地下通路の中では、島の中央のモニターを見ようがなかった。下水道等と同種の、画像を映し出す機器類は全く無い場所であったから、志々雄真実もまた第2回放送については音声のみを聞いた。
(……それなりに死んだな)
元より、人が死んだという情報で凹むような柔な精神とは対極にある気質だ。知った名前が誰ひとりとして呼ばれない、弱者の名前を羅列するのみの放送を聞いたとして、この男が感傷にふけるはずがなかった。
禁止エリアは現在地では関係無く、モノモノマシーンのことは既に見知っている。天気の情報もこの場では関係なく、その他の情報はそれこそ些事だろう。動揺する要素がどこにあるというのか。
ただ、死亡者の人数を考えるに、かなり前から今までの間にもどこかで派手な殺し合いがあったと考えられ、しかしそのような出来事とは無縁な場所を突き進んでしまっているらしい、という強い確信だけが生まれた。少々苛立たしいことだが、そのこと自体は受け止めるべき事実だった。
禁止エリアは現在地では関係無く、モノモノマシーンのことは既に見知っている。天気の情報もこの場では関係なく、その他の情報はそれこそ些事だろう。動揺する要素がどこにあるというのか。
ただ、死亡者の人数を考えるに、かなり前から今までの間にもどこかで派手な殺し合いがあったと考えられ、しかしそのような出来事とは無縁な場所を突き進んでしまっているらしい、という強い確信だけが生まれた。少々苛立たしいことだが、そのこと自体は受け止めるべき事実だった。
歩を進めながら地図を広げる。
この地下通路の入口は【G-7】にあった。この入口の方は地図に表示されているが、出口がどこにあるのやら、どこを探しても記載がない。第1回放送で明言されていた地図の法則を踏まえるに、地下通路の出口側には足を踏み入れた者はまだ誰もいないと判断するべきだろう。……つまり、他の参加者が、出口側の方からこちらへと突っ込んでくる見込みはない。
だから当面の間、ここで強者と殺し合いになる見込みはない。思い至った結論に舌打ちしながら、ただただ、ひとりで前へと進んだ。
この地下通路の入口は【G-7】にあった。この入口の方は地図に表示されているが、出口がどこにあるのやら、どこを探しても記載がない。第1回放送で明言されていた地図の法則を踏まえるに、地下通路の出口側には足を踏み入れた者はまだ誰もいないと判断するべきだろう。……つまり、他の参加者が、出口側の方からこちらへと突っ込んでくる見込みはない。
だから当面の間、ここで強者と殺し合いになる見込みはない。思い至った結論に舌打ちしながら、ただただ、ひとりで前へと進んだ。
◆
長い距離をひたすらに歩んで到達した、地下通路のもう一方の終点側。誰も地上からここに入れなかった理由は、見たとたんに知れた。建物の残骸にうずもれている。
ただの残骸という訳ではなく、その内訳は、明らかに燃え尽きた末の黒焦げの瓦礫、白い灰、ところどころから白煙さえ上がっている。崩れて燃えて、おそらくは雨で鎮火しつつある状況、というところだろうか。いや、燃えた末に崩れたという推論もあり得るが、それはどうでもいい事だ。
ただの残骸という訳ではなく、その内訳は、明らかに燃え尽きた末の黒焦げの瓦礫、白い灰、ところどころから白煙さえ上がっている。崩れて燃えて、おそらくは雨で鎮火しつつある状況、というところだろうか。いや、燃えた末に崩れたという推論もあり得るが、それはどうでもいい事だ。
志々雄は地下通路を振り返る。今まで進んできた道を誰かが追ってくる様子は見受けられない。前方はこの有様。
来た道を戻るか、瓦礫を崩すことを試みるか、現状でこの二択ならばどうするべきか……
来た道を戻るか、瓦礫を崩すことを試みるか、現状でこの二択ならばどうするべきか……
「崩すとするかね」
この残骸を崩した先の地上がどうなっているかは知れたものでなく、誰かがいると明言できるわけがないのだけども。
焼けた建造物の強度は燃える前に比べてひどく脆いということも、今の「柱の男」の身体にそれを崩し得る実力があるということも、どちらも事実として志々雄は知っている。
焼けた建造物の強度は燃える前に比べてひどく脆いということも、今の「柱の男」の身体にそれを崩し得る実力があるということも、どちらも事実として志々雄は知っている。
◆
「これは、……山火事の跡、ってところかい」
そして地上に頭だけを出して周りを見てみた時、真っ先に口から出た言葉が、これだった。
予想の範疇ではあるが、天候は先ほどの放送で予告された通りの雨だ。枝も何もあるどころではない、黒炭化した木々が何本もそびえ立つ場所。元々は森だったと思われる。見通しが悪いなりの判断だが、ひとまず人影は見当たらない。どの方向を見ても、どこか既視感のある山火事の跡地が強い雨粒に打たれ、白煙を吐き、……ただ、すぐ近くに、何か得体の知れない小さな建造物が1つだけ。
一旦地下通路に引っ込んで地図をまた出して見る。今この瞬間に『地下通路②』の文字が出現した、この場所は【G‐3】。志々雄が最初に足を踏み入れたと見做されたのだろう。
予想の範疇ではあるが、天候は先ほどの放送で予告された通りの雨だ。枝も何もあるどころではない、黒炭化した木々が何本もそびえ立つ場所。元々は森だったと思われる。見通しが悪いなりの判断だが、ひとまず人影は見当たらない。どの方向を見ても、どこか既視感のある山火事の跡地が強い雨粒に打たれ、白煙を吐き、……ただ、すぐ近くに、何か得体の知れない小さな建造物が1つだけ。
一旦地下通路に引っ込んで地図をまた出して見る。今この瞬間に『地下通路②』の文字が出現した、この場所は【G‐3】。志々雄が最初に足を踏み入れたと見做されたのだろう。
地図をしまって地上に出てみた。ただ頭上にかざしたデイパックを気休めの程度の雨除けにして、得体の知れない建造物の方に近づいてみる。説明書き付きの看板を読めば、正体は知れた。
公衆電話:
『会場内の出入り口をそれぞれ一か所に設置されており、電話をかけると出口のほうへと転移できます。ただし、最初に使った人が転移すると十分の間だけそのままの位置で利用可能であるが、それを過ぎると出入り口の公衆電話は会場内のいずれかにそれぞれ転移され、六時間の間は利用できなくなります。再稼働後は再び利用できます。』
『会場内の出入り口をそれぞれ一か所に設置されており、電話をかけると出口のほうへと転移できます。ただし、最初に使った人が転移すると十分の間だけそのままの位置で利用可能であるが、それを過ぎると出入り口の公衆電話は会場内のいずれかにそれぞれ転移され、六時間の間は利用できなくなります。再稼働後は再び利用できます。』
どうも、こちらの公衆電話は出口側のようだった。何時間前からここにあるのかは分からないが、いずれここから誰かが移動して来るということなのだろうか。
しばし思案する。
本来、今の時間帯は日差しのある時間帯のはずだ。先ほどの放送で雨が降ることは予告されていたが、いつまで降り続けるかは明言されていなかった。
夜になると暗い時間帯が長く続くというのは間違いないが、この雨の時間帯が長く続くかどうかは不確実である。下手に歩き回った先で急に晴れてしまった場合、強者と殺し合うどころではなく、生命を落とす事態になるだろう。支給された鎧を纏うという方法はあるにはあるが、あれを着て長い間移動するのはひどく窮屈だ。積極的な使用はどちらかといれば避けたい。
地下通路の出入口は先ほどどちらも地図に載った。モノモノマシーンが地下通路にあることも放送で言っていた。血の気の多い強者は、地図を見ながら首輪を所持した状態でモノモノマシーンを目指すはずだ。そして、この公衆電話で遠くから転移してくる者も、もしかしたらいるかも知れない。
本来、今の時間帯は日差しのある時間帯のはずだ。先ほどの放送で雨が降ることは予告されていたが、いつまで降り続けるかは明言されていなかった。
夜になると暗い時間帯が長く続くというのは間違いないが、この雨の時間帯が長く続くかどうかは不確実である。下手に歩き回った先で急に晴れてしまった場合、強者と殺し合うどころではなく、生命を落とす事態になるだろう。支給された鎧を纏うという方法はあるにはあるが、あれを着て長い間移動するのはひどく窮屈だ。積極的な使用はどちらかといれば避けたい。
地下通路の出入口は先ほどどちらも地図に載った。モノモノマシーンが地下通路にあることも放送で言っていた。血の気の多い強者は、地図を見ながら首輪を所持した状態でモノモノマシーンを目指すはずだ。そして、この公衆電話で遠くから転移してくる者も、もしかしたらいるかも知れない。
とすると、次に取るべき一手は、……ここで誰かが来るのを待ち伏せて襲う、という行動だろうか。
あの地下通路の出口の瓦礫をもう少し片付けて、今後起こり得る戦い流れ次第では速やかに行き来できるようにする。その上で、地下通路の出口近くに身を潜めて、誰かが地上から降りてくる、あるいは公衆電話から出てくるのを待つ。
少なくとも本格的な夜の帳が降りるまでは、そうすることに決めた。
あの地下通路の出口の瓦礫をもう少し片付けて、今後起こり得る戦い流れ次第では速やかに行き来できるようにする。その上で、地下通路の出口近くに身を潜めて、誰かが地上から降りてくる、あるいは公衆電話から出てくるのを待つ。
少なくとも本格的な夜の帳が降りるまでは、そうすることに決めた。
【G-3 森 地下通路②付近/日中】
【志々雄真実@るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-】
[身体]:エシディシ@ジョジョの奇妙な冒険
[状態]:疲労(小)、諸々のストレス
[装備]:エンジンブレード+ヒートメモリ@仮面ライダーW、アルフォンスの鎧@鋼の錬金術師
[道具]:基本支給品、炎刀「銃」@刀語
[思考・状況]基本方針:弱肉強食の摂理に従い、参加者も主催者も皆殺し
1:参加者を探して殺す
2:首輪を外せそうな奴は生かしておく
3:戦った連中(承太郎、魔王)を積極的に探す気は無い。生きてりゃその内会えんだろ
4:とりあえず地下通路の瓦礫をどけて強者を待ち伏せる
5:未知の技術や異能に強い興味
6:日中、緊急時の移動には鎧を着る。窮屈だがな
7:誰か殺せたり、首輪を手に入れる機会があれば"ものものましーん"のある場所に戻ってくることも一応考えておこう
8:だが、自分の首輪を外すためには、残しておくための首輪の予備も必要になるか?
[備考]
※参戦時期は地獄で方治と再会した後。
[身体]:エシディシ@ジョジョの奇妙な冒険
[状態]:疲労(小)、諸々のストレス
[装備]:エンジンブレード+ヒートメモリ@仮面ライダーW、アルフォンスの鎧@鋼の錬金術師
[道具]:基本支給品、炎刀「銃」@刀語
[思考・状況]基本方針:弱肉強食の摂理に従い、参加者も主催者も皆殺し
1:参加者を探して殺す
2:首輪を外せそうな奴は生かしておく
3:戦った連中(承太郎、魔王)を積極的に探す気は無い。生きてりゃその内会えんだろ
4:とりあえず地下通路の瓦礫をどけて強者を待ち伏せる
5:未知の技術や異能に強い興味
6:日中、緊急時の移動には鎧を着る。窮屈だがな
7:誰か殺せたり、首輪を手に入れる機会があれば"ものものましーん"のある場所に戻ってくることも一応考えておこう
8:だが、自分の首輪を外すためには、残しておくための首輪の予備も必要になるか?
[備考]
※参戦時期は地獄で方治と再会した後。
※G-3 地下通路②のすぐ近くに、【公衆電話@キラキラ☆プリキュアアラモード】の出口側が出現しました。入口側がどこにあるのかは後続の書き手にお任せします。
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