神代凌牙ことシャークは悲劇的な運命を辿っていたが、九十九遊馬とアストラルが未来を切り拓いたことで彼も宿命から解放された。
ようやく手に入れた平穏。命を懸けたデュエルの行われない平和な世界。
ようやく手に入れた平穏。命を懸けたデュエルの行われない平和な世界。
だがそんな日々も長くは続かずシャークはこうして殺し合い――いや、命を賭した決闘に再び巻き込まれている。
『これより決闘(デュエル)のルールを説明する』
サングラスの男がそう話した時――シャークにはなんとなくこの計画の趣旨が理解出来た。
それもそうだ。彼は何度も命を賭して、大切なものを賭して決闘をしてきた。
だからいきなり連れ去られて決闘を強制されようが、そこまで極端に動じることはない。もちろんイラッとはするのだが。
それもそうだ。彼は何度も命を賭して、大切なものを賭して決闘をしてきた。
だからいきなり連れ去られて決闘を強制されようが、そこまで極端に動じることはない。もちろんイラッとはするのだが。
『大丈夫だ、遊戯。今すぐオレがこいつをなんとかするから任せと――』
人が死んだ。人が死ぬ光景を見るのは初めてじゃないが――やはり気分が良いものじゃない。
あの本田とかいうリーゼント頭とそいつに声を掛けた男はきっと友人同士だ。シャークに彼らの関係性を深く知ることは出来ないが、それくらいあのやり取りだけでわかる。
あの本田とかいうリーゼント頭とそいつに声を掛けた男はきっと友人同士だ。シャークに彼らの関係性を深く知ることは出来ないが、それくらいあのやり取りだけでわかる。
だからこそ本田は遊戯と呼ばれた友人達のために刃向かった。違反行為と言われても、諦めずに立ち向かった。
彼を見て無様だとか、滑稽と笑う者もいるだろう。本田の行為はシャークから見ても馬鹿そのものだった。
彼を見て無様だとか、滑稽と笑う者もいるだろう。本田の行為はシャークから見ても馬鹿そのものだった。
――そうだ。あいつは間違いなく馬鹿だ。それもどっかの誰かみたいなタイプのお人好しときた。
シャークは本田の死に様に一人の少年を重ねた。友達思いで、どんな強敵にも立ち向かう折れないハートの持ち主――九十九遊馬。
「イラッとくるぜ……!」
悲劇はもう何度も見てきた。この手で好敵手を屠ったこともあった。
それでも――何度見ても決して見慣れるものじゃない。
それでも――何度見ても決して見慣れるものじゃない。
『この世には無数の世界がある。カードの種類だけデッキがあるように、だ。このデュエルでも様々な世界から決闘者を呼び寄せてある。楽しむが良い』
無数の世界。アストラル世界やバリアン世界を知るシャークにとっては何も驚くことじゃない。冥界の王という存在は初耳だが、そういう存在が居ても何ら不思議ではない。シャークは苛立ちを募らせながらも、頭は冷静に現実を受け入れている。
「全世界の決闘者か。これは思った以上にまずいかもしれねえ……」
全世界の決闘者――その言葉に偽りはないだろう。自分もいつの間にか連れ去られていたのだ、他の決闘者が同じように巻き込まれても不思議じゃない。
そして全世界の決闘者ということは、おそらく遊馬も巻き込まれている。カイトやIVやベクターやミザエルも巻き込まれているだろうが、あいつらは良い。あいつらなら今回の決闘でも乗り越えられる。
そして全世界の決闘者ということは、おそらく遊馬も巻き込まれている。カイトやIVやベクターやミザエルも巻き込まれているだろうが、あいつらは良い。あいつらなら今回の決闘でも乗り越えられる。
――だが遊馬はダメだ。説明書を読む限りこの決闘はルール無用の殺し合い。自分達が命を賭してやっていた決闘とも違う、本当の意味で殺し合いだ。
まあベクターのような悪辣な輩も遊馬はなんとかしてきた。それはシャークもよく知っている。
まあベクターのような悪辣な輩も遊馬はなんとかしてきた。それはシャークもよく知っている。
だがベクターのような奴が何人、何十人も居たらどうだ?
きっと遊馬のように純粋で優しい人間はロクな目に遭わない。都合良く利用されるに違いない。
これが自分達の知る決闘なら遊馬のことを心配する必要もそれほどなかっただろう。むしろ彼が未来を切り開くと信じる事が出来た。
だがルール無用の殺し合いを決闘と言うのなら、話は別だ。卑怯も騙し討ちも、なんでもありの殺し合いで生き抜くには遊馬はあまりにも優しすぎる。それにあいつは何かと無茶をし過ぎだ。
きっと遊馬のように純粋で優しい人間はロクな目に遭わない。都合良く利用されるに違いない。
これが自分達の知る決闘なら遊馬のことを心配する必要もそれほどなかっただろう。むしろ彼が未来を切り開くと信じる事が出来た。
だがルール無用の殺し合いを決闘と言うのなら、話は別だ。卑怯も騙し討ちも、なんでもありの殺し合いで生き抜くには遊馬はあまりにも優しすぎる。それにあいつは何かと無茶をし過ぎだ。
「フッ……。俺がなんとかするしかねえか」
九十九遊馬を死なせない。それがシャークが真っ先に決めた目標だった。
遊馬だけじゃない。カイトも、IVも……一応ベクターも。そして璃緒も。誰も死なせる気はない。
せっかく遊馬が導いた希望の未来だ。それをわけもわからない冥界の魔王に奪われてたまるか。
遊馬だけじゃない。カイトも、IVも……一応ベクターも。そして璃緒も。誰も死なせる気はない。
せっかく遊馬が導いた希望の未来だ。それをわけもわからない冥界の魔王に奪われてたまるか。
冥界の魔王だろうがなんだろうが、真っ向からぶっ倒す。全世界から決闘者が集まってるならカイトやIVのような共に戦うことの出来る決闘者がいるはずだ。もしかしたらアストラルも――。
だからそれまで――
「絶対に死ぬんじゃねえぞ、遊馬!」
最高の決闘が出来た生涯の友――九十九遊馬。
どんな逆境も人を信じる力と諦めない心で――かっとビングを胸に戦い続けた親友。
どんな逆境も人を信じる力と諦めない心で――かっとビングを胸に戦い続けた親友。
彼を意地でも殺させないために、神代凌牙はデュエルディスクからカードの剣を抜く。
「バレてねえと思ってたのか?」
シャークの言葉に反応して、周りからモンスターの群れが現れる。彼らは皆、シャークを狙っていたモンスター達だ。
どうやって獲物を痛め付けるか考えつつ、機を窺っていたようだが――その存在はとっくに知られていた。
どうやって獲物を痛め付けるか考えつつ、機を窺っていたようだが――その存在はとっくに知られていた。
「俺は手札からビッグジョーズを召喚!」
シャークが《ビッグジョーズ》をデュエルディスクにセットすると、大型の鮫のモンスターが召喚された。目の前の存在がモンスターを駆使するタイプの参加者――決闘者だと知ってNPCのモンスター達が警戒態勢に入る。
「更に俺は魔法カード《アクア・ジェット》を発動! 水属性モンスター1体の攻撃力を、このターンのエンドフェイズまで1000ポイントアップする!」
シャークのマジックコンボが華麗に決まり、攻撃力2800となったビッグジョーズがNPC達を一気に破壊。一掃してしまう。
所詮NPCはNPCだ。参加者同士の殺し合いの妨害にならない程度に強さを留められている。攻撃力2800のビッグジョーズに攻撃宣言をされてしまえば為す術なくやられるのは必然だった。
所詮NPCはNPCだ。参加者同士の殺し合いの妨害にならない程度に強さを留められている。攻撃力2800のビッグジョーズに攻撃宣言をされてしまえば為す術なくやられるのは必然だった。
「なるほど。ここだとデュエルディスクでモンスターが実体化するってのは本当みてえだな」
デュエルディスクの調子を試すついでの初陣を終え、シャークは遊馬を探すために突き進んだ
【神代凌牙@遊☆戯☆王ZEXAL】
[状態]:健康
[装備]:デュエルディスクとデッキ(神代凌牙)@遊☆戯☆王ZEXAL
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:遊馬の導いた希望の未来のために主催者を倒す
1:遊馬を探す
2:カイトやIVが居たら協力するか……?
[備考]
参戦時期は最終回後
[状態]:健康
[装備]:デュエルディスクとデッキ(神代凌牙)@遊☆戯☆王ZEXAL
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:遊馬の導いた希望の未来のために主催者を倒す
1:遊馬を探す
2:カイトやIVが居たら協力するか……?
[備考]
参戦時期は最終回後
『支給品紹介』
【デュエルディスクとデッキ(神代凌牙)@遊☆戯☆王ZEXAL】
神代凌牙に支給。神代凌牙ことシャークが愛用しているデッキ。
リアルでは激弱のエアロシャークもアニメ効果だとバッチリ使えるエースモンスターに!
【デュエルディスクとデッキ(神代凌牙)@遊☆戯☆王ZEXAL】
神代凌牙に支給。神代凌牙ことシャークが愛用しているデッキ。
リアルでは激弱のエアロシャークもアニメ効果だとバッチリ使えるエースモンスターに!