atwiki-logo
  • 新規作成
    • 新規ページ作成
    • 新規ページ作成(その他)
      • このページをコピーして新規ページ作成
      • このウィキ内の別ページをコピーして新規ページ作成
      • このページの子ページを作成
    • 新規ウィキ作成
  • 編集
    • ページ編集
    • ページ編集(簡易版)
    • ページ名変更
    • メニュー非表示でページ編集
    • ページの閲覧/編集権限変更
    • ページの編集モード変更
    • このページにファイルをアップロード
    • メニューを編集
    • 右メニューを編集
  • バージョン管理
    • 最新版変更点(差分)
    • 編集履歴(バックアップ)
    • アップロードファイル履歴
    • ページ操作履歴
  • ページ一覧
    • ページ一覧
    • このウィキのタグ一覧
    • このウィキのタグ(更新順)
    • このページの全コメント一覧
    • このウィキの全コメント一覧
    • おまかせページ移動
  • RSS
    • このウィキの更新情報RSS
    • このウィキ新着ページRSS
  • ヘルプ
    • ご利用ガイド
    • Wiki初心者向けガイド(基本操作)
    • このウィキの管理者に連絡
    • 運営会社に連絡(不具合、障害など)
ページ検索 メニュー
決闘バトルロイヤル @ ウィキ
  • ウィキ募集バナー
  • 目安箱バナー
  • 操作ガイド
  • 新規作成
  • 編集する
  • 全ページ一覧
  • 登録/ログイン
ページ一覧
決闘バトルロイヤル @ ウィキ
  • ウィキ募集バナー
  • 目安箱バナー
  • 操作ガイド
  • 新規作成
  • 編集する
  • 全ページ一覧
  • 登録/ログイン
ページ一覧
決闘バトルロイヤル @ ウィキ
ページ検索 メニュー
  • 新規作成
  • 編集する
  • 登録/ログイン
  • 管理メニュー
管理メニュー
  • 新規作成
    • 新規ページ作成
    • 新規ページ作成(その他)
      • このページをコピーして新規ページ作成
      • このウィキ内の別ページをコピーして新規ページ作成
      • このページの子ページを作成
    • 新規ウィキ作成
  • 編集
    • ページ編集
    • ページ編集(簡易版)
    • ページ名変更
    • メニュー非表示でページ編集
    • ページの閲覧/編集権限変更
    • ページの編集モード変更
    • このページにファイルをアップロード
    • メニューを編集
    • 右メニューを編集
  • バージョン管理
    • 最新版変更点(差分)
    • 編集履歴(バックアップ)
    • アップロードファイル履歴
    • ページ操作履歴
  • ページ一覧
    • このウィキの全ページ一覧
    • このウィキのタグ一覧
    • このウィキのタグ一覧(更新順)
    • このページの全コメント一覧
    • このウィキの全コメント一覧
    • おまかせページ移動
  • RSS
    • このwikiの更新情報RSS
    • このwikiの新着ページRSS
  • ヘルプ
    • ご利用ガイド
    • Wiki初心者向けガイド(基本操作)
    • このウィキの管理者に連絡
    • 運営会社に連絡する(不具合、障害など)
  • atwiki
  • 決闘バトルロイヤル @ ウィキ
  • Blaze up Fight as one

決闘バトルロイヤル @ ウィキ

Blaze up Fight as one

最終更新:2022年07月01日 21:09

匿名ユーザー

- view
メンバー限定 登録/ログイン
「あの野郎……!!」

錆び付いた機械が放置された場所。
使われなくなって数年は経つだろう廃工場内部にて、怒声を放つ参加者が一人。
感情のままに壁を殴り、埃が舞い散る。
拳に伝わる痛みなど、今の万丈龍我には気にする素振りも無かった。

「何がデュエルだ…!ふざけんじゃねぇぞ!!」

怒りの矛先は決闘(デュエル)の首謀者であるハ・デスと、奴に付き従う磯野。
自分を含めた大勢に殺し合いを強要し、反抗した少年を殺した。
連中が決して許す事の出来ない邪悪なのは間違いない。
だが同じく自分自身へも怒りが湧く。
本田と呼ばれた少年が殺された瞬間、万丈はただ黙って見ているしか出来なかった。
本当なら、仮面ライダーである自分が真っ先に磯野達を阻止せねばならなかったのに。
不甲斐ない自分を責め立てるが、それで本田が生き返りはしない。

「…だったらせめて、あの遊戯って奴は守らねえとな」

本田の死に悲痛な叫びを上げていた少年。
友の死を今も会場のどこかで嘆いているのなら、捨て置く事はできない。
気合を入れ直すように拳を握り、いざ出発しようと歩き出す。


◆◆◆


「おいおいおいおい、何だってんだ?この面白過ぎる状況はよぉ」

決闘に怒りを覚える者がいれば、反対に喜びを覚える者も存在する。
この男など、それに当て嵌まる良い例だろう。
恋人の抱擁を待ちわびるように両腕を大きく広げ、残酷なゲームの到来を歓迎していた。
派手な衣装を着こなし、巨大なアフロヘアーもどこか様になっている男。
殺し合いよりディスコフロアの方が似合っていそうな、奇抜な恰好だった。

「最後まで生き残れりゃ、素敵なご褒美が貰えるってか。良いねぇ、俺好みのイベントだ」

男…パラダイスキングにとってハ・デス主催の決闘は実に心が躍るものだ。
デュエルキングというのはよく分からないが、王の地位と聞いては無視できない。
それだけでなく莫大な金と、どんな願いでも叶えられる権利。
しかもそれらを手に入れる為のゲームも、シンプルで実に良い。
決闘などと堅苦しい言葉で誤魔化しているが、中身はルール無用の殺し合いだろう。
己の暴力で島一つを支配していたパラダイスキングからしたら、何もかもが魅力的にしか映らない。
唯一首輪を勝手に付けられたのは不満だが、まぁこれくらいは妥協してやる。

「そんじゃ、ウォーミングアップがてら適当な参加者でも探すかね」

軽くストレッチをした後、恐れを感じさせない足取りで獲物を探しに歩く。
丁度遠くない位置にあった廃工場らしき建物へ向けて。

「あ?」
「おっ?」

そこで彼らは出会った。


○


(な、何だこのオッサン……)

廃工場を出た瞬間に視界へ入った人物の姿に、万丈は困惑を隠せない。
一言で表すなら、派手としか言いようが無い見た目の男だ。
前にスマッシュにされたツナ義ーズのアフロ男よりもデカいアフロ。
もしかするとこいつもインディーズバンドなのか。
バンドマンはアフロにしなきゃいけない決まりでもあるのか。
ついついどうでもいい事を考える万丈へ、相手の男が苦笑い交じりに話しかける。
どうやら黙りこくった万丈へ痺れを切らしたらしい。

「おーい兄ちゃん。口が聞けないのか?」
「…へっ、あっ、す、すみません…」
「何だ、ちゃんと話せるんじゃねぇか。俺のイカした格好に見惚れてたのか?」
「いやイカれたの間違いじゃ…って、恰好はどうでも良いんだよ」

派手な見た目と飄々とした態度に流されそうになるも、どうにか真剣な空気に戻る。
最初に出会ったのがこんな怪しさ抜群の男なのは予想外だ。
けれど見た目だけでは判断せず、直球で質問する。

「なぁアンタ、殺し合いに乗ってるとかじゃねぇよな?」

ハ・デスが殺し合いを参加者に求める以上、当然賛同するだろう危険人物がいるのは間違いない。
もしこのアフロ男が該当するなら、ぶん殴ってでも止めねばなるまい。
反対に自分と同じくハ・デスを倒す気でいるなら、それは問題無し。
どんな答えを出されてもすぐ動けるよう警戒しつつ、返答を待つ。

「兄ちゃんよ、そんな分かり切った質問するもんじゃあねえぜ」

肩を竦め、あからさまにやれやれといった態度を取られる。
馬鹿にするような仕草に少々カチンと来たが、もしかしたら「殺し合いなんざ馬鹿げてる」という事なのかもしれない。
ほんの僅かに万丈の警戒が緩んだ瞬間、

「乗るに決まってんだろ間抜けっ!!」
「うぉっ!?」

長い脚を鞭のようにしならせ、蹴りが放たれる。
後方へと身を捩り、爪先が万丈の胸スレスレを通過。
完全に警戒を解いていたら直撃は免れなかっただろう。

「テメェ…!あのハ・デスとかって奴の言い成りになるのかよ!」
「勝ち残ればそれに見合った優勝賞品が手に入るんだぜ?ま、命令されんのはちょいと気に入らねえがな」
「こんの馬鹿野郎が…!!」

人が死ぬのをゲーム感覚としか見ていないような言動。
エボルトやキルバスと言った、因縁深い星狩りの一族を思い起こす邪悪さだ。
分かりやすい外道なら、叩きのめすのに躊躇はいらない。
拳を強く握り締め、ファイティングポーズを取る。

「パラダイスキング様の最初の獲物だ!有難く思えよ!」
「上等だ!爆発頭野郎!」

繰り出されるストレート、だが手応えは無し。
万丈の怒りを軽く受け流すように、長身の体をしなやかに動かす。
まるでダンスを踊っているかのような、激しさと軽やかさが合わさった攻撃だ。
長い手足から繰り出される打撃を、万丈は両腕でガードするばかり。
見た目の奇妙さに反して強さは本物らしい。

「どうしたどうした!威勢の良い割にはやられっ放しかぁ!?」

挑発しながらも攻撃は止まない。
パラダイスキングはとある島のシロテナガザルを、己の力一つで支配下に置いた男だ。
常人であればあっという間に全身を引き裂かれていた野生の暴力に晒されて尚も、狂気染みた執念で生き延びた。
生半可な度胸や正義感だけで勝てるような人間ではない。

「舐めんじゃねぇ!」
「っ…!」

万丈の頭部を狙って振り下ろした踵が押し返される。
よろける体勢、そこへ放たれるは拳の連打。
これまでとは反対にパラダイスキングが防御へ回るが、全ては防いでいない。
数発が腹部にヒット、呻き声が唾と共に口から吐き出された。
防戦一方もやられたままも、パラダイスキングには受け入れられない。
顔面に迫る右拳を回避、少しばかり頬を掠めヒリヒリするが無視。
こちらの拳を顎目掛けて打ち上げる、だが止められた。左肘でガッチリとガード。

「シャッ!」
「オラァッ!」

蹴りと蹴りがぶつかり、互いの脚に痺れが走る。
次に取ったのは偶然にも同じ行動。
それぞれ背後へと跳び距離を取っての仕切り直し。
手首をスナップさせ、再度構え直す万丈。
首の骨をゴキリと鳴らしながら、ダラリとした体勢のパラダイスキング。
片や怒りに満ちた、片や歪んだ快感を孕んだ瞳で睨み合う。

(チッ、馬鹿っぽい奴だが中々の拳(モン)持ってんじゃねえかよ)

殴られた箇所を擦ると鈍い痛みに顔を顰めた。
どうやらただのチンピラ崩れではないらしいと、万丈への警戒を一段階引き上げる。
ボクサー時代に鍛えた拳を、パンドラボックスを巡る戦いで更に磨き上げたのが今の万丈だ。
甘く見ていたら手痛い反撃を食らうに違いない。

「だったら、こいつで遊んでやるよ!」

パラダイスキングの武器は何も己の徒手空拳のみにあらず。
全参加者に配られた支給品、物によっては外れに分類されるガラクタが入っている。
尤もパラダイスキングに与えられたのは、間違いなく当たりの武器だ。
説明書を読んだ時は正直半信半疑だったが、内容が本当なら使わない手は無い。
取り出したのは黒いバックルらしき物と、果実が描かれた錠前だった。

『バナナ!』

「変身!」

『ロックオン!ソイヤッ!』

『バナナアームズ!ナイト・オブ・スピアー!』

バックル…戦極ドライバーに錠前を装填すると、軽快なファンファーレが鳴り響く。
同時に、パラダイスキングの頭上にはジッパーを開いたような穴が出現する。
自身の「変身」を歓迎するかのような音楽に気分を上げ、カッティングブレードを操作。
錠前…ロックシードの断面図が露わとなった時、頭上の穴から巨大なバナナが落下し頭部に被さった。
当然まだ終わりではない。巨大バナナは上部を覆う装甲へと展開、果実を纏った騎士への変身はこれにて完了。
アーマードライダーバロン。沢芽市のダンスチーム、チームバロンのリーダーが変身した姿。
だが本来のバロンである駆紋戒斗が変身したものとは違い、装甲が黒く染まっている。
ブラックバロン、とでも言うべき姿だ。

「ほっほー、こりゃ凄ぇな」

感心し自分の身体を見回すブラックバロンを前に、万丈は目を見開く。
変身した姿こそ初めて見るが、腰の機械は見覚えがあった。

「何でお前がそれを持ってんだよ!?」
「あん?俺が知るかよ。文句はハ・デスにでも言っとけ」

最上の野望を阻止する為に共闘した異世界の戦士、仮面ライダー鎧武のバックルと同じ。
深く知り合った訳では無いが、当時の自分よりも遥かに立派なヒーローをやっていた男のベルトだ。
それと同じ物がよりにもよってこんな悪党の手に渡っている。
ハ・デスもパラダイスキングも仮面ライダーを単なる道具としか見ていない事実が、何より万丈には許せなかった。

「テメェの好きにはさせねぇぞ!」

奴が仮面ライダーの力で誰かを傷付ける前に、自分がここで倒す。
戦意を滾らせ懐からケースのような物を取り出した。

(誰のかは知らねぇけど、今は力を貸してくれ!)

万丈の支給品に元々使っていたビルドドライバーやフルボトルが無いのは確認済み。
だが戦う為の力は、仮面ライダーへ変身する為のアイテムならあった
龍のエンブレムが刻まれたケース、カードデッキを近くに放置された廃車の窓ガラスに翳す。
罅の入った窓が写し出すのは、銀のベルトを巻いた万丈。
気合を込めて、あの言葉を叫ぶ。

「変身!」

カードデッキの装填と同時に、万丈は一瞬で姿を変えた。
炎のような色のボディスーツに銀色の装甲。
龍を象った頭部を持つ戦士の名は、仮面ライダー龍騎。
万丈や戦兎と同じ、欲と願いが交差する世界に有りながらも争いを止め、人を助ける為に戦ったライダー。

「あぁ!?お前も似たような物持ってたのかよ!」

驚きつつも内心ではそりゃそうかと納得する。
パラダイスキングのみに戦極ドライバーとロックシードのような物を支給するのは、幾ら何でも贔屓が過ぎるだろう。
全参加者に優勝の芽が出るよう、有用な支給品が配られていると言う事か。
それにこれはこれで都合が良いかもしれない。

「お前を殺して、ソレも俺が使ってやれば良いだけだからなぁ!」
「んな事させる訳ねぇだろうが!」

またしても火に油を注ぐかのような言動に、万丈の怒りが一層燃え上がる。
接近し拳を放つ。威力も速度も生身の時を凌駕していた。

「ッ!クソッ!」
「簡単に近付かせるかよ馬鹿が!」

殴りつける前に拳を引っ込め回避に移る。
ヒュンと空気を切り裂き、龍騎を貫くべく突き出された槍の初撃は当たらず終いだ。

「そらそらぁ!愉快に踊れよクソガキ!」

躱した先に迫るのは同じく槍の穂先。
そちらの回避に成功しても、またその先で穂先が襲い来る。
装甲と同じくバナナをモチーフにした槍、バナスピアーによる絶え間ない突きが龍騎を追い詰めんと放たれていた。

「変身したってのにその程度かよ!?あぁ!?」
「好き勝手言いやがって…!」

万丈とて反撃に移りたいのは山々だが、当の相手がそれを許すはずが無い。
拳と槍ではリーチに差があり過ぎる。
なら龍騎も武器を使えば良いのだが、それにはデッキからカードを引き抜き召喚機に読み込ませると言う工程が必要不可欠。
そんな隙を晒しては槍の餌食になるのは目に見えている。
この点は変身と同時に専用武器が出現するブラックバロンに分があった。

「ぐあっ!?」

遂に回避が間に合わず、バナスピアーで胸部を突かれる。
ミラーモンスターや他のデッキ所有者の攻撃にも耐えうる装甲だ。
そう簡単には破壊されなくとも、痛みまでは消し切れない。
呻き次の行動が遅れる。ブラックバロンはそれを見逃す程手緩くは無かった。

「グ、やべ…」
「これで終わり何ざ思ってねえだろうな!」
「がぁっ!ぐぁあああああ!!」

無防備な胴体への突きをモロに食らい吹き飛ぶ龍騎。
地面を転がる相手を見下ろしながら、しかしこのまま寝かせてはやらない。

『バナナスカッシュ!』

カッティングブレードを一回振り下ろす。
ロックシードに込められたエネルギーが腕を伝ってバナスピアーへ到達。
紫色の光を纏わせ、破壊力を高めた一撃は下級インベスなら掠っただけでも死は免れない。
直撃なら、別世界の仮面ライダーでも危険だ。
突き刺すべく駆け出すブラックバロン。
龍騎もまたこのままではマズいと痛みをどうにか堪え、カードを引き抜き左腕のガントレットに叩き込む。

『GUARD VENT』

天空から降って来た盾を構えるのと、槍が突き出されたのはほぼ同時。
紫色の巨大なバナナ状エネルギーがドラグシールドと激突。
間一髪防御は間に合ったものの、一撃の威力はさっきよりも上だ。
盾を構えた態勢のまま、またもや龍騎は吹き飛ばされた。

「こんの…野郎が!」
「うおっ、と!?」

しかし今度は龍騎も黙って吹き飛ばされてなどやらない。
宙に浮くという不安定な状態っでありながら、ドラグシールドを投擲。
重量のあるシールドが回転して迫って来るのを、横へ跳んで躱す。
無様に叩きつけられる気も無い龍騎は多少よろけながらも、二本の脚で着地した。

『SWORD VENT』

図らずも距離が開いた為に、落ち着いてカードを読み込ませられる。
ドラグシールド同様に天から降って来た武器をキャッチ。
青龍刀に似た龍騎の剣、ドラグセイバーを手に真正面から突っ込んで行く。
対するブラックバロンに怯む様子は皆無。
来るなら来いと真っ向から叩き潰す気概でバナスピアーを構え直した。

しかし続く龍騎の行動は予想とは全く違った。
ドラグセイバーを正面のブラックバロン目掛けて投げつけたのだ。
使い手を失いクルクルと回転しながら飛来する剣を、心底呆れた目で眺める。
こんな見え見えの攻撃、破れかぶれになったとしか思えない。

「邪魔だ!」

顔面へ直撃する前にバナスピアーを振るい弾く。
上空へ打ち上げられたドラグセイバーへ、ほんの一瞬だけ目をやった。

「オオオオオオオオオオッ!!」

すかさず急接近する龍騎に、ブラックバロンが焦りを覚える事は無い。
剣を囮に近付いて殴る、何とも分かりやすいお粗末な戦法だ。
この程度で自分を倒せると思い上がった馬鹿へ、嘲笑と共に槍が突き出される。

「よっとぉ!」
「何だと!?」

だから今度こそ本当に驚いた。
龍騎は己を貫かんとする槍をギリギリまで引き付け、跳躍。
ただ躱しただけではない、何とバナスピアーの刀身フレームに飛び乗ったのだ。
片手に圧し掛かるライダー一人分の体重にぐらつき、ブラックバロンは武器を取り落としそうになる。
しかしすぐに重さは消えた。バナスピアーの上から更に跳躍した龍騎は、ブラックバロンの頭上で己の剣を掴む。

「うおらぁああああっ!!!」

真下のブッラクバロンへドラグセイバーが叩き込まれる。
舌打ちしながらバナスピアーで防ぐも、想像以上の威力に取り落としそうになった。
ドラグセイバーを用いた際に最も高威力の一撃を出せる技、龍舞斬だ。
バナスピアーを破壊こそされなかったものの、致命的な隙を晒すのは避けようがない。
防御が崩れた今こそチャンス、ドラグセイバーの大振りな一撃が放たれた。
型も何もないデタラメな、されど威力の程は疑いようの無い斬撃にブラックバロンは火花を散らして地面を転がる。

「がはぁっ……!この、クソガキがぁ…!!」
「クソガキじゃねえ!俺は――」

変身前に受けた打撃とは比べ物にならないダメージ。
怒気を露わに立ち上がろうとするブラックバロンだが、龍騎はこのまま一気に決着を付けるつもりだ。
再度引き抜いたのは、デッキと同じ龍のエンブレムが描かれたカード。

『FAINAL VENT』

「プロテインの貴公子!仮面ライダークロー…じゃなくて今は龍騎!!」

無機質な電子音声に応えるように、赤い体のドラゴンが現れる。
龍型契約モンスター、ドラグレッダーが龍騎の周囲を旋回。
主が跳躍すれば従僕たるモンスターも同じく浮遊。
必殺の一撃を敵対者へ叩き込むべく、火炎ブレスを吐き出した。

「万丈龍我だ!!覚えとけ爆発頭野郎!!!」

炎により加速した龍騎は地上の標的目掛けて蹴りを放つ。
ドラゴンライダーキック。龍騎が所有するカードの中で最大の威力がある、正に必殺技と言うべきものだ。
拳や剣を食らったが、この蹴りを受けるのが一番マズい。
迫り来る熱に危険信号が喧しく鳴らされ、ブラックバロンも迎撃に移る。

『バナナオーレ!』

「殺してみやがれクソガキがぁああああああっ!!!」

カッティングブレードを二回連続で操作。
掲げたバナスピアーに先程以上のエネルギーが充填され、巨大な紫のバナナ状へと変化。
咆哮を上げながら振り下ろしたバナスピアーと、燃え盛る龍騎の右足が激突。
互いの技の威力を削ぎ落し、されど共に相応のダメージを受け吹き飛ばされた。

「ッ…!痛ってぇ……」

全身に広がる痛みを強引に耐え立ち上がる龍騎。
ドラゴンライダーキックにより、ある程度は敵の技を相殺出来ていたのだろう。
ダメージ皆無とはいかずとも、まだ戦えるだけの体力と気力は十分ある。

しかし龍騎は未だ戦う気満々であっても、ブラックバロンは違う。
新たに取り出したロックシードを起動、ホバーバイクへ変形させ飛び乗った。

「んなっ!?逃げんのかよ!?」
「こんな序盤でグロッキーになるのは馬鹿のする事だろ。そんぐらい考えろよ馬鹿」
「馬鹿馬鹿言うんじゃねぇよ!せめて筋肉付けろ!ってか逃げんじゃねぇ!!」

逃亡を阻止すべく飛び掛かろうとしたが、前面部に取り付けられた機銃が掃射される。
慌てて銃弾の嵐を避けている隙に、ブラックバロンはあっという間に飛び去った。
龍騎が気付いた時には既に影も形も無く、何処かへ逃げた敵へやれる事は一つも残っていない。

「クソッタレが……!!」

無意味と分かっていても苛立ち交じりに叫ぶ。
倒す事もベルトを奪う事も出来ず、みすみす逃亡を許す始末。
ハ・デス主催の決闘(デュエル)における万丈龍我の初戦は、何とも苦い結果で幕を閉じた。


【万丈龍我@仮面ライダービルド】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、龍騎に変身中
[装備]:龍騎のデッキ@仮面ライダー龍騎
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×0~2
[思考・状況]
基本方針:ハ・デスと磯野をぶっ倒して殺し合いを潰す。
1:遊戯って奴が心配。
2:爆発頭野郎(パラダイスキング)は次に会ったら絶対に倒す。
3:そういや俺のベルトとフルボトルどこいったんだ?
[備考]
※参戦時期は『ビルド NEW WORLD 仮面ライダークローズ』以降。


◆◆◆


「ったくあの野郎、嫌な事思い出させやがって……」

運転中のパラダイスキングが悪態を漏らすのは、一戦交えたばかりの青年。
蹴りを放ちながら啖呵をきってみせた姿に、つい因縁のある人間の姿が脳裏に浮かび上がったのだ。

――『万丈龍我だ!!覚えとけ爆発頭野郎!!!』

――『オラ、野原しんのすけだゾ!よく覚えとけぃ!!』

「……チッ」

自分を敗北に追い込み、王国崩壊の原因を作った少年。
忌々しい記憶を頭から追い払い、これからどうするかに思考を回す。
戦闘の継続ではなく逃走を選んだのは万丈に言った通りだ。
ゲームはまだ序盤も序盤。こうも早く体力を使い切るのは本物の馬鹿のやる事だろう。

(ゲームを有利に進めるに必要なのは、他にも強力な武器。それと使い物になる部下だな)

武器に関しては他の参加者を殺して奪う。
部下に関しても簡単である。
従順な手駒を作る方法は実にシンプル、逆らったらどうなるかを体に教えて込んでやれば良いだけ。
力で屈服させるという、島の猿どもを支配下に置いていた時と同じだ。

「そうさ、俺はあんなクソガキに負けて終わるような男じゃねぇ。今度こそ俺の、俺だけの王国を手に入れてやる…!!」

一度は全てを失った王が、新たな楽園を手に入れる命懸けのゲームに挑む。


【パラダイスキング@クレヨンしんちゃん】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、ブラックバロンに変身中、運転中
[装備]:量産型戦極ドライバー+バナナロックシード(ナンバー無し)@仮面ライダー鎧武、タンポポロックシード@仮面ライダー鎧武
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品×0~1
[思考・状況]
基本方針:優勝する。
1:もっと強い武器を手に入れる。
2:手頃な部下も欲しい。
3:万丈の奴は次に会う時があったら殺す。
[備考]
※参戦時期は『クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル』終了後。


【龍騎のデッキ@仮面ライダー龍騎】
神崎士郎が開発したカードデッキの一つ。
鏡面に翳す事で出現するバックルへデッキを装填し変身が完了する。
赤龍型モンスター、ドラグレッダーと契約しておりバランスの取れたカードが揃っている。
サバイブのカードは入っていない。他の参加者に支給されているのかどうかは不明。

【量産型戦極ドライバー@仮面ライダー鎧武】
戦極凌馬が開発したアーマードライダーに変身する為のベルト。
量産型とあるようにイニシャライズ機能が付いておらず、誰でも使える。

【バナナロックシード(ナンバー無し)@仮面ライダー鎧武】
狗道供界からネオバロンのリーダー、シュラの手に渡ったロックシード。
駆紋戒斗が所有するバナナロックシードと違い、ナンバーが刻印されていない。
戦極ドライバーに装填し、アーマードライダーブラックバロンに変身する。

【タンポポロックシード@仮面ライダー鎧武】
ユグドラシル・コーポレーションが開発したロックビークルの一つ。
ロックシード形態から、空中戦用ホバーバイクのダンデライナーに変形する。
機体前面のガンバレルユニットを装備。
「Blaze up Fight as one」をウィキ内検索
LINE
シェア
Tweet
決闘バトルロイヤル @ ウィキ
記事メニュー

メニュー

  • トップページ
  • プラグイン紹介
  • メニュー
  • 右メニュー


  • 投下作品
    • OP【決闘開始】
    • 【候補作】
    • 【候補作】(採用)
  • 本編投下順
    • 【0~50】
    • 【51~100】
    • 【101~150】
  • 本編時系列順
    • 【第一回放送までのSS】
    • 【第二回放送までのSS】
  • 書き手別SS
    • 【書き手別SS】
  • 追跡表
    • 【追跡表】

  • 基本情報
  • 参加者名簿
  • ロワルール
  • 地図
  • 支給品一覧
  • 死亡者リスト

リンク

  • @wiki
  • @wikiご利用ガイド
  • 2chパロロワ事典@wiki
  • 決闘ロワ本スレ
  • 決闘ロワ本スレ part2
  • 決闘ロワ本スレ part3
  • 決闘ロワ本スレ part4




ここを編集
記事メニュー2

更新履歴

取得中です。


ここを編集
人気記事ランキング
  1. 【第二回放送までのSS】
  2. 【101~150】
  3. 【第一回放送までのSS】
  4. ルーツ・オブ・ザ・ファングcresc.鋼の牙を起て
  5. ナッパの超サイヤ人3だと……!?
  6. Destiny's Play♯君の知らない僕がいた
  7. 刃骸魔境 ─乱舞Escalation─
  8. 刃骸魔境(後編)
  9. 【51~100】
  10. 覚悟しろよ、この蟲野郎!
もっと見る
最近更新されたページ
  • 8日前

    無情の抹殺 群雄割拠
  • 63日前

    【書き手別SS】
  • 63日前

    誓いの螺旋と色褪せぬ想い
  • 63日前

    涙はみせない(後編)
  • 63日前

    呪胎戴天
  • 63日前

    橘ギャレンの困惑
  • 64日前

    【101~150】
  • 64日前

    【第二回放送までのSS】
  • 76日前

    ロゴスなきワールド ─Proud of you─
  • 76日前

    POWER to TEARER
もっと見る
人気記事ランキング
  1. 【第二回放送までのSS】
  2. 【101~150】
  3. 【第一回放送までのSS】
  4. ルーツ・オブ・ザ・ファングcresc.鋼の牙を起て
  5. ナッパの超サイヤ人3だと……!?
  6. Destiny's Play♯君の知らない僕がいた
  7. 刃骸魔境 ─乱舞Escalation─
  8. 刃骸魔境(後編)
  9. 【51~100】
  10. 覚悟しろよ、この蟲野郎!
もっと見る
最近更新されたページ
  • 8日前

    無情の抹殺 群雄割拠
  • 63日前

    【書き手別SS】
  • 63日前

    誓いの螺旋と色褪せぬ想い
  • 63日前

    涙はみせない(後編)
  • 63日前

    呪胎戴天
  • 63日前

    橘ギャレンの困惑
  • 64日前

    【101~150】
  • 64日前

    【第二回放送までのSS】
  • 76日前

    ロゴスなきワールド ─Proud of you─
  • 76日前

    POWER to TEARER
もっと見る
ウィキ募集バナー
急上昇Wikiランキング

急上昇中のWikiランキングです。今注目を集めている話題をチェックしてみよう!

  1. デジタルモンスター まとめ@ ウィキ
  2. まどドラ攻略wiki
  3. 戦隊・ライダー:装備@ ウィキ
  4. 戦隊・ライダー:怪人まとめ@ ウィキ
  5. おんJ模擬ドラフトまとめwiki
  6. 作画@wiki
  7. MadTown GTA (Beta) まとめウィキ
  8. アニヲタWiki(仮)
  9. 東方同人CDの歌詞@Wiki
  10. 提督たちの憂鬱 支援SSほか@ まとめウィキ
もっと見る
人気Wikiランキング

atwikiでよく見られているWikiのランキングです。新しい情報を発見してみよう!

  1. アニヲタWiki(仮)
  2. ストグラ まとめ @ウィキ
  3. 初音ミク Wiki
  4. ゲームカタログ@Wiki ~名作からクソゲーまで~
  5. 発車メロディーwiki
  6. モンスター烈伝オレカバトル2@wiki
  7. 検索してはいけない言葉 @ ウィキ
  8. 機動戦士ガンダム EXTREME VS.2 INFINITEBOOST wiki
  9. オレカバトル アプリ版 @ ウィキ
  10. 機動戦士ガンダム バトルオペレーション2攻略Wiki 3rd Season
もっと見る
新規Wikiランキング

最近作成されたWikiのアクセスランキングです。見るだけでなく加筆してみよう!

  1. MadTown GTA (Beta) まとめウィキ
  2. まどドラ攻略wiki
  3. シュガードール情報まとめウィキ
  4. ちいぽけ攻略
  5. 戦国ダイナスティ攻略@ウィキ
  6. SurrounDead 攻略 (非公式wiki)
  7. 20XX @ ウィキ
  8. シミュグラ2Wiki(Simulation Of Grand2)GTARP
  9. Dark War Survival攻略
  10. 魔法少女ノ魔女裁判 攻略・考察Wiki
もっと見る
全体ページランキング

最近アクセスの多かったページランキングです。話題のページを見に行こう!

  1. 参加者一覧 - ストグラ まとめ @ウィキ
  2. 魔獣トゲイラ - バトルロイヤルR+α ファンフィクション(二次創作など)総合wiki
  3. スーパーロボット大戦Y - アニヲタWiki(仮)
  4. 鬼レンチャン(レベル順) - 鬼レンチャンWiki
  5. 信じていた仲間達にダンジョン奥地で殺されかけたがギフト『無限ガチャ』でレベル9999の仲間達を手に入れて元パーティーメンバーと世界に復讐&『ざまぁ!』します! - アニヲタWiki(仮)
  6. 奴隷騎士ゲール(DARK SOULS III) - アニヲタWiki(仮)
  7. コメント/雑談・質問 - マージマンション@wiki
  8. 機動戦士ガンダム サンダーボルト - アニヲタWiki(仮)
  9. サーヴァント/一覧/クラス別 - Fate/Grand Order @wiki 【FGO】
  10. 模擬ドラフト結果 - おんJ模擬ドラフトまとめwiki
もっと見る

  • このWikiのTOPへ
  • 全ページ一覧
  • アットウィキTOP
  • 利用規約
  • プライバシーポリシー

2019 AtWiki, Inc.