同盟議会とは自由惑星同盟の立法府である。

概略

 同盟議会は上院と下院の両議員で構成されている。行政府にあたる最高評議会のトップである最高評議会議長を選出する権限がある。かつて銀河連邦ルドフル・フォン・ゴールデンバウムに権限を集中させた結果、帝国成立への道を開いたことの反省から、最高評議会議長を掣肘する役割も担っている。(73話)
 上院は加盟国である各星系共和国の利益が反映されやすいとされる。任期は6年であり、3年ごとに半数が改選される。下院は民意が片影されやすいとされている。任期は4年である。つまり、12年に一度上院・下院同時選挙が行われる。最高評議会議長が同盟議会の解散権を持たない(73話)ため、通常選挙は3月に行われている。

 両院に議長がおかれ、下院議長は儀礼において最高評議会議長に次ぐ序列にある。しかし、下院議長の政治的な権限は小さい。また、建国期を除けば、下院議長議長経験者が最高評議会議長に就任した前例はなく、儀礼職とみなされていた。宇宙歴800年9月下院議長ヨブ・トリューニヒトが最高評議会議長に就任し、下院議長経験者は最高評議会議長になれないという固定観念は覆された。

 宇宙歴802年3月時点で上院の定数は八二二議席、下院は一六三九議席である。(74話)797年時点でも下院選挙の定数は一六三九議席であり(54話)、議員定数の改変がなされた記載はないので、本編中では一定してこの定数のままと思われる。799年ジョアン・レベロ最高評議会議長のもとで「次期選挙前の下院議員定数の二割削減などが決まった(71話)」とあるが、前述のとおり下院定数には変更がない。実施はされなかったと考えられる。

 作中の時間軸では国民平和会議(NPC)、進歩党統一正義党汎銀河左派ブロック反戦市民連合ガーディアン・ソサエティ環境党独立と自由の銀河党(IFGP)、辺境市民連盟民主主義防衛連盟(DDF)、和解推進運動反戦・反独裁市民戦線(AACF)といった政党が議会で活動している。


選挙沿革

宇宙歴
789 3 上院・下院同時選挙 国民平和会議(NPC>)、進歩党の「共和制防衛と財政再建のための超党派十字軍」連立政権発足
792 12 上院補選 エル・ファシル補選でエル・ファシル義勇旅団副旅団長マリエット・ブーブリル当選
793 3 下院選挙 統一正義党はじめ極右勢力が台頭
795 3 上院選挙 与党NPC、進歩党敗北。ムカルジ政権退陣。ポナール政権発足
797 3 下院選挙 与党NPC、進歩党、一六三九議席中の八二四議席を獲得、過半数を維持。イゼルローン要塞攻略の恩恵で与党堅調。
798 3 上院選挙 与党NPC、進歩党、圧勝。帝都オーディン占領の恩恵。
801 3 上院・下院同時選挙 与党NPC、進歩党大敗。大衆党大躍進、第一党へ。トリューニヒト政権発足
801 12 統一補欠選挙 与党大衆党、上院の単独過半数を確保。反戦・反独裁市民戦線(AACF)躍進。
最終更新:2023年08月06日 00:17