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  • 決闘バトルロイヤル @ ウィキ
  • Lost Princess ―絆と憎悪の果てしないバトル―

決闘バトルロイヤル @ ウィキ

Lost Princess ―絆と憎悪の果てしないバトル―

最終更新:2025年05月09日 09:08

duelrowa

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何を君は描く――?



 ◯



 「状況はあまりよろしくないですね。ですが私にはこれがあります!」

 仮面ライダーの声から聞こえたのは、意外にも女の声だった。それも冷静沈着で〝状況があまりよろしくない〟なんて言葉にもあまり焦りは感じられない。
 仮面ライダーが一度変身解除すると――そこにはメグと同い年くらいの少女がいた。

「――光のご加護を!オーロラ!」

 俺とクウカとメグは相手の行動に警戒するような体勢を取るが――そんなこと知らんとばかりに相手の傷が癒えていく。

「なんだかいきなり力が沸いてきて、笑っちゃうんすよね。どうして今まで使ってこなかったんすか?」

「このスキル――ユニオンバーストは魔力を消耗してしまうので、ここぞという時に使おうと思いまして……」

 露出男が、気軽に白髪の少女に話し掛けている。
 変身解除した瞬間に察していたが――やはりこの少女が仮面ライダーとやらの変身者か。

「ふん。戦闘中に雑談とは余裕の態度だな」

「今の俺にはあんたの攻撃すら――」

 ニヤリ、と口角をあげて俺の刀に拳を当てる露出男。気でも狂ったのか……?

「弱いんスよね!!」

 本来ならば裂けるはずの拳。
 その骨格部分が刀に命中して、鍔迫り合いのような状態になる。

 あの白髪はスキルとか言ってたが、まさかその効果か?
 さっきの一撃より、少しだが重い……!

「まだまだまだまだまだァ!」

 露出男が両手を使って何度も殴ろうとしてくる。
 俺は刀でそれを防ぐが、このままではどうしようもない。
 この中でまともな攻撃手段を持つのは俺一人。一応、メグも仮面ライダーに変身出来るが明らかに動きがスペックに追い付いていない。

「マサツグさん!私もいくよ~!へんし――」

「来るな、メグ。お前にこの露出男は危険だ」

「メグさまにはそういう人がまだ居ていいですね」

「コッコロちゃんにも……きっと手を伸ばしてくれる人はいるよ。……ううん、私が手を伸ばす」

「その甘さが、メグさま達の命取りです。――変身、でございます」

 ――瞬間、白髮のエルフは仮面ライダーに変身した。
 戦況は最悪。だからといってメグに戦わせるわけにはいかない。

「大丈夫です、マサツグさん。仮面ライダーはクウカが引き受けますぅ」

 そう言って仮面ライダーと俺の間に割って入るクウカだが、仮面ライダーの槍を俺は刀で受け止めた。

「いや……生身であの槍を受けたら危険だ。クウカは露出男からメグを守ってくれ」

「わかりました!クウカ、がんばりますぅ」

 「――そういうことで選手交代だ、白髮エルフ」

「あなたはたしかに強そうですが……弱点はわかってます」

『バナナスパーキング』

 電子音と共に地面から複数突き出すバナナ。……これは触れたらダメなものだろうな。
 俺は刀を横に振るって、それらに対処した。どことなく「守る」スキルが少しずつ調子を取り戻してる気がする
 やれやれ……。それにしても今の方向……

「なるほど。メグが俺の弱点というわけか」

「はい。メグさまが弱点になると思いました。でもあなたにはこの仮面ライダーに変身してもあまり意味がないようですね」

 仮面ライダーが変身解除して、再び白髮エルフの姿になった。
 刀を握る手に僅かに冷や汗が流れる。
 目の前のエルフはこれだけ力の差を見せても余裕を崩さない態度で、冷静沈着だった。
 その瞳は濁りきっている。――メグやリュシア達と年齢が近そうなのに、あまりにも雰囲気が違う。

「物量が無意味なら、手数で勝負します。スピードアップでございます」

「――――ぁうッ!?」

 その声は俺の近距離――クウカの居たところから聞こえた。
 どうやら腹にかなり強烈な一撃を受けたのか、クウカにしては珍しく悲鳴を出している……。

「こんな便利なスキルの数々を使わなかったなんて、笑っちゃうんすよね。この女はこのまま嬲り殺していい可能性濃いすか?」


「させ――」
「させないよ~!変身!」

 ディープスペクターに変身したメグが露出男に突撃する。
 それの意味することは――

 (しまった……!クウカかメグが殺される……!)

 クウカを助けに行かなければクウカが。
 メグを止めなければメグが殺されると俺は直感した。
 それらを同時にこなすのは困難だ。
 いや……俺が二人を助けに行けば済む話だが、無防備になった背後を銀髪エルフに狙われかねない


『だから――クウカだって戦えます!マサツグさんだけで背負い込まないで、クウカのことも頼ってくださいっ!』

 ふっ……。やれやれ、俺も焼きが回ったのか。
 まだ出会って数時間の女を本気で〝守りたい〟と思うのは。
 クウカはとんでもないドMの変態だ。その異常性だけなら水の女神の癖に自称姉のシーにも近い。
 メグはまあ、色々とあったが根は悪人ではない。でなければ、俺達の方に戻ってこなかっただろう。……ある意味、このふざけた殺し合いの被害者か。なにやら色々と酷いことをしてきたようだが、その話はこの戦いが終わった後に聞こう。

 そして俺は――

「淫夢ファミリー以外を殺すのは気が進まないっすけど、これも優勝のためっすからね!」

 露出男が自慢の拳を振り被り――

「――淫夢ファミリーだかなんだか知らんが、家族を殺すことに躊躇がないのはその髪型のように頭がおかしいな、露出男」

 メグが辿り着くよりも速く、刀で拳を弾いた。
 どうやら俺の「守る」スキルは徐々に力を取り戻してるらしい。
 ルーナ孤児院ファミリーならともかく、まだ出会ってそれほど経ってない二人を本気で守りたいと思うのは我ながら謎なんだが……クウカがいなければ俺がへし折れていた可能性は否定出来ない。
 メグがいなければ、俺の身体の傷が治らなかったことも確かだ。

 ……やれやれ。俺はこの二人を守るつもりで、同時に心と身体を守られていたのか。

 それにしてもこの露出男は本当にわけのわからない存在だ。
 淫夢ファミリー以外を殺すのは気が進まないということは、淫夢ファミリーとやらを殺すことに躊躇がないということでもある。
 ……こんなことを言うのもなんだが、俺はルーナ孤児院ファミリーの奴らを殺したくない。あの喧しくも馬鹿げた孤児院の生活が嫌いじゃなかったといえば、嘘になる。

 もっとも――異世界に召喚される前の実際の肉親には色々と複雑な思いはあるが。……生憎と肉親には恵まれなかったのでな。
 だが流石に殺したいとまでは思わん。……それにしても親に見捨てられた俺が孤児院長をするなど、なかなか皮肉が効いてるな。

 まあもしかしたら俺もリュシア達ルーナ孤児院ファミリーの奴らと出会ってなければ、今頃どうなっていたかわからんが。

「よく事情も知らずにそんなこと言えるっすね。俺は淫夢ファミリーなんてコンテンツがなければこのお気に入りのヘアスタイルをおじゃる丸と馬鹿にされることなく、この自慢の筋肉を侮辱されて〝肉体派おじゃる丸〟なんてネットで侮辱されることはなかったのに……!そもそもあんたもこのヘアスタイルを馬鹿にしたっすね!?」

 「ふっ……。淫夢ファミリーとやらがよくわからんが、お前の見た目が面白可笑しいのは事実だと思うぞ。それに同じ〝ファミリー〟でも俺はルーナ孤児院ファミリーの奴らを殺さん」

 露出男――肉体派おじゃる丸の乱打を刀で弾きながら、互いの心境をぶつけ合う。
 それにしてもこいつ、奇妙な見た目をしてると思っていたがこれが名簿に載っていた〝肉体派おじゃる丸〟か。……本人の言葉から察するに周囲から〝肉体派おじゃる丸〟と呼ばれてるだけらしいが。しかしラスボスはなんでこんなあだ名を名簿に記載したんだ……?よくわからんやつだ。

 そして俺の元いた世界のネットには肉体派おじゃる丸なんて居なかった。俺が異世界召喚された後に流行ったのか、それとも異世界が他にも存在してそこで肉体派おじゃる丸というあだ名が流行ったのか……。
 名簿にはマサツグ様なんて名前もあった。それにこの世には無数の世界があるとラスボスの一人が言っていた。そういう世界もあると考えるのが妥当だな。

どうして本名じゃなくてあだ名で名簿に記載されたか謎だが〝マサツグ様〟も大概だし、あんなふざけた性格のラスボスだ。悪ふざけであだ名を名簿に記載しても納得はいくが……。


 なによりこの露出男――肉体派おじゃる丸はその名で呼ばれるのを嫌ってるようだ。〝淫夢ファミリー〟とやらに対する憎悪がすごいことはこの短いやり取りでもわかる。
 こいつの憎悪を滾らせるためにこんなあだ名で参加させた可能性も――あのラスボスなら十分に有り得る。あいつは明らかに俺達プレイヤーを見下しているから、それくらいするだろう。

 だがそれとは別に一つ気になることがある

「そんなに肉体派おじゃる丸と呼ばれるのが嫌ならその奇抜な姿をどうにかしたらどうだ?そもそも服くらい着ろ、何を考えてるんだお前は」

「服を着ろっていうのは正論だと思うっすけど、殺し合いに巻き込まれた時点でこの服装にされてて笑っちゃうんすよね。普段はしっかりと服を着てるっすよ」

「ならばそのわけのわからんユニークな髪型をどうにかしろ。そんな髪型をしていたらネタの標的にされても仕方ないだろ……」

「は?このヘアスタイルは俺のお気に入りなんスよ。それを馬鹿にしてくるとか、死にたいんっすか?」

 乱打の威力が僅かに上がる――がまだ対処出来る範囲内だ。
 とりあえずこいつのヘイトは俺が集める。そして――

「はぁっ!」

「単調な動きだな。お前が背後を狙うことは読めていた」

 背後から迫るバナナのような槍を、上空にジャンプすることで避け、クウカとメグの近くに着地する。
 必然的にかち合う、肉体派おじゃる丸の拳と仮面ライダーの槍。
 だが白髮エルフが変身前に魔法を使っていた影響か、肉体派おじゃる丸の拳にはカスリ傷程度しか出来ない。

 別に相打ちを狙ったわけじゃないが、あの大きな槍でも大してダメージを受けない拳は厄介だ。

「はぁ、はぁ……。マサツグさんのおかげで助かりました」

「人並みより頑丈で良かったな、クウカ。あの拳の威力と硬度は明らかに異常だ」

「で、でもクウカも戦いますぅ」

「私も戦うよ、マサツグさん!」

「ふっ……。そうか。だがタンクと戦闘の素人に何が出来るというんだ?」

「クウカはマサツグさんの攻撃を代わりに受け止められますぅ」

「私も仮面ライダーになれるし、回復も出来るよ」

「……やれやれ、お人好しな奴らだな」

 ここは戦場だ。命を落とすリスクがある。
 それに俺の「守る」スキルは徐々に力を取り戻してるとはいえ、完全じゃない。
 どう考えても危険なのだが……こいつらに何を言っても無駄なのだろうな。
 それに孤児院を守る時はリュシア達――ルーナ孤児院ファミリーで守り抜いた。あいつらは大した力にならないのに、だ。
 そしてあいつらがいたから俺は随分とスキルの力を発揮出来たことは否定出来ん。

 だからクウカやメグも決して無力なわけではないだろう。
 まさか出会って1日も経たない奴らにこんなことを考えるとは思わなかったが――。

「3人まとめて殺されたいんスか?」

 肉体派おじゃる丸はそんなことを言いながら、乱打を繰り出す。
 披露が溜まっているのか、明らかに大きな負傷をしているのが原因か知らないが――徐々に動きが鈍くなっている。

 そんな肉体派おじゃる丸に対応するのは――クウカだった。

「マサツグさんやメグちゃんには手出しさせません!狙うならクウカを!」

 そう言いながら、肉体派おじゃる丸の攻撃をクウカは一身に集める。
 クウカは短剣を逆手に持ち、拳を時には回避し、時には短剣で受け止める――が、腕力の差からクウカが吹っ飛ばされる

「クウカさん!」
「クウカ!」

「口ほどにもないっすね。死んだ可能性、濃いすか?」

「わ……私は大丈夫です。人一倍、頑丈なので……」

 意外にもクウカはそこまでダメージを受けてなかった。

「しつこいっすね。じゃあこれで死んで、どうぞ」

 肉体派おじゃる丸が凄まじい速度で走る。
 ふざけたあだ名をしているが、フィジカルはその名の通りということか……!

 俺は背を向けて走り出したいところだが――

    ガキンッ!

「ふっ……。やはりそう簡単に行かせてくれないか」

 背後から迫る仮面ライダーの槍を、刀で防いだ。

「あなた達は、わたくしが優勝するためにここで死んでくださいまし」

「お断りだ」

「そうですか。ですがわたくしは既に一人殺してます。メグさまみたいに、甘くありませんよ」

「ふん。子供の皮を被った殺人鬼エルフということか」

「どう思われてもかまいません。わたくしは、優勝しなければならないのです!」

    ブンッ!

       ガキン!

 ――殺人鬼エルフが槍を繰り出し、俺が刀で弾く。
 その度に金属音が鳴り響き、妙にやかましい。
 とにかく相手が殺人鬼なら問答無用だ。加減をしたら俺達が殺されるし、同情の余地もない。

「コッコロちゃん!こんなやり方、間違ってるよ~!」

「……メグさまにはわたくしの苦しみがわからないでしょう。恵まれた環境のメグさまには」

 『バナナオーレ』

 仮面ライダーの槍になにやらオーラが纏わりついた。
 ベルトがわざわざ音声を発したということは、技か?
 とにかく生身のメグが受けたら危険なのは確実だ!

 たっ
    たっ
       たっ

         ――ガキィィィン!

 ――鳴り響く、激突音。


「くっ……!」

 俺は仮面ライダーの技を刀で弾こうとするが、凄まじい威力だ。
 最初の技はそこまで苦労しなかったというのに……この一撃は重い。
 しかしここで死ぬわけにはいかない。
 俺には――

「ま、マサツグさん!」

 肉体派おじゃる丸を引き付けながも必死に叫ぶクウカかいる。

「マサツグさん、がんばって!」

 ようやく取り戻せたメグがいる。
 もしもここで俺が死ねば、きっと全滅だ。

 ――そんな腐り切ったバッドエンドは御免だな。
 だから俺は守る。俺自身と、こいつらを!

 ――瞬間、体の奥底から力がわいてくる。
 そうだ。これこそが「守る」スキルだ。


     ガシャァァアアン!


 ――仮面ライダーの武器に競り勝ち、その槍は弧を描くようにして宙を舞う。
 これで仮面ライダーは武器がなくなった。なにやらマンゴーのマークがある小物を咄嗟に取り出したが、ソレを容赦なく刀で切り裂き、破壊する。
 そして更に刀を振り回し、猛攻を加える。
 相手が武器を失った今が好機(チャンス)だ。今のうちに一気にケリをつける。

「ごめんね、コッコロちゃん……」

 メグの悲しそうな声が聞こえた。
 ……こんな危険人物とメグはどんな関係性だったんだ?

 ――だが、攻撃の手は緩めない。
 とりあえずこのベルトを破壊さえしたら、変身が解除されて完全に無力化に成功すると俺は考えてる。

 メグの反応から察するに何かワケアリなのか、それともメグがお人好し過ぎるだけか……。
 理由はわからんが、ひたすらにベルトを狙うことにした。

「あっ、ぐっ……!主さま……!」

 ベルトを狙うとはいえ、たまに外れて仮面ライダーの肉体を攻撃してしまう。
 その度にエルフが苦悶の声をあげ、それでもこいつは降参しようともしない。
 ……そもそも主様ってなんだ?もしかしてこいつもリュシアのように――。

 そう考える思わず攻撃の手を緩めてしまう。
 もしもこいつがリュシアのような境遇なら、などと考えてしまう自分の甘さに嫌気が差す。
 だがもしリュシアが参加していたら、俺を生き残らせるために他人を――……。


 いや、それは有り得ん。リュシアはそんな奴じゃない。当然、このくだらない殺し合いに巻き込まれて死んだエリンもだ。

「はぁ、はぁ、はぁ……。わたくし、は……」

 地を這ってでも槍を取りに行こうとする仮面ライダー。
 その姿は哀れにも見えるが、ここで気を抜けば死ぬのは俺達だ。

 俺は容赦なく槍を蹴飛ばして、右脚を刀で貫く。

「ぐ、ぅううっ――!あ、主さま――!」

エルフの叫び声が響くが、容赦するつもりはない。
 俺は仮面ライダーを背負投げして仰向けにさせると、再び何度もベルトを攻撃。
 やがてベルトは破壊され、仮面ライダーは涙でぐちゃぐちゃになったエルフの姿に戻った。

「こ、コッコロちゃん!大丈夫!?」

 コッコロと呼ばれたエルフに接近しようとするメグだが、俺はそれを左手で制する

「落ち着け、メグ。相手はこの殺し合いで犠牲者を出した殺人者だ」

「そ、それはそうだけど……私もマサツグさんとクウカさんが来なければ……」

「お前は涙を流していた。どうせ放送が原因だろう。だからメグは結局、根はお人好しな馬鹿だ。だがこいつはそんなお前を冷静に処分しようとした、危険人物だからな。迂闊に近付けばどうなるかわからん」

「主さま……。これは……わたくしが悪い子になった罰でしょうか……」

 コッコロが詳しそうに、悲しそうに涙を流しながらそんなことを口にする。
 きっとそれは本心だ。
 絶体絶命になってようやく化けの皮が剥がれたのか……?

「コッコロ。お前はどうしてこんな――」

「――また改心するような展開になったら、流石に笑えないっすね」


    ガキン!

 全速力で駆け抜けてきた肉体派おじゃる丸の拳と刀がぶつかり合い、鍔迫り合いになる。

「俺にはまだ左拳(こっち)もあるんすよね!」

「しまっ――」

「マサツグさん、危ない!」


      ズザァァアアア


 気付けば俺の身体はメグに突き飛ばされていた。

「間に合っで良かったぁ……」

 俺の身体の上に乗っているメグは嬉しそうに微笑むが、その背後には肉体派おじゃる丸。

「これで終わりっすね!」

「――言ったはずだぞ、肉体派おじゃる丸。メグは俺が守る」

 メグへ迫る肉体派おじゃる丸の右拳に、俺も右拳をぶつける。


     ぐしゃり!



 「ぐ、ぁあああ!」

「ぐ、ぅ……!俺にフィジカルで挑もうとするなんて、笑っちゃうんすよね。まあ少しは痛かったっすけど、あんたの右手はもっと深刻なダメージを受けてた可能性濃いすか?」

「ふっ……。だが俺は一人じゃない」

俺にはあって、肉体派おじゃる丸にはないもの。
 それは――――

「この期に及んで何を――がっ!?」

 肉体派おじゃる丸が、急に倒れる。
 その巨体に押し潰されないように、俺はメグを抱えながら真横に転がった。

「や、やりましたぁ……!」

 肉体派おじゃる丸を背後から短剣で刺したクウカが、歓声をあげる。
 クウカは他人を殺して喜ぶ人種じゃないだろうが、危険人物は殺さなければ止まらない輩もいると理解していたようだ。
 クウカの身体には幾つか痣があったが、意外にも平気そうだった。まったく、どれだけ頑丈なんだこいつは。

「肉体派おじゃる丸。お前はクウカを侮った。それが敗因だ」

 俺は近くに転がり落ちた刀を拾い上げる。

「ぐっ……!」

 肉体派おじゃる丸の与えた傷の影響か、握るだけで痛みが走る。

「マサツグさん。それくらいの傷なら、簡単に治せるよ」

 メグが魔法を使うと、右手の傷が癒えていく。またこいつに助けられてしまったな

「ぐ、おおおおお――!」

 ――絶叫が耳を劈くる

「これで俺を殺したと思ったら、笑っちゃうんすよね!」

 そこには鬼の形相で立ち上がる肉体派おじゃる丸がいた――。

「コッコロさん、あんたこんなところで優勝を諦めていいんスか?優勝はあんたの夢っすよね?まさかメグの二の舞になるんスか?」

「筋肉ムキムキのおじさん、余計なこと言わないで!」

「余計なことじゃないっすよ。少なくとも裏切り者のあんたよりはマシだと思うっすけどね」

「そ、それは……たしかに私は裏切り者だけど……でも!」

「何が〝でも〟っすか?あんたも散々、悪事に加担しといて虫が良くないっす――」

「お前は少し黙れ、肉体派おじゃる丸」


     ガキン!


 俺が肉体派おじゃる丸に斬りかかると、肉体派おじゃる丸は右拳でその攻撃を弾いた。


「あんたみたいな事情も知らない正義のヒーローや英雄気取りこそ黙ってほしいっすね」

 正義のヒーロー?英雄?
 違うな――。

「俺は正義のヒーローや英雄などじゃない、ただの孤児院長だ。だから危険なお前らを殺すことにも躊躇はしない」

「ハッ!じゃあなんでそんな薄汚いメスガキを守ろうとしてるんスか?」

「クウカとメグは守る。俺自身がそう決めたから守るだけだ。そこに正義感は微塵もない」

「あんた、こんなメスガキまで守りたいとかキチガイっすね。斜に構えた態度でカッコつけて楽しいっすか?」

「……やれやれ。俺はこれが自然体で、カッコつけた覚えはないのだがな」

「他人を襲うのに加担したメスガキを守るのが自然体なんスか?」

「マサツグさん……」

 不安そうに眺めてくるメグの視線を感じる。
 どうやらこいつは相当、罪悪感があるようだな。
 ――だが逆に言えば、罪悪感があるということは自分が悪いことをしてきたと心の底から思ってるということだ。それに本当に闇堕ちでもしてたら、放送で悲しまない。涙を流さないはずだ。

「メグのしてきた〝罪〟については後で聞いてやる。だがその前にまずはお前を倒すことが最優先だ、肉体派おじゃる丸」

「あんた、俺が肉体派おじゃる丸って呼ばれてるのを知った途端に肉体派おじゃる丸、肉体派おじゃる丸って――性格悪過ぎて笑っちゃうんすよね。そのいけ好かない態度も、性格の悪さも、イライラするんすよ!」

「それなら力付くで止めることだな」

「言われなくても!」

    ブン!

      ガキン――!

 肉体派おじゃる丸の右ストレートを、刀で弾く。次いでやってくる左ストレートも、読めていた。当然、刀で弾く。
そしてがら空きになった胴体に袈裟斬りをお見舞いしてやる。
 だが肉体派おじゃる丸の無駄に鍛え上げた筋肉が鎧のような効果を齎したのか、殺し切ることは出来なかった。

→
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