
シャア大佐、準備できました
ジオン公国の水陸両用量産MSであり、「ザクII」の部品を多く流用する事で簡易的な量産を可能とするほか、複座式のコクピットが採用されているのが特徴で、水陸両用MSの訓練機としても使用されていた。陸上での運動性も高く、移動速度はもとより跳躍しながらの移動も可能であるなど軽快な運動能力を誇るが、他の水陸両用MSと比べて航続距離や水中での機動性に多少の問題を抱えていた。しかしその反面、形状がシンプルで機体から発生する廃熱量が低く、塗装剤とカラーリングにもステルス性の高いものを使用しているなど、熱センサーに感知され難いという利点を備えている。その為、アッガイは水際の偵察任務や斥候といった隠密性が必要とされる局面で活躍した。
スペック
分類 | 水陸両用モビルスーツ |
生産形態 | 量産機 |
型式番号 | MSM-04 |
頭頂高 | 19.2m |
本体重量 | 37.9t |
全備重量 | 97.2t |
動力 | 熱核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 1,870kw |
スラスター推力 | 109,600㎏ |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
開発 | ジオニック社 |
所属 | ジオン公国軍 |
主なパイロット | アカハナ、ジオン兵 |
初登場作品 | 機動戦士ガンダム 第30話「小さな防衛線」(1979年10月27日放送) |
パイロットプロフィール
- アカハナ
ジオン軍の潜水艦諜報部隊「マッドアングラー隊」の特殊工作員で、同部隊のリーダー格である。各隊員が困難な任務を可能とする為、情報収集や爆破といった特殊な技術の習得に加えてMSの操縦にも長けており、爆発物のプロフェッショナルとして、連邦軍本部ジャブローへの潜入作戦に参加した。尚、「アカハナ」という呼び名は本名ではなく、彼に与えられたコードネームであるらしい。
CV:永井一郎(テレビ版)、池田勝(劇場版II)、加藤治(ギレンの野望)、宝亀克寿(特別版)
CV:永井一郎(テレビ版)、池田勝(劇場版II)、加藤治(ギレンの野望)、宝亀克寿(特別版)
武装
- 105mmバルカン砲
頭部に4門内蔵。唯一換装とは無関係な兵装。
- アイアンネイル
近接戦用の武装。通常は右腕に装備されている。両腕に装備された機体も存在する。伸び縮みする腕により、間合いの外の相手も貫く。戦車を一撃で粉砕し、陸戦型ガンダムの首をもぎ取るなど威力は絶大。資料によっては「フレキシブルアーム」とも表記されている。
- 6連装ロケットランチャー
通常は左腕に内蔵。右腕にも装備する場合、中央の内蔵砲はそのまま。
- 機関砲
通常は右腕の中央に内蔵されている実弾兵器。
- メガ粒子砲
右腕の中央に内蔵。機関砲を換装する事で装備可能。
余談
- 外観が愛らしいことで知られる。インターネットが普及した2000年頃から人気と知名度が爆発的に高まったが、往年のガンダムブーム時のプラモデル(いわゆる旧キット)の箱にも「モビルスーツの中では最も可愛いい(原文ママ)」と言及されている。
- 『機動戦士ガンダム アッガイ北米横断2250マイル』『アッガイ博士』『アイアンアッガイ』など、曽野由大氏の描く漫画作品で度々主役に取り上げられる。他にギャグ漫画『機動戦士ガンダムさん』などの作者である大和田英樹氏からは特に愛されている。
- ガンプラを扱ったアニメ『模型戦士ガンプラビルダーズ』ではアッガイのプラモを熊のぬいぐるみのような外観に(魔)改造した「ベアッガイ」という機体(ガンプラ)が登場、現実にガンプラ化もされた。以降のシリーズでベアッガイそのものが一つのジャンルと化し、(改造機ではあるが)アッガイのマスコットポジションを不動のものとした。
- ことぶきつかさ作の漫画『いけいけ!ぼくらのVガンダム』によると『機動武闘伝Gガンダム』の世界にはアッガイファイトなるものが存在するとかしないとか。
- 上記のようにマスコット的な扱いを受けるケースも多いが、実はガンダムよりデカいという事は余り知られていない(構造としてはザクのフレームの上に外殻を被せる形になっている)。一部ゲーム等ではこの「体格差」が再現される場合もある。
- 漫画『機動戦士ガンダム サンダーボルト』では、潜入任務用の機体であることを意識して全高12mと、本来の設定よりもかなり小さくなっている。
- 初登場の際には熱帯雨林にいたアナコンダが、アッガイの出現に驚きマンガチックな顔立ちになって血相を変えて逃げ出すという、本作では珍しいギャグ演出が挟まれている。
- 雑誌『冒険王』に連載された漫画版ではシャア自身も本機に乗っている。外見は一般機と同一で、赤くなければ角も付いていないが、ガンダムの攻撃を全て回避していた。
添付ファイル