宇治松千夜は、困惑していた。
順当にいけば、彼女も殺し合いという状況におびえたり友人一同を心配したりといったよくある反応を見せていたのだろう。
だが、そうはならなかった。
会場に飛ばされた直後、異様な物体が目の前に現れたからだ。
それは、和を感じさせる壺だった。
だがどう見ても、普通の壺ではなかった。
その壺には、手足が生えていた。
そして千夜はそこまで気づいていないが、口の部分に首輪がはめ込まれている。
どうやらこの壺も、参加者であるらしい。
だが、そうはならなかった。
会場に飛ばされた直後、異様な物体が目の前に現れたからだ。
それは、和を感じさせる壺だった。
だがどう見ても、普通の壺ではなかった。
その壺には、手足が生えていた。
そして千夜はそこまで気づいていないが、口の部分に首輪がはめ込まれている。
どうやらこの壺も、参加者であるらしい。
(えーと……。これは、前衛芸術?
それとも、ロボットか何かなのかしら?)
それとも、ロボットか何かなのかしら?)
独特のセンスを持っている千夜だが、それでもこの物体を受け入れるのは難しかったらしい。
棒立ちでどう反応したらいいか頭を悩ませている千夜に対し、壺が先に動く。
壺が取った行動は、手にしたマラカスを千夜に投げつけるというものだった。
棒立ちでどう反応したらいいか頭を悩ませている千夜に対し、壺が先に動く。
壺が取った行動は、手にしたマラカスを千夜に投げつけるというものだった。
「えっ……? きゃっ!」
思考がついて行かずその行動をただ見ていた千夜だったが、マラカスが肩に当たるとさすがに悲鳴をあげる。
一撃でどうにかなるような攻撃ではないが、かといって決してこけおどしではない。
頭にでも当たれば、命に関わる可能性もある。
ここに来てようやく、千夜は目の前の壺が自分に敵意を抱いていることを理解する。
一撃でどうにかなるような攻撃ではないが、かといって決してこけおどしではない。
頭にでも当たれば、命に関わる可能性もある。
ここに来てようやく、千夜は目の前の壺が自分に敵意を抱いていることを理解する。
(ど、どうしましょう……。武器は……あるかもしれないけど、確認してる余裕はないし……。
逃げるべきかしら? あんまり足は速そうじゃないし)
逃げるべきかしら? あんまり足は速そうじゃないし)
千夜がそう判断し、逃げだそうとした直後。
「いやああああああ!!」
絶叫と共に、赤いバイクがその場に突っ込んできた。
バイクは壺に激突して木っ端微塵に砕き、その衝撃で横転した。
バイクは壺に激突して木っ端微塵に砕き、その衝撃で横転した。
「……ええー?」
まさかの展開に、また思考停止寸前に陥る千夜であった。
◆ ◆ ◆
「いやー、驚かせてもうてすまんなあ。
友達の真似して動かしてみたはいいものの、いきなりスピード出てしもうてなあ」
友達の真似して動かしてみたはいいものの、いきなりスピード出てしもうてなあ」
頭にできたこぶを撫でながら、主張の強い眉毛がチャームポイントの少女が謝罪の言葉を口にする。
「本気で死ぬかと思った……」
その後ろでは、長い黒髪の少女が真っ青な顔で呟く。
彼女たちは、犬山あおいと秋山澪。
千夜に語った話によると二人は殺し合いが始まった際にすぐそばに配置され、共に行動することにしたのだという。
しかしあおいに支給されたバイクを、彼女が適当に動かした結果暴走。
後ろに乗っていた澪もろとも、猛スピードで走り出す羽目になってしまったらしい。
千夜に語った話によると二人は殺し合いが始まった際にすぐそばに配置され、共に行動することにしたのだという。
しかしあおいに支給されたバイクを、彼女が適当に動かした結果暴走。
後ろに乗っていた澪もろとも、猛スピードで走り出す羽目になってしまったらしい。
「少し位置がずれてたら、私が轢かれていたのかしら……」
「ごめん、本当にごめん」
「堪忍なー」
「ごめん、本当にごめん」
「堪忍なー」
真剣な顔で頭を下げる澪に対し、あおいは柔らかな笑顔を浮かべたままでいまいち真剣味が感じられない。
「犬山! おまえもちゃんと謝れ!」
「えー、謝ってるやん」
「笑いながら謝ったって、誠意が伝わらないだろ!」
「まあまあ」
「えー、謝ってるやん」
「笑いながら謝ったって、誠意が伝わらないだろ!」
「まあまあ」
語気が強くなる澪を、千夜がなだめる。
「じゃあ、こういうのはどうかしら。
許す代わりに、私も仲間に入れてくれない?」
「え、いいのか、それで。
むしろ、私たちの方こそ仲間になってほしいと頼むべきなのに」
「ええ、いいわ」
「もちろん、オッケーやで。
よろしく頼むな、宇治松ちゃん。
……なんか宇治松ちゃんって、フルネームで呼び捨てにしてるみたいやな」
「だったら、千夜ちゃんって呼んで?
友達もそう呼ぶし」
「了解や、千夜ちゃん!」
「おまえたち……。まあ、いいけど……」
許す代わりに、私も仲間に入れてくれない?」
「え、いいのか、それで。
むしろ、私たちの方こそ仲間になってほしいと頼むべきなのに」
「ええ、いいわ」
「もちろん、オッケーやで。
よろしく頼むな、宇治松ちゃん。
……なんか宇治松ちゃんって、フルネームで呼び捨てにしてるみたいやな」
「だったら、千夜ちゃんって呼んで?
友達もそう呼ぶし」
「了解や、千夜ちゃん!」
「おまえたち……。まあ、いいけど……」
殺し合いの場とは思えないほど緊張感のない千夜とあおいの会話に、澪はため息を漏らす。
「でも、3人やとちょっと困るなあ」
「何がだ?」
「バイクに3人乗るのは、さすがに無理やろ」
「まだ乗る気だったのか!?」
「何がだ?」
「バイクに3人乗るのは、さすがに無理やろ」
「まだ乗る気だったのか!?」
【宇治松千夜@ご注文はうさぎですか?】
[状態]右肩打撲
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:殺し合いには乗らない
1:友人たちが心配
[備考]
参戦時期は高2進級後。
[状態]右肩打撲
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:殺し合いには乗らない
1:友人たちが心配
[備考]
参戦時期は高2進級後。
【犬山あおい@ゆるキャン△】
[状態]ダメージ(小)
[装備]エンヤライドン@暴太郎戦隊ドンブラザーズ
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:殺し合いには乗らない
1:友人たちが心配
[備考]
参戦時期はクリキャン以降。
[状態]ダメージ(小)
[装備]エンヤライドン@暴太郎戦隊ドンブラザーズ
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:殺し合いには乗らない
1:友人たちが心配
[備考]
参戦時期はクリキャン以降。
【秋山澪@けいおん!】
[状態]ダメージ(小)
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:殺し合いには乗らない
1:軽音部メンバーが心配
2:大丈夫か、こいつら……
[備考]
参戦時期は高3進級後。
[状態]ダメージ(小)
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:殺し合いには乗らない
1:軽音部メンバーが心配
2:大丈夫か、こいつら……
[備考]
参戦時期は高3進級後。
【エンヤライドン@暴太郎戦隊ドンブラザーズ】
ドンモモタロウの専用バイク。
前方に装備されたアバターシールドにより、高い防御力を誇る。
ジュランティラノと変形合体して「ドンゼンカイオー」になれるが、この機能は制限により封印されている。
ドンモモタロウの専用バイク。
前方に装備されたアバターシールドにより、高い防御力を誇る。
ジュランティラノと変形合体して「ドンゼンカイオー」になれるが、この機能は制限により封印されている。
【宇治チャチャチャ@南国少年パプワくん(SFC版) 死亡】
※宇治チャチャチャの首輪とデイパックが、周辺に放置されています。
※宇治チャチャチャの首輪とデイパックが、周辺に放置されています。