とん、とん――。
私の部屋が誰かにノックされた。
磯野さんか、ハデスか、葉霧か、茅場、覇王か――檀黎斗か。ザッと思い浮かぶのはこれくらいだけど、もしかしたら他にも誰かいるかもしれない。
私の部屋が誰かにノックされた。
磯野さんか、ハデスか、葉霧か、茅場、覇王か――檀黎斗か。ザッと思い浮かぶのはこれくらいだけど、もしかしたら他にも誰かいるかもしれない。
――今、私が居るのはモニターだけが置いてある牢獄のような部屋。
そのモニターには殺し合いの様子が放送されて……マヤちゃんが死ぬ場面やリゼ先輩が殺されるところも……ッ!
そのモニターには殺し合いの様子が放送されて……マヤちゃんが死ぬ場面やリゼ先輩が殺されるところも……ッ!
「う、わあああああ!!」
二人の死を思い出して、私は思わず絶叫する。
元々はただ、木組みの街で平和に暮らしていただけなのに。
みんなとは旅行を通してファミリーに……家族になれたのに。憧れのリゼ先輩とも……ッ!
それなのに――リゼ先輩はもうこの世にいない。
元々はただ、木組みの街で平和に暮らしていただけなのに。
みんなとは旅行を通してファミリーに……家族になれたのに。憧れのリゼ先輩とも……ッ!
それなのに――リゼ先輩はもうこの世にいない。
みんなを起こすって張り切ったのに、ココアを起こした途端に安心して眠くなった先パイは。
うさぎのぬいぐるみを抱っこして可愛く寝ていたセンパイの姿は――もう拝むことが出来ない……っ!
うさぎのぬいぐるみを抱っこして可愛く寝ていたセンパイの姿は――もう拝むことが出来ない……っ!
普段は強気に振る舞ってるのに、実は可愛いものが好きで。仲間はずれにされると寂しいって顔をする……そんな頼りにもなって、可愛くさも兼ね備えた……素敵な先輩。
私はそんなリゼ先輩に、もう二度と……っ!
私はそんなリゼ先輩に、もう二度と……っ!
橘さんっていう人が立派にリゼ先輩の心を受け継いでくれてるし、そのおかげでチノちゃんは落ち着いてるけど……いくら橘さんがリゼ先輩の師匠だからって、橘さんはリゼ先輩じゃない。リゼ先輩はもう、帰ってこないのよ……っ!
それにセンパイだけじゃない。
マヤちゃんとも……っ!
マヤちゃんとも……っ!
『おかえり』
『ただーいまっ♪』
もうあの時みたいに……みんなが揃うことはないのね……。
どん、どん、どん!
扉を叩く音が更に苛烈になる。
このまま何も応答しなければ……私はこのまま殺されるの?
ココアやリゼ先輩を殺し合いに巻き込んだ奴らに――何も反逆出来ずに殺されるの?
それだけは……嫌よっ!
扉を叩く音が更に苛烈になる。
このまま何も応答しなければ……私はこのまま殺されるの?
ココアやリゼ先輩を殺し合いに巻き込んだ奴らに――何も反逆出来ずに殺されるの?
それだけは……嫌よっ!
だから私は扉を開けて――
――ガチャリ。
「やっほー、シャロ。元気だった?」
「え……?マヤ、ちゃん……?」
「うんうん、私だよ。……って、何を驚いてるの?私がユーレイにでも見えた?」
マヤちゃんはいつもと変わらない天真爛漫さで、私の前に立っていた。
あの時、たしかに殺されたはずなのに……どういうことよ……?
あの時、たしかに殺されたはずなのに……どういうことよ……?
「えっと……私に何の用?マヤちゃん」
「何か用がなくちゃ来ちゃダメなの?私とシャロの仲じゃん!」
「そ、それはそうだけど……」
「ん〜?もしかしてシャロは今、こう思ってない?“マヤちゃんは死んだはずなのに、どうして生きてるの?”って!」
「――ッ!」
マヤちゃんに図星を突かれて、言葉に詰まる。
そう。マヤちゃんはたしかにあの時、死んだはずだった。……今の言い方からしてそれはマヤちゃん自身も認識してるみたいで……もうどうなってるのよ!
そう。マヤちゃんはたしかにあの時、死んだはずだった。……今の言い方からしてそれはマヤちゃん自身も認識してるみたいで……もうどうなってるのよ!
「えへへ。実は私、ハデスに生き返らせてもらったんだ!マーダー……まあ要するに他の人たちを殺す役割をするなら生き返らせてあげるって!」
「……へ?マヤちゃんが、人殺しを……?」
「うん。それを証明するためにティッピーを呼び出されてさ。実は魂はチノのおじいちゃんと同じだって言われたけど、容赦無くグチャグチャにしたんだ!」
「な……何を言ってるの?マヤちゃん……」
「え〜?まさか私を疑ってるの?――ほら、嘘じゃないよ」
マヤちゃんはデイパックから白いモフモフを取り出した。
そのモフモフは真っ赤に染まっていて――
そのモフモフは真っ赤に染まっていて――
「もしかして……ティッピー!?」
「うん、これがティッピーの末路だよ。ハデス達に逆らうからこうなっちゃったんだよね」
「そんな……!」
私は唖然として、咄嗟に言葉が出なかった。
「しゃ……ろ……」
「ティッピー……喋れたの!?まさか本当にマヤちゃんの言う通り、チノちゃんのおじいちゃん……!?」
「ああ。わしはたしかに……チノの祖父じゃ。そしてシャロ……お主に最期に頼みがある……。この殺し合いを終わらせて、ココアやチノにまた笑顔を――」
「はい、そこまで〜」
マヤちゃんは独特な見た目の剣でティッピーを真っ二つにすると――その後、ティッピーは。チノちゃんのおじいちゃんは何も喋らなくなった……。
「いやぁあああああ――!」
「あはは。大丈夫だよ、シャロ。シャロと千夜には手出しするなって言われてるから!」
「そういう問題じゃ……って、千夜!?千夜も私みたいに拉致されてるの!?」
「うん。今頃どうなってるかわからないけどね〜。とりあえずシャロは次の放送からプレイヤー側にするってさ。私をマーダーとして投入するバランス調整らしいよ!」
「マヤちゃん……本気で言ってるの?みんなマヤちゃんが死んだことを悲しんで、メグちゃんはそのために闇堕ちしたこともあるのよ!?それにチノちゃんのおじいちゃんを殺すなんて……どうかしてるわっ!」
「仕方ないじゃん、ハデスの頼みだもん」
「そんな軽いノリでこんなことが許されると思ってるの!?」
「うん、思ってるよ!ハデスの言うことは正しいからね!」
「マヤちゃん……何があったのかわからないけど……今のマヤちゃんは狂ってるわ……!」
「そう?私は別にそう思わないけどな〜」
「……いいわ。私が次の放送からプレイヤー側になるなら……マヤちゃんの殺人を止めてみせる!チノちゃんのおじいちゃんの遺言通り――みんなと協力して、この狂った殺し合いを終わらせるわ!!」
「ふーん?シャロにそんなこと出来るのかな〜?」
「出来る出来ないじゃなくて――“する”のよ!リゼ先輩やチノちゃんのおじいちゃんの犠牲を無駄にしないために!それに……嫌なやつだけど、あんこだって殺された……!マヤちゃんはそれを何も思わないの!?」
「何も思わないよ〜。どうせみんな最後はハデスが生き返らせてくれるんじゃね?千夜もどうなるかわからないけど、きっと大丈夫だよ!」
「……そう。今のマヤちゃんは本当に心の底から、狂っちゃったのね……」
「だから私は何も狂ってないって!じゃ、私はまたハデス達と話があるから――今度会う時は戦場でね!」
「……よくそんなことが言えるわね。もう私はあなたをマヤちゃんだと考えないことにするわ」
――マヤちゃんが部屋を去った後、一気に疲れが押し寄せた。あんな狂った状態のマヤちゃんを見るのは……心苦しいわ。
それにしてもハデス、ハデスって言ってたけど――まさか洗脳でも受けたの……?
もしそうなら、私みたいに捕まってる千夜は――どんな目に遭ってるの……!?
それにしてもハデス、ハデスって言ってたけど――まさか洗脳でも受けたの……?
もしそうなら、私みたいに捕まってる千夜は――どんな目に遭ってるの……!?
心がざわめいて、落ち着かない。
こんな時にリゼ先輩が居たら、カッコよく元気付けてくれたかもしれない。
こんな時に千夜が居たら、いつもみたいに妙なボケでもかまして気分を和らげてくれたかもしれない。
こんな時に千夜が居たら、いつもみたいに妙なボケでもかまして気分を和らげてくれたかもしれない。
でも今、そんな二人はいなくて――。
『ああ。ワシはたしかに……チノの祖父じゃ。そしてシャロ……お主に最期に頼みがある……。この殺し合いを終わらせて、ココアやチノにまた笑顔を――』
チノちゃんのおじいちゃんの遺言が、脳裏を離れない。
もしかしたらあいつ(ワイルドギース)も――あんこみたいに巻き込まれてるのかしら。
勝手にハーブを荒らすし、なんだかあまり好きになれないやつだったけど……何故かいきなり四つ葉のクローバーを渡してきたり、妙に憎めないところがあるアイツ。
……こんな時になって、そんなアイツのことも無性に心配になってきた。
もしかしたらあいつ(ワイルドギース)も――あんこみたいに巻き込まれてるのかしら。
勝手にハーブを荒らすし、なんだかあまり好きになれないやつだったけど……何故かいきなり四つ葉のクローバーを渡してきたり、妙に憎めないところがあるアイツ。
……こんな時になって、そんなアイツのことも無性に心配になってきた。
……でも、私は諦めないわよ!
チノちゃんのおじいちゃんに託されたからには――みんなでこの殺し合いを終わらせる!
リゼ先輩も、ココアも、チノちゃんも、メグちゃんも、あんこさえ――みんな頑張ってるから。私だけ何もしないわけには、いかない!――そうですよね、リゼ先輩。それに千夜――
チノちゃんのおじいちゃんに託されたからには――みんなでこの殺し合いを終わらせる!
リゼ先輩も、ココアも、チノちゃんも、メグちゃんも、あんこさえ――みんな頑張ってるから。私だけ何もしないわけには、いかない!――そうですよね、リゼ先輩。それに千夜――
※次の放送からマヤとシャロが参加者として加わります
【条河麻耶@ご注文はうさぎですか?】
[状態]:健康
[装備]: マヤ専用ソード@きららファンタジア
[道具]:基本支給品、ティッピー(惨殺死体)@ご注文はうさぎですか?、ランダム支給品3
[思考・状況]基本方針:ハデスの言う通り、マーダーになっちゃおうかな!
1:次の放送から戦場か〜、楽しみだな〜
2:ハデスの役に立つのって気分が良いよね!
3:どうせみんな最後はハデスが生き返らせてくれるんじゃね?
[備考]
※ハデスに蘇生されました。その際に洗脳を受けてます。記憶改竄などもされているかもしれません
※檀黎斗によってマーダーに仕立て上げられたこともあり、ランダム支給品は3つで確定、そこにマヤ専用ソードは含まないという優遇を受けてます。なおティッピーは主催本部から持ち歩いてるだけの死体なので支給品じゃありません
※基本的に如何なる手段でも洗脳は解けません。ただし退場話に限り洗脳が解けても大丈夫です
[状態]:健康
[装備]: マヤ専用ソード@きららファンタジア
[道具]:基本支給品、ティッピー(惨殺死体)@ご注文はうさぎですか?、ランダム支給品3
[思考・状況]基本方針:ハデスの言う通り、マーダーになっちゃおうかな!
1:次の放送から戦場か〜、楽しみだな〜
2:ハデスの役に立つのって気分が良いよね!
3:どうせみんな最後はハデスが生き返らせてくれるんじゃね?
[備考]
※ハデスに蘇生されました。その際に洗脳を受けてます。記憶改竄などもされているかもしれません
※檀黎斗によってマーダーに仕立て上げられたこともあり、ランダム支給品は3つで確定、そこにマヤ専用ソードは含まないという優遇を受けてます。なおティッピーは主催本部から持ち歩いてるだけの死体なので支給品じゃありません
※基本的に如何なる手段でも洗脳は解けません。ただし退場話に限り洗脳が解けても大丈夫です
【桐間紗路@ご注文はうさぎですか?】
[状態]:健康
[装備]: シャロ専用フラスコ@きららファンタジア
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2
[思考・状況]基本方針:リゼ先輩やチノちゃんのおじいちゃんの犠牲は無駄にしない……!みんなで殺し合いを止めるわ……!
1:マヤちゃん……どうしてあんなことに……。まさか洗脳……!?
2:プレイヤー側になったら、とりあえずみんな(ココア、チノ、メグ)を探したいわ。リゼ先輩の師匠の橘さんも気になる……
3:千夜は……千夜はどうなってるの!?どこにいるの!?
4:こんな時に限って……いつもはうざったいアイツ(ワイルドギース)も心配だわ
5:ティッピーがチノちゃんのおじいちゃんっていうことは……みんなに伝えるべきかしら……
6:マヤちゃんも、私が止めてみせる……!
[備考]
※参戦時期は少なくとも旅行編以降
[状態]:健康
[装備]: シャロ専用フラスコ@きららファンタジア
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0〜2
[思考・状況]基本方針:リゼ先輩やチノちゃんのおじいちゃんの犠牲は無駄にしない……!みんなで殺し合いを止めるわ……!
1:マヤちゃん……どうしてあんなことに……。まさか洗脳……!?
2:プレイヤー側になったら、とりあえずみんな(ココア、チノ、メグ)を探したいわ。リゼ先輩の師匠の橘さんも気になる……
3:千夜は……千夜はどうなってるの!?どこにいるの!?
4:こんな時に限って……いつもはうざったいアイツ(ワイルドギース)も心配だわ
5:ティッピーがチノちゃんのおじいちゃんっていうことは……みんなに伝えるべきかしら……
6:マヤちゃんも、私が止めてみせる……!
[備考]
※参戦時期は少なくとも旅行編以降
ハデスの力により、マヤを蘇生した上で洗脳を施した檀黎斗。
ゲームの盤上を盛り上げるという意味でも、不可能を可能にするという意味でも惨殺される瞬間の映像を全参加者が見ているマヤをmurderとして仕立て上げることは、プレイヤー達がどんな反応をするのか好奇心を刺激される。そして大切なリゼを失い、マヤの狂気を見せられ、千夜がどんな状況がわからないという不安を煽ったシャロがどうやってこのゲームに挑んでくるかも。
ゲームの盤上を盛り上げるという意味でも、不可能を可能にするという意味でも惨殺される瞬間の映像を全参加者が見ているマヤをmurderとして仕立て上げることは、プレイヤー達がどんな反応をするのか好奇心を刺激される。そして大切なリゼを失い、マヤの狂気を見せられ、千夜がどんな状況がわからないという不安を煽ったシャロがどうやってこのゲームに挑んでくるかも。
もっともマヤとシャロには、優勝というエンディングは用意されていない。どちらかが最後の二人まで生き残った場合は容赦無く首輪を爆破するつもりである。もちろんラスボス戦に挑んでくるならば、その勇気に讃えて喜んで相手をするが。……何者も挑んでこない状況が一番虚しいというのを、檀黎斗は理解してしまったがゆえに。
だが――
(今回はハデスの能力を利用しただけだ。条河麻耶の蘇生は私の才能で成し遂げたことではない……!)
檀黎斗は自分の母親を救えなかった現代医学に失望している。
ゆえに自分の“才能”に執着している――というのが彼の本質(オリジン)である。
紆余曲折を経て心境の変化はあるだろうが、この一点は変わらない。
此度のゲームでも“神”だなんて名乗っているが“檀黎斗神”とはそこまで名乗っていない。それはやはり――。
ゆえに自分の“才能”に執着している――というのが彼の本質(オリジン)である。
紆余曲折を経て心境の変化はあるだろうが、この一点は変わらない。
此度のゲームでも“神”だなんて名乗っているが“檀黎斗神”とはそこまで名乗っていない。それはやはり――。
かつて天才である自分に一人で果敢に挑んできたプレーヤーの姿を脳裏に浮かべ、すぐさまに思考を切り替える。
そんなくだらない感傷に浸るなど自分らしくない、と。そう言い聞かせるように。
そんなくだらない感傷に浸るなど自分らしくない、と。そう言い聞かせるように。
(まだだ。まだ私のゲームは終わらない。このゲームをクリアするプレーヤーが現れるまで――私はゲームを続行するのみだ)
檀黎斗は茅場と共同開発とはいえ“原初のスキル”を有するマサツグ様を生み出した。他にも虚構の存在を数々と生み出している。
原初のスキル。それはマサツグの世界において、戦士のスキルとしては総ての始まりのスキル。今の世界では極めて初級のスキルだと思われているが、総ての戦士のスキルは「守る」のマイナーチェンジでしかない。
曰く、それを使う者はえてして運命の神に魅入られた者だという。
そんなスキルを持つ生命体を創り出したのだから、やはり檀黎斗の才能は破格。……しかし茅場と共同開発ではあるのだが。
原初のスキル。それはマサツグの世界において、戦士のスキルとしては総ての始まりのスキル。今の世界では極めて初級のスキルだと思われているが、総ての戦士のスキルは「守る」のマイナーチェンジでしかない。
曰く、それを使う者はえてして運命の神に魅入られた者だという。
そんなスキルを持つ生命体を創り出したのだから、やはり檀黎斗の才能は破格。……しかし茅場と共同開発ではあるのだが。
「むふふふふ。神を名乗る男がなにやら浮かない顔をしてますねぇ♤」
「……ルイクイか。別に私はそんな顔をしてなどいない。何故なら私はァ――」
「邪神の私の前でそんなハッタリを張らなくてもいいですよ♤お前は所詮、ただの人間・檀黎斗ですからねぇ♧」
来訪者――邪神ルイクイが檀黎斗の行動を面と向かって嘲笑う。
彼女はゲームマスターである檀黎斗に興味こそ示しているが、その才能を特別評価しているわけじゃない。
何故なら彼女は邪神であるがゆえに。
参加者にもポセイドンという神は居たが、彼はまだ主催陣営がコントロール出来る範疇であった。いや――厳密にはルイクイが居たからこそ、参加させることが出来た。
彼女はゲームマスターである檀黎斗に興味こそ示しているが、その才能を特別評価しているわけじゃない。
何故なら彼女は邪神であるがゆえに。
参加者にもポセイドンという神は居たが、彼はまだ主催陣営がコントロール出来る範疇であった。いや――厳密にはルイクイが居たからこそ、参加させることが出来た。
それほどまでにルイクイは規格外の存在なのだ。未来のマサツグすらも、善神であるオルティスが介入しなければ呆気なく殺されていた程に。かつてマサツグは――この殺し合いより未来の本来の世界線では、邪神モルティッシモを討伐している。そんな“邪神”を討伐したマサツグすらオルティスの介入がなければ赤子の手を捻るように殺される未来も有り得たのが――ルイクイという規格外の神なのだ。
そして道化神というだけあって、あまりにも性格が悪い。道化であるがゆえに尊い思いから人が滅ぶ様をけらけらと嘲笑う。
そして道化神というだけあって、あまりにも性格が悪い。道化であるがゆえに尊い思いから人が滅ぶ様をけらけらと嘲笑う。
「私を侮辱する気か、ルイクイ!」
「おやあ。私とお前では“才能”程度では埋められない圧倒的な差があるのにまだ意地を張るのですか♤」
「ならば貴様はここで――」
「消去」
ルイクイが手を翳し、その言葉を発するだけで建物にいきなり大きな穴が空いた。
「むふふふふ、今のはわざと外してあげました♤死にたくなければ私に対しては無駄に意地を張らないことですね♧」
「くっ……!」
ルイクイをどうにかする術を持たない檀黎斗は、歯噛みするしかなかった。
その悔しさが滲み出た表情を見て、ルイクイはひとしきり愉悦した後――部屋を去る。
その悔しさが滲み出た表情を見て、ルイクイはひとしきり愉悦した後――部屋を去る。
「情けないですねぇ、自称神の人間・檀黎斗♤」
そんな侮辱を一言、残して。
追加主催
【ルイクイ@異世界で孤児院を開いたけど、なぜか誰一人巣立とうとしない件(漫画版)】
しかし檀黎斗が知らない事実が一つある。
茅場が善神オルティスを意志持ち支給品として、ひっそり忍ばせていることを。
それはゲーム開始から一定の時間が経った後に解放されるギミック型の意志持ち支給品だ。
いや――厳密には支給品ではあるのだが、自律するゆえにNPCと扱いは近いのかもしれない。もっとも彼女はNPCなどではなく、正真正銘の善神オルティスなのだが。
茅場が善神オルティスを意志持ち支給品として、ひっそり忍ばせていることを。
それはゲーム開始から一定の時間が経った後に解放されるギミック型の意志持ち支給品だ。
いや――厳密には支給品ではあるのだが、自律するゆえにNPCと扱いは近いのかもしれない。もっとも彼女はNPCなどではなく、正真正銘の善神オルティスなのだが。
ルイクイが召喚された時点で、オルティスが逆召喚することは可能だった。だから茅場はプレイヤーがワンサイドゲームで蹂躙されないためにオルティスを意志持ち支給品として託した。それにオルティスの“本体”じゃないのでオルティスのみでルイクイをどうにか出来る、ということはまずない。そもそもあまり戦力にならない。“権能を剥奪する”ことは出来るが、それくらい。当然、ゲームの公平性を考慮してそこにも相応の制限が掛けられている。
しかしオルティスとエンゲージ出来る者なら、或いはルイクイを討伐出来るかもしれない。
しかしオルティスとエンゲージ出来る者なら、或いはルイクイを討伐出来るかもしれない。
ちなみにわざわざオルティスが解禁されるまで時間制限を掛けたのは、序盤から善神オルティスが支給されている――という展開は茅場的にあまり面白くないからだ。
なおオルティスがリリスやキバットのように口封じされることは、まずないだろうと茅場は考えている。ルイクイにやりたい放題されては檀黎斗としても困るだろうし、ゲームクリアのために必須な存在を口封じしてしまえば、それこそゲーム性が損なわれるからだ。
ルイクイもオルティスをつまらない手段で封じるつもりはないと、茅場は考えている。というよりもルイクイもオルティスが逆召喚されることくらい、察しているだろう。
なおオルティスがリリスやキバットのように口封じされることは、まずないだろうと茅場は考えている。ルイクイにやりたい放題されては檀黎斗としても困るだろうし、ゲームクリアのために必須な存在を口封じしてしまえば、それこそゲーム性が損なわれるからだ。
ルイクイもオルティスをつまらない手段で封じるつもりはないと、茅場は考えている。というよりもルイクイもオルティスが逆召喚されることくらい、察しているだろう。
そんなオルティスが解禁されるまで、あと少し――
| 136:PP-ピアニッシモ-〈操リ人形ノ輪舞〉 | 投下順 | 137:Cryin'my life,cryin'my psyche |
| 時系列順 | ||
| GAME RE:START | 条河麻耶 | |
| GAME START | 桐間紗路 | |
| 136:PP-ピアニッシモ-〈操リ人形ノ輪舞〉 | 檀黎斗 | 140:開戦!最強の侍! ー無双の漆黒、表裏を為したー |
| GAME START | ルイクイ | 141:第二回放送 ーJOKER争奪戦ー |