ボナール政権(宇宙歴795年3月 - 宇宙歴799年5月)とはジョルジュ・ボナール最高評議会議長を首班とする自由惑星同盟の政権をさす。

概略

 宇宙歴789年から続く国民平和会議(NPC)と進歩党による改革派連立政権の一つである。他の政権が一年ももたない短命政権であったのに対して、例外的に長期政権となった。しかし、それはボナールの指導力によるものではなく、政争に疲れたNPCを牛耳るビッグ・ファイブの談合によるものである。

第一次ボナール政権(宇宙歴795年3月 - 宇宙歴796年4月)


 従来の連立政権の路線を継続し、ハイネセン主義改革を推進すると表明。レベロ財政委員長は地方補助金の削減、ホワン人的資源委員長は与える福祉から自立させる福祉への転換、コスゲイ天然資源委員長は水資源供給事業の完全民営化に取り組んだ。(34話)任期中、795年4月に第三次ティアマト会戦、795年9月に第四次ティアマト会戦が勃発している。また、795年末に結成されたエル・ファシル海賊討伐任務部隊エル・ファシル方面軍にトリューニヒト国防委員長が提唱するトリューニヒト・ドクトリンが試験的に導入された。

第二次ボナール政権(宇宙歴796年3月 - 宇宙歴797年4月)


 宇宙歴796年7月、エル・ファシル七月危機シャンプール・ショックが発生。128年ぶりの国家非常事態宣言、同盟議会の決議による最高評議会議長への非常指揮権を付与という大事件になる。(45話)危機感を煽られた同盟市民のあいだではパトリオット・シンドロームが蔓延し、殺伐とした雰囲気となった。テロリズムの根絶が声高に叫ばれ、この運動の旗振り役となったトリューニヒト国防委員長、クリップス法秩序委員長らの人気が高まった。同年9月レグニツァの悲劇が発生。トリューニヒト・ドクトリンの失敗と受け止められた。宇宙歴797年3月、ヤン・ウェンリー少将がイゼルローン要塞を攻略したおかげで、同月の同盟議会下院選挙で過半数を維持。

第三次ボナール政権(宇宙歴797年4月 - 宇宙歴798年3月)


 イゼルローン要塞攻略によりヤン・ウェンリーの春が同盟に訪れた。パトリオット・シンドロームを推進したトリューニヒト、クリップスらは閣外に追われ、彼らに圧迫されていたビッグ・ファイブが復権した。改革派連立政権の原点であるハイネセン主義改革が推進され、緊縮経済と軍縮の機運が高まった。一方、内戦が続く銀河帝国への遠征「神々の黄昏(ラグナロック)作戦」が実施された。作戦は極めて順調に進み、宇宙歴796年3月には帝都オーディンを占領した。同月の上院選挙では圧倒的勝利を収めた。

第四次ボナール政権(宇宙歴798年4月 - 宇宙歴799年5月)


 宇宙歴798年6月、「神々の黄昏(ラグナロック)作戦」は帝国領の完全制圧を目論む反体制派支援作戦「エガリテ作戦」へと拡大された。しかし、なりふり構わぬ帝国を続ける帝国軍残党を前に、各戦線への侵攻は停滞する。解放区(占領地)では旧帝国領の実情を無視した民主化が推し進められ、民心は同盟から離れていった。同年9月にはテロリズムが解放区で猛威を振るうようになる。それでも同年12月には各解放区において選挙が実施された。
 宇宙歴799年3月アースガルズ予備軍の総攻撃、第三次ビブリス会戦から急速に戦況は同盟軍不利に傾く。銀河帝国中枢であるアースガルズ総管区の確保を狙った第二次ヴァルハラ会戦において同盟軍はまさかの逆転敗北を喫し、帝国領侵攻作戦は完全な失敗に終わった。






最終更新:2024年04月23日 09:19

*1 その後のボナール政権でも留任している可能性はある