冒険用装備

 冒険用装備に以下のアイテムを追加する。
 ダンジョンズ&ドラゴンズにおける道具への習熟に“薬草類”と“毒草類”、そして“巻物”の習熟が追加される。これらの習熟を有しているものは道具を使う際に特別な利益を得ることがある。

どうぐ 価格 どうぐ 価格
薬草類 巻物類
 やくそう 10ゴールド  千里眼の巻物 50ゴールド
 上やくそう 100ゴールド  地獄耳の巻物 50ゴールド
 特やくそう 300ゴールド  ひきよせの巻物 25ゴールド
 いやしそう 25ゴールド  ワナけしの巻物 75ゴールド
 どくけしそう 20ゴールド  銀のたてごとの巻物 300ゴールド
 上どくけしそう 50ゴールド
 特どくけしそう 200ゴールド 道具類
 まんげつそう 20ゴールド  まだらくもいと 50ゴールド
 きつけそう 50ゴールド  どくがのこな 310ゴールド
 つきのめぐみ 200ゴールド  ひかりの石の粉 2ゴールド
 世界樹の葉 100ゴールド
毒草類 置き換わる道具
 どくそう 20ゴールド  たいまつ(6本) 1ゴールド
 火炎草 50ゴールド  アモールの水 50ゴールド
 めつぶし草 150ゴールド
 まどわし草 350ゴールド
 メダパニ草 350ゴールド
 ラリホー草 150ゴールド

薬草類
 薬草類はやくそうを始めとした薬効作用のある植物とそれらから作られる薬品である。薬草類への習熟を持つものはより高い効果を得られたり、素早く使用することができる。
 やくそう:やくそうは旅をする上でもっとも一般的な必需品のひとつである。5分かけてやくそうを使用することで、小休憩をとらずにヒット・ダイスを1つ使用することができる。この5分は安静にしている必要はなく、通常の行軍にあわせて治療を行うことができる。しかしながら、治療を終える前に戦いになってしまったら、ヒット・ポイントの回復が行われることなく君は戦わざるを得なくなる。薬草類への習熟を持つものは1回のアクションとして自身にやくそうを使用することで即座にヒット・ダイスを1つ使用することができる。
 上やくそう:上やくそうは複数のやくそうから特に効果の高い部分を厳選し処方された高級品である。やくそうと同様に5分かけて適切に使用することで、小休憩をとらずにヒット・ダイスを2つまで使用することができる。薬草類への習熟を持つものは1回のアクションとして自身に上やくそうを使用することで即座にヒット・ダイスを2つまで使用することができる。
 特やくそう:特やくそうは上やくそうを作る際により薬効を高めるよう処方された最高級品である。やくそうと同様に5分かけて適切に使用することで、小休憩をとらずにヒット・ダイスをいくつでも使用することができる。薬草類への習熟を持つものは1回のアクションとして自身に特やくそうを使用することで即座にヒット・ダイスを4つまで使用することができる。
 いやしそう:いやしそうはやくそうの亜種でより即効性のある回復効果がある。1回のアクションとしていやしそうを使用することで目標は即座にヒット・ダイスを1つ使用することができる。薬草類への習熟を持つものはいやしそうをあらかじめ飲んでおくことで8時間のあいだ最大ヒット・ポイントが2上昇する。
 いやしそうの一種に弟切草と呼ばれるものも存在するといわれている。
 どくけしそう:どくけしそうは一種の薬草ではあるが、その効果はまったく異なる。どくけしそうは、バブルスライムに代表される毒を持つモンスターと戦うために多くの冒険者が常備しているものである。1回のアクションとしてどくけしそうを使うことで、クリーチャー1体に作用している毒状態すべてを取り除く。
 上どくけしそう:上どくけしそうはどくけしそうとやくそうの薬効を組み合わせて効果を高めた薬である。上どくけしそうはやくそうとしても使うことができる他、毒状態を取り除くためにも使うことができ、その場合でもヒット・ダイス1つを使用したようにヒット・ポイントを回復することができる。
 特どくけしそう:特どくけしそうは上どくけしそうの効果を錬金術によって高めた最高級品の薬である。特どくけしそうは上どくけしそうと同様に使用することができるが、あらかじめ飲んでおくことで8時間のあいだ[毒]ダメージに抵抗を得ることもできる。
 まんげつそう:まんげつそうは球根を持つ一種の薬草である。まんげつそうには気付効果と潤滑剤としての効果があり、1回のアクションとして麻痺状態または朦朧状態のクリーチャーに使用することで、目標は即座にそれらの効果のうち1つに対してセーヴを行なうことができ、成功したならばその効果は終了する。セーヴを行なうことができない効果に対してまんげつそうは効果を表さない。またまんげつそうの気付効果は気絶状態に作用を及ぼすほど強くはない。
 きつけそう:きつけそうはまんげつそうとやくそうの薬効を組み合わせて効果を高めた薬である。きつけそうはまんげつそうと同様に使用することができるが、目標はセーヴに成功すると効果を終了させると同時にヒット・ダイス1つを使用したようにヒット・ポイントを回復することができる。セーヴを行なうことができない効果に対してはやはりきつけそうも効果を表さないが、その場合でもヒット・ダイスを使用してヒット・ポイントを回復することができる。きつけそうはその回復効果によってヒット・ポイントが0になったクリーチャーの気絶状態を終了させることができる。
 つきのめぐみ:つきのめぐみはまんげつそうを煮詰め凝縮されたエキスを三日月型の容器に詰めた高級薬である。つきのめぐみはきつけそうと同様に使用することができるが、あらかじめ飲んでおくことで8時間のあいだ麻痺状態、朦朧状態に対するセーヴに有利を得ることもできる。
 世界樹の葉:世界樹の葉は生命を司る大樹から落ちた死者を蘇らせる力を持つ葉である。しかしそのような強力な効果を持つ葉は出回っておらず、市場で手に入るのは死にゆく者を引き留める程度の効果があるものにすぎない。ヒット・ポイントが0になったクリーチャーに世界樹の葉を使うことで、1分間のあいだ目標が行う死亡セーヴに有利を得る。この世界樹の葉はザオなどの呪文を発動する際に消費する構成要素でもあるため、世界樹の葉を使い適切な呪文を発動することで本来の死者を蘇らせる効果を発揮させることもできる。

毒草類
 毒草類は服用すると害を成す植物とそれらから作られる薬品である。毒草類を適切に扱うには毒草類への習熟を有していなければならず、習熟を持たない者が毒草類を使った武器や毒草類そのものによる攻撃ロールで1の出目をロールした場合、その毒草類は使用者に作用し、セーヴが可能な効果であったとしてもセーヴを行なうことができない。
 どくそう:どくそうは致傷毒を与える植物の中でも特筆すべき効果がないものの総称である。ボーナス・アクションとしてどくそうを[斬撃]ダメージか[刺突]ダメージを与える武器に擦り付けることで次にその武器による攻撃がヒットした目標に1d4[毒]ダメージを追加で与える。
 火炎草:火炎草は発火性のある植物で、磨り潰したり叩きつけたりして液汁を空気に触れさせると高温を発する。ボーナス・アクションとして火炎草を武器に擦り付けることで次にその武器による攻撃がヒットした目標に1d6[火]ダメージを追加で与える。毒草類への習熟を持つものは火炎草を噛み砕き敵に向けて吹き付けることもでき、そうした場合使用者は5フィート以内のクリーチャーまたは物体に2d6[火]ダメージを与えることもできる。目標がクリーチャーだった場合難易度12の【敏捷力】セーヴを行なうことができ、成功すればダメージを半分にすることができる。火炎草は戦闘以外に着火剤として使うこともできる。
 めつぶし草:めつぶし草は刺激性のある液汁を持つ植物で、目に入ると激しい痛みに襲われる。めつぶし草は乾燥させ粉末状にしたものを敵に投げつけて使用し、投擲(射程20/60)の武器として目標に命中させる必要がある。ヒットしたならば目標は難易度12の【耐久力】セーヴを行なわねばならず、失敗すると1分間のあいだ盲目状態となる。盲目状態のクリーチャーは1回のアクションとして大量の水によって洗い流すことで盲目状態を終了させることができる。
 まどわし草:まどわし草は幻覚効果のある植物で、食べたり燻した煙を吸ったりすると幻覚を見るようになる。まどわし草は乾燥させ粉末状にしたものを敵に投げつけて使用するか、香として練り上げたものに火をつけて使用する。粉末を投擲(射程20/60)の武器として直接投げつけられヒットを受けた目標は難易度12の【判断力】セーヴを行なわねばならず、失敗すると1分間のあいだ自身を除いたすべてのクリーチャーに対して恐怖状態となる。香に加工されたまどわし草は火をつけると1分間燃え続け、10フィートの球体を覆う薄い煙を放つ。煙を吸ったものは難易度10の【判断力】セーヴを行なわねばならず、失敗すると煙の範囲を離れてから1d4ラウンドのあいだ自身を除いたすべてのクリーチャーに対して恐怖状態となる。
 メダパニ草:メダパニ草は混乱効果のある植物で、食べたり燻した煙を吸ったりすると正常な判断ができなくなる。メダパニ草は乾燥させ粉末状にしたものを敵に投げつけて使用するか、香として練り上げたものに火をつけて使用する。粉末を投擲(射程20/60)の武器として直接投げつけられヒットを受けた目標は難易度12の【判断力】セーヴを行なわねばならず、失敗すると1分間のあいだ混乱状態となる。香に加工されたまどわし草は火をつけると1d4ラウンドのあいだ燃え続け、10フィートの球体を覆う薄い煙を放つ。煙を吸ったものは難易度10の【判断力】セーヴを行なわねばならず、失敗すると煙の範囲を離れたターンの終了時まで混乱状態となる。
 混乱状態のクリーチャーは自身のターン開始時にd10をロールし、そのターンに行なう行動を決定する。
1:このクリーチャーはすべての移動をランダムな移動に費やさなければならない。d8の各目に方角を割り当て、移動する方向を決定すること。このクリーチャーはこのターンに他のアクションをとることはできない。
2~6:このクリーチャーはこのターンに移動もアクションをとることもできない。
7~8:このクリーチャーは間合い内のランダムな目標に1回の近接武器攻撃をおこなう。もし間合い内にクリーチャーが居なければ、このターンに何もおこなうことができない。
9~10:このクリーチャーは通常通りに行動する。
 ラリホー草:ラリホー草は催眠効果のある植物で、食べたり燻した煙を吸ったりすると幻覚を見るようになる。ラリホー草は乾燥させ粉末状にしたものを敵に投げつけて使用するか、香として練り上げたものに火をつけて使用する。粉末を投擲(射程20/60)の武器として直接投げつけられヒットを受けた目標は難易度12の【耐久力】セーヴを行なわねばならず、失敗すると眠ってしまう。香に加工されたラリホー草は火をつけると1分間燃え続け、10フィートの球体を覆う薄い煙を放つ。煙を吸ったものは難易度10の【耐久力】セーヴを行なわねばならず、失敗すると眠ってしまう。眠っているものはダメージを受けるか、あるいは誰かがアクションを使って寝ている者を起こすために揺り動かしたり引っ叩いたりするまで、気絶状態に陥る。

巻物
 呪文の巻物は読み上げることで呪文の効果を表す魔法の文書で、巻物に習熟しているか書かれている呪文を習得する職業についているものならば誰でも読むことができる。呪文の巻物にはマジック・パワーが込められており、マジック・パワーが足りる用法であれば呪文のどのバージョンでも発動することができる。ひとたび巻物から呪文を発動したら巻物は崩れ去り、その巻物は消滅する(マジック・パワーを残していたとしても)。
 呪文の巻物についての説明は以上の通りだが、ここにある巻物は呪文のような効果をもたらすが呪文そのものではないタイプの、一般的に流通している品々である。これらの巻物を読むためには巻物に習熟しているか、難易度10の【知力】〈魔法学〉に成功する必要がある。
 千里眼の巻物:千里眼の巻物を読むと君の視覚は強化される。読み上げてから10分間のあいだ君が行う視覚に基づく【判断力】〈知覚〉に有利を得る。
 地獄耳の巻物:地獄耳の巻物を読むと君の聴覚は強化される。読み上げてから10分間のあいだ君が行う聴覚に基づく【判断力】〈知覚〉に有利を得る。
 ひきよせの巻物:ひきよせの巻物を読み君は60フィート以内の誰も所持していないかつ固定されていない10ポンドまでの重さの物品1つを選ぶ。君はその物品をはっきり見ることができなければならず、君と物品のあいだに物品が通過できないような遮蔽があってはならない。その物品は魔法の軌跡を残して君の手元に飛んでくる。一般的に流通しているひきよせの巻物は犯罪に使われることを避けるため、読み上げるべき文言を特にはっきりと読み上げる必要があるように作られている。ひきよせの巻物を読み上げていることに気付くための【判断力】〈知覚〉の難易度は-10であり、ひきよせの巻物の文言であると知るための【知力】〈魔法学〉の難易度は0である。
 ワナけしの巻物:ワナけしの巻物を読むと不可視の魔法の手が1つの罠を解除する。ワナけしの巻物を読み上げて君は10フィート以内の罠1つを選ぶ。そうすると魔法の手はその罠を解除しようと試みる。その罠の難易度に対して君は【知力】〈魔法学〉判定を行ない、成功すればその罠を解除することができる。ワナけしの巻物を使うためには君が罠に気付いていなければならず、例え10フィート以内に罠があったとしても君が選ぶことのできない罠に対して魔法の手は何の仕事もしない。しかし君が罠を見分けられなくてもその物体が罠であると知っているならば、仲間が指摘した一見して君が継ぎ目を見つけることができない床に対して”その床にあるはずの落とし穴”と指差す程度に指定できるのであれば、魔法の手はその落とし穴を解除しはじめる。
 銀のたてごとの巻物:銀のたてごとの巻物を使うためには読み上げる必要はない。銀のたてごとの巻物を広げて床や壁に貼り付ければ、10分間か破り捨てられるまでそこから大勢の人間や魔物の足音が鳴り響く。この音は遮るものがなければ300フィートまではっきりと聞こえる音量で、音源が銀のたてごとの巻物と知らずにこの音を60フィート以内で聞いたクリーチャーは難易度13の【判断力】セーヴを行なわねばならず、失敗すると銀のたてごとの巻物をはっきりと確認するまでその音に引き寄せられるように行動してしまう。

道具類
 道具類は草や巻物などと違い特に種類が定まっていないものである。冒険者であるならばこれらの道具類には習熟している。
 まだらくもいと:まだらくもいとは、大グモの巣から採れる糸を加工し、相手を絡めとる武器として使えるようにしたものである。まだらくもいとを使うには、投擲(射程20/60)の武器として目標に命中させるか、AC5の相手の足元の地面に命中させる必要がある。直接命中させられた目標は難易度13の【敏捷力】セーヴィング・スローに成功しなければならず、失敗すると拘束状態になる。この拘束状態は1分経つか1回のアクションとして難易度13の〈運動〉または〈軽業〉判定に成功するまで持続する。足元の地面にまだらくもいとを撒かれた相手は、難易度10の〈運動〉または〈軽業〉判定に成功しなければならず、失敗するとその場で伏せ状態になる。まだらくもいとを撒かれた5フィート四方の地面は、1分の間移動困難な地形として扱う。
 どくがのこな:どくがのこなは毒蛾が持つ有毒な燐粉を加工して武器としたものである。毒性は高くないものの、戦闘において一定の効果が期待され、誤用の危険も少ないため、冒険者の一部や山賊などに好んで使う者が居る。どくがのこなを使うには、投擲(射程20/60)の武器として相手に命中させる必要がある。命中させられた相手は難易度13の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければならず、失敗すると2d4の[毒]ダメージを受け、1分間持続する毒状態となる。また、命中したクリーチャーに隣接するクリーチャーは難易度10の【耐久力】セーヴィング・スローに成功しなければならず、失敗すると1ポイントの[毒]ダメージを受け、1ラウンドの間毒状態となる。
 ひかりの石の粉:ひかりの石の大きな塊は魔法の武具を作成するのに使われる材料であるが、加工の過程で出た小さなかけらは明かりの呪文の使えない戦士に愛用されている。ひかりの石の粉はそのままではただの小石の瓶詰めだが、強く振ることで6時間のあいだ半径20フィートを照らす光源となる。この明かりに熱はなく、ビンを腰に下げたりしても一切害はない。明かりに熱はなく、ビンを腰に下げたりしても一切害はない。

 冒険用装備の以下のアイテムを置き換える。
 たいまつ:たいまつは1時間のあいだ燃え、半径20フィートを”明るい”光で照らし、そこからさらに20フィート先までの範囲を”薄暗い”光で照らすことは同じだが、たいまつの先には加工が施されており、硬い地面や壁に強く擦り付けることで火がつくようになっている。火のついたたいまつで近接攻撃を行い、ヒットを与えたなら、1ポイントの[火]ダメージを与える点も松明と同様である。
 アモールのみず:ヒット・ポイントを回復する魔法の液体は、無色透明のアモールのみずとして知られている。名前と外見以外はポーション・オヴ・ヒーリングに等しく、ヒット・ポイントを2d4回復する
最終更新:2018年01月18日 23:46