遠ざかって行く青年の背中を黙って見送る。
何か声を掛けるべきかと思い口を開きかけるも、肝心の言葉が見つからない。
黙っている間に相手の姿は完全に見えなくなった。
残された金髪の少女、深月フェリシアの胸中にはモヤモヤとしたものがへばり付いていた。
何か声を掛けるべきかと思い口を開きかけるも、肝心の言葉が見つからない。
黙っている間に相手の姿は完全に見えなくなった。
残された金髪の少女、深月フェリシアの胸中にはモヤモヤとしたものがへばり付いていた。
「あークソッ!」
苛立ちを露わに小石を蹴飛ばしても気は晴れない。
何故自分があったばかりの他人に、こうも心を乱されねばならないのか。
深く考えた所で、あの青年に何かしてやれる訳でもないというのに。
一人で傭兵稼業をやっていた時には抱かなかっただろう悩みだ。
あの頃は自分一人の面倒を見るのでいっぱいいっぱいだった。
何故自分があったばかりの他人に、こうも心を乱されねばならないのか。
深く考えた所で、あの青年に何かしてやれる訳でもないというのに。
一人で傭兵稼業をやっていた時には抱かなかっただろう悩みだ。
あの頃は自分一人の面倒を見るのでいっぱいいっぱいだった。
磯野とかいう胡散臭いグラサン男が大声を出し、その直後に見知らぬ地へ飛ばされ、落ち着いて状況を把握するより先に襲われた。
ガスマスクを被った黒づくめの集団がフェリシアを見つけるや否や、奇声を上げて殴りかかって来たのだ。
当然こっちも魔法少女に変身し応戦、数は多いが力は魔女やウワサに比べると大した事ない。
今更苦戦するような相手でもなく殲滅は容易いと判断。
ガスマスクを被った黒づくめの集団がフェリシアを見つけるや否や、奇声を上げて殴りかかって来たのだ。
当然こっちも魔法少女に変身し応戦、数は多いが力は魔女やウワサに比べると大した事ない。
今更苦戦するような相手でもなく殲滅は容易いと判断。
ハンマーを軽く振るって蹴散らしている最中だ、あの青年が現れたのは。
やけにゆっくりと近付いて来るものだから、最初は焦ったものだ。
離れてろ馬鹿、巻き込まれても知らねえぞ。
そんな風に言って遠ざけようとした時気付いた。
昏い表情でありながら、目だけが異様にギラついている顔。
青年の瞳に宿るのが何なのか、フェリシアには酷く見覚えがあった。
離れてろ馬鹿、巻き込まれても知らねえぞ。
そんな風に言って遠ざけようとした時気付いた。
昏い表情でありながら、目だけが異様にギラついている顔。
青年の瞳に宿るのが何なのか、フェリシアには酷く見覚えがあった。
自分自身を壊しかねない憎悪。
奪われた怒りを原動力に生きる、復讐鬼の目だ。
奪われた怒りを原動力に生きる、復讐鬼の目だ。
それに気を取られ得物を振るう手が止まり、しかしフェリシアの様子を気にする素振りも見せず青年は動いた。
――『変身…!』
腰に巻いた機械らしき物体を操作すると、一瞬で青年は姿を変えたのだ。
青年の憎しみをそのまま纏ったような、黒い装甲の戦士。
呆気に取られるフェリシアを尻目に、あっという間に黒づくめ達は全滅。
青年の憎しみをそのまま纏ったような、黒い装甲の戦士。
呆気に取られるフェリシアを尻目に、あっという間に黒づくめ達は全滅。
その後、警戒し合ったものの双方殺し合いに乗る気は無いと確認。
軽い自己紹介の後、青年から一つだけ質問が飛び、首を横に振るともう話す事は無いとばかりに背を向けた。
他者を寄せ付けようとしない後ろ姿に思う所はあったが、結局何も言えずに終わり今に至る。
軽い自己紹介の後、青年から一つだけ質問が飛び、首を横に振るともう話す事は無いとばかりに背を向けた。
他者を寄せ付けようとしない後ろ姿に思う所はあったが、結局何も言えずに終わり今に至る。
「あいつ…やっぱり殺すのかな……」
青年が聞いて来たのは、ある男に関する情報。
参加者と出会ったのは青年が最初だった為知らないと答えたが、何故その男を探すのかは簡単に察せられた。
きっとそいつが、青年から大事な者を奪った相手。何を犠牲にしても復讐せねばならない存在なのだろう。
だとすれば止める事は出来ない。
フェリシアもまた両親を殺した魔女への復讐に生きて来た魔法少女。青年の怒りは十分理解できる。
とはいえ今のフェリシアはもう、以前ほど魔女への憎しみは持てなくなっている。
いろは達と出会い、魔女の正体が魔法少女の成れの果てと知ってしまったから。
参加者と出会ったのは青年が最初だった為知らないと答えたが、何故その男を探すのかは簡単に察せられた。
きっとそいつが、青年から大事な者を奪った相手。何を犠牲にしても復讐せねばならない存在なのだろう。
だとすれば止める事は出来ない。
フェリシアもまた両親を殺した魔女への復讐に生きて来た魔法少女。青年の怒りは十分理解できる。
とはいえ今のフェリシアはもう、以前ほど魔女への憎しみは持てなくなっている。
いろは達と出会い、魔女の正体が魔法少女の成れの果てと知ってしまったから。
あの青年がこの先どうなるかは分からない。
復讐を果たしたとして、その後マトモに生きられるのだろうか。
自分にとってのみかづき荘の皆のような、そんな存在は青年の周りにはいないのか。
復讐を果たしたとして、その後マトモに生きられるのだろうか。
自分にとってのみかづき荘の皆のような、そんな存在は青年の周りにはいないのか。
(いろはだったらどうすんのかな…)
フクロウ幸運水の一件でいろはと出会ったのが切っ掛けとなり、今の自分がある。
けれど最近のいろはは前のような元気が無い。
当然だ、エンブリオ・イヴを巡る戦いで妹とその友達を失った。
いろはだけでなく、やちよと鶴乃も友を失っている。
フェリシアもまた大切な人を失った痛みが分かるからこそ、家族のようなみかづき荘の皆の支えになろうと奮起していた。
その矢先にこのふざけた決闘だ。そう考えるとハ・デスへ腹が立ってくる。
けれど最近のいろはは前のような元気が無い。
当然だ、エンブリオ・イヴを巡る戦いで妹とその友達を失った。
いろはだけでなく、やちよと鶴乃も友を失っている。
フェリシアもまた大切な人を失った痛みが分かるからこそ、家族のようなみかづき荘の皆の支えになろうと奮起していた。
その矢先にこのふざけた決闘だ。そう考えるとハ・デスへ腹が立ってくる。
考える事は苦手なのに、考えねばならない事が多すぎる。
もう一度、苛立ち交じりに小石を蹴り飛ばした。
もう一度、苛立ち交じりに小石を蹴り飛ばした。
【深月フェリシア@マギアレコード 魔法少女まどか☆マギカ外伝(アニメ版)】
[状態]:健康、苛立ち
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]
基本方針:あのハ・デスとかいう奴をぶっ飛ばす。
1:いろは達も巻き込まれてないか心配。
2:さっきの青年が気になる。
[備考]
※参戦時期はファイナルシーズン終了後。
[状態]:健康、苛立ち
[装備]:
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]
基本方針:あのハ・デスとかいう奴をぶっ飛ばす。
1:いろは達も巻き込まれてないか心配。
2:さっきの青年が気になる。
[備考]
※参戦時期はファイナルシーズン終了後。
◆◆◆
余計なものに巻き込まれた。
本当ならば今頃、あの男を己の手で破壊するつもりだったのに。
本当ならば今頃、あの男を己の手で破壊するつもりだったのに。
どれだけハ・デスに苛立ちをぶつけても現状は変わらない。
忌々しく顔を歪めながら青年は一人歩く。
忌々しく顔を歪めながら青年は一人歩く。
決闘に賛同する気は無い。
だがそれは純粋な正義感からではなく、こんな茶番に付き合っている暇は無いからだ。
自分がやるべきは復讐を果たす事のみ。
あの男がここに居ないなら、ハ・デスを倒して早急に帰還するのみ。
もしあの男がここに居るのなら好都合、“彼女”の仇を取る。
だがそれは純粋な正義感からではなく、こんな茶番に付き合っている暇は無いからだ。
自分がやるべきは復讐を果たす事のみ。
あの男がここに居ないなら、ハ・デスを倒して早急に帰還するのみ。
もしあの男がここに居るのなら好都合、“彼女”の仇を取る。
「滅…!!」
憎きヒューマギアの名を呼ぶ彼からは、輝くような夢の実現を目指した面影は消え失せていた。
【飛電或人@仮面ライダーゼロワン】
[状態]:健康
[装備]:ビルドドライバー+メタルタンクタンクフルボトル+ハザードトリガー@仮面ライダービルド
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×0~2
[思考・状況]
基本方針:復讐の邪魔をしたハ・デスを殺す。
1:滅がここにいるなら必ず破壊する。
2:不破さん達も参加しているのか気になるが…
[備考]
※参戦時期は43話開始直後。
[状態]:健康
[装備]:ビルドドライバー+メタルタンクタンクフルボトル+ハザードトリガー@仮面ライダービルド
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×0~2
[思考・状況]
基本方針:復讐の邪魔をしたハ・デスを殺す。
1:滅がここにいるなら必ず破壊する。
2:不破さん達も参加しているのか気になるが…
[備考]
※参戦時期は43話開始直後。
【ビルドドライバー@仮面ライダービルド】
仮面ライダービルドに変身する為のベルト。
こちらは葛城忍が旧世界の記憶から新世界で新たに作り上げたもの。
本ロワではネビュラガスの有無に関係無く変身可能に手を加えられている。
仮面ライダービルドに変身する為のベルト。
こちらは葛城忍が旧世界の記憶から新世界で新たに作り上げたもの。
本ロワではネビュラガスの有無に関係無く変身可能に手を加えられている。
【メタルタンクタンクフルボトル@仮面ライダービルド】
仮面ライダーメタルビルド専用のフルボトル。
形状はタンクフルボトルと同様だが、カラーリングが黒を基調としたものとなっており、ラベルデザインも黒い背景に「T/T」と描かれたものとなっている。
仮面ライダーメタルビルド専用のフルボトル。
形状はタンクフルボトルと同様だが、カラーリングが黒を基調としたものとなっており、ラベルデザインも黒い背景に「T/T」と描かれたものとなっている。
【ハザードトリガー@仮面ライダービルド】
葛城巧が開発したビルドドライバー用の機能拡張デバイス。
ビルドドライバーに挿し込むことで、破壊衝動やビルドのハザードレベルを高め攻撃の威力を上昇させ、スクラッシュドライバーを使用するライダーやハザードスマッシュをも圧倒するほど戦闘力を飛躍的に向上させることができる。
しかし変身が長引けば理性を喪失、目に映るもの全てを破壊しようとする暴走状態に陥る危険性を持つ。
暴走状態の時に変身を解除するには、第三者がハザードトリガーを外すか、変身解除に追い込むダメージを与えるしか方法はない。
ハザードトリガー装着時にハザードトリガーを破壊されると装着者は消滅する。
但し、メタルビルドは暴走の欠点を克服している。
葛城巧が開発したビルドドライバー用の機能拡張デバイス。
ビルドドライバーに挿し込むことで、破壊衝動やビルドのハザードレベルを高め攻撃の威力を上昇させ、スクラッシュドライバーを使用するライダーやハザードスマッシュをも圧倒するほど戦闘力を飛躍的に向上させることができる。
しかし変身が長引けば理性を喪失、目に映るもの全てを破壊しようとする暴走状態に陥る危険性を持つ。
暴走状態の時に変身を解除するには、第三者がハザードトリガーを外すか、変身解除に追い込むダメージを与えるしか方法はない。
ハザードトリガー装着時にハザードトリガーを破壊されると装着者は消滅する。
但し、メタルビルドは暴走の欠点を克服している。
『NPC紹介』
【ショッカー戦闘員@仮面ライダー THE FIRST】
ショッカーの最下層に位置し、集団での戦闘で威力を発揮する、動植物の能力を与えられず、人間能力のアップのみが図られた量産性を重視した改造人間。
常人の3倍の運動能力を持つ。
胸部に肋骨をイメージした骨模様があしらわれた黒ずくめのスーツに顔が防毒マスクのようなプロテクターで覆われている。
大きなダメージを受けると全身が泡となって消滅する。
【ショッカー戦闘員@仮面ライダー THE FIRST】
ショッカーの最下層に位置し、集団での戦闘で威力を発揮する、動植物の能力を与えられず、人間能力のアップのみが図られた量産性を重視した改造人間。
常人の3倍の運動能力を持つ。
胸部に肋骨をイメージした骨模様があしらわれた黒ずくめのスーツに顔が防毒マスクのようなプロテクターで覆われている。
大きなダメージを受けると全身が泡となって消滅する。