
十二星座の「しし座」の名を有すモビルスーツ。アフターコロニー初の戦闘用モビルスーツ、トールギスの量産型であり、トールギスは(その性能の高さ故に)未完成のまま開発が中断されたため、リーオーが実質的にアフターコロニー初の戦闘用モビルスーツとなった。トールギスをベースにしながらも徹底したコストダウンと機能の縮小化によって完成しており、一般兵でも操縦が可能な高い操作性と大量生産に向いた生産性を獲得した。また、装備の変更によって地上と宇宙双方に対応し、豊富な武装やオプションパーツによって幅広い任務に対応出来る汎用性も併せ持つ。ロームフェラ財団から地球圏統一連合に提供されたこのモビルスーツは各地の紛争を鎮圧し、コロニー国家群に対する軍事的牽制となるなど、連合の影響力を強める一端となった。その後20年に渡りアップデートを繰り返しつつ連合の主力モビルスーツを務めていたが、ガンダムの登場でその優位性が一変。戦乱の拡大で性能不足に陥ることとなり、連合がOZに乗っ取られた後は次々と現れる新型のモビルスーツにその座を譲り渡した。しかし、それでも機体生産数は圧倒的であり、ホワイトファングなど様々な陣営で運用されている。また、リーオーはアフターコロニーのモビルスーツの性能的な指標となっており、本機の性能を基準とした「アビリティレベル」と呼ばれるステータスが設定されている。
スペック
分類 | 汎用量産型モビルスーツ |
生産形態 | 量産機 |
型式番号 | OZ-06MS |
頭頂高 | 16.2m |
重量 | 7.0t |
装甲材質 | チタニュウム合金 |
開発組織 | 地球圏統一連合、OZ |
所属 | 地球圏統一連合、OZ、その他多数 |
主なパイロット | ゼクス・マーキス、ヒイロ・ユイ、その他多数 |
初登場作品 | 新機動戦記ガンダムW 第1話「少女が見た流星」(1995年4月7日放送) |
アビリティレベル
ファイティングアビリティ | レベル100 |
ウエポンズアビリティ | レベル100 |
スピードアビリティ | レベル100 |
パワーアビリティ | レベル100 |
アーマードアビリティ | レベル100 |
武装
- 105mmライフル
本機の主兵装の1つで、地上用の主力武器。機関部下部に装弾数が約100発のドラムマガジンを取り付けており、交換の際はマガジン上部のハンドルを握って着脱する。このハンドルは射撃時のサブグリップとしても機能する。
- ビームライフル
宇宙用の主力武器。バレルを切り詰めたショートサイズの物も存在する。
- シールド
トールギスの物と同型の円形の実体盾。裏側のジョイントにより左肩に装着される。サーベルホルダーを兼ねており、サーベルを予備を含めて2本収容する事が可能。
- ビームサーベル
一部の機体に装備。シールドに備えられている。
- バズーカ
実弾式砲弾を使用。
- ドーバーガン
肩部のアタッチメントに装備する大火力火器。トールギスのものと同型だが、反動が大きいため両手で保持して発射する。両肩に装備する事も可能。
- 大型ビーム砲
右肩のアタッチメントに装備するビーム兵器。第1クールのあらすじに登場するリーオーなどが使用している。
- ビーム砲
両肩にアタッチメントで取り付ける。
ドラゴニュートの人形劇では…
Episode1「ビギニング」以降、モビルスーツ連合の戦力として登場している。
余談
- 小説『新機動戦記ガンダムW Frozen Teardrop』にてリーオーの開発者はヒイロの母の結婚相手(つまりヒイロの義父)である事が判明している。このためヒイロはリーオーに対しとても強い思い入れがあり、作中で度々リーオーに乗って戦うのもヒイロ自身がリーオーの有用性を証明したいからであるとされている。一応の主役機であるウイングガンダムがヒイロから粗雑な扱いをされているのとは対照的である。
- 児童誌「コミックボンボン」のマンガ版では第1話でのみ「リィオゥ」と表記されており(単行本では修正されている)、アニメ版でも第14話のエンディングクレジットで同じく「リィオウ」と表記されていた。
- 角ばった頭部にTVモニターのようなカメラアイ、丸みを帯びた肩と、デザイン上ザクとは直線と曲線のバランスが逆に配置されている。
- 面積の広いカメラアイや、試作機を元にした量産型という設定などはむしろジムに近いため、本機はジムとザクの折衷のようなデザインと言える。
- ガンプラではTV版放映当時はキット化されず、1997年にLM(リミテッドモデル)と呼ばれる簡易インジェクションキットで発売されたが、寿命の短い素材での金型を用いていたためすぐに絶版となり、長らくプレミア価格で取引されていた。2018年5月にHGACリーオーのキットが登場し、TV版放送から実に23年の時を経て正式なガンプラが発売された。
- トールギスの外装を外すとリーオーそっくりになるという設定からか、SDガンダムシリーズの一作『超SD戦国伝 武神輝羅鋼』に登場する武者刀流義守(むしゃトールギス)のガンプラには、刀流義守の部下である裏鷹(リーオー)への組み換えギミックがある。ただしこちらは刀流義守のガンダム顔の上に裏鷹のマスクを被せるという、元ネタとは逆の構造になっている。
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