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チェンジ・ロワイアル@ ウィキ

北へ

最終更新:2024年07月25日 00:14

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だれでも歓迎! 編集
時刻はおよそ夕方近く、
魔王は、E-6の北方に居た。


前回の戦いが終わった後、魔王は次にどこへ向かうか少し悩んだ。
もう少し街中に留まって更なる首輪入手を狙うか、それとも先にモノモノマシーンの方に行って現在所持している首輪分だけ使ってしまうか。

しかしやがて、F-7にある地下通路の出入りに向かおうと考えた。

魔王の位置をから近いモノモノマシーンは地下通路の方だと思われる。
しかし、それもいつまで利用できるかどうかは分からない。
魔王が前に使ったカジノのモノモノマシーンは禁止エリア指定と共に利用不可となった。
他の二つの方も、いつ使えなくなるかどうか分からない。
だから、もう先に向かってしまおうという考えが出てきた。

所持している首輪は二つだけだが、そもそもの話としてモノモノマシーンの方には他にも誰か向かう可能性がある。
地図の仕組みのことを考えると、地下通路には既に誰かが来ているはずなのだ。
そいつが、モノモノマシーンを発見・利用したかどうかは分からない。
戦力はどちらにせよ不明、ならば、覚悟を決めて行ってみた方が良い結果が出る可能性だってある。
それに先ほどの戦いのように、また複数人を同時に相手にすることがあるかもしれないと考えると、早い内に装備を増やすべきかもしれないとも思う。


しかし今は、先ほどの戦いにより疲労が多大に蓄積している状態でもあった。
魔王は先ほど戦った者達から離れるよう少し南方向へ移動し、E-6の方にたどり着いた。
そこで適当な建物内に入り、そこを休憩所として疲労回復に努めた。
それがおよそ、4時近くまでの出来事だ。
もちろん、そこに自分の敵対者が来ないかどうかも警戒しながらだ。

やがて魔王は休め終えたと判断し、地下通路の方に行こうとした。
しかし、すぐに街の外に出たわけではなかった。

現在外は雨が降っている、だから念のため雨具を用意しようとした。
これもまた、近くの適当な建物内から傘を1本勝手に持っていって使うことにした。

だから魔王は、この時間帯にE-6エリアの街の北辺りにいた。



そしてそれにより、同じくこの時間に先ほどこのエリアに出現したばかりの者と遭遇してしまうことも、十分にあり得ることだった。


◆

いざ地下通路の方に行こうと思ったその時、魔王はルーラという呪文のことを思い出した。
この呪文は、一度行った場所ならばどこにでも行けるようになる魔法だ。
これを使って、ここよりも地下通路に近いF-8の方にワープすることを試みることを考えた。
消費する魔力量もどちらかと言えば少なめだ。
ルーラを使えれば、F-7にある地下通路に行くための時間も歩いて行くより短縮できるだろう。

しかし、この呪文の欠点として天井のある場所では使えないというものがある。
そのため、準備が出来たと判断した魔王は屋外に出た。

だが、魔王はここですぐにルーラを使うことにはならなかった。


いざルーラを試みようと思ったその時、雨の降る街の中に魔王は道の奥に小さな人影を見つけた。
この殺し合いにおいて、獲物と呼ぶべき存在だ。
だからルーラを使うことは一旦中断することにした。

それは、幼い少女のようだった。
しかし、それが醸し出す雰囲気はその外見に全く似つかわしくなかった。


少女もまた魔王の存在に気がつく様子を見せる。
同時に、彼女からより邪悪で冷酷な黒い気配が湧き出てくる。



「頭が高いぞ、そこの下郎」

少女が威圧感を放つ。
けれども魔王は、一歩も引き下がらない、気圧されもしない。

魔王は元々、自分より遥かに高い力を持つであろうラヴォスを倒すことを目論んでいた。
今更、例え気配だけは絶大でもただの少女の姿をした者相手に気を吞まれるわけにもいかない。


「ふん、まあいい。来るなら来い。少し遊んでやろう」

少女は尊大な態度を崩さずに、挑発的な発言をする。
相手を見つけた魔王が今、ここで殺し合うことを考えていると見通していた。

先ほどの戦いによるダメージは消えたわけではなく、魔力も少々心もとないが、今の魔王は戦えないわけでもなかった。
それに先ほどとは違い、相手は完全に一人のようであった。

まあ何にせよ、魔王としてもここで逃げるつもりはない。
地下通路の方に行くのは遅れるが、新たな首輪を入手するチャンスが来たとも言える。
優勝のためには、ここで引くわけにはいかないだろう。



魔王はまず、先ほどの戦いでも使用したリュウガのデッキを持って前に構える。
同時に、彼のピサロとしての身体の腰に変身ベルト、Vバックルが現れる。


「ほう、貴様もか」

「…何?」

少女もまた、自分の腰に銀色のベルトを巻く。
そして彼女の右手には、赤いカブト虫のようなものが握られていた。


「変身」
「……変身」

『HENSHIN』

2人は同時にそれぞれ手に持っているものを腰のベルト中央にはめ込む。
それにより、二人の姿が変化する。


魔王が変ずるは黒き龍の仮面ライダー、リュウガ。

そして少女…関織子の姿をした呪い、両面宿儺が変じるは銀の鎧に身を包んだ蛹のような仮面ライダー、カブト・マスクドフォーム。
なお、身体の関係でその身長は小学生くらいの小さなものになっているが。


それぞれ本来ならば縁のない同じ字(あざな)を冠する戦士が2人、雨に打たれながら対峙した。
どちらとも、精神・身体ともに本来の変身者と一致しないままにここでぶつかり合うことが確定した。

◇

宿儺は街の探索のためにまず、北方向に向かって歩いていた。
そうした結果、途中で魔王に遭遇した。

宿儺は、今遭遇した相手を自分の新たな器の候補にすることを考え始めていた。
相手の肉体は織子とは違いちゃんと筋力もありそうな大人の男…ということだけではなさそうだった。
どうも、人間のものではないようだと感じた。
呪力とはまた別な力を持っていると、感じた気がした。
何にせよ、織子の肉体よりは明らかに強いだろう。
ここで殺さず、自分が使ってやっても良い可能性は考えられた。
本当に乗っ取っても問題の無い肉体かどうかは、気絶でもさせた後でプロフィールを奪って確認してから判断すれば良いだろう。


現状、周りに他の誰かの気配は無い。
相手の力量を測るのに、邪魔が入る可能性は低いだろう。

ただ、相手…魔王はどうも宿儺の威圧をものともしていないようだった。
これでは、身体を乗っ取ろうとしても精神力で抵抗される可能性も一応考えられる。
だから、この戦いで必要なのはただ相手を動けなくすることだけではない。
心も、折らなければならなさそうだった。


「来い。先手を取らせてやる」

宿儺は人差し指を立てながら前に出し、クイクイッと内側に2回折って魔王に挑発的なサインを送る。

「……」

魔王はリュウガの姿のまま、手に持った破壊の剣を構える。
そしてそのまま、魔王は破壊の剣をその場で大きく横一閃に振るう。

それにより、不可視の刃…しんくう波がその剣から発生した。
しんくう波は真っ直ぐと、宿儺のいる方へと飛んで行く。

しかし現状の環境において、そのしんくう波は完全な不可視になるわけではない。
しんくう波は、その実体の無い刃の中に生じる真空部分に向かって周囲のものが吸い込まれる。
それは、この場に降る雨もまたそうだった。
その様子が見えることにより、不可視のはずの刃は可視となっていた。


「フンッ」

宿儺はその場から跳び上がり、しんくう波を避けた。
更には、その後宿儺がここで着地することはなかった。

宿儺が取り出したるは、魔法の箒。
宿儺はそれに乗り、そのまま空中に留まった。

「ほら、こっちだ」

宿儺は空中で箒に股がりながら、挑発的な振る舞いを続ける。

それに対し魔王は、冷静に次の手に移る。

腰のベルトに手を伸ばし、そこからカードを一枚取り出す。
そしてそのカードを、左腕のブラックドラグバイザーに差し込んだ。

『ADVENT』

そんな音声が流れると同時に、近くにあった建物の窓ガラス、厳密に言えばそこに反射して写っていた鏡像の中から一体の黒い龍が飛び出てきた。

「ほう、こいつは…」

鏡像から出てきた龍…ドラグブラッカーを見て宿儺は興味を持つ反応を見せる。
宿儺がドラグブラッカーを見て思い出すのは、呪術的な式神の存在。
今出てきたものは、どれ程の力量を持つのか多少は気になったためだ。
もっとも、伏黒恵が持つ十種影法術の魔虚羅よりは遥かに劣るが。


『GUOOOOO!!』
「おっと」

ドラグブラッカーが牙の生えた口を広げながら突進してくる。
それを宿儺は箒に乗ったまま避ける。
避けた先で、ドラグブラッカーはそこに偶々あった建物のコンクリートの外壁を勢い余って噛み砕く。

「ハッ!」


そして、魔王はこの光景を黙って見たままではない。
魔王は上向きに剣を振り、再び宿儺に向かってしんくう波を飛ばす。

「おっとっと」

間一髪で、宿儺はそれもまた避ける。
けれども宿儺は、余裕そうな態度を崩さない。

「どうした?その程度か?ほら、頑張れ頑張れ」

宿儺はまだ煽り続ける。

「行け」
「GAAAAA!」

宿儺の煽りに反応は見せず、魔王はドラグブラッカーに攻撃を指示する。
ドラグブラッカーはその長い体躯をしならせ、宿儺にぶつけようとする。

「よっ、はっ。ハハハ、こっちだこっち」

しかし、なかなか当たらない。
魔法の箒で小回りをきかせながら、紙一重で避けていく。
空中で、そんな追いかけっこが繰り広げられていた。
だが、これを見ているだけの魔王ではない。

「マヒャド」

魔王はなけなしの魔力を使い、呪文を唱えた。

「おっ!?」

魔王は、マヒャドの呪文を上空に向かって唱えた。
それによって発生する冷気も、当然そこに向かう。

その冷気は、空の雨もまとめて凍らせていく。

「GAAAAAA!」

冷気は、宿儺の近くのドラグブラッカーも巻き込む。
けれども、それによるダメージはある程度軽減されていた。
ドラグブラッカー自身が口から発せられることのできる黒い炎、ドラグブレスの6000℃の熱量がその身体を暖めることによってだ。

そして宿儺にはそのまま、マヒャドによる冷気が周囲に蔓延する。
それによって周囲全方向において、大小様座な氷の塊が発生する。
その内下からのものはマヒャドによる吹雪の風に押されて、上からのは重力に従い落ちて、それぞれ宿儺に襲いかかってくる。

「ちっ!」

宿儺は舌打ちしながらも氷の塊に対抗する。
宿儺自身が持つ斬撃の術式『解』、これを上に向けて放つ。

宿儺が術式を使うのはこの殺し合いが始まって最初に岩を砕くのに試して以来、久しぶりのことだ。
その威力は、その時よりは上がっているようだった。
前に、グレーテを一度『笑顔』の状態にしたからだろう。

しかし、この『解』は宿儺の納得がいく程の威力には到達してなかった。
織子の肉体でいる以上、威力を上げるには誰かを『笑顔』にしなくてはならない。
だが、織子の人格がいなくなったため宿儺にはそれはできないし、やるつもりはない。
やはり、別の誰かの肉体に乗り移るべきだという考えが宿儺の中でより強まる。

閑話休題。

宿儺の『解』は確かに上の方の氷塊を砕く。
宿儺はそれによってできた穴と言える部分を通り抜ける。
宿儺を挟んでいた上と下の氷塊がぶつかり合い、互いに破壊し合う。
砕かれ、粒状になった氷は、そのまま重力に従い雨と共に落下していく。
その下には当然、先ほどマヒャドを放ったばかりの魔王がいる。
このまま突っ立っていては、(ダメージにはならないだろうが)落ちてくる氷の粒に打たれるだけだ。
けれども、そのようなことにはならなかった。

「ハッ!」

魔王はその場で跳躍した。
これは、ピサロの特技の一つのムーンサルトだ。
勢いよく跳び上がった魔王は上にあった氷粒の層を通り抜け、宿儺の方に向かっていった。
元から40mの跳躍力を持つリュウガの性能により、宿儺のいる方へと十分に届く。

「解」

目の前に迫ってくる魔王に対し、宿儺は術式による攻撃を仕掛けようとする。

『GUARD VENT』
「何?」

しかし魔王も、対策を用意していた。
跳躍する前にあらかじめガードベント用のカードをブラックドラグバイザーにほとんど差し込んだ状態にし、宿儺へと届く直前にこれを完全に押し込んでカードの効果を発動させた。
これにより魔王の腕にリュウガの盾、ドラグシールドが現れる。
この盾により、不完全な『解』は防がれた。

そして、攻撃を防がれたことにより宿儺に隙ができる。
魔王は、手に持った破壊の剣を宿儺に向けて振るった。


「ぐっ…!こいつ…!」

マスクドフォームの鎧に守られ、その中にいる宿儺には直接的なダメージは通らない。
しかしながら、ヒヒイロカネで出来たその鎧でも、大きな傷がそこに付いた。

それだけでなく、破壊の剣による斬撃の範囲は宿儺の下の方にまで及んでいた。
それにより、宿儺が股がっていた魔法の箒にも攻撃は届いた。
魔法の箒は、柄のほとんどを切断された。

これにより、魔法の箒はそこに宿っていた飛行能力を急速に失っていく。
宿儺と魔王は、共に上空から雨と共に地上に向けて落下していった。

魔王はこのまま、着地と同時に追撃を行うつもりだった。

だが、宿儺はそれを防ぐための行動をとる。
落ち始めると同時に、腰のカブトゼクターの角を動かしていた。

『CAST OFF』
「!?」

カブトが持つ機能の一つ、キャストオフ。
それによりカブト・マスクドフォームの鎧が後少しで着地というところで、勢いよく弾け飛んだ。

「ぐっ…!」

魔王に、宿儺を中心に弾けたマスクドフォームのパーツが襲いかかる。
パーツが勢いよくぶつかって来て、それにより後ろ方向に押し出される。
盾とリュウガの装甲越しだったこともありダメージは少なかった。
だが、これにより宿儺との距離が再び引き離された。

『CHANGE BEETLE』

着地した頃には、カブトの羽化は完了していた。
赤い角は持ち上がり、青の複眼が2つに別れて光り輝いた。
仮面ライダーカブト・ライダーフォームがそこに立っていた。

「本気で来い。そろそろ遊びを終わらせてやろう」


◇


「ルカナン」

魔王は呪文を唱えた。
本気で来いという挑発に乗ったつもりは無いが、一先ずとして相手の防御力を下げることを試みた。
先ほどの攻撃の時は自身の攻撃が鎧の中身まで届かなかった。
相手は何故だか装甲を外し元から防御力を落とした状態のようだったが、駄目押しと言わんばかりにこの行動をとった。


『ヒュッ』
「……何?」

魔王が呪文を唱えた直後、宿儺はいつの間にか取り出していた短刀を目の前の空間に向かって一閃した。
その瞬間、魔王は何故だか自分が今唱えた呪文が失敗したという感覚があった。
少ない魔力をただ無駄に使っただけに終わったということだ。


「一応言っておくが、もはや俺にお前の術は効かん。そう思っておけ」

宿儺が今使用したのは天逆鉾、その効果は呪術による術式の強制解除だ。
本来なら呪力による術式を解除するものではあるが、ここにおいては魔力を使う呪文の効果も打ち消せていた。
もう織子がいないため感染のような現象は起きていない。
だが呪文というものが元々、魔力という呪力と同じく現代人類の常識の埒外な力をエネルギーとして使う術であるため、呪術の術式と似通ったものとも考えられる。
そもそもの話として、"呪"文と呼ばれている。
天逆鉾の呪力も、呪文と術式を同じようなものとして捉えて捕らえることができたのだろう。
現実に科学的な理論のあるタキオン粒子やそれを利用したライダーシステムよりもよっぽど近く、反応しやすいものと考えられる。
むしろ、天逆鉾の使い方としては今回のようなものの方が正確かもしれない。

閑話休題。


偶然か必然か、はったりなのか真実なのか、どちらにしても呪文の効果がない可能性が出てきたからには魔王はもうここでこれ以上魔力を使うわけにはいかない。


「面倒だ。俺を殺したいんだろう?さっさとお前にできる最大の攻撃をするんだな」

宿儺は、今度はそんなことを言ってきた。

「ほらどうした?やってみせろ。魅せてみろ」

宿儺は腕と赤い胸部を広げて、ここに当ててみせろと言わんばかりな挑発をする。

「……良いだろう」

少し考える素振りを見せた後、魔王は腰のデッキからカードを一枚取り出した。
もっとも、魔王にとっては今やろうとしていることは、自分の最大の攻撃であると決まったわけではない。
これは今から初めてやることだ。
けれども、いわゆる『必殺技』と呼ばれる程度には強力な攻撃らしい。
そこまで挑発してくるのならば試しにここで使ってみるかという気になってきた。
早く終わらせたいのはこちらも同じだ。
これで決着がつくのならばそれにこしたことはない。
何らかの罠があるのかもしれないが、その時はその時で強引に押し通すしかない。


「ふん、そうこなくてはな」

魔王がカードを取り出す様子を見た宿儺も新たな行動を取る。
宿儺もまた、腰のカブトゼクターの方に再び手を伸ばした。


『FINAL VENT』
『1・2・3 RIDER KICK』

魔王はカードをブラックドラグバイザーに差し込む。
宿儺はカブトゼクターに付いた3つのボタンを押し、その後にまた角を動かして向きを一旦変え、また戻した。
それぞれの、仮面ライダーとしての必殺技の準備が完了した。

ドラグブラッカーが口の中に黒い炎を灯しながら、魔王の背後に回る。
宿儺の右足には、大量のタキオン粒子が収束する。

「ハアッ!」

魔王のリュウガはゆっくりと宙に浮き、そこで跳び蹴りの姿勢になり、同時にドラグブラッカーが勢いよく黒い炎を噴射した。
魔王はその炎に飲み込まれ、それに押されながら、超スピードで弾丸のように迫っていった。

「フンッ!」

同時に、宿儺はその場で勢いよく回し蹴りを放つ。

2つのライダーキックは、衝突した。

「グッ…!」
「ヌウウ…!」

黒い炎と青い稲妻がぶつかり合う。
2人を中心として衝撃波が発生する。
ほんの短い間の出来事なのに、まるで何時間も経ったかのように錯覚していた。

けれどもやがて、この2つのキックによる鍔迫り合いも終わりを迎える。

◇

『ドンッ!』
「ムッ!」


競り勝ったのは、魔王の方だった。
宿儺は魔王のキックに押され、後方へと吹っ飛んでいった。

そもそもの話として、本来のカブトのライダーキックの威力が19tなのに対し、リュウガのファイナルベント…ドラゴンライダーキックはAPが7000AP=350tとされており桁違いである。
それに加え、織子とピサロの体格差のこともある。
ここで押し勝つのが魔王の方であるのは当然の結果だったかもしれない。


なお、これによる宿儺の変身の解除は起きていない。
まだカブトの姿のままだ。
それに、地面の方に転がり込んだというわけでもない。
宿儺は膝を曲げて少し屈んだ状態で、アスファルトの地面の上を後ろ向きに滑りながら着地する形になった。
お互いが使用した必殺技の威力は文字通り桁違いだったが、宿儺は(出力が低くても)自らの呪力による身体強化をしていたようだった。
それだけでなくむしろ、宿儺はこれで敵わないと見るや否や、自分から後ろに跳んで衝撃をある程度緩和していたようだっ。
それらのことにより何とか大ダメージを防げていたようだった。

対する魔王は、その場で静かに着地する。
そのまま顔を上げ、真っ直ぐ宿儺の方を見据える。
今回、相手も似たような攻撃を放ってきたため、結果的にはほとんど相殺されてしまった。
けれどもこの戦いで押しているのは自分の方だと、魔王は認識し始めてきた。
『ファイナル』ベントと銘打っておきながら、決まり手にすることはできなかったが、このままでも十分勝てる可能性があると感じてきていた。
魔王は再び破壊の剣を握りしめ、歩きながら宿儺の方へと近付いていった。


「くっ……クククッ。ヒヒッ。ケヒヒヒッ」

そんな折りに、宿儺は突如嗤い始めた。

「…?…何がおかしい?」

宿儺の様子に魔王は異様なものを感じる。
今追い詰めているのは自分であるはずなのに、まるで状況が逆だとでも言わんばかりな薄気味の悪い嗤い方であった。

「やってくれたな。『そいつ』は、強いな。だが、それももう終わりだ」


『CLOCK UP』

魔王が相手を奇妙だと感じたその瞬間、宿儺は腰のベルトの横部分にあったスイッチを押した。

その次の瞬間、電子音声が鳴り響いたと思ったら、『何か』が超高速で魔王の隣を素通りしていった。
その『何か』は、雨粒が落下するよりも先にぶつかって弾き飛ばすほど速い動きをしていた。
『何か』は、先ほどまで魔王の目の前にいた存在だ。
何か…宿儺は、魔王の視界から一瞬で消え去っていた。
そしてそいつがどこに行ったのか、相手が消えたことを認識した瞬間に予測がついた。


魔王は後ろを振り向いた。
その時の彼の顔には、驚愕の表情が写し出されているのがよく見えた。

魔王の顔を隠していたはずのリュウガの仮面は、そこから消失していた。
仮面ライダーへの変身が、解除されていた。

◆


振り向いた先には、カブトの姿をした宿儺がいた。
その手の中には、これ見よがしに黒い何かの欠片が握られていた
もう片方の手には先ほども使用していた呪具、天逆鉾があった。

宿儺は魔王の足下を指差した。
そこには、割れてバラバラになった黒い何かがあった。
それは、リュウガのデッキだったものだ。

魔王はこの一瞬で、装着していたリュウガのデッキを宿儺に破壊されていた。


「貴様…!」


現状を把握した魔王は、当然このような怒りを顕にした反応を見せる。
破壊の剣を握りしめ、振りかぶりながら魔王は宿儺の方へと向かおうとした。

『ポイ』
「!?」

次の瞬間、宿儺は手に持っていた天逆鉾を横方向に遠くへ投げた。
こちらから物を奪っておきながら、自分の武器を急に捨てるというのは理解できない行動だった。
魔王は更なる揺さぶりをかけられ、動きを鈍らされた。

その間に、宿儺はカブトの姿のまま胸の前で手で「掌印」を結んでいた。




――領域展開 伏魔御廚子


宿儺の背後に、 禍々しい外観をした社のようなものが現れる。

同時に、魔王の体中が切り裂かれ、鮮血が噴き出した。


◆

クロックアップを発動した瞬間、宿儺の目には雨粒が止まっているように見えた。
けれどもそれは、実際に止まっているわけではない。
まるで止まっているかのように見えるほど落下スピードがとても遅くなっていた。
そんな『自分だけが速くなる』時間の世界に、宿儺は入門していた。
それが、クロックアップの力であった。

けれども、ここにおいてはその力を使えるのはほんの数秒だけだ。
その数秒の間に、宿儺は直ぐ様自分の目的を果たした。


宿儺はクロックアップの発動中に、相手のベルトに嵌まっていたリュウガのデッキを天逆鉾で破壊した。
なおこれにおいて、天逆鉾の効果は全く関係ない。
ただ物理的に叩いて砕く形になった。
ついでにこの時、デッキの破片を運良くキャッチすることもできた。

相手の変身した姿はクロックアップを除けば基本性能が今使っているカブトよりも高そうだったが、奪う選択は取らなかった。
と言うのも、ここにおけるクロックアップの効果時間が短いため、奪える程の余裕が無いと判断した。
だから一先ずは取り敢えず相手の戦力・装甲を剥ぎ取ることを優先し、破壊した。

そして次の段階として、宿儺は領域展開を使用した。
その前に天逆鉾を投げ捨てたのは、もしこれを領域内に内在させた場合、術式の強制解除の効果が起こる可能性を考えたためだ。
もしかしたらそれにより、領域が勝手に閉じられる可能性も考えられた。
まあ、本当にそんなことが起こるかどうかは実際に試してみないと分からない。
けれども可能性が思い浮かんだ以上、一旦手離すべきだと判断した。


宿儺の領域展開は、普段使うよりもかなり狭い範囲・低い威力で行われた。
単純に呪力の出力が落ちているから必然的にそのようになった。
しかし、この場においてはその方が都合が良かった。

呪術における領域展開は、領域内に引きずり込んだ者に領域使用者の術式を必中させる効果がある。
そして宿儺の領域展開「伏魔御廚子」は、範囲内にいるモノに「解」と「捌」の二種類の斬撃を必中させ、浴びせ続ける。
「解」は呪力の無いモノに通じる通常の斬撃、「捌」は呪力を持つモノの呪力差・強度に応じて一太刀で対象を卸す斬撃だ。
ただし、先述した通りこの場においてはそれらの斬撃は正常には働かなかった。
どちらの斬撃も相手の体を切り裂きはするが、何時もよりも浅かった。
傷は骨までにはてんで届いていなかった。
けれども、肉は表面近くまでは切り裂いていた。
致命傷にはならずとも、大ダメージと言えるくらいには傷付けることができていた。

◇

宿儺は伏魔御廚子を数秒ほど展開し、解除した。
その数秒で魔王は全身を斬られた。
顔、腕、胴、脚、身体中の至るところに斬り傷ができ、そこから血が流れていた。
腕や脚については、一部の筋肉が深く断裂させられていた。

それが意味するのは、それは体中に力が入らなくなるということだ。
魔王はまともに立つことが難しくなり、宿儺の目の前で膝を着かされた。
けれども破壊の剣を杖代わりに何とか体を支え、倒れ込むことは防いだ。
しかし結局のところ、このダメージにより体をまともに機能させることが難しくなっていた。

宿儺としては、これだけのダメージを与えることは問題ではなかった。
乗っ取った後で、反転術式で治せば良いものと考えていた。
もしそういった手段が使えなさそうな身体であれば、ここは諦めて止めを刺そうと考えていた。


◆

「フン」
「ガハッ…!」

宿儺は魔王に向けて上段回し蹴りを放つ。
その蹴りは魔王の頸もとの辺りに当たる。
今度は魔王の方が後方に吹っ飛ばされ、濡れたアスファルトの上に転がり込まされる。

「ケヒヒッ。どうだ?こんな小童にボロ雑巾にされてどんな気分だ?」


相手が体を満足に動かせないと見ると、宿儺はカブトゼクターをベルトから外して変身を解除した。
これはあえて変身を解除することで、子供の織子の姿で相手を煽れるようにするためだ。
より、相手に屈辱を与えやすくするために。

「それにしても情けないなぁ貴様は。そんないかにも強者然とした肉体で、こんないかにも弱者な小童の目の前で地に這いつくばらされて」

宿儺は魔王を更に煽り続ける。
ここで重要なのは、相手によら無力感を味合わせることだ。

「こうなった理由はただ一つ、貴様が弱かったからだ。身の程をわきまえるべきだったな、痴れ者が」
「貴様はもはや俎板の上の魚……いや、それ以下だな」
「無様だなぁ。お前がどんなくだらない願いを持っているかは知らんが、もうそれも成し遂げられないというわけだ」

宿儺は嘲笑を交えながら、あえて相手がより怒りの感情を抱くようなことを喋る。
その上で捩じ伏せることに、意味がある。


「……ベホマ」

宿儺の言葉を浴びながらも、魔王はうつむきながら呪文を唱えた。
それは、回復のための呪文だ。
そのために必要な魔力の残量は、ギリギリもギリギリだった。
これで、魔王の魔力は完全に空になった。
現状では呪文はもう使えない。
しかし、こうでもしなければ身体を動かすことはできない。
何より、知りもしないのに自分が覚悟して殺し合いに乗ることを決めた切実な願いを否定されて、何も憤りを感じないわけがなかった。
姉を侮辱されたも同然のように、感じていた。


魔王の傷は確かに塞がった。
しかし、失った血や蓄積した疲労はそのままだ。
魔王は困憊した体を震わせながらも、踏ん張りながら何とか立ち上がる。
そして再び、破壊の剣を握りしめて宿儺と対峙する。


「ほう、そんな術まで使えるか」

魔王がベホマで傷を癒したことに宿儺は感心を示す。
反転術式以外でも傷を治せるなら、肉体の有用さはますます上がる。
自分でやる手間がはぶけたとも言える。
ここで身体を乗っ取る方向に気持ちは更に傾く。


「ほら、来るなら来い。どうせ無駄だろうがな」


宿儺は突如、ベルトからカブトゼクターを外し変身を解除した。

宿儺は織子の姿のまま、生身を晒して挑発した。
これでも、問題は無いと判断していた。
そうするだけの策が、宿儺にはあった。


宿儺は新たなアイテムを一つ準備していた。
それの名は「撮ったものが消えるカメラ」、名前の通り被写体をこの世から消去する効果のあるカメラだ。
このカメラに本当にそんな力があるかどうかについては、宿儺はあると判断していた。
呪力に近い"何か"をこのカメラが帯びていることを感じていた。

これはかつて、メタモンから奪ったものだ。
なお、これは最大3回しか使えないらしくしかも残り使用可能回数は分からない。
メタモンがこれまでこれを使用したかどうか不明だからだ。
だがメタモンがこれを捨ててないことから、少なくとも1回は使えると宿儺はみていた。




宿儺はこれを使い、魔王の持つ剣を消そうと考えていた。
それも、自分に向かって攻撃しようとしてきたその瞬間に。
そうした直後に、腰に巻いたライダーベルトに再びカブトゼクターをセットして変身し、丸腰になった相手を攻めようと考えていた。
最後の武器を奪うことで、もう抵抗の手段は無いと感じさせて心を完全に挫かせようと目論んでいた。
使える武器ならば他にもある、宿儺が破壊の剣を消去するという判断をとるのに躊躇いはなかった。

相手はもう立ち上がるのもやっとな程フラフラだ。
おそらく傷は治せても流した血や疲労とダメージは無くせず、更にはこれまでの戦いによるそれらの蓄積もあるのだろうと宿儺は推測する。
事実、その通りだった。
ならば、おそらくは体力的な限界により次の攻撃が最後になるかもしれない。
それを完全に無効化してしまえば、精神的にもより消耗させることができるだろう。
それも当たる直前に起こせば、相手が抱く最後の希望を打ち砕けるかもしれない。
流石に罠の可能性には相手も気付くだろうが、この現状ではなりふり構わずにはいられないだろう。
一か八かの、最後のチャンスとして仕掛けてくるだろう。
それすらも完全に封じ、より徹底的に追撃を加えて無力感を感じさせてこそ、相手の心をより抓み取れる。



そして宿儺の思う通り、魔王は破壊の剣を両手で持ちながら上に構えて突っ込んできた。
魔王はその剣を、宿儺の頭上に向けて振り下ろそうとした。


(消えろ)


宿儺は魔王が剣を振り下ろし始めたその直後に、カメラを素早く自分の顔の前に持ってきた。
そしてそのまま、カメラのスイッチを押してシャッターを切ろうとした。
























◆

『モキッッ』

◆




消えたのは、カメラの方だった。





◇◇◇


「えっ!?何してるんだぞナナく…おねえさん!」
「いや、だってこれ明らかに危ないものみたいですし…」
「おー…何やってんだおめえらー…」

C-1の宇宙船の中、柊ナナと野原しんのすけが燃堂力を寝かせて挟んだ状態で話していた。
ナナの両手には、折られた杖が握られていた。
それは、先ほどの戦いの中でギニューが振ったモノだった。


先ほどの戦いの中では本当に色んなことがあり、ナナの心労はかなりのものになった。
しかしそれでも、現状できることはやらなければならない。

手始めとして先ほどの戦いの相手が置いていく形になった支給品を拾った。
その近くにあった戦いの相手…と精神を入れ替えられたと思われる脹相が一瞬だけ入っていた怪物の骸については、放置する形になった。
こんな怪物然としたもの、触るだけでも怪我してしまいそうだし、何より巨大化しているせいで動かすことも出来なさそうだった。

その後、ナナは燃堂に肩を貸しながらしんのすけを連れて宇宙船の中に戻った。
まずは、燃堂の治療から始めようとした。
二人ともかなり消耗しているのは確かだが、優先すべきは肩を銃で撃ち抜かれている燃堂の方だ。
漫画だと肩を撃たれても軽傷みたいな描写が稀にあるが、現実は重傷だ。
そこにある骨は折れるし、出血多量にもなる。
治療が疎かであると、命の危機にも関わる。
ましてや、本来よりも体格の小さな少女になっているから尚更だろう。

ナナは本格的な医者という訳ではないが、ある程度ならばそういったことも考えれば分かる。
一先ずは、燃堂を適当な場所で寝かせて安静にさせる。
その後、病院から持ってきた道具でできる限りの応急処置はしておいた。

ただ、これだけで十分なものとは言えない。
銃創とはそれほどの重傷なのだ。

それに、もし完治させることができたとしたらそれが一番面倒が無くなると言える。
ただ、それが出来そうな宇宙船内の回復ポッドはもう使用済みだ。
そのために何か使えるものが無いかとナナは先ほど回収したギニューが持っていた支給品の中身を確認した。


だが、その中で明らかに問題のあるアイテムがあった。

先ほどの戦いにおいて、敵が振るった杖は元々地面の上から拾い上げていた。
それの説明書を、相手が置いていったデイパックの中からナナは見つけた。
そこに書いてあった内容が、問題だった。

この杖は何と、これを振った者が望む物を何でも一つ出せるという代物だった。
ただし、その代償として使用者は巨大な怪物に変貌してしまうらしい。
その上、杖に操られるように杖のことを守ろうとするようになるらしい。
前の戦いの時、敵が急に巨大化した原因はどう考えてもこの杖であった。

さらに言うと、この杖で出した物は必ずしも使用者が望む効果を持つとは限らないらしい。
何と言うか正直な気持ちメリットとデメリットが釣り合って無いように感じた。


これで燃堂やしんのすけを回復させるためのアイテムを出そうとは思わなかった。
杖を使ってアイテムを出し、怪物化する前にすぐにアイテムを使いその直後に杖を折るということを思いつかなかったわけではない。
しかし、使った後に怪物化するまでの正確な時間は分からない。
前回の戦いの際に相手が杖を使ってから巨大化するまでの時間を測ってはいないし、急にそんなことはできなかった。
さらに言えば、必ずしも望む効果のあるモノが出るわけではないらしいため、もしこれで新たなアイテムを出したとしてもそれを使う訳にもいかない。
何か変な効果を持つモノが出てきて余計に困らされることになる可能性もあるんじゃないかと思ってしまう。

そして、もしこの杖を放っておいた結果燃堂やしんのすけがうっかり使ってしまう可能性も考えてしまった。
この精神幼稚園児共(片方は実際は高校生)が危機感無しに触って、下手に杖の効果を出してしまうなんてことを考えると困るどころの話じゃない。
たとえ彼らの手の届かない場所に仕舞っておくとしても、この殺し合いでは何がきっかけとなって望まない人物の手に渡るか分からない。

この杖を残しておく理由はどう考えても無かった。
説明書を読み終わった、ナナは速攻で杖を折った。
こうすれば、杖を無力化できるらしかったからだ。
そして、杖を折った後に周囲で何か良くないことが起きている様子は無かった。
ただ、何の相談も無くいきなりへし折ったために、二人を少し驚かせてしまったようだった。


もう一つ言うと、宇宙船外に残されていた死体が、杖の効果が切れたことにより元の大きさに縮小していた。
ただ、そのことは今は船内にいるナナ達には認識できなかった。


「とりあえず…今は手当てを進めましょう」

杖を折った後、ナナは二人をたしなめながら治療行為を再開した。
折った杖は、本当にこれで効果が無くなったかどうかまだ分からないためナナは一先ずとして自分のデイパックに仕舞い他人の手が届かないようにした。
そして、他に何か治療手段が無いか拾ったデイパックの中を再び探り始めた。


こうして、ナナは元からやっていた二人の手当てと他の協力者達が来るまでの待機を続けることになった。
杖を折ったことについての意識は、もう小さくなっていた。


今の自分の行動が、どれほど大きな影響を与えたのかも知らずに。



【C-1 フリーザの宇宙船内/夕方】


【柊ナナ@無能なナナ】
[身体]:斉木楠雄@斉木楠雄のΨ難
[状態]:精神的疲労(中)、自分への不安
[装備]:フリーズロッド@ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド
[道具]:基本支給品×2、ライナー・ブラウンの銃@進撃の巨人、ランダム支給品0~1(確認済み)、病院内で手に入れた道具多数、精神と身体の組み合わせ名簿@オリジナル、杖(破壊済み)@なんか小さくてかわいいやつ、竈門炭治郎の日輪刀(刀身が半ば程で折れている)@鬼滅の刃、バギブソン@仮面ライダークウガ、アタッシュショットガン@仮面ライダーゼロワン、松平の拳銃@銀魂、ランダム支給品0~1(童磨の分・未確認)
[思考・状況]
基本方針:まずは脱出方法を探す。他の脱出方法が見つからなければ優勝狙い
1:フリーザの宇宙船で戦兎達を待ちつつ、しんのすけ達の手当てをする。燃堂の方が重傷のためそちらを優先。
2:脹相の死と体が入れ替わっただろうことを説明しなくてはならないか…
3:「かめ」とは何だ…?後に続く言葉はあるのか?何か重要なものなのか?
4:「かめ」は「仮面ライダー」なのか?ならば、主催陣営の誰かが変身するということなのか?
5:斉木楠雄の精神復活は想定内だったのか?だとしたら何のために?
6:変身による女体化を試すべきかどうか…
7:犬飼ミチルとは可能なら合流しておく。能力には期待出来そうだ
8:首輪の解除方法を探しておきたい。今の所は桐生戦兎に期待
9:能力者がいたならば殺害する。並行世界の人物であろうと関係ない
10:エボルトを警戒。万が一自分の世界に来られては一大事なので殺しておきたいが、面倒な事になったな
11:可能であれば主催者が持つ並行世界へ移動する手段もどうにかしたい
12:何故小野寺キョウヤの体が主催者側にある?斉木空助は何がしたい?
13:斉木楠雄は確実に殺害する。たとえ本当に悪意が無かったとしても、もし能力の暴発でもして自分の世界に来られたらと思うと安心できない。
14:13のためなら、それこそ、自分の命と引き換えにしてでも…
[備考]
※原作5話終了直後辺りからの参戦とします。
※斉木楠雄が殺し合いの主催にいる可能性を疑っています。
※超能力は基本的には使用できませんが、「斉木楠雄」との接触の影響、もしくは適応の影響で念力が使用可能になりました。他にも使えるかもしれません。
※サイコメトリーが斉木楠雄の肉体に発動しましたが、今後は作動しません。
※参加者が並行世界から集められている可能性を知りました。
※貨物船の精神、又は肉体のどちらかが能力者だと考えています。
※小野寺キョウヤが主催に協力している可能性を疑っています。
※主催側に、自分の身体とは別の並行世界の斉木楠雄がいる可能性を伝えられました。今のところは半信半疑です。
※主催側にいる斉木楠雄がマインドコントロールを使った可能性を疑っています。自分がやったかどうかについては、否定されたため可能性としての優先順位は一応低くしています。
※並行世界の同一人物の概念を知りました
※主催陣営が参加者の思考までをも監視している可能性を考えています。
※「かめ」=仮面ライダーだと仮説した場合、主催陣営の誰かがビルド、斬月、エターナルのいずれかのライダーに変身するのではないかと考えています。


【燃堂力@斉木楠雄のΨ難】
[身体]:堀裕子@アイドルマスターシンデレラガールズ
[状態]:後頭部に腫れ、左肩に銃創、体力消耗中、応急処置の途中、鳥束の死に喪失感
[装備]:如意棒@ドラゴンボール
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1
[思考・状況]
基本方針:お?
1:お?
[備考]
※殺し合いについてよく分かっていないようです。ただ何となく異常な場であるとは理解したようです。
※柊ナナを斉木楠雄の弟だと思っているようです。
※自分の体を使っている人物は堀裕子だと思っているようです。
※桐生戦兎とビルドに変身した後の姿を、それぞれ別人だと思っているようです。
※斬月に変身した甜花も、同じく別人だと思っているようです。
※斉木空助を斉木楠雄の兄とは別人だと思っているようです。
※斉木楠雄が病院の近くにいると思っていましたがそのことを忘れています。
※ギニューと脹相の体が入れ替わった事に気付いていません。


【野原しんのすけ@クレヨンしんちゃん】
[身体]:孫悟空@ドラゴンボール
[状態]:体力消耗(極大)、ダメージ(中)、決意、深い悲しみ
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ぴょんぴょんワープくん@ToLOVEるダークネス(1時間使用不可)、ランダム支給品0~1、シロの首輪
[思考・状況]
基本方針:悪者をやっつける。
1:脹相おねえさんはどうしちゃったの…?
2:おじさん(産屋敷)とちゃんとおはなししたい。
3:逃げずに戦う。
4:困っている人がいたらおたすけしたい。
5:ミチルちゃん達の無事を祈る。
6:オラの身体が悪者に使われなければいいが・・・・
7:煉獄のお兄さんのお友達に会えたらその死を伝える。
[備考]
※殺し合いについてある程度理解しました。
※身体に慣れていないため力は普通の一般人ぐらいしか出せません、慣れれば技が出せるかもです。(もし出せるとしたら威力は物を破壊できるくらい、そして消耗が激しいです)
※自分が孫悟空の身体に慣れてきていることにまだ気づいていません。コンクリートを破壊できる程度には慣れました。痛みの反動も徐々に緩和しているようです。
※名簿を確認しました。
※界王拳を使用しましたが消耗がかなり激しいようです。気のコントロールにより慣れれば改善されるかもしれません
※悟空の記憶を見た影響で、かめはめ波を使用しました。
※ギニューと脹相の体が入れ替わった事に気付いていません。


※「杖@なんか小さくてかわいいやつ」が破壊されました。これにより、巨大化していたデンジ(身体)の死体は元の大きさに戻りました。また、この杖によって出された物品は全て消滅しました。



◆◆







「…?」


その時、自分の身に何が起こったのか、宿儺は正確に認識することができなかった。


剣を撮ったものが消えるカメラの力で消去しようとしたその瞬間、シャッターを切る前にカメラの方が半透明になりながら消滅した。
それにより、勢いよく振り下ろされた剣はまずカメラを持っていた右手の上半分を斬り落とした。
その後、宿儺の織子としての肉体の頭部に刃が突き刺さった。

ついでに言うと、実はこの時、剣を振り下ろした魔王はピサロの特技である「まじん斬り」を発動していた。
それにより、織子の肉体相手には過剰だったが、威力と速度が増していた。

頭部から入っていったその刃は、そのまま顔、首、胸、腰、股下までを一直線に切り開いて行った。
その過程に存在していた首輪や、腰のライダーベルトも一緒に切断してしまっていた。


関織子の文字通り小さな小学生の肉体は、正中線上に左右に真っ二つに切り分けられてしまっていた。




『ボン』
「ぐっ…」


切られて破壊されたことにより、首輪が爆発した。
その爆発により、切り分けられた後の左右の首部分が更に破壊・分離される。
魔王にもその爆発によって生じた破片が一部当たり、体も少し爆風に押された。

爆発で首が焼き切れたことにより、右頭部、左頭部、首から下右半身、首から下左半身の4つ(と右手の上半分)に別れた肉体がアスファルトの地面の上に落ちる。
切断面からは、大量の血液が流れ出て、臓物がこぼれ出ていた。
落ちた後、それらが動くことはなかった。


『首輪が爆発したら死亡する』、そのルールはどんな参加者であっても例外ではない。

それがたとえ、最強の呪いの王だとしても。




宿儺がカメラを使おうとしたその瞬間、遠く離れた場所にいる柊ナナが杖を折った。
その杖こそが、宿儺の持つカメラを出現させたものだった。

杖が折られれば、杖が出した物品は全て消滅する。
撮ったものが消えるカメラも、例外ではなかった。
それがたとえ、それぞれが最初に支給された相手が違っていたとしても。

それにより、破壊の剣を撮る直前にカメラが消えた。
こんなことは、偶然を超えた奇跡としか言いようがないかもしれない。
宿儺にもこの事態は全く予測が出来なかった。
そのため、自らに振り下ろされる剣を止めることが出来なかった。

反転術式で斬られたところから治すこともできなかった。
呪術において重要な箇所である脳から斬られたこともそうだし、何より首輪も斬られたためでもあった。
もはや、彼の殺し合いからの退場は確定したものとなっていた。

両面宿儺の意識は、もうこの殺し合いの舞台に存在していなかった。


だがこうなったのは、奇跡だけではないということも考えられる。


そもそも、宿儺が使おうとしたカメラは元々メタモンが持っていた。
宿儺はC-5の村でメタモンからカメラを含めた道具を奪い、アナザーカブトウォッチを使ってメタモンを暴走させた。
そのメタモンは、C-5の村の南の草原でアルフォンスと争い、その結果そこに絵美理を呼び寄せた。
絵美理がそこでの戦いに絡んだ結果、彼女は西側に飛ばされた。
そんな絵美理こそが、撮ったものが消えるカメラを出した杖を持っていた。

そこから様々な出来事が起き、杖の持ち主は絵美理からギニューに、そして最終的にそれを折る判断のとれる柊ナナの手に渡った。

全ては繋がっている。
つまりは、宿儺がメタモンに呪いをかけたからこそ、このタイミングでカメラが消えたとも考えられるかもしれない。



呪いは廻る。
そしていつか、自分の元に還って来る。

人を呪わば穴二つ。
人を呪う者は、自分の分の墓穴も掘らなくてはならない。


それはたとえ、両面宿儺と言えども例外ではなかった。
それにより彼は、自分の計画を一瞬で無駄にされた。

渋谷事変終了時点での指15本分の宿儺は、ここで祓われた。
残された織子の肉体の指も、呪物に変わっていることもなかった。

捨てるつもりだった若おかみの肉体のまま、自分に何が起きたのかも分からないままにあっけなく滅びる。
それも、彼がこの舞台に来る前によくやっていた、肉体を一瞬の内に切断されるという形で。
それが、ここにおける邪知暴虐の呪いの王の末路だった。


【両面宿儺@呪術廻戦(身体:関織子@若おかみは小学生!(映画版)) 死亡】


◆


宿儺を真っ二つにした後、魔王は黙ってそこに落ちた残骸を眺めていた。
彼自身としても、現状を不可解と感じていた。
まさかこんなあっさりと、相手を殺してしまう結果になるとは思っていなかったからだ。

相手は確実に何かを企んでいた。
そうでなければ、あえて変身解除して生身を晒した理由が見つからない。

自分が剣を振り下ろした瞬間、相手が間に素早く何かを手に持って割り込ませていたことには気づいていた。
本来は、その"何か"でこちらの攻撃をどうにかすることは出来たのだろう。
だが、相手も予測していなかった何らかのアクシデントにより、それの力を発揮できずに自分の攻撃をまともに受けてしまったのだろう。
自分でも中々納得し難いことであるが、現状はそう考える他なかった。

まあ、もし相手が生身を曝け出さなかったとしても、魔王は同じような攻撃を試みただろう。
まじん斬りは、「会心の一撃」と同等の威力の攻撃を放つ。
その会心の一撃は、相手の守備力を無視した一撃をぶつけることができる。
つまり、もし相手がカブトに変身したままだったとしても、その装甲を切り裂くことができたかもしれない。
それは、破壊の剣の破壊力とピサロの肉体の力のことを考えると夢物語ではないかもしれない。
そして相手の企みが失敗したことを考えると、相手が変身していたかどうかはこの結果に関わることではなかったのだろう。
もし何か違いがあるとすれば、腰のベルトに装着していた赤いカブト虫型の物体も斬っていたかどうかについてだろう。


『パキ』
「む、これは…」

魔王が困惑しながらも考えをまとめようとしていた最中、首にかけていたアクセサリー…テュケーのチャームが壊れ、外れた。
実は、先ほどの宿儺の領域展開に巻き込まれた際に、これは既に傷ついていた。
それが今、完全に壊れてしまっていた。

まるで今、これがもたらしていた"幸運"が丁度切れたかのように。
それこそ、先ほどの出来事はこれが最後の力を振り絞って、役割を果たしたことによるものであったかのように。


「さて、どうするか…」

結果的に今回は生き延びた魔王であったが、現状はあまり望んだ結果とは言えない。

勢い余って、相手を殺すだけでなく首輪も一緒に破壊してしまった。
相手が巻いていた変身ベルトも一緒に破壊しているため、これも使うことはできない。
自身を強化していたアイテムだった、テュケーのチャームとリュウガのデッキは破壊されてしまった。

残存していた魔力も全て使い切ってしまった。
これではルーラも使えない。

体力も再び大きく消耗してしまった。
傷は塞いだが血も多く流してしまった。

はっきり言ってしまって、今の魔王は戦える状態にない。
もしこれまで遭遇したことのある者達と戦っても、生き延びることは難しいかもしれない。


すぐにできることと言えば、今の相手が持っていた支給品を回収することだけだろう。
魔王は現状に大いに悩まされながら、雨に打たれながらその場に立ち尽くしていた。


【E-6 街/夕方】

【魔王@クロノ・トリガー】
[身体]:ピサロ@ドラゴンクエストIV
[状態]:疲労(特大)、魔力残量無し、ダメージ(大)、貧血気味
[装備]:破壊の剣@ドラゴンクエストシリーズ、
[道具]:基本支給品×2、精神と身体の組み合わせ名簿@オリジナル、電動ボート@ジョジョの奇妙な冒険、物干し竿@Fate/stay night、吉良の首輪、アドバーグの首輪
[思考・状況]基本方針:優勝し、姉を取り戻す
1:一先ず相手の支給品を回収する。さっきは何が起きた?
2:次はどうするか…。
3:ルーラでF-8の方に移動しようと考えていたが、現状では不可能だ
4:強面の男(承太郎)は次に会えば殺す。
5:剣を渡した相手(ホイミン)と半裸の巨漢(志々雄)も、遭遇したら殺す。
6:ギニューという者は精神を入れ替える術を持っている可能性が高いため警戒する。
7:悲鳴嶼行冥や他に似たような気質(殺しても止まらない)を持ちそうな者達と戦う際は、例え致命傷を与えても油断するべきではないだろう。
8:モノモノマシーンを使う為に、可能な限り首輪も手に入れる。
9:魔王城があるかもしれない。(現状の探す優先度は低い)
[備考]
※参戦時期は魔王城での、クロノたちとの戦いの直後。
※ピサロの体は、進化の秘法を使う前の姿(派生作品でいう「魔剣士ピサロ」)。です
※回復呪文は通常よりも消費される魔力が多くなっています。
※ギニューと鳥束の精神が入れ替わった可能性を考えています。

※「撮ったものが消えるカメラ@なんか小さくてかわいいやつ」は消滅しました。
※「ライダーベルト@仮面ライダーカブト」、「テュケーのチャーム@ペルソナ5」、「リュウガのデッキ@仮面ライダー龍騎」、「魔法の箒@東方project」は破壊されました。
※両面宿儺の首輪は破壊され、爆発してしまいました。

※周囲に、「基本支給品×3、リンク@ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド(身体)の死体、ケロボール@ケロロ軍曹(瞬間移動は5時間使用不可)、精神と身体の組み合わせ名簿@オリジナル、魔神の斧@ドラゴンクエストシリーズ、エレン・イェーガーのプロフィール、桃白白の首輪」が入ったデイパックと、「特級呪具『天逆鉾』@呪術廻戦」が落ちています。


◆

最後にもう少し、ここにあったモノ達のことについて説明しておきたい。


まずはリュウガのデッキに付属していた契約ミラーモンスター、ドラグブラッカーについてだ。

このモンスターは、デッキが破壊された時点で契約が切れて野良になっていた。
しかし、ここで魔王に対して襲いかかってくるなんてことはなかった。
何故なら既に、この場からいなくなっているからだ。

契約が切れた時点で、ドラグブラッカーは既にE-6から去ろうとしていた。
そのようにしたのは、自分が先ほどまで付き従っていた魔王の方が殺されそうだと感じたからだ。
そして、魔王が殺された後に宿儺に挑んだとしても、返り討ちにされそうだと感じたからだ。
宿儺から漏れ出る威圧感に当てられ、そのような感じになっていた。
もし二人の間に乱入したとしても、その結果は変わらないだろうと判断していた。

だから、宿儺が殺された時点ではドラグブラッカーはもう近くにはいなかった。
野良のミラーモンスターに戻った彼?は、鏡の世界に戻り自由に飛び回っていた。
そして本能のままに、自分が喰らうべき獲物を探し始めていた。

◇

そして、カブトゼクターについても似たようなことが言えた。

適合していた相手である宿儺はいなくなった。
その上、ライダーベルトも破壊された。
それに、カブトゼクターとしては魔王を自身の適合者として選んではいなかった。

ならば、この場に留まる理由はない。
カブトゼクターにはジョウントと呼ばれる空間を寸断するワープ移動機能が搭載されている。
それを使い、魔王が呆けていた隙にこの場所から離脱していた。


彼?の使命は、自身の適合者を探すこと。
それを求めて、何処かの空を飛び回っていた。


果たして彼の目にかなう者はいるのか、
そもそも彼を扱うために必要なライダーベルトは他にこの世界にまだ他にあるのか、

それらについては、まだしばらくは不明だろう。



【ドラグブラッカー@仮面ライダー龍騎、カブトゼクター@仮面ライダーカブトについての備考】
※ドラグブラッカーはE-6かもしくはその近辺のエリアのミラーワールド内を移動しています。具体的な位置や、どこに向かっているか等については後続の書き手にお任せします。
※カブトゼクターもまた本ロワ会場内のどこかを飛び回っています。こちらについても具体的な位置や、どこに向かっているか等については後続の書き手にお任せします。


132:拳願阿修羅 -CHAINSAW BLOOD- 投下順に読む 134:悔いなき選択 -傷痕-
時系列順に読む
131:Fight King Real 両面宿儺 GAME OVER
117:VIVID VICE -曇天の道を- 魔王 147: そういや、魔王(クロノ・トリガー)とピサロって、どっちも場合によっては仲間にできる魔王キャラだよね。……いや、別に…。ちょっと言ってみただけです。
132:拳願阿修羅 -CHAINSAW BLOOD- 柊ナナ 145:神ノ牙 -集結の百禍(前編)-
燃堂力
野原しんのすけ

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 ・【51~100】
 ・【101~150】
 ・【151~200】
  • 時系列順
 ・【第一回放送までのSS】
 ・【第二回放送までのSS】
 ・【第三回放送までのSS】
 ・【第四回放送までのSS】
  • 追跡表
  • 書き手紹介

登場話

  • 【登場話候補作】
  • 【登場話候補作】(採用)

番外編

  • 没SSまとめ

資料

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 ・参加者名簿(組み合わせ)
 ・参加者名簿(参加者向け)
 ・参加者名簿(ネタバレ)
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 ・第四回放送までの死亡者
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  • 俺ロワ・トキワ荘:http://jbbs.shitaraba.net/otaku/12648/
  • 本スレ①:http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1615384066/
  • 本スレ②:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1633849195/l30
  • 本スレ③:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1664632643/l30
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