「ほっほっほ、つまりあれは全部ソリッドヴィジョンシステムじゃよ」
「ソリ……なんやて?」
「全部造り物の映像ってことじゃよ」
「はぁ?」
「ソリ……なんやて?」
「全部造り物の映像ってことじゃよ」
「はぁ?」
一人の老人と女子高生がいる。
老人の名は『武藤双六』。
若い頃は凄腕のギャンブラーであり、全てに打ち勝って来た伝説を持つゲームマスター。
今は童実野町で小さなゲーム屋を営んでいる老人である。
現在は精神的にすごく参っていた。
なんせ孫の友人が目の前で孫の友人の部下に爆殺されたのだから。
そして、実体化した冥王ハ・デス。
若い頃は凄腕のギャンブラーであり、全てに打ち勝って来た伝説を持つゲームマスター。
今は童実野町で小さなゲーム屋を営んでいる老人である。
現在は精神的にすごく参っていた。
なんせ孫の友人が目の前で孫の友人の部下に爆殺されたのだから。
そして、実体化した冥王ハ・デス。
だが、こんなことはありえない。
きっとこれは海馬コーポレーションの何かの余興なのだろう。
ここに孫である遊戯と自分がいるのもそういうことなのであろうとなんとなく悟った。
きっとこれは海馬コーポレーションの何かの余興なのだろう。
ここに孫である遊戯と自分がいるのもそういうことなのであろうとなんとなく悟った。
なら、ゲーマーとしての血が騒いだ。
ここは年長者として若者を導いていこう。
ここは年長者として若者を導いていこう。
そして、最初に出会ったのがこの女子高生『花柳香子』である。
香子は当初双六のことをものすごく警戒していた。
この決闘(デュエル)の場において彼女はデュエルモンスターズのことを知らなかった。
双六は少々おかしいとは思ったが、香子が全寮制の厳しい学校の生徒であることを考えたら知らないのも無理はないと思った。
香子は当初双六のことをものすごく警戒していた。
この決闘(デュエル)の場において彼女はデュエルモンスターズのことを知らなかった。
双六は少々おかしいとは思ったが、香子が全寮制の厳しい学校の生徒であることを考えたら知らないのも無理はないと思った。
「ほなら、最初に名前を呼ばれたあの二人は双六はんの知り合いなんやね」
「遊戯はワシの孫じゃ、で……本田君は遊戯の友達じゃよ」
「ほーん、で、あの冥王やったけ?」
「冥王ハ・デス、効果モンスターじゃな、確か闇属性の悪魔族で攻撃力2450守備力1600の」
「なんて、何? 闇属性の悪魔族……?」
「きっとソリッドヴィジョンシステムで実体化したモンスターじゃよ」
「百歩譲って、そのソリッドヴィジョンシステム? でモンスターが実体化したことはええわ。
なんでウチらがこんな場に呼ばれなあかんねん」
「きっとイベントの余興じゃよ、海馬コーポレーションの」
「海馬コーポレーション? なんやそれ?」
「遊戯はワシの孫じゃ、で……本田君は遊戯の友達じゃよ」
「ほーん、で、あの冥王やったけ?」
「冥王ハ・デス、効果モンスターじゃな、確か闇属性の悪魔族で攻撃力2450守備力1600の」
「なんて、何? 闇属性の悪魔族……?」
「きっとソリッドヴィジョンシステムで実体化したモンスターじゃよ」
「百歩譲って、そのソリッドヴィジョンシステム? でモンスターが実体化したことはええわ。
なんでウチらがこんな場に呼ばれなあかんねん」
「きっとイベントの余興じゃよ、海馬コーポレーションの」
「海馬コーポレーション? なんやそれ?」
海馬コーポレーションを知らない。
これは流石に双六もおかしいとは思った。
あれだけの大企業を知らないとなれば話は変わってくる。
これは流石に双六もおかしいとは思った。
あれだけの大企業を知らないとなれば話は変わってくる。
そのことについて双六が香子に問い詰めてみようとした時であった。
「おい、俺とギガントバトルで勝負しろ!!!」
◆ ◆ ◆
おっす、俺は面道つかさ!
『超爆裂異次元メンコバトル ギガントシューターつかさ』の主人公だぜ!
世界一のギガントシューター目指して、ギガントバトルしまくってる男だぜ!
ギガントバトルは相手が勝ったり俺が負けたりして毎日ハラハラドキドキだぜ!
そんな俺の活躍は各種DVDとか配信とかで確認してくれると助かるぜ!
そんな俺は今、『決闘(デュエル)』? 恐らくは新手のギガントバトルの大会に呼ばれちまったぜ!
最初の場所の説明は正直難しい事を言ってたから寝てて、半分も聞いてなかったぜ!
でも、バトルロイヤル形式のギガントバトルの大会ってことは辛うじてわかったぜ!
『超爆裂異次元メンコバトル ギガントシューターつかさ』の主人公だぜ!
世界一のギガントシューター目指して、ギガントバトルしまくってる男だぜ!
ギガントバトルは相手が勝ったり俺が負けたりして毎日ハラハラドキドキだぜ!
そんな俺の活躍は各種DVDとか配信とかで確認してくれると助かるぜ!
そんな俺は今、『決闘(デュエル)』? 恐らくは新手のギガントバトルの大会に呼ばれちまったぜ!
最初の場所の説明は正直難しい事を言ってたから寝てて、半分も聞いてなかったぜ!
でも、バトルロイヤル形式のギガントバトルの大会ってことは辛うじてわかったぜ!
それだけ、わかれば十分だぜ!!
どんな相手だろうとしてもギガントバトルだ!!
さあ、勝負勝負!!
◆ ◆ ◆
「ギガントバトル……? 爺さん知っとるか?」
「はて? なんのことじゃ?」
「なんだ爺さんも姉ちゃんもギガントバトルも知らないのか!」
「はて? なんのことじゃ?」
「なんだ爺さんも姉ちゃんもギガントバトルも知らないのか!」
突然の乱入者に困惑する二人。
しかも、わけのわからんことを言って突っかかてきている。
しかも、わけのわからんことを言って突っかかてきている。
「おいおい、アンタらそれでもこのギガントバトルの大会の出場者かよ!」
「ところで君は……一体?」
「俺は面道つかさ! 探偵さ!」
「探偵……?」
「まあ本当は世界一のギガントシューターを目指す小学生だ!」
「……つかさ君、つかぬ事を聞くが君のデイパックは?」
「ところで君は……一体?」
「俺は面道つかさ! 探偵さ!」
「探偵……?」
「まあ本当は世界一のギガントシューターを目指す小学生だ!」
「……つかさ君、つかぬ事を聞くが君のデイパックは?」
二人が見てわかる通り、つかさはどうみても手ぶらである。
この場において何も持っていないことはかなり危険だと思うが、つかさには関係なかった。
この場において何も持っていないことはかなり危険だと思うが、つかさには関係なかった。
「必要ねぇからあそこに置いてきた、俺には父ちゃんの形見の『キングメンガー』さえあればな!」
つかさが指差す方向にはぽつりとデイパックが放置されていた。
アホなのだろうか? いや、アホやな、香子はそう思った。
がさごそと自分の身体を触り何かを探すつかさ。
だが……。
アホなのだろうか? いや、アホやな、香子はそう思った。
がさごそと自分の身体を触り何かを探すつかさ。
だが……。
「…………ない」
「どうしたんじゃ?」
「父ちゃんの形見のキングメンガーがない!」
「なんじゃと?」
「どうしたんじゃ?」
「父ちゃんの形見のキングメンガーがない!」
「なんじゃと?」
つかさのキングメンガーは没収されていた。
ロワにおいて自分専用装備が支給されることは少なくはない。
服を脱ぎ、パンツ一枚(ブリーフ)になったが、残念なことにキングメンガーは見つからない。
ロワにおいて自分専用装備が支給されることは少なくはない。
服を脱ぎ、パンツ一枚(ブリーフ)になったが、残念なことにキングメンガーは見つからない。
「ちくしょう、こんなのアニメ第一話以来のピンチだ……それになんだか寒くなってきた……」
「なら服は着た方がええんとちゃいますか? あと支給品ならデイパックの中にあるんとちゃいます?」
「そうか! サンキュー姉ちゃん! ちょっと探してくるぜ!!」
(…………――――しょうもな)
「なら服は着た方がええんとちゃいますか? あと支給品ならデイパックの中にあるんとちゃいます?」
「そうか! サンキュー姉ちゃん! ちょっと探してくるぜ!!」
(…………――――しょうもな)
パンツ一枚(ブリーフ)でデイパックの方に駆け出していくつかさ。
やっぱり、アホなのではないかと思う香子。
しかし、双六は動じない。
やっぱり、アホなのではないかと思う香子。
しかし、双六は動じない。
(ほう、この状況で自分を貫ける精神力の強さは大したものじゃ……この少年、只者ではない!)
いや、双六も十分におかしかった。
この場を何かの余興だと思い込んでいるので仕方ないのかもしれない。
そんな中、つかさはとぼとぼと歩いて帰ってきた。
この場を何かの余興だと思い込んでいるので仕方ないのかもしれない。
そんな中、つかさはとぼとぼと歩いて帰ってきた。
「ちくしょう、キングメンガーがなかったぜ……父ちゃんの形見だっていうのに磯野ぜってぇ許さねえぞ!」
「それは残念じゃったのう」
「代わりに別のカードが三枚しかなかったぜ……クッソこんなカードじゃギガントバトルが出来ねえぞ!」
「それは残念じゃったのう」
「代わりに別のカードが三枚しかなかったぜ……クッソこんなカードじゃギガントバトルが出来ねえぞ!」
つかさが手にしていたカードは三枚のカード。
・オベリスクの巨神兵
・オシリスの天空竜
・ラーの翼神竜
つかさにとってはキングメンガー以下のカードである。
だってギガントバトルが出来ないのであるのだから。
彼にとって父親の形見であるキングメンガーは命よりも大切なものである。
それくらい、つかさにとってキングメンガーは大事なのだ。
ちなみにつかさの父親は今も生きています。
・オベリスクの巨神兵
・オシリスの天空竜
・ラーの翼神竜
つかさにとってはキングメンガー以下のカードである。
だってギガントバトルが出来ないのであるのだから。
彼にとって父親の形見であるキングメンガーは命よりも大切なものである。
それくらい、つかさにとってキングメンガーは大事なのだ。
ちなみにつかさの父親は今も生きています。
「大丈夫じゃよ」
「爺さん?」
「きっとそのカードたちが君を導いてくれるじゃろ!」
「カードが導くだって……?」
「そのカードが君に支給されたのも何かの運命じゃろ」
「爺さん……へっ、そうだな! こんなことでクヨクヨしてられねぇぜ!」
「爺さん?」
「きっとそのカードたちが君を導いてくれるじゃろ!」
「カードが導くだって……?」
「そのカードが君に支給されたのも何かの運命じゃろ」
「爺さん……へっ、そうだな! こんなことでクヨクヨしてられねぇぜ!」
まるで熱血主人公のような台詞を口にするつかさ。
まるで先導者のようなことを言い出す双六。
もう言葉はいらない。
二人の決意は固かった。
まるで先導者のようなことを言い出す双六。
もう言葉はいらない。
二人の決意は固かった。
そして、香子は―――――。
「――――――ああ、ほんましょうもな」
非常に冷めた口調で淡々と支給された銃の引き金を引いた。
それぞれの頭部に二発ずつ撃ち込んだ。
それぞれの頭部に二発ずつ撃ち込んだ。
「なんやぁ……結構当たるやないか……」
◆ ◆ ◆
花柳香子は『舞台少女』である。
舞台で一番輝く場所『ポジション・ゼロ』。
その場所を目指し、少女たちは日々研磨し、己を磨く。
舞台で一番輝く場所『ポジション・ゼロ』。
その場所を目指し、少女たちは日々研磨し、己を磨く。
この『決闘』という場はあの『オーディション』によく似ている。
『歌って、踊って、奪い合う』、あのオーディションに。
『歌って、踊って、奪い合う』、あのオーディションに。
これは彼女にとってチャンスだった。
一年前のオーディションで逃した『トップスタァ』の座。
例え今後『千華流』の跡取りとして成功してもあの日、あの場所への執着は消えない。
一年前のオーディションで逃した『トップスタァ』の座。
例え今後『千華流』の跡取りとして成功してもあの日、あの場所への執着は消えない。
だが、この場では舞台少女以外の人の命が掛かっている。
天堂真矢や西条クロディーヌ、星見純那、露崎まひるならばこんなことを認めず抗っただろう。
大場ななならば『みんなのため』と言って奪う側に回っていただろう。
愛城華恋と神楽ひかりなら……と、考えたが、あの二人は正直わからない。
天堂真矢や西条クロディーヌ、星見純那、露崎まひるならばこんなことを認めず抗っただろう。
大場ななならば『みんなのため』と言って奪う側に回っていただろう。
愛城華恋と神楽ひかりなら……と、考えたが、あの二人は正直わからない。
そして、最後に石動双葉なら――――――こんな馬鹿なこと考えている自分を止めようとしていただろう。
だが、もう遅い。
もう奪った後、戻れない一本道を先に進むしかないのだ。
もう奪った後、戻れない一本道を先に進むしかないのだ。
さて、ここからの方針だが。
一先ずはここからはこのように派手には動かない。
弱者のフリして強そうなこの殺し合いに反抗的な参加者に自身を守ってもらう。
そして機が来れば、動く。
一先ずはここからはこのように派手には動かない。
弱者のフリして強そうなこの殺し合いに反抗的な参加者に自身を守ってもらう。
そして機が来れば、動く。
自分でも思うチャチな脚本(シナリオ)だが、自身の演技力とアドリブ力と自分の可愛さがあればなんとかなる、
「ウチは止まらんよ、決めたんよ。
……最後まで付き合ってもらうで――――ウチが主役のこの『舞台』を」
……最後まで付き合ってもらうで――――ウチが主役のこの『舞台』を」
【武藤双六@遊☆戯☆王 死亡】
【面道つかさ@超爆裂異次元メンコバトル ギガントシューターつかさ 死亡】
【面道つかさ@超爆裂異次元メンコバトル ギガントシューターつかさ 死亡】
【花柳香子@少女☆歌劇 レヴュースタァライト】
[状態]:健康
[装備]:コルト・パイソン@現実(残弾2/6)
[道具]:基本支給品×3、コルト・パイソンの予備弾@現実(残り20/20)、
三幻神のカードセット@遊☆戯☆王、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]
基本方針:最後まで生き残り、優勝する。
1:今は弱者のフリして守ってくれそうな人を探す。
2:仕留められそうなら参加者なら確実に仕留める。
[備考]
※参戦時期は劇場版開膜直後
[状態]:健康
[装備]:コルト・パイソン@現実(残弾2/6)
[道具]:基本支給品×3、コルト・パイソンの予備弾@現実(残り20/20)、
三幻神のカードセット@遊☆戯☆王、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]
基本方針:最後まで生き残り、優勝する。
1:今は弱者のフリして守ってくれそうな人を探す。
2:仕留められそうなら参加者なら確実に仕留める。
[備考]
※参戦時期は劇場版開膜直後
『支給品紹介』
コルト・パイソン&予備弾@現実
コルト社が開発した回転式拳銃とその予備弾。
コルト・パイソン&予備弾@現実
コルト社が開発した回転式拳銃とその予備弾。
三幻神のカードセット@遊☆戯☆王
オベリスクの巨神兵、オシリスの天空竜、ラーの翼神竜のセット。
この三枚しかなかったのでデッキは組めないし、ギガントバトルも出来ない。
オベリスクの巨神兵、オシリスの天空竜、ラーの翼神竜のセット。
この三枚しかなかったのでデッキは組めないし、ギガントバトルも出来ない。