爆発。轟音。悲鳴。絶望。怨嗟。断末魔。
『生きていくので精一杯』なんて甘えた言葉すら言えない灰色の世界。
その一日を無事に生きることすら困難なのが紛争というものだ。
ましてやそれが、頼れる親兄弟や友達もいない孤児であったならば如何程のものか。
『生きていくので精一杯』なんて甘えた言葉すら言えない灰色の世界。
その一日を無事に生きることすら困難なのが紛争というものだ。
ましてやそれが、頼れる親兄弟や友達もいない孤児であったならば如何程のものか。
少年はその命を終えんとしていた。
溢れる血溜まりは、徐々に自分の命が尽きていくのを幼心に感じさせる。
瓦礫に押し潰された手足は、身動きすら許さない。仮に抜け出せたとしてももう使い物にならない。
幼い子供に命を諦めさせるにはあまりにも十分過ぎる状況。
紛争の最中、何度も見てきた光景が、遂に自分の番になっただけ。
助けなんて来ない。死を待つばかりだった。
そう思っていた。
溢れる血溜まりは、徐々に自分の命が尽きていくのを幼心に感じさせる。
瓦礫に押し潰された手足は、身動きすら許さない。仮に抜け出せたとしてももう使い物にならない。
幼い子供に命を諦めさせるにはあまりにも十分過ぎる状況。
紛争の最中、何度も見てきた光景が、遂に自分の番になっただけ。
助けなんて来ない。死を待つばかりだった。
そう思っていた。
(もう大丈夫だからな!!)
少年はその日の輝きを忘れることはない
いつか自分もああなりたいと思った。
いつか自分もああなりたいと思った。
○○○
会場の一角のビル街。
本来は子供連れで賑わっていたであろうその場所で少女が悲鳴を上げていた。
本来は子供連れで賑わっていたであろうその場所で少女が悲鳴を上げていた。
「誰か、助けて!」
源静香こと、通称『しずかちゃん』は逃げていた。
冒険は数多く経験していても、彼女自身に戦闘能力は無い。
小学4年生にとって殺し合いという状況は余りにも非現実的だ。
冒険は数多く経験していても、彼女自身に戦闘能力は無い。
小学4年生にとって殺し合いという状況は余りにも非現実的だ。
「逃げても無駄ですわ」
鎖の付いた鉄球を構えた、お嬢様とした風貌の少女が追い詰める。
彼女の名前を『天馬院きりり』という。
その可憐な風貌からは想像出来ないが、死.TVというデスゲームにおいて3度の優勝を果たした少女である。
彼女の名前を『天馬院きりり』という。
その可憐な風貌からは想像出来ないが、死.TVというデスゲームにおいて3度の優勝を果たした少女である。
彼女は、成人男性ですら装備が出来ない程の重さを誇る鎖付きの鉄球を軽々しく扱い、静香へと狙いをつける。
ハンマー投げのように勢いを付け、破壊力を高まった鉄球が放たれた。
異世界の魔物相手にすら有効打を与える武器から放たれる、女子小学生相手には余りにもオーバーキルな一撃。
当たれば、静香の人生はあっけなくここで潰れて終わる。
ハンマー投げのように勢いを付け、破壊力を高まった鉄球が放たれた。
異世界の魔物相手にすら有効打を与える武器から放たれる、女子小学生相手には余りにもオーバーキルな一撃。
当たれば、静香の人生はあっけなくここで潰れて終わる。
当たればだ。
バシュ。
鉄球が静香に当たらない。
当たる直前、一筋の光弾が直撃し矛先が外れた。
当たる直前、一筋の光弾が直撃し矛先が外れた。
「その子から離れろ!」
○○○
褐色肌の少年、『ヘルガ』は殺し合いに反逆した。
やることは、悪をくじき一人でも多くの人の命を救うスパイとして生きる事を決めた日からは変わらない。
それが、紛争で動かなくなった身体をサイボーグとして作り変え、命を救ってくれた組織への恩を返すことだとヘルガは信じている。
救われた人間であるからこそ、その命の価値を理解している。
やることは、悪をくじき一人でも多くの人の命を救うスパイとして生きる事を決めた日からは変わらない。
それが、紛争で動かなくなった身体をサイボーグとして作り変え、命を救ってくれた組織への恩を返すことだとヘルガは信じている。
救われた人間であるからこそ、その命の価値を理解している。
「ここは僕が相手をする、君は逃げろ!」
「わ、わかったわ!」
「わ、わかったわ!」
その言葉を聞いて、静香は逃げ出した。
「あら、私は子供でも容赦はしませんことよ」
「何故君はこんな殺し合いに乗る!」
「何故君はこんな殺し合いに乗る!」
それを聞いてきりりは笑う。
恍惚の笑みを浮かべて。
恍惚の笑みを浮かべて。
「感じるから。上級に産まれた喜びを……!」
きりりがゲームに乗るのは、この殺し合いを見ているであろう"上級"の方々の為だ。
下流のプレイヤー達を狩り、VIP階級の方々に観て楽しんで頂く。
デスゲームを通じて彼らから受ける感動と声援、そうして感じる”人との繋がり”。
それが彼女にとっての最高の幸せである。
下流のプレイヤー達を狩り、VIP階級の方々に観て楽しんで頂く。
デスゲームを通じて彼らから受ける感動と声援、そうして感じる”人との繋がり”。
それが彼女にとっての最高の幸せである。
「さぁ、なってくださいな。私の生贄に」
手加減なし。良心の呵責なし。慈悲の心なし。
死.TVに舞い降りた女神。3度制覇のチャンピオン。
それが『鉄球令嬢』、天馬院きりりという少女であった。
死.TVに舞い降りた女神。3度制覇のチャンピオン。
それが『鉄球令嬢』、天馬院きりりという少女であった。
(理解できない……)
ヘルガは幼いながらも日本政府の極秘スパイとして生きる身だ。
犯罪者や他人の命をどうとも思わない人種を数多く見てきた。
それでもなお、きりりの姿は恐怖を感じさせる。
犯罪者や他人の命をどうとも思わない人種を数多く見てきた。
それでもなお、きりりの姿は恐怖を感じさせる。
「さあ、いきますわよ!」
きりりに支給された『破壊の鉄球』は敵全員を攻撃できるモーニングスター型の武器だ。
相手の大きさや、人数を無視できるほどのリーチを誇る。
相手の大きさや、人数を無視できるほどのリーチを誇る。
ヘルガは足元のジェットを噴射し、飛ぶ。
幸い、ビル街という場所は遮蔽物が多い。
ムチのように振るわれる鉄球の襲撃を、建造物を盾代わりに大回りして直撃を回避していく。
距離を取りつつも徐々に近づいていく。
幸い、ビル街という場所は遮蔽物が多い。
ムチのように振るわれる鉄球の襲撃を、建造物を盾代わりに大回りして直撃を回避していく。
距離を取りつつも徐々に近づいていく。
「ちょこまかとうっとおしいですわね」
だが、その程度の工夫では三度制覇のチャンピオンは通用しない。
肉体、頭脳、判断力すべてを兼ね揃えたからこそのチャンピオンだ。
肉体、頭脳、判断力すべてを兼ね揃えたからこそのチャンピオンだ。
再び鉄球を構え、今度は野球のピッチャーのように投球する。
回転の加わった鉄球はこれまで以上の速度と威力を誇る。
ビルという遮蔽物も貫通し、直線距離でヘルガへと向かった。
回転の加わった鉄球はこれまで以上の速度と威力を誇る。
ビルという遮蔽物も貫通し、直線距離でヘルガへと向かった。
「なっ……」
きりりの投げる球は、すべてに風穴を開ける。
どんな小細工もその力の上では潰される。余りにも出鱈目な威力。
建造物は盾としての役目を果たさず、攻撃を隠す暗幕へと役目を変えてしまった。
意識の外から攻撃は避けきることも叶わない。
ヘルガの目の前へと迫った鉄球はそのまま彼を押しつぶさんとする。
どんな小細工もその力の上では潰される。余りにも出鱈目な威力。
建造物は盾としての役目を果たさず、攻撃を隠す暗幕へと役目を変えてしまった。
意識の外から攻撃は避けきることも叶わない。
ヘルガの目の前へと迫った鉄球はそのまま彼を押しつぶさんとする。
だけど、ヒーローは助けに来る。
当たる直前、一筋の人影が走りヘルガの身体を弾き飛ばした。
当たる直前、一筋の人影が走りヘルガの身体を弾き飛ばした。
「レスキューマン参上!怪我ねぇか?」
○○○
「話は静香ちゃんって子から聞いたぜ、アイツに襲われてんだな」
助けに来た少年、『巴鼓太郎』の胸に光が灯り、ガントレットの形を得る。
それはカタルシスエフェクトと呼ばれる彼の心の力が具現化したものだ。
それはカタルシスエフェクトと呼ばれる彼の心の力が具現化したものだ。
「あらあら、ザコさんが一匹増えましたわね」
「ここは危険だ、僕に任せて隠れていてくれ!」
「ここは危険だ、僕に任せて隠れていてくれ!」
ヘルガはきりりが勝つのが難しい相手だと実感している。
だからこそ民間人を巻き込むわけにはいかなかった。
だからこそ民間人を巻き込むわけにはいかなかった。
「隠れてろって、お前まだガキじゃねえか」
「そんなこと言ってる場合じゃない!」
「私は2体1でも構いませんわ。ここで私が勝てば、ますます盛り上がることになりますし」
「そんなこと言ってる場合じゃない!」
「私は2体1でも構いませんわ。ここで私が勝てば、ますます盛り上がることになりますし」
きりりは視聴者からの"Good"の為なら何でもする。
話題の中心になるならば、戦う相手が強いのは望ましいことだ。
話題の中心になるならば、戦う相手が強いのは望ましいことだ。
「強がるなよ。レスキューマンは困ってるやつは絶対見捨てねぇ!」
そう言う鼓太郎も、本当は怖い。強がっているだけだ。
それでも人の命を守るために、勇気を振り絞り立ち向かうことを決めた。
絶望的な状況でも活路を見出そうとする目。不屈の闘志。
その目は、その顔は、ヘルガのライバルたる少年の姿によく似ていた。
それでも人の命を守るために、勇気を振り絞り立ち向かうことを決めた。
絶望的な状況でも活路を見出そうとする目。不屈の闘志。
その目は、その顔は、ヘルガのライバルたる少年の姿によく似ていた。
「……父さんだったらこんなとき逃げたりしねえよな!」
彼はガタイの良い高校三年生の見た目をしているが、実年齢は14歳でしかない。
メビウスという仮想世界で小さな少年が望んだ、誰にも負けないような強くて大きな身体だ。
その身体に見合うだけの勇気をこの瞬間だけは抱いていた。
メビウスという仮想世界で小さな少年が望んだ、誰にも負けないような強くて大きな身体だ。
その身体に見合うだけの勇気をこの瞬間だけは抱いていた。
「『絶対』に逃がしませんわ!」
きりりは再びピッチャーのように構え、鉄球が放たれる。
「最速球!!!」
きりりの全力が込められた最大最速の一撃。
今まで以上のスピードで二人を襲う。
もはや砲弾とそう変わらない。
今まで以上のスピードで二人を襲う。
もはや砲弾とそう変わらない。
「絶対逃げるなって言われたらよお……逆いたくなるよなあああああ」
『カリギュラ効果』。
見てはいけないものほど見たくなる、してはいけないものほどしたくなる心理現象である。
言葉にするのなら簡単だが、鼓太郎を動かすのはそんな簡単な理屈ではない。
見てはいけないものほど見たくなる、してはいけないものほどしたくなる心理現象である。
言葉にするのなら簡単だが、鼓太郎を動かすのはそんな簡単な理屈ではない。
「喰らいやがれ、俺の全力全開!」
助走を付け、ガントレットを構え、鉄球へと駆け出した。
「……キャリバーも言ってたっけな、『絶対って言葉はブチ破るためにある』って!」
それは、ヘルガにとって一番ライバルであり友達の口癖。
どんなときも諦めず、人の命を救う事を諦めなかった少年。
鼓太郎の言葉は、彼の言葉を彷彿とさせた。
ヘルガは両手にエネルギーをチャージし、これまで以上に全力で光弾を放った。
どんなときも諦めず、人の命を救う事を諦めなかった少年。
鼓太郎の言葉は、彼の言葉を彷彿とさせた。
ヘルガは両手にエネルギーをチャージし、これまで以上に全力で光弾を放った。
「MAXアームブラスター!」
鉄球に向かって、拳と光弾が衝突した。
力は互角、互いに均衡しあっている。
力は互角、互いに均衡しあっている。
(久しぶりですわね、この感覚)
この状況はきりりは既に知っている。
これは宿命の相手である、まりあとの戦いで起きたことの再現だ。
かつての戦いにおいても、きりりは鉄球を打ち返され敗北した。
ただ、彼女に負けないとトレーニングを積んできた、彼女に同じ手は何度も通用しない。
この程度の力であれば、まだ自分の方が上回る。
これは宿命の相手である、まりあとの戦いで起きたことの再現だ。
かつての戦いにおいても、きりりは鉄球を打ち返され敗北した。
ただ、彼女に負けないとトレーニングを積んできた、彼女に同じ手は何度も通用しない。
この程度の力であれば、まだ自分の方が上回る。
仮に打ち返されたとしても、至近距離で放たれたミサイルすら回避出来る動体視力を持つきりりであれば避けるのも容易い。
そのはずだった。
そのはずだった。
その刹那。ぐらり、と地面が沈んだ。
(地震……?こんな時に!)
野球において、ピッチャーはグラウンドから254ミリ高い位置から球を投げる。
高い位置から投げるからこそ、投手の体重が乗りスピードが増すからだ。
高い位置から投げるからこそ、投手の体重が乗りスピードが増すからだ。
では、その立場が逆転したとき力関係はどうなるか。
投げる側は力は入らないのに、迎え撃つ側には体重が乗っかり威力を増す。
威力は逆転し、体勢の崩れたきりりにもはや回避は不可能。
投げる側は力は入らないのに、迎え撃つ側には体重が乗っかり威力を増す。
威力は逆転し、体勢の崩れたきりりにもはや回避は不可能。
ドガァンと、鈍い音が響き鉄球は綺麗なホームランを描いた。
打ち返されたその勢いはもう止まることはない。
きりりは握っていた鎖ごと鉄球に引っ張られ、小さな孤を描き地面に激突。
アスファルトを小さく何度かバウンドしたあと、気を失った。
打ち返されたその勢いはもう止まることはない。
きりりは握っていた鎖ごと鉄球に引っ張られ、小さな孤を描き地面に激突。
アスファルトを小さく何度かバウンドしたあと、気を失った。
○○○
「……ちょっとは父さんに近づけたかな」
本来の鼓太郎の身体は、同年代の子よりも遥かに小さい。
幼い頃に両親を事故で失い、育ての親には満足な食事すら与えられず、思うようにに成長しない身体をコンプレックスにしている。
それでもなお、彼は亡き父親のような人の命守る立派なレスキュー隊に憧れている。
幼い頃に両親を事故で失い、育ての親には満足な食事すら与えられず、思うようにに成長しない身体をコンプレックスにしている。
それでもなお、彼は亡き父親のような人の命守る立派なレスキュー隊に憧れている。
「まったく、なんて無茶をするんだ……」
ため息を付き、気絶したきりりへと近づく。
殺し合いに乗った人物とはいえ、彼らに人を殺す気はない。
拘束など無力化するだけに済ませるつもりだった。
殺し合いに乗った人物とはいえ、彼らに人を殺す気はない。
拘束など無力化するだけに済ませるつもりだった。
「う、うう……!!」
カチリ、小さくそんな音がどこかから聞こえた。
その矢先、突如としてヘルガの頭に頭痛が走った。
その矢先、突如としてヘルガの頭に頭痛が走った。
「なんだこれ……ボクから離れてくれ!」
「あ、おい大丈夫か」
「あ、おい大丈夫か」
鼓太郎はヘルガを助けようと近づいた。
助けようとしてしまった。
助けようとしてしまった。
「あ………?」
ビシュムッ。
ぼやけていく視界。赤く染まっていく地面。
どこかから放たれた光線が鼓太郎の胸を貫いた。
どこかから放たれた光線が鼓太郎の胸を貫いた。
「なんだよ、これ……」
それがヘルガの手から放たれたものだと気づくのに、鼓太郎はそう時間はかからなかった。
「ボクは何を……ううう……!!!」
ヘルガは自らの行為を理解していないように頭を抱えた。
だが、その思いを塗りつぶすように金色の髪が黒く染まっていく。
そうして、しばらく周りを眺めた後、もうこの場に用が無いと言わんばかりに遠くへ飛んでいった。
だが、その思いを塗りつぶすように金色の髪が黒く染まっていく。
そうして、しばらく周りを眺めた後、もうこの場に用が無いと言わんばかりに遠くへ飛んでいった。
鼓太郎はヘルガが何処かへ飛んでいくのをただ見ることしか出来なかった。
何が起こったのか分からないまま地面を這い、血を吐き、慟哭は瓦礫の雨に溶けて沈んでいった。
何が起こったのか分からないまま地面を這い、血を吐き、慟哭は瓦礫の雨に溶けて沈んでいった。
【巴鼓太郎@Caligula Overdose -カリギュラ オーバードーズ- 死亡】
○○○
ヘルガには彼自身も知らない秘密がある。
彼の身体には組織に送り込まれた工作員の手により洗脳チップが埋め込まれているということ。
一度起動すれば、彼の意識を塗りつぶし究極のサイボーグ兵器として生まれ変わらせてしまう。
彼の身体には組織に送り込まれた工作員の手により洗脳チップが埋め込まれているということ。
一度起動すれば、彼の意識を塗りつぶし究極のサイボーグ兵器として生まれ変わらせてしまう。
そして、その起動するためのスイッチはこの者の手の掌にあった。
「やっとあの女……言いづらいから豚って呼ぶわ。豚が静かになったわ」
源静香は笑った。
厄介な女を追い払い、おまけに優勝の邪魔になる少年達を一掃出来たことに。
厄介な女を追い払い、おまけに優勝の邪魔になる少年達を一掃出来たことに。
この源静香は、一般に知られている源静香ではない。
ネットミームにより歪められた、通称『ブラックしずかちゃん』である。
本物の源静香であれば、ピリカ星での戦いのように勝てなくても敵に立ち向かったであろうが、この静香はそんなことはしない。
非力でか弱い少女を演じて助けを求めたのはただの擬態。
用が無くなればあの少年達にはなんの興味もない。
ネットミームにより歪められた、通称『ブラックしずかちゃん』である。
本物の源静香であれば、ピリカ星での戦いのように勝てなくても敵に立ち向かったであろうが、この静香はそんなことはしない。
非力でか弱い少女を演じて助けを求めたのはただの擬態。
用が無くなればあの少年達にはなんの興味もない。
「じゃあまず震度3からいくわよ」
ブラックしずかはリルルに対してやたら辛辣である。
その目は同様にヒロインの座を脅かすであろう、きりりに対しても向けられる。
その目は同様にヒロインの座を脅かすであろう、きりりに対しても向けられる。
「命日にしてやるわ!」
依然として気を失っているきりりに向けて、ドンと拳を打ち付ける。
彼女の支給品であった『グラグラの実』は、とある海軍元帥曰く、「世界を滅ぼす力」を持つ。
食べた者は振動を自由に操る事が出来るようになる。
先程、地震を引き起こし、きりりに隙を作ったのは練習代わりだ。
彼女の支給品であった『グラグラの実』は、とある海軍元帥曰く、「世界を滅ぼす力」を持つ。
食べた者は振動を自由に操る事が出来るようになる。
先程、地震を引き起こし、きりりに隙を作ったのは練習代わりだ。
「4、5、6、7」
さながらピアノを引くように、少しずつ威力を高める。
既に戦闘で脆くなっていたビルは耐えきれるはずもなくガラガラと砕けてゆき、眠ったままのきりりへと降り注いでゆく。
既に戦闘で脆くなっていたビルは耐えきれるはずもなくガラガラと砕けてゆき、眠ったままのきりりへと降り注いでゆく。
「これ以上痛い目見たくなかったら、ヒロインぶらないことね。」
合わせて近くに居た少年が瓦礫の下敷きとなったが、彼女にとっては知ったことではない。
土埃が舞い、全ては大地の下へと埋まっていった。
土埃が舞い、全ては大地の下へと埋まっていった。
「お洋服よごすと しかられるんだけど」
利用した少年達のことはもう頭にない。
支給品のカードを使い、この場から立ち去り次の戦場へ。
優勝し、ヒロインの座を永遠のものにするために。
支給品のカードを使い、この場から立ち去り次の戦場へ。
優勝し、ヒロインの座を永遠のものにするために。
「あたしにできるかしら なんだかドキドキするわ」
※巴鼓太郎の支給品一式は瓦礫に埋まっています。
ランダム支給品に武器、回復道具の類いはありません。
参戦時期はキャラエピソード終了後からソーン編の間でした。
※ヘルガの洗脳チップを起動するスイッチ@逆襲スパイ Xキャリバーが近くに捨てられていますが発見は困難です。
ランダム支給品に武器、回復道具の類いはありません。
参戦時期はキャラエピソード終了後からソーン編の間でした。
※ヘルガの洗脳チップを起動するスイッチ@逆襲スパイ Xキャリバーが近くに捨てられていますが発見は困難です。
【ブラックしずかちゃん@写真で一言ボケて(bokete)】
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ぶっとび周遊カード(再使用まで数時間)@桃太郎電鉄シリーズ
[思考・状況]
基本方針:優勝し、ヒロインの座を永遠のものにする
1:何を利用しても勝ち残る
[備考]
※bokete仕様のブラックしずかちゃん及びサイコパスしずかです。
※グラグラの実の能力者になりました。
ただし、海に嫌われる事は説明書に書かれていないため知りません。
※名簿上は源静香名義で載っています。
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ぶっとび周遊カード(再使用まで数時間)@桃太郎電鉄シリーズ
[思考・状況]
基本方針:優勝し、ヒロインの座を永遠のものにする
1:何を利用しても勝ち残る
[備考]
※bokete仕様のブラックしずかちゃん及びサイコパスしずかです。
※グラグラの実の能力者になりました。
ただし、海に嫌われる事は説明書に書かれていないため知りません。
※名簿上は源静香名義で載っています。
が、もし他に源静香が登場するSSが採用された場合ブラックしずかちゃん名義で載ります。
【ヘルガの洗脳チップを起動するスイッチ@逆襲スパイ Xキャリバー】
ブラックしずかちゃんに支給。
名前の通りヘルガに埋め込まれた洗脳チップを起動させ、心無きロボットに変えるスイッチ。
ヘルガを正気に戻すには強い電力を与えて内部の洗脳チップを破壊する必要がある。
ブラックしずかちゃんに支給。
名前の通りヘルガに埋め込まれた洗脳チップを起動させ、心無きロボットに変えるスイッチ。
ヘルガを正気に戻すには強い電力を与えて内部の洗脳チップを破壊する必要がある。
【グラグラの実@ONE PIECE】
ブラックしずかちゃんに支給。
食べることでグラグラの実の能力者になり、大地や海に振動を引き起こすことが出来る。
なお、支給品説明には能力者が海に嫌われることは書かれていない。
「世界を滅ぼす力を持っているんだ!!!」BYセンゴク
ブラックしずかちゃんに支給。
食べることでグラグラの実の能力者になり、大地や海に振動を引き起こすことが出来る。
なお、支給品説明には能力者が海に嫌われることは書かれていない。
「世界を滅ぼす力を持っているんだ!!!」BYセンゴク
【ぶっとび周遊カード@桃太郎電鉄シリーズ】
ブラックしずかちゃんに支給。
どこかの物件駅にランダムで飛べるカード。
このロワではランダムな施設に転移する。何度か使うと消滅する。
また、このロワでは再使用には一定時間置く必要がある。
「こうなりゃ ヤケですな! わたくしは どこまでもおともさせて いただきますよ! そーれ!」BY秘書
ブラックしずかちゃんに支給。
どこかの物件駅にランダムで飛べるカード。
このロワではランダムな施設に転移する。何度か使うと消滅する。
また、このロワでは再使用には一定時間置く必要がある。
「こうなりゃ ヤケですな! わたくしは どこまでもおともさせて いただきますよ! そーれ!」BY秘書
○○○
全てが終わった後。
瓦礫の下の隙間から起き上がる者がいた。
瓦礫の下の隙間から起き上がる者がいた。
「ふふふ、今回のザコさん達はなかなかやりますわね」
天馬院きりりは気絶から目を覚ました。
支給された『のんきのおこう』の効果により、幸運にも瓦礫は彼女に直撃せず、無傷で生き残った。
支給された『のんきのおこう』の効果により、幸運にも瓦礫は彼女に直撃せず、無傷で生き残った。
「私に遅れを取らせるなんて、気持ちが収まりませんわ!」
彼女の身体を動かすものは、静かな怒り。
負けたままの無様な姿を見せては"上級"の方々に楽しんで頂けない。
同じ失敗は繰り返さない。
今度は容赦はしないと胸に刻み、死.TV三連覇のチャンピオンは再び立ち上がる。
負けたままの無様な姿を見せては"上級"の方々に楽しんで頂けない。
同じ失敗は繰り返さない。
今度は容赦はしないと胸に刻み、死.TV三連覇のチャンピオンは再び立ち上がる。
【天馬院きりり@死.TV】
[状態]:ダメージ(小)、ヘルガと静香への静かな怒り
[装備]:はかいのてっきゅう@ドラゴンクエストシリーズ
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~1、のんきのおこう@ポケットモンスター(ゲーム)
[思考・状況]
基本方針:ゲームに勝ち残り、”上級”の方々に観て楽しんで頂く
1:新たな敵と戦う。
2:少年達(ヘルガと静香)は今度見つけたら殺す。
[備考]
※参戦時期は最終3巻、ゲーム終了後からエピローグまでの間。
[状態]:ダメージ(小)、ヘルガと静香への静かな怒り
[装備]:はかいのてっきゅう@ドラゴンクエストシリーズ
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~1、のんきのおこう@ポケットモンスター(ゲーム)
[思考・状況]
基本方針:ゲームに勝ち残り、”上級”の方々に観て楽しんで頂く
1:新たな敵と戦う。
2:少年達(ヘルガと静香)は今度見つけたら殺す。
[備考]
※参戦時期は最終3巻、ゲーム終了後からエピローグまでの間。
【はかいのてっきゅう@ドラゴンクエストシリーズ】
天馬院きりりに支給。
DQシリーズにおいて終盤に手に入る武器の一つ。大きくトゲの付いた鉄球の付いたモーニングスター。
伝説の武具に匹敵するほどに攻撃力が高いうえに、敵全体を攻撃出来るほどにリーチが長い。
「ぬわっちょ!!ひょえーこいつはとんでもない重さの武器ですね」BYトルネコ
天馬院きりりに支給。
DQシリーズにおいて終盤に手に入る武器の一つ。大きくトゲの付いた鉄球の付いたモーニングスター。
伝説の武具に匹敵するほどに攻撃力が高いうえに、敵全体を攻撃出来るほどにリーチが長い。
「ぬわっちょ!!ひょえーこいつはとんでもない重さの武器ですね」BYトルネコ
【のんきのおこう@ポケットモンスター(ゲーム)】
天馬院きりりに支給。
もたせると おこうの ふしぎな かおりが あいてを まどわせて わざが めいちゅう しにくくなる。
ゲーム仕様上は、相手の攻撃命中率が0.9倍になる。
ソーナンスに持たせるとベイビィポケモンであるソーナノのタマゴが作れる。
天馬院きりりに支給。
もたせると おこうの ふしぎな かおりが あいてを まどわせて わざが めいちゅう しにくくなる。
ゲーム仕様上は、相手の攻撃命中率が0.9倍になる。
ソーナンスに持たせるとベイビィポケモンであるソーナノのタマゴが作れる。
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
爆発。轟音。悲鳴。絶望。怨嗟。断末魔。
いつかどこかで、これに似た光景を見た気がする。
わからない。なにも。
わからない。なにも。
目に付いた建物を壊し、瓦礫の雨を浴びる。
目の前が灰色の世界に染まっていく。
目の前が灰色の世界に染まっていく。
わからない。思い出せない。
ボクはなぜこんなことをしているのだろう
わからない。けど、こうしなければいけない。
わからない。けど、こうしなければいけない。
爆風の勢いでランドセルが開き、風に煽られて一枚のカードが飛び出した。
足元へと落ちたそれを思わず拾う。
どこかで見たような気がしたが思い出せない。
足元へと落ちたそれを思わず拾う。
どこかで見たような気がしたが思い出せない。
……なんだっけ?コレ?
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
【ヘルガ@逆襲スパイ Xキャリバー】
[状態]:サイボーグ兵器化、ダメージ(小)
[装備]:スパイの衣装
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2、ヘルガのB級ライセンス@逆襲スパイ Xキャリバー
[思考・状況]
基本方針:洗脳中
1:この会場を破壊する。
2:すべての敵を抹殺する。
[備考]
※参戦時期は最終3巻、Mission.011の任務終了後、洗脳される前。
※原作で体内に仕掛けられた爆弾は没収されていません。
本人はそのことにまだ気付いていませんし存在も知りません。
[状態]:サイボーグ兵器化、ダメージ(小)
[装備]:スパイの衣装
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品0~2、ヘルガのB級ライセンス@逆襲スパイ Xキャリバー
[思考・状況]
基本方針:洗脳中
1:この会場を破壊する。
2:すべての敵を抹殺する。
[備考]
※参戦時期は最終3巻、Mission.011の任務終了後、洗脳される前。
※原作で体内に仕掛けられた爆弾は没収されていません。
本人はそのことにまだ気付いていませんし存在も知りません。
【ヘルガのB級ライセンス@逆襲スパイ Xキャリバー】
ヘルガに支給。
スパイとしての今後の活躍を期待し、ヘルガとキャリバーに向けて組織から支給されたライセンス。
ヘルガに支給。
スパイとしての今後の活躍を期待し、ヘルガとキャリバーに向けて組織から支給されたライセンス。