[思考・状況]基本方針:殺し合いには乗らない
1:環さんと行動。
2:知り合いの肉体がないか、情報を集める
3:肉体の情報付きの名簿を手に入れたい
[備考]
[身体]:ユーノ・スクライア@魔法少女リリカルなのはA's
[状態]:ダメージ(大)、魔力消耗(中)
[装備]:ジェットシューズ@妖怪学園Y
[道具]:基本支給品、エッチな下着@ドラゴンクエストシリーズ、仮面ライダークロニクルガシャット@仮面ライダーエグゼイド、
警棒@現実、ニューナンブM50(5/5)@現実、鎖鎌@こちら葛飾区亀有公園前派出所
[思考・状況]基本方針:殺し合いには乗らない
1:環さんと行動。
2:知り合いの肉体がないか、情報を集める
3:肉体の情報付きの名簿を手に入れたい
[備考]
- 参戦時期は「ダークネス」終了後
- フェレットへの変身魔法、チェーンバインドが使えるようになりました。コツを掴めば他の魔法も使えるかもしれません。
- フェレットになっても首輪は外れないようです。
【檀黎斗@仮面ライダーエグゼイド】
[身体]:天津垓@仮面ライダーゼロワン
[状態]:ダメージ(小)
[装備]:ベルデのデッキ@仮面ライダー龍騎、バットショット@仮面ライダーW
[道具]:基本支給品、着火剛焦@戦国BASARA4、パラゾニウム@グランブルーファンタジー、ランダム支給品0?1
[思考・状況]基本方針:優勝し、「真の」仮面ライダークロニクルを開発する
1:人数が減るまで待つ。それまでは善良な人間を演じておく。
2:いろは達と情報交換。その後の二人の処遇は、状況次第。
3:優勝したらボンドルド達に制裁を下す。
[備考]
※参戦時期は、パラドに殺された後
※バットショットには「リオンの死体、対峙するJUDOと宿儺」の画像が保存されています。
[身体]:天津垓@仮面ライダーゼロワン
[状態]:ダメージ(小)
[装備]:ベルデのデッキ@仮面ライダー龍騎、バットショット@仮面ライダーW
[道具]:基本支給品、着火剛焦@戦国BASARA4、パラゾニウム@グランブルーファンタジー、ランダム支給品0?1
[思考・状況]基本方針:優勝し、「真の」仮面ライダークロニクルを開発する
1:人数が減るまで待つ。それまでは善良な人間を演じておく。
2:いろは達と情報交換。その後の二人の処遇は、状況次第。
3:優勝したらボンドルド達に制裁を下す。
[備考]
※参戦時期は、パラドに殺された後
※バットショットには「リオンの死体、対峙するJUDOと宿儺」の画像が保存されています。
風都タワー近くの路地裏。
ギニューは、そこに身を潜めていた。
その体に刻まれた傷は完全には消え去っていないものの、先ほどまでと比べればはるかに少なくなっている。
ギニューは、そこに身を潜めていた。
その体に刻まれた傷は完全には消え去っていないものの、先ほどまでと比べればはるかに少なくなっている。
「とっさに奪ってきたが……。とんだ掘り出し物があったものだ」
おのれの手の中で輝く宝石を見つめながら、ギニューはほくそ笑む。
その石の名は、賢者の石。
ギニューが爆発のどさくさで持ち去ったいろはのデイパックに入っていた、傷を癒やす力を持つアイテムだ。
本来は何度でも使える代物だが今は主催の手によって制限がかけられており、一度使うと「次の放送まで」使うことができない。
これは、放送直後に使おうが放送直前に使おうが変わらない。
よって放送が流れたばかりのこのタイミングで使うのは、復活までのインターバルを考えれば悪手と言える。
だが今のギニューに、そんな贅沢は言っていられない。
いろはたちとの戦いにより、もはやまともに戦えないほどのダメージを受けていたのだから。
効率が悪かろうと、今すぐ回復する必要があったのである。
その石の名は、賢者の石。
ギニューが爆発のどさくさで持ち去ったいろはのデイパックに入っていた、傷を癒やす力を持つアイテムだ。
本来は何度でも使える代物だが今は主催の手によって制限がかけられており、一度使うと「次の放送まで」使うことができない。
これは、放送直後に使おうが放送直前に使おうが変わらない。
よって放送が流れたばかりのこのタイミングで使うのは、復活までのインターバルを考えれば悪手と言える。
だが今のギニューに、そんな贅沢は言っていられない。
いろはたちとの戦いにより、もはやまともに戦えないほどのダメージを受けていたのだから。
効率が悪かろうと、今すぐ回復する必要があったのである。
「しかし、このオレがまたしても誰一人殺せず逃げ出すことになるとは……」
先ほどの戦いを振り返り、ギニューは一転して苦い表情を浮かべる。
杉元たちとの戦いに続き、今回も敵を一人も殺すことができなかった。
大きな損害を与えたのは事実だが、その程度ではフリーザ軍のエリート兵士としての誇りは満たされない。
傷もある程度癒えたし、もう一度襲撃をかけるか。
向こうもまさか、逃げた相手がすぐさま再び襲ってくるとは思うまい。
だが、あの緑の鎧を着た男がネックだ。
逃げるのに精一杯で、ろくにあの男の情報を得ることができなかった。
ボディーチェンジを使うにしても、相手の戦闘力が未知数ではリスクが大きい。
それに、全身鎧を着込んだ相手に対してボディーチェンジを使った経験もない。
万が一の確率だが、鎧に弾かれて通用しないという可能性もある。
杉元たちとの戦いに続き、今回も敵を一人も殺すことができなかった。
大きな損害を与えたのは事実だが、その程度ではフリーザ軍のエリート兵士としての誇りは満たされない。
傷もある程度癒えたし、もう一度襲撃をかけるか。
向こうもまさか、逃げた相手がすぐさま再び襲ってくるとは思うまい。
だが、あの緑の鎧を着た男がネックだ。
逃げるのに精一杯で、ろくにあの男の情報を得ることができなかった。
ボディーチェンジを使うにしても、相手の戦闘力が未知数ではリスクが大きい。
それに、全身鎧を着込んだ相手に対してボディーチェンジを使った経験もない。
万が一の確率だが、鎧に弾かれて通用しないという可能性もある。
「奴らに執着せず、別の場所で獲物を探すという手もある……。
その場合、目指すべきはあそこだろうな」
その場合、目指すべきはあそこだろうな」
ギニューは、風都タワーに入る前に確認した地図を思い出す。
そこには殺し合いが始まったばかりの時にはなかった、「フリーザの宇宙船」の文字が存在していた。
まさかフリーザ軍の兵士たちまで一緒に配備されているということはないだろうが、何か自分にとって有益なものが隠されているかもしれない。
そこには殺し合いが始まったばかりの時にはなかった、「フリーザの宇宙船」の文字が存在していた。
まさかフリーザ軍の兵士たちまで一緒に配備されているということはないだろうが、何か自分にとって有益なものが隠されているかもしれない。
「さて、どうするか……」
ギニューの選択は……。
【D-4 街/朝】
【ギニュー@ドラゴンボール】
[身体]:竈門炭治郎@鬼滅の刃
[状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、姉畑への怒りと屈辱(暴走しない程度にはキープ)
[装備]:竈門炭治郎の日輪刀@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品×3、トビウオ@ONE PIECE、賢者の石@ドラゴンクエストシリーズ、警棒@現実、
ニューナンブM60(5/5)@現実、ランダム支給品0〜3(鳥束+いろはの分)
[思考・状況]
基本方針:優勝し、フリーザを復活させる
1:もう一度タワーの連中を襲うor宇宙船に向かう
2:強敵と遭遇したら、ボディーチェンジで体を奪う
3:もしベジータの体があったら優先して奪う。一応孫悟空の体を奪う事も視野に入れている
4:可能であれば『呼吸』や『透き通る世界』を使えるようになりたい
5:変態天使(姉畑)は次に会ったら必ず殺す。但し奴の殺害のみに拘る気は無い
6:炎を操る女(杉元)にも警戒しておく
[備考]
[身体]:竈門炭治郎@鬼滅の刃
[状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、姉畑への怒りと屈辱(暴走しない程度にはキープ)
[装備]:竈門炭治郎の日輪刀@鬼滅の刃
[道具]:基本支給品×3、トビウオ@ONE PIECE、賢者の石@ドラゴンクエストシリーズ、警棒@現実、
ニューナンブM60(5/5)@現実、ランダム支給品0〜3(鳥束+いろはの分)
[思考・状況]
基本方針:優勝し、フリーザを復活させる
1:もう一度タワーの連中を襲うor宇宙船に向かう
2:強敵と遭遇したら、ボディーチェンジで体を奪う
3:もしベジータの体があったら優先して奪う。一応孫悟空の体を奪う事も視野に入れている
4:可能であれば『呼吸』や『透き通る世界』を使えるようになりたい
5:変態天使(姉畑)は次に会ったら必ず殺す。但し奴の殺害のみに拘る気は無い
6:炎を操る女(杉元)にも警戒しておく
[備考]
- 参戦時期はナメック星編終了後。
- ボディーチェンジにより炭治郎の体に入れ替わりました。
- 全集中・水の呼吸がわずかに使えるようになりました。
現状では一時的かつ無意識での発動で、意図的に使うことはできません。
「支給品紹介」
【賢者の石@ドラゴンクエストシリーズ】
使用すると味方全員のHPを中回復できるアイテム。
このロワでは、「使用者本人と、使用者が味方と認識している半径10メートル以内の人物」を回復する。
また本来はノーコストで何度でも使用できるが、制限により一度使うと「次の定時放送が流れるまで」使用不能となる。
外見は八面体にカットされた宝石に、持ち手として金属の棒がつけられているというもの。
その形状から、「鈍器としても使えそう」などと言われたりも。
【賢者の石@ドラゴンクエストシリーズ】
使用すると味方全員のHPを中回復できるアイテム。
このロワでは、「使用者本人と、使用者が味方と認識している半径10メートル以内の人物」を回復する。
また本来はノーコストで何度でも使用できるが、制限により一度使うと「次の定時放送が流れるまで」使用不能となる。
外見は八面体にカットされた宝石に、持ち手として金属の棒がつけられているというもの。
その形状から、「鈍器としても使えそう」などと言われたりも。
68:Another day comes | 投下順に読む | 70:心を腐らせる毒 |
時系列順に読む | ||
39:Animal Change 〜一歩前進?〜 | 環いろは | 83:嘘つきな世界 -Wish in the dark- |
結城リト | ||
57:前兆 | 壇黎斗 | |
50:スニッファー | ギニュー |