カヲルの部屋。
ベッドに寝そべり雑誌をめくる部屋主と、床で体育座りする少年。
いつもの光景である。
だがしかし、ベッド上の生物にはある変化が起こっていた。
ベッドに寝そべり雑誌をめくる部屋主と、床で体育座りする少年。
いつもの光景である。
だがしかし、ベッド上の生物にはある変化が起こっていた。
百貫でぶ。
カヲルは肥えに肥えていた。
「渚、いい加減痩せろよ」
「んー」
聞いているのかいないのか生返事しか帰ってこない。
代わりに元気よく響くのはポテチをむさぼる音。
「シンジ君も食べる?このあいだ新しく出た味だよ。」
「いらない」
「ふーん。じゃあ全部食べていいんだね」
カヲルは起き上がって大口を開けると、逆さにした袋からザラザラと直食いを始
めた。
生意気でチャーミングなお口は頬肉に埋没しかけ、すんなり伸びていた手足も
むっちりぶよぶよ、あぐらも満足にかけず、中途半端に曲げた脚に腹が乗っかっ
ている。
「だからもう食べるなって」
シンジはポテチの袋を奪い取った。
一瞬ぽかんとしたカヲルの表情が不機嫌そうにしかめられていく。
なんというムカつく顔。
「渚、いい加減痩せろよ」
「んー」
聞いているのかいないのか生返事しか帰ってこない。
代わりに元気よく響くのはポテチをむさぼる音。
「シンジ君も食べる?このあいだ新しく出た味だよ。」
「いらない」
「ふーん。じゃあ全部食べていいんだね」
カヲルは起き上がって大口を開けると、逆さにした袋からザラザラと直食いを始
めた。
生意気でチャーミングなお口は頬肉に埋没しかけ、すんなり伸びていた手足も
むっちりぶよぶよ、あぐらも満足にかけず、中途半端に曲げた脚に腹が乗っかっ
ている。
「だからもう食べるなって」
シンジはポテチの袋を奪い取った。
一瞬ぽかんとしたカヲルの表情が不機嫌そうにしかめられていく。
なんというムカつく顔。
「返せよ」
「駄目」
「なんで」
「痩せろって言ってるの」
「だからなんで」
埒があかない。いつもは途中で諦めて放置していたがもう我慢の限界だった。
シンジが気になるのはTシャツの汗ジミだ。
オレンジだから目立たないものの、実際にはどれだけ黄ばんでいるのだろう!
主夫魂を逆撫でする恐ろしい敵!シンジの脳裏に明朝体の嵐が吹き荒れた。
「とにかく痩せないと君を嫌いになるよ。べつに最初から好きじゃないけど。」
余計な一言はさておき、「嫌い」に素早い反応を見せるカヲル。
子憎たらしげな顔が明らかに動揺した。このチャンス逃すまじ。
「やっぱり友達なんていらなかったな」
「・・・・」
「もうこの部屋にも来るのやめよう」
「・・・・」
「うんそうだ僕はひとりで生きていくんだ」
チラリと様子をうかがうシンジ。カヲルは見事にしょげている。
「・・痩せるよ」
力無く呟いてよろめきながら立ち上がる。その左腕がいきなり床に落ちた。
ぼと。
「駄目」
「なんで」
「痩せろって言ってるの」
「だからなんで」
埒があかない。いつもは途中で諦めて放置していたがもう我慢の限界だった。
シンジが気になるのはTシャツの汗ジミだ。
オレンジだから目立たないものの、実際にはどれだけ黄ばんでいるのだろう!
主夫魂を逆撫でする恐ろしい敵!シンジの脳裏に明朝体の嵐が吹き荒れた。
「とにかく痩せないと君を嫌いになるよ。べつに最初から好きじゃないけど。」
余計な一言はさておき、「嫌い」に素早い反応を見せるカヲル。
子憎たらしげな顔が明らかに動揺した。このチャンス逃すまじ。
「やっぱり友達なんていらなかったな」
「・・・・」
「もうこの部屋にも来るのやめよう」
「・・・・」
「うんそうだ僕はひとりで生きていくんだ」
チラリと様子をうかがうシンジ。カヲルは見事にしょげている。
「・・痩せるよ」
力無く呟いてよろめきながら立ち上がる。その左腕がいきなり床に落ちた。
ぼと。
「ぎゃーーーー!?」
「君に嫌われたら何も残せない。ATFも保てない。」
幽鬼のようにぶつぶつ言いながら体の一部を落としていく。
右腕、右足、左足。しまいには首まで落っこちた。
シンジにフラッシュバックする綾波の崩壊。呼吸が引きつれる。
一方カヲルのほうはもろもろ崩れるのをやめ、にょきにょき生える作業に入って
いた。
いつだったか一瞬でチン毛を再生してみせたように、つくられていくカヲルのカ
タチ。
不要な肉を捨て、いま再び痩せっぽちの体を。
「シンジ君、見てよ!ねえ!」
カヲルは腰を抜かしたシンジの肩をひっ掴んで揺さぶった。
「今は?今は僕のことどう思ってるの!?」
白目むいて過呼吸を起こしていることなど気付きもしない。
「君に嫌われたら何も残せない。ATFも保てない。」
幽鬼のようにぶつぶつ言いながら体の一部を落としていく。
右腕、右足、左足。しまいには首まで落っこちた。
シンジにフラッシュバックする綾波の崩壊。呼吸が引きつれる。
一方カヲルのほうはもろもろ崩れるのをやめ、にょきにょき生える作業に入って
いた。
いつだったか一瞬でチン毛を再生してみせたように、つくられていくカヲルのカ
タチ。
不要な肉を捨て、いま再び痩せっぽちの体を。
「シンジ君、見てよ!ねえ!」
カヲルは腰を抜かしたシンジの肩をひっ掴んで揺さぶった。
「今は?今は僕のことどう思ってるの!?」
白目むいて過呼吸を起こしていることなど気付きもしない。
ここはどこだろう。…海?
(いいのよ、こちらに来ても)
(ずっとここに居ていいのよ、シンジ)
(いいのよ、こちらに来ても)
(ずっとここに居ていいのよ、シンジ)
シンジは脳みその裏っ側を見つめたままそっと微笑んだ。
(シンジ×カヲル 356氏)
