この章で紹介される呪文はダンジョンズ&ドラゴンズ第5版の呪文を、ドラゴンクエストのものに置き換え、同ルールを用いてドラゴンクエストの世界で遊ぶためのデータである。したがって、一部のダンジョンズ&ドラゴンズのクラスにおける呪文リストや呪文そのものの効果、また呪文の使用方法に変更が加えられている。
一部の呪文については原作のドラゴンクエストで高レベルにならなければ習得できないものが、低レベルに習得可能になっている。これはダンジョンズ&ドラゴンズの呪文効果に最も近しい呪文名を充てているためである。
呪文スロットとマジック・パワー:ダンジョンズ・アンド・ドラゴンクエストではダンジョンズ&ドラゴンズと違い、呪文スロットではなくマジック・パワーを採用している。君は習得している呪文の中からマジック・パワーが許す限り好きなように呪文を使うことができる。マジック・パワーは大休憩のあと全回復し、スロットを失う効果(ドラゴンクエスト用に書かれていない冒険シナリオではそういうこともあるだろう)は君のキャラクター・レベルに等しいマジック・パワーを失う効果に置き換わる。
呪文攻撃ロールとセーヴ難易度:原則として、僧侶の呪文として覚えたものはかいふく魔力、それ以外の方法で覚えたものはこうげき魔力が君の唱える呪文の呪文攻撃ロールとセーヴ難易度に影響する。
呪文の構成要素:多くの呪文にはあえて構成要素を設定していないが、すべての呪文には音声要素が必要である。そのほかの構成要素については、君は動作要素のために手を空けていなくても、杖の先や盾を握っている手から呪文を放つことができるし、天に剣を掲げてギガデインの呪文を唱えることもできる。さらに呪文のために構成要素ポーチを持ち歩く必要もない。しかしながら、君が縛られていたり気を失っているなど通常の戦闘行動がとれないときには、君は呪文を唱えることができない。
価値のある構成要素:発動に金銭的なコストが必要な呪文については、呪文にふさわしいドラゴンクエストのアイテムに置き換えて、同等のコストを支払わせることで解決している。これらは通常その金額に見合った物品が買える場所でなら手に入るものである。
MPを多く消費することができる呪文:呪文の中には消費MPを増やすことによって効果を増幅させることができるものがある。そのような呪文を発動するときには、まず発動する時点で何ポイントのMPを消費するか決めなければならない。このときに消費できるMPの総数は君のキャラクター・レベル以下でなければならない。例えば、3レベルの魔法使いである君がラリホーを唱えるときにはMPを1消費して5d8の効果を表すか、3消費して7d8の効果を表すか選ぶことができるが、5ポイントのMPを消費して9d8の効果を表すことはできない。
複数の効果を持つ呪文:呪文の中には複数の効果を持つものもある。そのような呪文は概ね最も少ない消費MPで発動できるバージョンに基づいて習得が可能であるが、消費MPが多いバージョンを発動するには消費MPに等しいキャラクター・レベルが必要になる。例えば4レベルの僧侶である君はザオの消費MP0のバージョンを発動することはできるが、消費MP5のバージョンで発動することはできない。しかしながら、君が5レベルになったときには新たに呪文を習得することなくザオの消費MP5のバージョンを発動することができるようになる。
職業以外から得た呪文:君が呪文を発動できる職業に就いていない場合、こうげき魔力やかいふく魔力を持っていないこともあるし、魔法使いは特にかいふく魔力を持っているとはされていない。呪文に使用する魔力に習熟しておらず、背景スキルなどによって呪文を習得したならば、こうげき魔力は【知力】修正値に等しく、かいふく魔力は【判断力】修正値に等しい。例えば【知力】が10、【判断力】が16の僧侶のニコライが背景スキル"あんこく"を選び、ドルマの呪文を覚えたとする。この場合ニコライはこうげき魔力に習熟していないので、ドルマをヒットさせるための近接呪文攻撃ロールは+0のボーナスで行わなければならない。
最終更新:2018年01月14日 13:40