恐らくは今、そこに座っている青とグレーのジャケット姿の彼が最初の使用者であろうおしゃれなカフェのカウンター席にて。
彼の名は熊野正彦。
宇宙開拓団ZAP SPACYに所属する一人で、どんな機械でも直せるその腕前からメカの魔法使いの異名を持つメカニックだ。
彼は心底不思議そうな顔をしながらペタペタと体や顔を何度も触って確かめている。
それもそのはず。
彼はついさっき、尊敬するボスこと日向浩の手の中で、消滅したはずだったのだから。
彼の名は熊野正彦。
宇宙開拓団ZAP SPACYに所属する一人で、どんな機械でも直せるその腕前からメカの魔法使いの異名を持つメカニックだ。
彼は心底不思議そうな顔をしながらペタペタと体や顔を何度も触って確かめている。
それもそのはず。
彼はついさっき、尊敬するボスこと日向浩の手の中で、消滅したはずだったのだから。
(また新たな並行世界に転移……させられたのか?
あのハ・デスとかいう宇宙人に?てことは、あの時消滅しきらなったのか?
それともまさか、本当にハ・デスは冥界の王で。俺は生き還っているのか?)
あのハ・デスとかいう宇宙人に?てことは、あの時消滅しきらなったのか?
それともまさか、本当にハ・デスは冥界の王で。俺は生き還っているのか?)
色々考えを巡らせてみるが、今は判断材料が少なく、別に今すぐ答えを出す必要もないか。
と、判断し、足元にある鞄を調べることにした。
おしゃれなカフェに不似合いなそれは、もしかしたらさっき見たハ・デスに付き従う男、
磯野の言っていたルール説明のための道具が入ったものかもしれない。
と、判断し、足元にある鞄を調べることにした。
おしゃれなカフェに不似合いなそれは、もしかしたらさっき見たハ・デスに付き従う男、
磯野の言っていたルール説明のための道具が入ったものかもしれない。
「やっぱりな」
一通りのルールを確認し、更にランダムのアイテムも調べ終えた熊野の立てた指針は、
やはりこの決闘への反逆だった。
やはりこの決闘への反逆だった。
自分は宇宙輸送船スペースペンドラゴンのクルー。
戦争屋でも兵士でもないが、目の前に立ちはだかる障害に立ち向かわないほど臆病ではない。
戦争屋でも兵士でもないが、目の前に立ちはだかる障害に立ち向かわないほど臆病ではない。
(ボス、俺はあなたに初めて嘘をつきました。
俺の魔法、まだまだ出番がありそうです)
俺の魔法、まだまだ出番がありそうです)
戦う土俵は戦闘ではなく、この首輪を始めとした敵側の技術の解析という形になるだろう。
それがこのメカの魔法使いたる熊野が最も活躍できる形だ。
総裁認識し、とりあえず他の参加者と合流しようと立ち上がろうとした時だった。
ずん、ずん、と一定のリズムで地面が揺れ動くような振動が伝わって来る。
それがこのメカの魔法使いたる熊野が最も活躍できる形だ。
総裁認識し、とりあえず他の参加者と合流しようと立ち上がろうとした時だった。
ずん、ずん、と一定のリズムで地面が揺れ動くような振動が伝わって来る。
「まさか……」
慌てて外に出ると、大通りを丁度熊野から見て右側から、頭から一本長い角の生えた正に怪獣という姿をした約15mの巨影が居た。
「あれは確かアーストロン!」
かつて地球において、帰ってきたウルトラマンと戦った怪獣の内一体で、鉄を主食として喰らうゆえに強靭な皮膚を持ち、凶暴怪獣の名でも呼ばれる怪獣である。
「まずいな。手持ちの武器じゃどうしようもないぞ……」
彼もメカニックかつ、元々戦闘を想定されていない職務についているとは言え、どんな危険があるか分からない宇宙へ繰り出すZAP SPACYの隊員である。
相応の訓練を受けてはいるが、なんの武器もなしに怪獣に対抗できるわけではない。
相応の訓練を受けてはいるが、なんの武器もなしに怪獣に対抗できるわけではない。
(仕方ない。ここは撤退……)
「おっしゃ!バッチ来いオラ―!」
頭上からやたら気合の入った掛け声が聞こえた。
見ると、反対の通りの建物の屋上に金属バットを持った桃色の髪の少女がいた。
見ると、反対の通りの建物の屋上に金属バットを持った桃色の髪の少女がいた。
「なんだって!?」
思わず叫ぶように言った熊野はアーストロンの方を注意しながらもその建物に入り、一気に屋上まで駆け上がる。
何をしてるのかと見てみれば、少女はなんとか手にしたバットで、反対の手で放り投げた野球ボールを打ってアーストロンに当てようとしていた。
何をしてるのかと見てみれば、少女はなんとか手にしたバットで、反対の手で放り投げた野球ボールを打ってアーストロンに当てようとしていた。
「ふん!ふん!ふん!ふん!」
しかしボールはほとんどバットにかすりもしない。
当然だろう。反対にボールを投げてくれる誰かが居ても、当たらない時は当たらないのだ。
それに100万度の高熱にも耐えれるアーストロンの表皮に当たったところでどうにもならない。
当然だろう。反対にボールを投げてくれる誰かが居ても、当たらない時は当たらないのだ。
それに100万度の高熱にも耐えれるアーストロンの表皮に当たったところでどうにもならない。
「おい君!一体何やってるんだ!?」
「何!って!見て分かりませんか!?」
それでもボールを飛ばし続ける少女、ユイはやめなかった。
「君は、それであの怪獣と戦ってるつもりなのか?」
「はい!絶対!当てるんです!ホームラン!」
「……もう、ボールもあいつの爪も届く距離だが?」
「逆に聞きますけど、これやってなかったとして、逃げれますか?走ってるだけで」
「……」
いくら15mサイズであっても、相手は怪獣。歩幅も運動能力も違い過ぎる。
人間が走ったところでどうしようもない相手だろう。
人間が走ったところでどうしようもない相手だろう。
「でも普通逃げないか?」
「ただ踏みつぶされるより、いいって思わない?」
カキーン!と、一際いい音が鳴った。
奇麗な弧を描いて、野球ボールがアーストロンの4歩手前に落下する。
奴はもう目と鼻の先だった。
奇麗な弧を描いて、野球ボールがアーストロンの4歩手前に落下する。
奴はもう目と鼻の先だった。
「……いいや。思わないな」
「そう?」
「ああ。君が戦うのは、そこじゃない」
そう言って熊野は鞄からパソコンのマウスぐらいのサイズの何かを取り出し、地面に置くとスイッチを押す。
アーストロンの爪が振り下ろされる直前、地面に光る方陣が描かれたと同時に、二人の姿がそこから消えた。
アーストロンの爪が振り下ろされる直前、地面に光る方陣が描かれたと同時に、二人の姿がそこから消えた。
「馬鹿な!一体どうやってこのゼラン星のレイオニクスが操るアーストロンから逃げた!?」
その光景に一番驚いたのは、アーストロンを操っていたゼラン星人だった。
風の衣装を身に纏った彼は、レイオニクスバトラーの一人である。
ガルベロスを操るナックル星人にいい様にやられたと思ったら、
いつの間にかこの決闘会場に放り出された彼は、
自分も無事ならアーストロンも無事なのでは?
と考え、召喚したアーストロンが少女を見つけたので、
とりあえず倒してしまおうと向かわせたという経緯があった。
風の衣装を身に纏った彼は、レイオニクスバトラーの一人である。
ガルベロスを操るナックル星人にいい様にやられたと思ったら、
いつの間にかこの決闘会場に放り出された彼は、
自分も無事ならアーストロンも無事なのでは?
と考え、召喚したアーストロンが少女を見つけたので、
とりあえず倒してしまおうと向かわせたという経緯があった。
「あの青い服の男はペダン星人だったのか?」
もしかしたら、武器を持っていないだけでレイオニクスハンターなのかもしれない。
ハ・デスは決闘と言っていたし、レイオニクスに対抗できる存在が参加者に居てもおかしくない。
ハ・デスは決闘と言っていたし、レイオニクスに対抗できる存在が参加者に居てもおかしくない。
「だが誰が相手だろうと、復活した以上、必ずや優勝して見せる!戻れアーストロン!」
手にしたバトルナイザーにアーストロンを戻すと、ゼラン星人は次の獲物を探しに向かった。
【ゼラン星人(RB)@ウルトラギャラクシー大怪獣バトル】
[状態]:健康
[装備]:バトルナイザー@ウルトラギャラクシー大怪獣バトル
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:この決闘を制してレイブラッドの後継者になる。
1:まずは次の獲物を探す。
2:同じレイオニクスやレオニクスハンターなどの、レイオニクスに対抗できる参加者を警戒。
[備考]
※ナックル星人にいいようにやられた後からの参戦です。
[状態]:健康
[装備]:バトルナイザー@ウルトラギャラクシー大怪獣バトル
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:この決闘を制してレイブラッドの後継者になる。
1:まずは次の獲物を探す。
2:同じレイオニクスやレオニクスハンターなどの、レイオニクスに対抗できる参加者を警戒。
[備考]
※ナックル星人にいいようにやられた後からの参戦です。
転移の際に発生した光のせいで、若干目がちかちかするが、
何とか危機を脱した熊野と桃色の髪の少女、ユイはどこか暗い場所にいた。
何とか危機を脱した熊野と桃色の髪の少女、ユイはどこか暗い場所にいた。
「え……えええぇ~~!?何が!?一体何がどうなったんですか!?」
「瞬間移動できるって言うのは本当だったな」
手にしたアイテム、次元方陣シャンバラを鞄に戻しながら熊野は独り言ちた。
連続では使えない上に、会場のどこに飛ばされるかはランダムだが、
即時撤退が出来る非常に強力な支給品だ。
連続では使えない上に、会場のどこに飛ばされるかはランダムだが、
即時撤退が出来る非常に強力な支給品だ。
「瞬間移動!?そんな映画みたいなことが……」
ビ―――ッ!と、ユイの台詞を遮り、室内にブザーが鳴り響く。
そして急に部屋の一面だけが明るくなった。
そこにあったスクリーンいっぱいにタイトルが映し出されたからだ。
そのタイトルは……
そして急に部屋の一面だけが明るくなった。
そこにあったスクリーンいっぱいにタイトルが映し出されたからだ。
そのタイトルは……
(『大決戦!超ウルトラ8兄弟』だって!?)
なんでそんな映画が今、この会場で?
困惑していた熊野だったが、ユイに袖を引っ張られ、我に返る!
困惑していた熊野だったが、ユイに袖を引っ張られ、我に返る!
「早く座って座って!映画館では座ってみるのがマナーなんでしょう!?」
まるで初めて映画館に来たかのようなはしゃぎっぷりの彼女に促され、
着席する熊野。
8人のウルトラマンとは誰の事なんだろう?
なんて、事を想いながら、幾年かぶりの映画館で見る映画に、
ちょっと郷愁を覚える熊野だった。
着席する熊野。
8人のウルトラマンとは誰の事なんだろう?
なんて、事を想いながら、幾年かぶりの映画館で見る映画に、
ちょっと郷愁を覚える熊野だった。
【ユイ@Angel Beats!】
[状態]:健康
[装備]:金属バット@現実
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:やりたいことをやる。
1:映画館に始めて来ました!想像以上の大迫力です!
2:怪獣もいるし、ここも死後の世界なんでしょうか?
[備考]
※アーストロンに襲われた場所に、バッドと一緒に支給された大量の野球ボールを放置しました。
※参戦時期は後の書いて様に任せます。
[状態]:健康
[装備]:金属バット@現実
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:やりたいことをやる。
1:映画館に始めて来ました!想像以上の大迫力です!
2:怪獣もいるし、ここも死後の世界なんでしょうか?
[備考]
※アーストロンに襲われた場所に、バッドと一緒に支給された大量の野球ボールを放置しました。
※参戦時期は後の書いて様に任せます。
【熊野正彦@ウルトラギャラクシー大怪獣バトル】
[状態]:健康
[装備]:次元方陣シャンバラ@アカメが斬る!
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:自分のメカニックとしての腕を活かす形で、この決闘に反抗する。
1:まずはこの子と映画を見る。
2:ウルトラ8兄弟だって?
3:ここはどこか並行宇宙なのか?
4:もしかして、俺は一度死んで生き返ったのか?
[備考]
※ゼロVSダークロプスゼロで消滅した並行世界の熊野です。
[状態]:健康
[装備]:次元方陣シャンバラ@アカメが斬る!
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:自分のメカニックとしての腕を活かす形で、この決闘に反抗する。
1:まずはこの子と映画を見る。
2:ウルトラ8兄弟だって?
3:ここはどこか並行宇宙なのか?
4:もしかして、俺は一度死んで生き返ったのか?
[備考]
※ゼロVSダークロプスゼロで消滅した並行世界の熊野です。
支給品解説
【バトルナイザー@ウルトラギャラクシー大怪獣バトル】
レイオニクスと呼ばれるレイブラッド星人の遺伝子を持つモノたちが使うデバイス。
怪獣、超獣、スペースビーストを封印、使役する事が可能。
制限により、使役される怪獣は約15m級にスケールダウンして召喚される。
使い手成長すればするほど進化していき、怪獣のさらなる力を引き出せたり、
戦闘特化の姿に変質させることも可能。
ゼラン星人(RB)の物にはアーストロンが封印されている。
【バトルナイザー@ウルトラギャラクシー大怪獣バトル】
レイオニクスと呼ばれるレイブラッド星人の遺伝子を持つモノたちが使うデバイス。
怪獣、超獣、スペースビーストを封印、使役する事が可能。
制限により、使役される怪獣は約15m級にスケールダウンして召喚される。
使い手成長すればするほど進化していき、怪獣のさらなる力を引き出せたり、
戦闘特化の姿に変質させることも可能。
ゼラン星人(RB)の物にはアーストロンが封印されている。
【次元方陣シャンバラ@アカメが斬る!】
1000年前の皇帝が国を永遠の物とするために世界中の優れた技術を集めて造った超兵器帝具の一つ。
マーキングした場所を対象とした所謂「瞬間移動」を可能とする。
パソコンのマウスのような形をしている。
数人までしか運べない、連続しては使えないなど、破格の性能に見合った制限がある。
このロワでは、あらかじめ何か所か、すでに会場内にマーキングされている場所があるようだ。
1000年前の皇帝が国を永遠の物とするために世界中の優れた技術を集めて造った超兵器帝具の一つ。
マーキングした場所を対象とした所謂「瞬間移動」を可能とする。
パソコンのマウスのような形をしている。
数人までしか運べない、連続しては使えないなど、破格の性能に見合った制限がある。
このロワでは、あらかじめ何か所か、すでに会場内にマーキングされている場所があるようだ。