「甘露……とまでは行きませぬなぁ。」
交渉を終えたキャスター・リンボは、
フェントホープの一室にて軽く寛いでいた。
支給品であるペットボトルのお茶を、喉へと流し込む。
その光景は現代を謳歌し、まったりと寛いでいる一人の僧の姿だ。
とは言え、いくら安定した味を楽しめると言えど、あくまで市販的なお茶。
玉露でもなければ名だたる茶人が立てた茶でもないものならば、そんな程度の感想だ。
ついでに言えば彼は異星の神の使徒が一人でも、最終的に行き着くのはサーヴァント。
食事を摂る必要性は余りなく、僅かな魔力の足しになるだけ。戦況を左右するほどは望めない。
なので彼に限らずサーヴァントにとっての食事とは、人間にとっての嗜好品とさして変わることはない。
それも相まって特別、食の楽しみについて見出してると言うわけでもなかった。
フェントホープの一室にて軽く寛いでいた。
支給品であるペットボトルのお茶を、喉へと流し込む。
その光景は現代を謳歌し、まったりと寛いでいる一人の僧の姿だ。
とは言え、いくら安定した味を楽しめると言えど、あくまで市販的なお茶。
玉露でもなければ名だたる茶人が立てた茶でもないものならば、そんな程度の感想だ。
ついでに言えば彼は異星の神の使徒が一人でも、最終的に行き着くのはサーヴァント。
食事を摂る必要性は余りなく、僅かな魔力の足しになるだけ。戦況を左右するほどは望めない。
なので彼に限らずサーヴァントにとっての食事とは、人間にとっての嗜好品とさして変わることはない。
それも相まって特別、食の楽しみについて見出してると言うわけでもなかった。
飲み干したペットボトルを片手に彼は颯爽と部屋を出ていく。
監視していた魔獣に餌を与えるように携帯食料を与えようとしながら同行させる。
ただ彼は監視対象だからか安易に食うことはせず、残念と言いたげな顔で自分が食べることとした。
苦みのある茶を啜った後に味わう甘味としては悪くはない。平安の時代より進歩したものだと感心する。
彼が探しに行くのはペットボトル回収用のゴミ箱だ。別にエコな思想を持ち合わせているわけではない。
ポイ捨てすることに気が引けるわけでもない。これはただの気まぐれ、戯れの一環である。
白紙化した地球、創成と破壊を繰り返すユガ、完成されすぎたオリュンポス。
どこへ行けども現代とは程遠い場所ばかり。食事も不要である身ともなれば、
こんな些末事を経験することすらない。なのでなんとなく経験してみたかった、それだけである。
監視していた魔獣に餌を与えるように携帯食料を与えようとしながら同行させる。
ただ彼は監視対象だからか安易に食うことはせず、残念と言いたげな顔で自分が食べることとした。
苦みのある茶を啜った後に味わう甘味としては悪くはない。平安の時代より進歩したものだと感心する。
彼が探しに行くのはペットボトル回収用のゴミ箱だ。別にエコな思想を持ち合わせているわけではない。
ポイ捨てすることに気が引けるわけでもない。これはただの気まぐれ、戯れの一環である。
白紙化した地球、創成と破壊を繰り返すユガ、完成されすぎたオリュンポス。
どこへ行けども現代とは程遠い場所ばかり。食事も不要である身ともなれば、
こんな些末事を経験することすらない。なのでなんとなく経験してみたかった、それだけである。
身もふたもないことを言うと───この男、暇なのだ。
戒斗から受けた傷は十分すぎるもので、治癒してもすぐにことを起こせない程だ。
オーバーロードはハイ・サーヴァントである彼の観点からしてもほぼ最強格になる一人。
映像にて明かされた剣客や槍使い。彼らに手が比較的届くレベルの実力者なのは間違いない。
これはハイ・サーヴァントであるからと言うだけの観点ではない。直見真嗣、櫻井戒、天城カイト。
この舞台でも相当な手練れを何人も見てきて、参加者の水準をおおよそ把握してるがゆえの見解だ。
少なくともこのフェントホープにいるカイザーインサイトといい勝負は確実にできるだろうと判断ができる。
ハイ・サーヴァントですらあくまで上位の一角であり、最上位の一角足りうるかと言われると怪しいライン。
戒斗から受けた傷は十分すぎるもので、治癒してもすぐにことを起こせない程だ。
オーバーロードはハイ・サーヴァントである彼の観点からしてもほぼ最強格になる一人。
映像にて明かされた剣客や槍使い。彼らに手が比較的届くレベルの実力者なのは間違いない。
これはハイ・サーヴァントであるからと言うだけの観点ではない。直見真嗣、櫻井戒、天城カイト。
この舞台でも相当な手練れを何人も見てきて、参加者の水準をおおよそ把握してるがゆえの見解だ。
少なくともこのフェントホープにいるカイザーインサイトといい勝負は確実にできるだろうと判断ができる。
ハイ・サーヴァントですらあくまで上位の一角であり、最上位の一角足りうるかと言われると怪しいライン。
赴くままに。しかしそうして調子づいた結果敗北して目論見も打ち砕かれたと言うのに、
この男は死してもなお全く懲りていない。懲りていればそもそもこんなにダメージを負ってない。
誰彼構わずに喧嘩を売り続けている。彼のあずかり知らぬ範囲も含めると既に、敵視する者は余りにも多い。
少なくとも以前のやらかしを反省しての行動は欠片もない。まあ、これが彼の性ともいえるのだが。
この男は死してもなお全く懲りていない。懲りていればそもそもこんなにダメージを負ってない。
誰彼構わずに喧嘩を売り続けている。彼のあずかり知らぬ範囲も含めると既に、敵視する者は余りにも多い。
少なくとも以前のやらかしを反省しての行動は欠片もない。まあ、これが彼の性ともいえるのだが。
生前の、サーヴァントになる前の頃の彼は決して善と言えるような男ではなかったものの、
時には悪行を重ねた者たちに相応の報いを与えたりもする、いわばダークヒーローな面もあった。
ただアルターエゴの彼は悪の側面が特に強まっている。なので彼の性であると言うことは変わらない。
時には悪行を重ねた者たちに相応の報いを与えたりもする、いわばダークヒーローな面もあった。
ただアルターエゴの彼は悪の側面が特に強まっている。なので彼の性であると言うことは変わらない。
「しかし、愉快愉快。」
混沌。聖杯戦争のような生存競争であるこの舞台は、
彼の関わらないところでも死者は次々と出ている。
式神の方でもそこそこの人数が死者として出ているようで、
このままいけば、遠からず来る第二放送で参加者が半分か、その近くか。
それぐらい減ることは確実。自らの価値観や自由さに重点を置き、世界を破壊する。
そう呼ばれる混沌・悪のアライメントを持ち合わせてる男としては十分な酒のつまみになるだろう。
彼の関わらないところでも死者は次々と出ている。
式神の方でもそこそこの人数が死者として出ているようで、
このままいけば、遠からず来る第二放送で参加者が半分か、その近くか。
それぐらい減ることは確実。自らの価値観や自由さに重点を置き、世界を破壊する。
そう呼ばれる混沌・悪のアライメントを持ち合わせてる男としては十分な酒のつまみになるだろう。
「……ありませぬな。」
内装からして宿泊施設、もといホテルなのだから自販機と、
その横にゴミ箱の一つや二つぐらいあるだろうと思って行動してみるも、
特にそれらしいものを見つけられず、少しばかり困った表情のまま彼は歩き続ける。
此処は彼の思っている単なるホテルではない。東洋風に言えばある種の迷い家みたいな、
そもそも一般人が出入りを想定している場所ではない、幽霊ホテルなのだから。
一般的なホテル設備が備わってるものではないので、見つからなくても当然だ。
此処を拠点とするマギウスの翼のメンバーが、態々設置することもあまりないだろう。
その横にゴミ箱の一つや二つぐらいあるだろうと思って行動してみるも、
特にそれらしいものを見つけられず、少しばかり困った表情のまま彼は歩き続ける。
此処は彼の思っている単なるホテルではない。東洋風に言えばある種の迷い家みたいな、
そもそも一般人が出入りを想定している場所ではない、幽霊ホテルなのだから。
一般的なホテル設備が備わってるものではないので、見つからなくても当然だ。
此処を拠点とするマギウスの翼のメンバーが、態々設置することもあまりないだろう。
(おや。)
通路を歩いていると、心愛が通路を歩いていくのを見かけた。
意思なき傀儡が何をしているのか。少しばかり気にして覗いてみることとする。
他意はない。本当にある程度傷が落ち着くまでの暇潰しでしかない。
何を考えてるか分からない、猫のような思考で後に続く。
意思なき傀儡が何をしているのか。少しばかり気にして覗いてみることとする。
他意はない。本当にある程度傷が落ち着くまでの暇潰しでしかない。
何を考えてるか分からない、猫のような思考で後に続く。
(……そういえば、おりましたな。)
ふと、朝方に戦った者達の中に紛れ込んでいた少女。
意思のない彼女は名乗らなかったし主たる存在も人形程度の存在に、
名前など特に伝えてもいなかったので思い出すのが遅れたことだが、
心愛と呼ばれた少女と、服装以外は瓜二つだ。参加者の中に姉妹の名は、
把握してる吉田家以外にはない。あるとすれば、同名の名を持つ者のみ。
別にそれに驚くことはない。サーヴァントも側面が変われば性格も容姿も変わる。
異聞帯(ロストベルト)と言う、汎人類史とは別の道を辿った英霊もいるのだ。
彼女もまた、そういった異なる歴史を歩んでいるのだと理解するのに時間はかからない。
意思のない彼女は名乗らなかったし主たる存在も人形程度の存在に、
名前など特に伝えてもいなかったので思い出すのが遅れたことだが、
心愛と呼ばれた少女と、服装以外は瓜二つだ。参加者の中に姉妹の名は、
把握してる吉田家以外にはない。あるとすれば、同名の名を持つ者のみ。
別にそれに驚くことはない。サーヴァントも側面が変われば性格も容姿も変わる。
異聞帯(ロストベルト)と言う、汎人類史とは別の道を辿った英霊もいるのだ。
彼女もまた、そういった異なる歴史を歩んでいるのだと理解するのに時間はかからない。
(とはいえ、なにゆえに二人なのか。)
彼女自身に対する興味は希薄。
ただ、彼女のこの舞台においての存在、役割については興味がある。
海馬瀬人についても気になっている。同じ人物を二人招いて何をしたいのか。
確かに異なる世界線を辿った人物がいれば混乱を招くことには繋がる。
結果的に話が噛み合わなくなり、疑心暗鬼にも繋がるやもしれないが、その効果はほぼない。
名簿が判明した時点でそれらが二人いると分かるのだから、名簿にさえちゃんと目を通せば、
出会ったのはもう一人の方の人物だった……と、すぐに納得して切り替えるのがオチである。
名簿が判明する前にマサツグ様に出会ったエリンと言う例外も、あるにはあるが。
ただ、彼女のこの舞台においての存在、役割については興味がある。
海馬瀬人についても気になっている。同じ人物を二人招いて何をしたいのか。
確かに異なる世界線を辿った人物がいれば混乱を招くことには繋がる。
結果的に話が噛み合わなくなり、疑心暗鬼にも繋がるやもしれないが、その効果はほぼない。
名簿が判明した時点でそれらが二人いると分かるのだから、名簿にさえちゃんと目を通せば、
出会ったのはもう一人の方の人物だった……と、すぐに納得して切り替えるのがオチである。
名簿が判明する前にマサツグ様に出会ったエリンと言う例外も、あるにはあるが。
(もしや、この遊戯を終える鍵とでも?)
サーヴァントとして現代の知識はあれども、
カルデアに身を置くこととなった彼とは違い現代の遊び、
とりわけゲームにおいては特別明るいと言うわけではない。
彼の時代の遊びと言えば貴族は碁、双六、庶民は人形や竹馬と言ったアナログタイプだ。
なのでほぼ同時刻に行われている、貨物船での海馬瀬人ほど深い考えには至れないものの、
彼女と海馬が二人いるのは『どちらかに何かを用意してるのではないか』とは思いついた。
支給品にこのゲームを打開する、神への挑戦権を手に入れるものが何かあるのではないかと。
あるいは、ゲーム攻略の知識か何かを持ち合わせているのではないかと。
参加者も主催者も誰一人として知らない、自分のような立場の人物にとって何をするべきか分からないのはある。
それに対する公平性のために、彼女や海馬と言う存在に何か理由があるのかもしれない。可能性としてはあるだろう。
戦い以外で解決できる手段を最初から開示してるので、何かそういったヒントを用意するのは別におかしくはなかった。
カルデアに身を置くこととなった彼とは違い現代の遊び、
とりわけゲームにおいては特別明るいと言うわけではない。
彼の時代の遊びと言えば貴族は碁、双六、庶民は人形や竹馬と言ったアナログタイプだ。
なのでほぼ同時刻に行われている、貨物船での海馬瀬人ほど深い考えには至れないものの、
彼女と海馬が二人いるのは『どちらかに何かを用意してるのではないか』とは思いついた。
支給品にこのゲームを打開する、神への挑戦権を手に入れるものが何かあるのではないかと。
あるいは、ゲーム攻略の知識か何かを持ち合わせているのではないかと。
参加者も主催者も誰一人として知らない、自分のような立場の人物にとって何をするべきか分からないのはある。
それに対する公平性のために、彼女や海馬と言う存在に何か理由があるのかもしれない。可能性としてはあるだろう。
戦い以外で解決できる手段を最初から開示してるので、何かそういったヒントを用意するのは別におかしくはなかった。
(とはいえ、女児に手を付けようものなら黙ってないでしょうな。)
殺すことは容易い。その気になればすぐにでも首を落とせる。
けれど少なくとも今ではない。後先考えない行動は確かに彼のいつものことではあるのだが、
何よりも今ここで殺して得るメリットがなかった。別に殺し合いを止めたいと言うわけでもなし。
己のしたいことをする。何を犠牲にしてもかまわない。それが混沌・悪の通りの思考。
寧ろ彼女は多くの参加者がこぞって狙うことになる可能性のある、ある種の撒き餌。
勿論それを奪って自身がその役を担う、と言うのもまた一興であるし、吝かではない。
もしカイザーインサイトに見切りをついた/つけられたら、それを狙って混沌を招いてみるのも面白いと。
あるいは、彼女がそれを独占しているとして余計な一言を吹聴するのも面白いかもしれない。
あれもまた善にあらず、そして上澄みに足りうる存在。元より保護ではなく支配して配下にしているので、
多くの参加者との対立は免れないだろう。それを特等席で眺めるて見るのも、面白いことになるのだと。
なので今は手を出すことはしない。より盛り上がるタイミングと言うのは必ず存在する。
と言うことで、することはただ彼女の後ろをこそこそとついていくだけである。
けれど少なくとも今ではない。後先考えない行動は確かに彼のいつものことではあるのだが、
何よりも今ここで殺して得るメリットがなかった。別に殺し合いを止めたいと言うわけでもなし。
己のしたいことをする。何を犠牲にしてもかまわない。それが混沌・悪の通りの思考。
寧ろ彼女は多くの参加者がこぞって狙うことになる可能性のある、ある種の撒き餌。
勿論それを奪って自身がその役を担う、と言うのもまた一興であるし、吝かではない。
もしカイザーインサイトに見切りをついた/つけられたら、それを狙って混沌を招いてみるのも面白いと。
あるいは、彼女がそれを独占しているとして余計な一言を吹聴するのも面白いかもしれない。
あれもまた善にあらず、そして上澄みに足りうる存在。元より保護ではなく支配して配下にしているので、
多くの参加者との対立は免れないだろう。それを特等席で眺めるて見るのも、面白いことになるのだと。
なので今は手を出すことはしない。より盛り上がるタイミングと言うのは必ず存在する。
と言うことで、することはただ彼女の後ろをこそこそとついていくだけである。
辿り着いた場所は食堂なのか、広々とした場所で彼女は席について食事を摂っていた。
傀儡と言えども基本は人の身。最低限の栄養補給ぐらいはさせている様子だとわかるものの、
つまるところただの食事休憩。傀儡であるのだからそりゃ自我も何もないのが当然ではあり、
声やちょっかいをかけることもないまま、静かにその場を去っていく。
傀儡と言えども基本は人の身。最低限の栄養補給ぐらいはさせている様子だとわかるものの、
つまるところただの食事休憩。傀儡であるのだからそりゃ自我も何もないのが当然ではあり、
声やちょっかいをかけることもないまま、静かにその場を去っていく。
ホテルの散策を続けていると、次はみかげが路地を通り抜けてる姿を捉えた。
先ほどまで自分に対して明らかに怯えていた顔を見せた彼女が、何をしているのか。
逃げることもできず、抵抗することもできず、思考停止して従順に従ってるわけでもなく。
己の行く道の標も持たないでいる彼女の行先は、何処かと思えばトイレのようだ。
趣味については大分悪い男ではあるが、流石にそこへ何も気にせず踏み入るつもりはない。
彼女との関係が殺しあう間柄であるのならば場所など知ったことかと踏み入ることもしただろうが、
別にそのようなレベルに発展もしていない、路傍の小石程度の存在。なのでそのまま通り過ぎていくが、
僅かに聞こえる声に、少しだけ足を止める。
先ほどまで自分に対して明らかに怯えていた顔を見せた彼女が、何をしているのか。
逃げることもできず、抵抗することもできず、思考停止して従順に従ってるわけでもなく。
己の行く道の標も持たないでいる彼女の行先は、何処かと思えばトイレのようだ。
趣味については大分悪い男ではあるが、流石にそこへ何も気にせず踏み入るつもりはない。
彼女との関係が殺しあう間柄であるのならば場所など知ったことかと踏み入ることもしただろうが、
別にそのようなレベルに発展もしていない、路傍の小石程度の存在。なのでそのまま通り過ぎていくが、
僅かに聞こえる声に、少しだけ足を止める。
個室には籠ってないようで、声もすすり泣くかのようなか細い声。
中の様子は確認してない以上分からないが、多分泣いているのだと察した。
話によれば彼女は一般人。武器を持って犬吠埼風と戦った経験もあるにはある。
けれどこの舞台において、最弱の烙印は誰になるかと問われればまず彼女が候補だ。
仮面ライダーエスパーダが弱いとは言ってない。彼女の心構えに問題があると言うことになる。
この舞台での参加者の多くは、何かしらの覚悟や信念を手に、過酷な戦いへと身を投じていた。
百雲龍之介のように覚悟を決めて戦場と言う舞台に上がったわけではない。ただ仕方なく応戦したに近い。
吉田良子のように悪意によって道を踏み外していったわけでもない。もっとも周りは危険人物揃いだが。
肉体派おじゃる丸のようにミームを被せられた改造をされてもなく。ほぼ純粋な一般人だ。
何かのために戦うと言う強い覚悟、といった精神性の面においては参加者でも大きく見劣りする。
中の様子は確認してない以上分からないが、多分泣いているのだと察した。
話によれば彼女は一般人。武器を持って犬吠埼風と戦った経験もあるにはある。
けれどこの舞台において、最弱の烙印は誰になるかと問われればまず彼女が候補だ。
仮面ライダーエスパーダが弱いとは言ってない。彼女の心構えに問題があると言うことになる。
この舞台での参加者の多くは、何かしらの覚悟や信念を手に、過酷な戦いへと身を投じていた。
百雲龍之介のように覚悟を決めて戦場と言う舞台に上がったわけではない。ただ仕方なく応戦したに近い。
吉田良子のように悪意によって道を踏み外していったわけでもない。もっとも周りは危険人物揃いだが。
肉体派おじゃる丸のようにミームを被せられた改造をされてもなく。ほぼ純粋な一般人だ。
何かのために戦うと言う強い覚悟、といった精神性の面においては参加者でも大きく見劣りする。
誰よりも戦士になりきれてない。それはつまり、誰よりも人であると言うこと。
彼女は間違ったことをしているか、そう問われると間違ってるとはいいがたい。
人を傷つければ、その後の人生もそういう選択肢を選んでしまうと言う危険が孕む。
人を傷つけることへの抵抗が薄れれば薄れるほど、大事なものが失われていく。
その感性を忘れないことは大事ではある。けれど、それは戦場では致命的なものだ。
事実、その感性に縛られ続けたことで何も為せないまま死んでいった九十九遊馬もいる。
今のままでいれば、いずれ今よりも袋小路に行き着くのは、想像するに難くないことだ。
何より、彼女は傷つける云々が選択肢に入るから戦いをしたくないとか、そういうわけではない。
どっちの考えにも至ることができず、ただ煮え切らないまま無為に時間が経過しているだけなのだ。
どちらに傾くこともできない天秤を、彼女はずっと持ち続けたままでいる。
これは『今』を維持しようとしてしまっている、延長線なのかもしれないが。
彼女は間違ったことをしているか、そう問われると間違ってるとはいいがたい。
人を傷つければ、その後の人生もそういう選択肢を選んでしまうと言う危険が孕む。
人を傷つけることへの抵抗が薄れれば薄れるほど、大事なものが失われていく。
その感性を忘れないことは大事ではある。けれど、それは戦場では致命的なものだ。
事実、その感性に縛られ続けたことで何も為せないまま死んでいった九十九遊馬もいる。
今のままでいれば、いずれ今よりも袋小路に行き着くのは、想像するに難くないことだ。
何より、彼女は傷つける云々が選択肢に入るから戦いをしたくないとか、そういうわけではない。
どっちの考えにも至ることができず、ただ煮え切らないまま無為に時間が経過しているだけなのだ。
どちらに傾くこともできない天秤を、彼女はずっと持ち続けたままでいる。
これは『今』を維持しようとしてしまっている、延長線なのかもしれないが。
『何一つ得る事の無い生還を望むなら、それも良いでしょう。
ですが取り戻した上で帰還したいのであれば、餓狼の如き飢えを抱きなされ。
為さずに帰った先があなたの救い、というなら別ですが』
ですが取り戻した上で帰還したいのであれば、餓狼の如き飢えを抱きなされ。
為さずに帰った先があなたの救い、というなら別ですが』
では、そこから脱却するとなればどうするべきか。
今にも潰れそうな彼女の中で反響するのは、彼の言葉。
甘言か、救いか、呪詛か。あるいはそれら全てなのだろう。
どう受け取っても、そしてどう選んでも確実に後悔の残る道しかない。
殺し合いに乗って生還しても地獄、殺し合いに乗らないで生還しても地獄だ。
いっそ、このまま何も選ばないまま思考停止が正解なのではとさえも思えてしまう。
そうすればこんな苦しみからも解放されるのではないか、罪過に苛まれることもない。
当然、それを決断することもできない。できていれば道満と出会う前に彼女はとうに折れている。
全てが赤黒く染め上げられた、昏い昏い地の底を、彼女はただ這いずり回るしかできなかった。
その限界に来てる精神が引き起こした結果、できることが涙ぐらいなのだろう。
今にも潰れそうな彼女の中で反響するのは、彼の言葉。
甘言か、救いか、呪詛か。あるいはそれら全てなのだろう。
どう受け取っても、そしてどう選んでも確実に後悔の残る道しかない。
殺し合いに乗って生還しても地獄、殺し合いに乗らないで生還しても地獄だ。
いっそ、このまま何も選ばないまま思考停止が正解なのではとさえも思えてしまう。
そうすればこんな苦しみからも解放されるのではないか、罪過に苛まれることもない。
当然、それを決断することもできない。できていれば道満と出会う前に彼女はとうに折れている。
全てが赤黒く染め上げられた、昏い昏い地の底を、彼女はただ這いずり回るしかできなかった。
その限界に来てる精神が引き起こした結果、できることが涙ぐらいなのだろう。
「……ほう。」
蒔いた種は芽吹いてるようで何より。
この先どういう道を選んでいくのかが楽しみだ。
結果がどうあれ、彼はそれを受け入れる。と言うより愉しむ。
しかしこれ以上盗み聞きをするほどそういう方面の悪趣味は持ち合わせてない。
少しばかりステップ気味のような足取りで、その場を去ることとした。
この先どういう道を選んでいくのかが楽しみだ。
結果がどうあれ、彼はそれを受け入れる。と言うより愉しむ。
しかしこれ以上盗み聞きをするほどそういう方面の悪趣味は持ち合わせてない。
少しばかりステップ気味のような足取りで、その場を去ることとした。
「何をしているの。」
「おや、これはこれは。」
最後はフェントホープに居座る主、カイザーインサイトと遭遇した。
浮足立ってるような雰囲気で通路を進んでいるところを向こうが見かけ、
呼び止めるように声をかけている。
浮足立ってるような雰囲気で通路を進んでいるところを向こうが見かけ、
呼び止めるように声をかけている。
「何を、と言われましても。拙僧これでも療養中の身。悪事を働くなど、とてもとても……」
およよと口元を袖で隠す様は、か弱きおなごならば美しくも見えるだろう。
いや、見る人によっては女性受けはいいであろう彼ならばそれも難しくはないか。
ただ、少なくとも彼からすればいい年した大人がカマトトぶっているので、絵面的になかなかきつい。
……真面目にやってるとは言え、彼のリアルも知らない相手からすれば相当きついと見られるかもしれないが。
いや、見る人によっては女性受けはいいであろう彼ならばそれも難しくはないか。
ただ、少なくとも彼からすればいい年した大人がカマトトぶっているので、絵面的になかなかきつい。
……真面目にやってるとは言え、彼のリアルも知らない相手からすれば相当きついと見られるかもしれないが。
「端的に言えば───暇でした。」
「暇なのね。」
スン、と平静に戻りながらのにこやかな返答。
この男は道化のようにいくつもの面を持っている。
なので急に落ち着いたところで、別に驚くこともなかった。
この男は道化のようにいくつもの面を持っている。
なので急に落ち着いたところで、別に驚くこともなかった。
「とはいえ、探索すれども目に留まるものはなし。
貴殿が先客である以上、既に回収されたのでしょう。
なので、拙僧は素直に一室へ戻ると致します。では、これにて。」
貴殿が先客である以上、既に回収されたのでしょう。
なので、拙僧は素直に一室へ戻ると致します。では、これにて。」
結局持っていたゴミを捨てる場所は見つかりそうにないので、
ペットボトルと携帯食料を保存してた袋は、己の術で跡形もなく消し飛ばす。
歩き回る意味をなくしたことで、元いた道を魔獣と一緒に、ゆったりとした足取りで戻っていく。
本当にアレは一体何がしたかったのかしらと思うものの、あれはそういう奴だ。
簡単には御せない。だからこそ警戒しながらも配下として扱っているのだから。
彼の一挙手一投足に逐一思考を割いているのは時間の無駄だ。やることを優先するべく、
ひとまずあの男は放っておくこととした。
ペットボトルと携帯食料を保存してた袋は、己の術で跡形もなく消し飛ばす。
歩き回る意味をなくしたことで、元いた道を魔獣と一緒に、ゆったりとした足取りで戻っていく。
本当にアレは一体何がしたかったのかしらと思うものの、あれはそういう奴だ。
簡単には御せない。だからこそ警戒しながらも配下として扱っているのだから。
彼の一挙手一投足に逐一思考を割いているのは時間の無駄だ。やることを優先するべく、
ひとまずあの男は放っておくこととした。
「ンンン?」
戻る道中、ふと反応して近くの窓から外を見やる。
見ると言っても景色ではない。遥か遠くから感じた反応。
式神の方で壮絶な戦いが勃発していたのは知っていたが、
どうやらそれも限界を迎え、ついに式神はこの舞台から退場していった。
それに気づいた反応になる。
見ると言っても景色ではない。遥か遠くから感じた反応。
式神の方で壮絶な戦いが勃発していたのは知っていたが、
どうやらそれも限界を迎え、ついに式神はこの舞台から退場していった。
それに気づいた反応になる。
「ンンンンン、まだまだ飽きさせませぬな。」
消滅こそしてしまったが、随分暴れに暴れまくっていた様子。
灯花の方も大変な目に遭っており、うんうんと静かに頷いて情報を噛み締める。
他の魔法少女にカミングアウトしてみたら、面白いものにはなっていくだろう。
この舞台は何処まで行っても飽きさせない。新たな神の存在には感謝するしかあるまいと。
暇を持て余した猫は静かに爪を研ぐ。己のやりたいことをやる。それだけのために。
灯花の方も大変な目に遭っており、うんうんと静かに頷いて情報を噛み締める。
他の魔法少女にカミングアウトしてみたら、面白いものにはなっていくだろう。
この舞台は何処まで行っても飽きさせない。新たな神の存在には感謝するしかあるまいと。
暇を持て余した猫は静かに爪を研ぐ。己のやりたいことをやる。それだけのために。
【C-1 ホテルフェントホープ/一日目/昼】
【キャスター・リンボ@Fate/Grand Order】
[状態]:ダメージ(大・回復中)、疲労(中)、魔力消費(大・回復中)、上機嫌
[装備]:
[道具]:基本支給品一式×1、ランダム支給品×0~2(シャミ子の分含む)、光の護封剣(ゴールドシリーズ)@遊戯王OCG、空飛ぶじゅうたん@ドラえもん、小倉しおんの首輪、フグ田タラオの首輪
[思考]
基本:ただ、己の衝動と欲望の赴くままに
1:最上啓示、悪霊の集合体であろうかの御方の行く末、見届けて差し上げましょう。
2:吉田良子、どう利用してやりましょうか……ンンンンン。
3:里見灯花、存分に堪能させていただきました。あとはごゆるりと
4:吉田優子、こちらで目覚めを促してやるのもまた一興。
5:覇瞳皇帝、はてさて如何程の地獄を生み出すか。
6:ええ、ええ。真に最高にて。
7:果報は寝て待てと言います故、暫し休息に入らせて頂きます。
8:心愛殿にや海馬瀬人には何かあるのでは? あるのならば……
9:暇でした。
[備考]
※参戦時期は地獄界曼荼羅、退場後。
[状態]:ダメージ(大・回復中)、疲労(中)、魔力消費(大・回復中)、上機嫌
[装備]:
[道具]:基本支給品一式×1、ランダム支給品×0~2(シャミ子の分含む)、光の護封剣(ゴールドシリーズ)@遊戯王OCG、空飛ぶじゅうたん@ドラえもん、小倉しおんの首輪、フグ田タラオの首輪
[思考]
基本:ただ、己の衝動と欲望の赴くままに
1:最上啓示、悪霊の集合体であろうかの御方の行く末、見届けて差し上げましょう。
2:吉田良子、どう利用してやりましょうか……ンンンンン。
3:里見灯花、存分に堪能させていただきました。あとはごゆるりと
4:吉田優子、こちらで目覚めを促してやるのもまた一興。
5:覇瞳皇帝、はてさて如何程の地獄を生み出すか。
6:ええ、ええ。真に最高にて。
7:果報は寝て待てと言います故、暫し休息に入らせて頂きます。
8:心愛殿にや海馬瀬人には何かあるのでは? あるのならば……
9:暇でした。
[備考]
※参戦時期は地獄界曼荼羅、退場後。
| 117:Naturally | 投下順 | 119:Now or Never(前編) |
| 時系列順 | ||
| 109:呪胎戴天 | キャスター・リンボ | 128:再起の姉/深淵に沈む日常 |