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神への儚いレジスタンス

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匿名ユーザー

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「何故、どうして……!? 何故この私が! こんな時に、何故……!!? よりにもよって太陽を克服する、その寸前に……! ふざけるなァ!!!!」

一人の少年が、癇癪を起していた。

「海馬乃亜、貴様……貴様ァ……!! 禰󠄀豆子を食らいさえすれば、私は太陽を克服できたというのに……! 下らぬガキの遊戯に私を巻き込むな!!」

身なりの良い服装、令和という時代から見れば些か時代劇の、例えば大正辺りの衣装にも見えそうだ。
そして背丈も低く顔も幼さが残る。多少、変わった風貌だがただの少年ではあるだろう。
しかし、全身に異常なまでに太い血管を上げ、筋肉が膨張し膨れ上がる。更に、その瞳孔に開き方には加熱なほどの激情が込められており、少年の異常性が伺えた。

「そもそも、何故私なのだ!? 乃亜、お前の目は節穴か貴様!!」

その容姿、俊國という名の少年の外見年齢は10歳程だろう。だが、その正体である鬼舞辻無惨という鬼は千年を超える年月を生きた究極に近い生物だ。
乃亜が集めた参加者達の基準からは大きく外れる。外れていなければおかしい。

「まさか……まさか、この……擬態のせいか? まさか、この俊國(すがた)を使ったからとでもいうのか? ふざけるな!!」

だが、現在の無惨の外見年齢だけでいえばその参加資格は満たしていることになる。

「馬鹿なことを、戻ろうとしていたぞ私は!? 擬態を解き、無惨(わたし)に戻ろうとしていた。
 何故、待てぬ!? どうして私を選ぶ!? 別にいるだろう子供など!? いくらでも!」

太陽を克服した鬼である禰󠄀豆子を手に入れる。時間はいくらでもある。この千年の中でもっとも最良で最高の瞬間、意気揚々と産屋敷の元へと乗り込んでみようかとも考えてもいた。
それが一転して、気付けば残酷なまでに最悪な瞬間へと一転した。


―――僕はこの世界(ゲーム)の創造主(かみ)なんだよ。


「……そうか、そういうことか乃亜? 貴様、神を気取り私に神罰を与える気か? そういうことか?」

乃亜の発言から、自らを神という偶像に祀りたて底の浅い全能感に酔いしれる、愚かな子供であったことが見て取れる。
つまるところ、無惨はその当て馬として呼ばれたのだろう。
何千も超える人を殺めながら、神も仏も見なかった無惨に対し、自らが天誅を下すことにより、神としての証明とその矮小な自尊心を肯定する。それが目的なのだろう。

「いいだろう……。貴様が神ならば、私は不滅だ。
 私は死なない。永劫に生き続ける。死ぬのは貴様だ。貴様の骸で、神の不在を私が証明してやろう」

手段は問わない。この場から脱出できるのなら、協力し最後には全員皆殺しにし乃亜も殺す。
不可能なら、参加者を皆殺しにし優勝し、乃亜もやはり殺す。
如何な手段を用いても生き延び、そして生還する。ただ、それだけのことだ。

「……もしやとは思うが、禰󠄀豆子が呼ばれていることはないか? あの娘、いくつだ?」

ふと、無惨のように禰󠄀豆子も乃亜に呼び寄せられている可能性を考える。
年齢で言えば、14かそこらだろう。乃亜の参加者の選定基準からは、微妙に外れるかもしれない。
分からない。幼いと言えば幼い、この殺し合いに放り込まれる可能性は否定しきれない。
鬼の位置を感知できる無惨だが、禰󠄀豆子にはそれが働かないために、彼女が参加しているか否か判断が出来ない。
支給されたタブレットを、説明書を一読し優雅に操作し名簿を開くが、現時点では公開されておらず、やはり禰󠄀豆子の名前を確認できない。

「乃亜め、面倒な真似を……。
 死ぬな禰󠄀豆子……お前は選ばれし鬼……死んではならない。私が行くまで、必ず生き延びていろ」



【鬼舞辻無惨(俊國)@鬼滅の刃】
[状態]:健康、俊國の姿、乃亜に対する激しい怒り。
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:手段を問わず生還する。
1:もし居れば、禰󠄀豆子を最優先で探索し喰らう。死ぬな、禰󠄀豆子!
[備考]
参戦時期は原作127話で「よくやった半天狗!!」と言った直後、給仕を殺害する前です。




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