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シンカヲまとめ@ ウィキ

35-76

最終更新:

匿名ユーザー

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だれでも歓迎! 編集
レイたんが学校から帰って来て私服に着替えると同時に出発です。
ユイママの運転する車は猫病院を目指しました。
猫キャリーの中からは、レイたんの膝しか見えません。
景色が見えない事はシンにゃんとカヲにゃんの恐怖を余計に煽るのです。

やがて病院に到着しました。
「着いたわ」
レイたんはドアをあけて猫キャリーを持って外へ出ました。
「!ここは・・」
「ど・どうしたのにゃぎさ」
2匹から見える景色・・駐車場の隣りに森が広がってます。
否・病院の敷地そのものが木々に囲まれてるのでした。

待合室は誰も居なくて静まり返ってます。
シンにゃんは言いました。
「ここは山の中の病院なんだ」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「にゃぎさ?大丈夫だよ!僕がいるから!!!すぐに帰れるから!!!!11」
カヲにゃんは青褪めて固まったままシンにゃんの言葉にすら反応しません。

まもなくカヲにゃんが呼ばれました。
「さあお嫁さん、行きましょ」
キャリーのファスナーが開いて入ってきたユイママの両手がカヲにゃんを抱っこします。

「にゃああああああ!!!!イヤにゃー!!!!!!!!!!1111111」

カヲにゃんは突然叫び、キャリーに爪を立てて抵抗しました。
「にゃぎさ!?」
「シンジ君と一緒にいるにゃあああ!!僕はもうシンジ君のお嫁さんにゃあああああ!!!」
「落ち着いてにゃぎさ!!!母さん待つにゃ!にゃぎさがパニクってるにゃ!」
「恐くないわよ出てらっしゃいお嫁さん」
その時・診察室のドアが開きました。

「どうしました?」
ドアの向こうから出て来たのは白衣の女医さんです。
「!!!!!!!!111」
「ごめんなさい先生、嫌がって出て来ないんですよ」
「恐いのね・キャリーバッグごと診察室へどうぞ」
「でもシンジも一緒に入ってるんです」
「構いませんわ・シンジ君も一緒に診察しましょ」
女医さんがニッコリしながら言うと、ユイママの両手はキャリーの外へ出て行きました。
「にゃ・にゃぎさ大丈夫?」
「・・・・・」
カヲにゃんは女医さんを見て更にブルブル震えておびえました。
ユイママは健康診断と言って2匹をここに連れてきました。
シンにゃんもここを知ってるようです。
カヲにゃんわけがわかりません。

「赤木博士・・・・・」

女医さんは、あの屋敷に通いで出入りしてたカヲにゃんの主治医です。
まさかあのリッちゃんがシンにゃんの掛かり付けのお医者様でもあったなんて・・・。

「あら?この子は」
「・・・・・」

リッちゃんは、キャリーから出されたカヲにゃんをじっと見つめました。


ユイママがリッちゃんの様子をみてたずねます。
「先生?この子どうかしました?」
「いえ・・この子と良く似た子を知ってるんです・一ヵ月ほど前から行方不明なんですが」
「先生、この子はシンジが連れて帰ってきたんです・もしかしてこの子はそこの・・あ、飼い主さんは?」
「行方不明の子はこの山の山頂にある施設で飼われていたんです」
「まあ・・そこは確かハイパーセレブ御用達の老人ホーム」
「この子があそこのタブリス君だとしたら、どうやってふもとの街まで降りたのかしら?」
レイたんは無言で、キョロキョロと2人の大人と2匹の子猫を交互に見てます。
とにかく山頂にある施設に連絡する事になりました。

そして人間の会話を聞いて驚くシンにゃん。
「にゃぎさ!?これは・・」
「・・・・・」
カヲにゃんはブルブル震えて喋りません。
カヲにゃんが否定しない・それはつまり・・・・。
シンにゃんはぼう然となりました。

それからまもなくして1台のリムジンが猫病院に到着したのです。

シンにゃんとカヲにゃんとユイママとレイたんは、応接室に通されました。
カヲにゃんの本当の飼い主と思われるハイパーセレブ老人ホームの入居者を待つ間・・皆無言。

フワフワの真っ白い毛並みのカヲにゃん。
シンにゃんのお嫁さん。
思えばカヲにゃんには野良とは思えない美しさや柔軟さがありました。
そして野良猫の持つ逞しさやしたたかさはが全くありませんでした。

静かに応接室の扉が開きました。
現れたのは車椅子の老人と、施設職員ではなさげなグラサン黒服の介添人です。

猫キャリーが全開にされました。
「この子ですわ・ローレンツさん」
「おおタブリス・・タブリスだ・・」
「タブリス君に間違いありませんか?」
ヨロヨロと車椅子から立ち上がるローレンツさん。
「タブリスよ・・ワシも左様も・皆お前の身を案じていたぞ・・」
このオジイチャンがカヲにゃんの家族?
シンにゃんは隣りにいるカヲにゃんを見ると・・カヲにゃんはフラリと立ち上がってキャリーから出ました。
「議長・・」

カヲにゃんはもうシンにゃんのお嫁さんです。
カヲにゃんはじぶんで結婚相手を見つけたのです。
ですが掴んだ幸せの大きさを感じる分、家出したことも後悔しました。
きちんとお礼とお別れをしなきゃ・・カヲにゃんは決心してました。
議長に再会する迄は。

「ぎちょう・・」
カヲにゃんの知る議長は車椅子なんか無くても普通に歩けてたのに。
ほっぺもこんなにこけて・・・。
ヨロヨロしながら立ち上がり両腕を伸ばして来る議長。
じぶんが家出したあと、老人はどれ程心を痛め心配していたのでしょう?

「少し大きくなったなタブリスよ・・何より元気そうで良かった」
議長はカヲにゃんを抱っこし頭をナゼナゼしながらヒシヒシと語ります。

家出しなければシンにゃんと出会う事は無かったのかも知れません。
でも家出なんてぜったいにしちゃいけない事だったのです。

「にゃぎさ」
「シンジ君」
シンにゃんも猫キャリーから出てきました。

「議長達が勝手に僕をどっかの女の子と結婚させようとするから、僕は逃げ出したんだ」
「結婚!?」
それまでたまりにたまってた鬱憤も大きかったです。
そしてシンにゃんと出会ったカヲにゃんは、老人との暮らしよりも遥かに快適で幸せでした。

でも老人達は淋しい人間なのです。
カヲにゃんの家族なのです!

「ごめんねシンジ君っ」

カヲにゃんが行ってしまう。
それはとても辛いですが仕方の無い事なのかもしれません。
シンにゃんだって、ユイママやレイたんとお別れしたくないです。
家族と離れるのは淋しい事。
ですが・・!
「待ってにゃぎさ!帰ったら・・結婚するの!?」
「・・・・」
カヲにゃんは悲しげにシンにゃんを見ます。
「そんなの許さない!僕がいるのに!」
「シンジ君・短い間だったけどシンジ君のお嫁さんになれて僕幸せだった!!」
「にゃぎさ!!」
「他の誰かと結婚させられても、僕の旦那様はシンジ君だけだよ!ありがとう!!!」
「にゃぎさああああーっ!!!!!!!!!!11111」

叫びながら議長のコートへ飛び付こうとしたシンにゃんを抱き上げたのはユイママでした。
「む?赤木博士、この黒い子猫は」
議長はカヲにゃん以外、全く目に入ってなかったようです。
「タブリス君のお友達ですわ・そしてこの子の飼い主さんが、タブリス君を保護した碇さん」
「何!碇とな!?」
「お久し振りです、ローレンツさん」
「おお・碇ユイ君かね?確か下層階級の六分儀へ嫁いだと聞いていたが」
言いながら黒服の介添人にカヲにゃんを預ける議長。
「一応主人が婿入りした形ですわ」
「よもやこのような偶然が起きようとは!タブリスに感謝だ」
黒服はカヲにゃんを丁重に抱いて部屋を出て行ってしまいました。
「ギャアギャアアアア離すにゃ!母さん離すにゃあああああああああ!!!!」
ユイママと議長が何か親しげに会話してる間もシンにゃんは暴れました。
ユイママの手に噛み付いて引っ掻いて・・それでもユイママがシンにゃんを離すことはありませんでした。


その夜です。
カヲにゃんのお土産にマタタビを買って来た父さんは、カヲにゃんが本来の飼い主の元へ帰った事を知りガッカリしました。
「そうか・・あの白猫の飼い主は君のお父さんの旧友だったのか」
「ローレンツさんはいつでもシンジを連れて遊びにおいでっておっしゃって下さったわ」
「そうか・・・・」
「あの子は元々結婚相手が決まっていたそうなのよ」
「・・・」
「それを聞いたら、もうその子はシンジのお嫁さんです、なんて言えなかった・・」
「・・・」
「シンジを連れて遊びに行くなんて、とても出来ないわ」
「シンジは今どこに」
「リビングの寝床よ・・すっかり落ち込んでしまって」

糞野郎スイッチの入った父さんはワクワクしながらリビングへ行きました。

糞野郎はリビングに行きましたが寝床にシンにゃんはいませんでした。
あいつどこ行った?
静かにソファに座ってるレイたんを何気に見ると・・・。
「シンジか?」
そう。可愛い愛娘の膝の上には黒い毛玉が乗っています。
失恋ごときでレイたんのお膝GETですか猫畜生。
父さんの糞野郎ゲージが上がりました。
「話は母さんから聞いたが、こんな事でシンジを甘やかす必要はない」
「パパ」
「猫なんぞ嫌な事は3日で忘れる生き物だ」
「だとしても今はこんなに傷付いてるわ」
ユイママもリビングにやってきました。
「シンジはママが見てて上げるから、あなたはもう部屋へ行きなさい」
「嫌よ」
妻に似て純真で優しい娘です。
しかし・・それをいいことに毛玉になったまま娘の膝の上から動かない糞猫め・・・・。
ますます糞野郎ゲージが上がる父さんでした。
「フン・あの白猫は純血種のハイパーセレブだったそうじゃないか・・元々、雑種のシンジが嫁に貰って良い筈が無い」
「・・・・・」
「早くに本当の飼い主が見つかって良かったのだ」
「・・・・・」
「それにしても、結婚を控えた純血種の迷い猫を誑かすなど性根の悪さにも程がある・全くなさけない」
すると・・レイたんは毛玉を手に持ってソファから立ち上がりました。

小さな毛玉を抱えて両親の前まで歩いて来たレイたんはパパを見上げて言いました。

「糞野郎」

パチーン!
間を置いて娘をビンタしたのはユイママです。
「パパに何て事言うの?謝りなさい」
「ぜったい嫌・私は悪くないもの」
「レイ!!」
珍しく声を荒げるユイママをレイたんは睨みました。
「ママ知ってた?この子は最初ママが好きだったの・・だからパパと仲が悪いのも」
「・・」
「ママだって一緒よ!最初からこの子の気持ちをわかろうとしてないじゃない」
「・・」
「猫は人間の都合のいいようにだけ可愛がれる物なんかじゃない」
「「・・・」」
大人2人は黙って顔を見合わせました。

「そう・・猫には心がある」

レイたんはシンにゃんを持ったまま・固まる両親の脇を抜けて自室へ籠ってしまいました。
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