デンジ達から離れ、草原を疾走し続ける春花。
周囲には大木が数本生えている場所も散見するが、それらがあるからといって容易く身を潜められるとは思えず、敢えて避ける様に移動していた。
なぜなら彼女は過去に林道で飛び道具を持った人間2人に奇襲されそうになった経験があるからだ。
その時は彼らの武器を奪って返り討ちにしたのだが、この場では自身に支給された物品を始めとして、ペテルギウスの見えざる手など元世界ではとても考えられなかった超常的な存在や、彼を襲っていたエビルバイブルといった危険なNPCが会場に放たれている事も考えると、木陰に自分と同じ殺し合いに乗った参加者か敵対的なNPCが潜伏している危険性も十分に考えられる。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
一方、F-5のとある場所では…
「…この風船を持って、『食べると一定時間、攻撃を受ける際に負傷を軽減できる』という月餅を二人で分ける、というのがあんたにとっての奇策‥なんだよね??」
星型の風船を手に持ったアカネがとがめの考案した『奇策』について尋ねていた。
「‥ああ、この何やら空に浮かぶ角ばった物を結んでいる糸を手に持っておれば他の参加者とやへの目印にはなるだろう
…甘味の方は『効き目』に関しても袋と一緒に入っておった説明書きとやらに書いていただけで確証はないがな。 仮にハッタリだったとしても体力付け程度にはなるだろう?
それに『殺しをしたくない』とおっしゃっておったお主から譲ってもらった火薬と短刀もわたしの手にある。 これがあれば『お主は殺しをしなくてもよくなるだろう。』しかしそれも確証はないがな。」
…甘味の方は『効き目』に関しても袋と一緒に入っておった説明書きとやらに書いていただけで確証はないがな。 仮にハッタリだったとしても体力付け程度にはなるだろう?
それに『殺しをしたくない』とおっしゃっておったお主から譲ってもらった火薬と短刀もわたしの手にある。 これがあれば『お主は殺しをしなくてもよくなるだろう。』しかしそれも確証はないがな。」
とがめは殺し合いに否定的であったアカネから譲り受けた支給品のニトログリセリンと片刃のナイフをそれぞれの手に握りながらそう答えていた。
そうして北上を続けていると、血塗れの厚手の上着に一つのデイパックを背負い、更にもう一つのデイパックを抱えた少女、春花と出くわした。
「下がれ、アカネよ」
とがめはそう言ってアカネを後方に退かせると春花にこう問いかける。
「問おう、お主は何故このようななりをしておる?」
その問いかけに対し、春花はこう答えた。
「それは、私を殺そうとしてきた他の参加者に背中をやられて命からがら逃げてきた。 それで隙を見て、その方が近くに置いていたデイパックを盗んできた。」
─しかし、その発言を聞いたアカネの頭には電流が流れ出した。
どうやら殺そうとしてきた参加者から逃げてきた話は本当の様だが、その参加者のデイパックを盗んできたという話は嘘の様だ。
「とがめちゃん! この人、嘘ついてるよ!」
春花の嘘を感知したアカネは、とがめにその事を伝え始める。
「やはり嘘であったか…!」
アカネからの報告を受けた彼女は、春花に向かってナイフを向け出す。
(嘘を吐いているのが分かる…私やあの愛だの怠惰だの言ってた奴の様な特殊能力持ちか‥!?)
春花は嘘を判別できるという人物と、たった今目の前で自分にナイフを向けている人物が組んでいる事を判断する。
(こいつらには‥嘘を言っても駄目な奴等だったのか…!
支給品の石も今では使える様な物ではないし、デンジから盗んだデイパックの中身も確認出来ていない、ここは能力で一気に決めるしかないか…!)
支給品の石も今では使える様な物ではないし、デンジから盗んだデイパックの中身も確認出来ていない、ここは能力で一気に決めるしかないか…!)
「本当の事は答えぬか…とアカネ! もう一度下がれ!」
とがめが警戒の態勢をとっていると、春花の背後から突然長髪の男が姿を現す。
春花の現在のスタンド、スタープラチナだ。
スタープラチナはとがめに掴み掛かろうとするが、彼女はそれを何とか避ける。
(これは危ない…!仕方ない、彼らにはこの火薬の爆発でもよいから死んでもらおうか!)
しかし、とがめには片手に握ったニトログリセリン入りの瓶があり、それをスタープラチナめがけて投げ飛ばす。
だがスタープラチナの方もそれの危険性に気付いており、咄嗟に春花を突き飛ばしてから自分も爆発物を躱す事で直撃を免れる。
しかし免れたのは爆発物の直撃だけ。
僅かな衝撃でも爆発を起こすというそれが地面に勢いよくぶつかった結果──
大きな爆発が起きた。
更に、爆発によって発生した火がみるみるうちに周囲の草に燃え広がっていく。
それを見た春花は、かつて自分と両親、妹で暮らしていた家に放火された時の記憶がフラッシュバックしていた…。
(─殺す!!)
春花とスタープラチナも再びとがめ達に襲いかかるが、彼女達は先程よりも後方へと引き下がっていた。
◆◆◆
一方で、アカネと共に春花より後方へと退いていたとがめは彼女を倒す為の奇策を考えるのであった…。
(さて、被害が広がる前に何としてでも奴を阻まないとな…)
【F-5 /黎明】
【佐藤アカネ@そんな未来はウソである】
[状態]:『堅剛月餅』の効果発動中
[装備]:星型の風船@タイムパラドクスゴーストライター
[道具]:基本支給品
[思考・状況]:基本行動方針:死にたくも殺したくもない
0:殺し合いなんて、笑えない冗談だわ。
1:兎に角生き延びないと
[状態]:『堅剛月餅』の効果発動中
[装備]:星型の風船@タイムパラドクスゴーストライター
[道具]:基本支給品
[思考・状況]:基本行動方針:死にたくも殺したくもない
0:殺し合いなんて、笑えない冗談だわ。
1:兎に角生き延びないと
※殺し合いが行われることや、優勝者の願いをひとつ叶えるといった主催者の言葉に対してウソの感知は行われておらず、それを信じています。しかし、その時に限って能力を制限されていた可能性もあります。
※とがめが自分の知るものと違う過去の人間だと認識しましたが、どういうことなのかは深く考えていません。
※とがめが自分の知るものと違う過去の人間だと認識しましたが、どういうことなのかは深く考えていません。
【とがめ@刀語】
[状態]:『堅剛月餅』の効果発動中
[装備]:参謀エンリルのナイフ@モンスター烈伝 オレカバトル
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2(武器の類は無し)
[思考・状況]:基本行動方針:自分だけは生き残る
0:佐藤アカネの命は自分の次に優先する。
1:奴(春花)を倒す為の奇策を考えねば…
[状態]:『堅剛月餅』の効果発動中
[装備]:参謀エンリルのナイフ@モンスター烈伝 オレカバトル
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2(武器の類は無し)
[思考・状況]:基本行動方針:自分だけは生き残る
0:佐藤アカネの命は自分の次に優先する。
1:奴(春花)を倒す為の奇策を考えねば…
※鑢七実に髪を切られる前からの参戦です。
※アカネが自分が知るものとは違う歴史の、未来の人間だと認識しました。
アカネの語る歴史が、飛騨鷹比等が言っていた『本来あるべき姿』の歴史なのではと考えています。
※アカネが自分が知るものとは違う歴史の、未来の人間だと認識しました。
アカネの語る歴史が、飛騨鷹比等が言っていた『本来あるべき姿』の歴史なのではと考えています。
【野崎春花@ミスミソウ】
[状態]:疲労(中) 背中に刺し傷(塞がっている)、二人(クッパ姫、デンジ)に対して罪悪感
[装備]:スタープラチナのスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品、何かの石@出展不明、デンジのデイパック(基本支給品、ランダム支給品×3、ツルギゴイ@ブレスオブザワイルド、ヨロイゴイ@ブレスオブザワイルド(大量))
[思考・状況]基本行動方針:優勝して、過去を改変する。
1:あの二人(アカネ、とがめ)を殺す。
2:早く二人(クッパ姫、デンジ)から離れたい。
3:ペテルギウスを殺すため、強力な支給品を集める。
4:デンジさんの支給品については後で調べる。
[備考]
参戦時期は死亡後です。
スタープラチナのDISCを装備しています。
スタンド使いになった影響か、ペテルギウスの『見えざる手』を視認できるようです。
クッパ姫、デンジと情報交換をしました。そのせいでマリオ達@スーパーマリオくん をマリオ達@スーパーマリオシリーズとして認識しています。
[状態]:疲労(中) 背中に刺し傷(塞がっている)、二人(クッパ姫、デンジ)に対して罪悪感
[装備]:スタープラチナのスタンドDISC@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品、何かの石@出展不明、デンジのデイパック(基本支給品、ランダム支給品×3、ツルギゴイ@ブレスオブザワイルド、ヨロイゴイ@ブレスオブザワイルド(大量))
[思考・状況]基本行動方針:優勝して、過去を改変する。
1:あの二人(アカネ、とがめ)を殺す。
2:早く二人(クッパ姫、デンジ)から離れたい。
3:ペテルギウスを殺すため、強力な支給品を集める。
4:デンジさんの支給品については後で調べる。
[備考]
参戦時期は死亡後です。
スタープラチナのDISCを装備しています。
スタンド使いになった影響か、ペテルギウスの『見えざる手』を視認できるようです。
クッパ姫、デンジと情報交換をしました。そのせいでマリオ達@スーパーマリオくん をマリオ達@スーパーマリオシリーズとして認識しています。
【支給品紹介】
参謀エンリルのナイフ@モンスター烈伝 オレカバトル
佐藤アカネに支給。
参謀エンリルが服の中に隠し持っている片刃のナイフ。
原作では『こうげき』などのモーションで袖の中から取り出して攻撃しているのを確認できる。
原作では『こうげき』などのモーションで袖の中から取り出して攻撃しているのを確認できる。
ニトログリセリン@現実
佐藤アカネに支給。
僅かな衝撃でも爆発を起こすという物質。
医薬品としても使われている。
星型の風船@タイムパラドクスゴーストライター
佐藤アカネに支給。
屋外で遊んでいた子供の手から空に飛んで行きそうになっていたところを偶然通りかかっていた佐々木にキャッチされていた風船。
その後、無事に持ち主に返されていた。
その後、無事に持ち主に返されていた。
堅剛月餅@モンスター烈伝 オレカバトル
とがめに支給。
食べた者が受けるダメージを一定時間減少させる月餅。
今回はアカネととがめが二人で分けて食べた結果、効果も半々程度になってしまっている。
057:ある修羅の結末 | 投下順 | 059:喪失の果てに |
043:そんな過去はウソみたい | 佐藤アカネ | 088:彼女を逃がしてはならない(前編) |
とがめ | ||
050:未練だけは置いていく | 野崎春花 |