コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

第2回放送

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『やあ、諸君。バトルロワイアルの開始から12時間が経過した。
 これから第二回放送を行う』

雲一つない晴天、日の恵みが島を照り付け森林が緑を彩り、青海は煌びやかに日光を反射し、温暖で穏やかな様相を呈していた。
それは、一目見ただけであるのなら、美しい光景であっただろう。
だが、草木には虫の一匹もおらず、海には不自然な程に生物の気配もない。
かわりに、幼い少年少女達の遺体が無残に晒され、血生臭い戦場の残り香を漂わせていた。
ただならぬ命の奪い合いを予感させる異常な光景の中、無邪気な子供の弾んだ笑顔と声色で、海馬乃亜は自らの姿を写したソリッドビジョンを島の上空に投射する。

『先ずは死亡者の名前から読み上げていこう。

 インセクター羽蛾
 セリム・ブラッドレイ
 磯野カツオ
 雪華綺晶
 サトシ
 古手梨花
 ドラコ・マルフォイ
 灰原哀
 ハンディ・ハンディ
 ヘンゼル
 佐藤マサオ
 ハーマイオニー・グレンジャー
 シャーロット・リンリン
 ルーデウス・グレイラット
 永沢君男
 坂ノ上おじゃる丸
 水銀燈
 キウル

 以上だ。

 おやおや、随分と死んだね。 

 フフ…君達、やればできるじゃないか。僕としてもまさか、ここまで死亡者が増加したことに驚いている。

 ようやく、理解できたということかもしれないね。この島では、殺し合いという法こそ全てだと。
 未だに、世迷言をほざいている対主催諸君、そろそろ現実を見た方が良いんじゃないかな?
 なに、迷う必要なんかない。君達の中で一人…代表者が優勝し、殺し合いで死んだ者達を全て蘇生したいと願うのなら、僕はその願いを叶えよう。
 信頼と絆、仲間なら当然持ち合わせているものだろう? そう難しい話じゃないのさ、君達の望むハッピーエンドはすぐに手に入る、それも簡単な方法でね?
 僕に無謀な戦いを挑むより、ずっと現実味があるとは思わないかい?

 ……ああ、そうそう禁止エリアを教えておこうか。
 そうだね……


 E-3
 F-4
 F-7



 以上の三つが、二時間後に禁止エリアとなる。覚えておきたまえ。

 さてと、この辺で放送を終了しようと思っていたんだが、予想より血を見たいマーダーも多いようなのでね。

 よって、実験的にではあるが…”報酬システム”というものを導入しようと思う。

 名前の通り、殺し合いに励んでくれている君達への、ささやかな報酬でもある。

 ルールは簡単だ。
 これから先、君達が”一人殺す度”、”ドミノ”というこのゲーム内のポイントを、”100ドミノ”付与しよう。

 そして、ドミノ保有数”上位3名”には君達の望む報酬を与える。

 武器でも良いし、肉体の回復でも、バトルロワイアル内の情報の提供でも構わない。
 君達に科せられたハンデを軽減すると言ったことも、検討しようか。
 ようするに、次の放送までに殺せば殺すだけアドバンテージを得られるんだ。

 上位3名に見事なれたのなら、タブレットに追加されたアプリで報酬を申請できる。
 その間なら、僕にコンタクトも取れるから報酬に関して要望があれば、ある程度は応相談に乗ろう。 
 まあ、あくまでこれは公平なゲームだ。報酬に限度があることは、心得ておくと良い。  あまりに、ふざけた要求は却下する。無駄な時間は、取らせないでくれ。

 そして、ドミノの有効期限だが、放送を迎え終了する度、全て0ドミノへとリセットされるものとする。
 つまり、これから君達がこの2回放送後、3回放送までの間に3人殺害したとしよう。
 だが、保有された300ドミノを4回放送まで持ち越す事は不可能ということだ。

 多くのドミノを保有してるからって、働かなくなるのもつまらないからね。

 それから、君達の中には直接的な殺戮だけではなく、地道に対主催に紛れながら扇動を行う者達も居る。
 そんな彼らの為に救済処置も用意した。

 それは、死亡者から回収した首輪を、”最低数5個”からの換金で”100ドミノ”を入手できるというものだ。

 君達全ての参加者の中から、手持ちの首輪を換金した時、確実にドミノ保有数上位3名に入れる参加者は、自動で”定時放送15分前”にタブレットに通知が送られる、そして首輪を換金するか選べる仕組みになっている。
 物忘れがひどくても、これで忘れる事はないだろう。 

 ドミノ保有数上位3名を決定するのは”定時放送の1分前”だ。
 これも、決定された上位3名のタブレットに通知がいく。

 その前に首輪をドミノに換金し、報酬を得るかどうか決める事だね。

 現状、君達の個別の殺害数を見ていると、大体2人から3人の殺害…200から300ドミノあれば、上位3名に入れる確率は高い。
 首輪が5個で殺害数1人分(100)ドミノが入手出来ると考えれば、もう一人確実に殺せる更なる弱者を殺める事で、200ドミノ確保できる。
 正体を隠しながら、対主催に紛れ込む者達にとっては、少ないリスクで戦力を補充できるまたとないチャンスだろう?、

 対主催諸君にとっても、これは朗報だ。

 戦力に乏しくとも、足手纏いを殺害しドミノを入手すればいいのさ。
 首輪に関しては、徒党を組んだ君達の方が数も勝りやすいだろうしね。首輪の数で補えば、上位層のマーダーにも負けない数のドミノを手に出来る筈だ。
 君らには報酬を手にし、是非とも屈強なマーダー諸君に対抗して貰いたい。
 何度も言うが、ドミノを手にする為に死んだ犠牲者達も、君達の内誰か一人が生き残り、全ての蘇生を願うだけで良いんだ。そう難しい事じゃない。

 これって、マーダーよりも有利な条件なんじゃないかな?
 信頼できる強者に弱者は身をゆだねるだけで良い。
 君達の築く信頼なら簡単だろう? さあ、見せておくれよ。仲間を信じる絆の力とやらを。 

 どうするかは君達次第だがね。


 報酬システムのルール説明は以上。


 難しい事を考えたくないのなら、直接殺した人数が多かった上位3名が報酬を手に出来るとだけ覚えておけば良い。
 首輪も、集めれば5個につき、1人殺した扱いになるかもしれない。
 この程度の認識で十分だ。 


 タブレットにもルールを送信してある。それで、詳細をしっかりと覚えておいてくれ。

 そうそう、ドミノの保有状況はタブレットに一切表示されないようにしてある。
 だから、しっかりと自分のドミノ数は頭の中で計算し、記憶しておくことをお勧めする。

 この先さらに面白いゲームを見られる事を期待している。
 報酬システムを最大限活かして貰えると、僕も嬉しい。

 では諸君、健闘を祈る。次の放送にまた会おう』




放送を打ち切り、乃亜は腰掛けていたチェアにより深く腰を沈める。
無数の画面には参加者達の動向を写す映像と、更に首輪の解析データを表示していたものがある。
ニンフが流出させた解析データだった。

「データ消去にはあと2、3時間は掛るか……それに今更消しても、誰かがデータを握っているな」

痕跡から既に、誰かがデータを取得したのは明らかだ。
ただし、ニンフのプロテクトにより誰が、データを手にしたのが不明だ。

「あの時点で図書館に近い現在位置だと、データを見た可能性が高いのはネモか灰原だが…」

高い確率でネモか、あるいは灰原哀が死亡前にデータを見たもののそのまま死んだとも考えられなくはない。

「カルデアを追加すれば、そちらに飛びつくと思ったけど…そうは上手くいかないね」

デコイとして追加したカルデアも機能しているとは言い難い。
もし、ネモがデータを入手しカルデア利用してで解析を行うのであれば、首輪の解除も時間の問題だろう。
見た目だけのハリボテならば良かったのだが、生憎と設備と備わった機能まで完全再現されている。
神として乃亜が振るう力も”融通”が効かないのは欠点だなと、乃亜自身苦笑してしまった。

首輪を外されるその前に、ネモを首輪の爆破で殺害するのも一つの手だった。

「首輪を外し、この僕に逆らう。そのスタンスそのものは認めるよ」

しかし、それでは殺し合いの完遂にはならない。

「ゲームの攻略法は自由だ。だが、僕もゲームマスターとして黙って見ている気はない」

だから。
ゲームという盤上はまだそのままに。
サンプルに必要な首輪を奪い合うようシステムを考えた。
それ以外にも、報酬を目当てによりマーダーが殺戮を過熱するように仕向ける狙いもある。
あとは、ネモとその周り次第といったところか。


「それに…手を出すのなら、カオスの方だ」


ネモよりも遥かに警戒すべきは、海馬コーポレーションに居るカオスだ。
あそこに転送されたデータを彼女が利用すれば、即座に殺し合いは終了するだろう。
そうなるのであれば、乃亜も直接動かざるを得ない。


「フフ…でも、僕が出張るにはまだ早いかな」


なにせ、ここからが面白くなってくるところなのだから。


ニタニタと、心の底から楽しそうな笑みで乃亜はまた画面を見始めた。





※ニンフが転送した首輪の解析データは残り3時間ほどで消去されます。

※ニンフの解析データは、誰がそれを見たか乃亜側からは探知できないようになっています。
 乃亜は高い確率で、位置的にネモがデータを握ってるなと怪しんでるくらいです。
 あと、カオスを警戒してます。

※二時間後にE-3、F-4、F-7が禁止エリアとなります。タブレットの地図アプリに、表示は反映されません。

※参加者のタブレットに報酬システムのアプリとルール説明が追加されました。




【報酬システムについて】
1.第2回放送後より、バトルロワイアル内のポイントとして『ドミノ』が発行される。ドミノ保有数上位3名は主催から『報酬』を受け取ることが出来る。

2.ドミノ保有数上位3名は、次の放送約1分前に決定する。

3.ドミノは参加者一人の殺害につき、その殺害者に100ドミノ付与される。

4.死亡者から回収した首輪を、最低数5個からの換金で100ドミノ入手できる。
  例:首輪5個の交換で100ドミノ入手、首輪10個の交換で200ドミノ入手等。
 手持ちの首輪を、必要個数ドミノへ換金すれば確実にドミノ保有数上位3名に入れる参加者は、放送15分前にタブレットに通知が来るので、首輪を換金出来るか選べる。

5.放送前に決定したドミノ保有数上位3名は放送後、次の放送開始までの6時間以内に、タブレットから報酬を申請できる。

6.ドミノの有効期限は次の放送終了後まで。
 例えば、2回放送から3回放送の間に3人殺害し300ドミノ貯めても、3回放送後を過ぎれば0ドミノにリセットされる。 
 つまり、放送を過ぎた持ち越しは出来ない。

7.報酬は武器やアイテム、ダメージの回復、情報の提供等、その時の要望によって変わる。
 場合によっては、主催と交渉も可能。

8.ドミノの保有状況はタブレットに一切表示されない。

9.ドミノ保有数が同率の場合、それまでのその参加者の累計殺害数が多かった者を上位として、判断する。
 それも同率だった場合、両者に報酬が渡される。



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