デ・プレメール級軽巡空艦

デ・プレメール級軽巡空艦
基本情報
種別 軽巡空艦
(偵察巡空艦,連絡巡空艦とも)
命名規則
前級 なし 次級 イデュリア級
設計 グレーヒェン工廠 所属 クランダルト帝国
製造 5隻 世代 第三紀
性能諸元
全長 XXmlt 全高 XXmlt
機関 浮遊嚢器 1器
ヱ式循環器 6器
反芻器官
エイレシェン交感器
総代謝 1480q
最高速度 171km/h 航続距離 XXgaias
武装 15fin連装速射砲 4基
10fin連装両用速射砲 6基
50fin対地臼砲 2門
三連装3fin機関砲 8基
2.3fin三銃身有眼機関砲 2基
38連装対空噴進弾発射器 3基
連装大型空雷発射管 8基(予備32本)
機雷200発
補助装備 パルファローズ艦上偵察機 ×1
クルグ38K多用途機×2
乗員 251名(うち士官21名)

二次創作
作者名 六方晶ダイヤモンド

- 概要
【概要】
デ・プレメール級軽巡は、グレーヒェン工廠第一補助艦艇設計局(PBGV-1)が615年に提案した航続距離重視型次世代巡空艦案にもとづき、帝国空軍艦艇再整備・近代化六人委員会(初代)が618年に建造を決定した艦である。その主たる目的は、リューリアにおいて喪失または老朽化した、"連絡巡空艦"と呼ばれた巡空艦群の更新であった。戦線間の連絡や浸透偵察、情報収集などの、単艦任務に適応して生産されたこれらのカテゴリーの巡空艦は殆どがその地域の主導的な貴族が私的に利用することも兼ねて作ったものが大半で、いずれもワンオフであった。PBGV-1はそれらの合理化を図るべく、この種の船に求められる主な要求――速力、航続距離、居住性を重視した共通設計案を作成したのである。

619年4月、空軍中央装備局はこの計画を承認し、8隻の導入を発表する。しかし帝作戦が起こると、帝都復興予算の確保と、同作戦において損傷した艦艇の修理にドックを優先するため、発注は一旦3隻(一度2隻で決定したものの、20%完成していた三番艦をルッダーシェン家が購入し、建造を再開した)に減らされることとなった。その後、演習での試験及び実地評価において優秀な成績を納めたこと、ドックに空きが出始めたことから、624年になって追加で2隻の再発注があった。その後も何度か再生産について議論されたが、本級の技術を継承した新しい量産型軽巡のイデュリア級が限定的ながらもこれらの任務を果たしうること、また通信技術の進歩により連絡巡空艦の需要が減少したことから、これ以上の生産は行われず、5隻をもって生産終了となった。

700年代の帝国ミサイル巡にも見紛うその先進的なデザインは、実際のところ偶然の産物であり、内部設計に注目するとむしろ意外にも旧世代の長距離旅客船に似る。これは、長期間の無補給・全力航行に耐えられるだけの余裕を持たせるためという理由が大きく、生体冗長性の高さは軍艦としてはかなり珍しい。もっとも、戦後になると、メルパゼルやパンノニアでいち早く採用されたより先進的な艦艇に対抗するため、デ・プレメール級のミサイル巡化計画は実際に検討されることとなった。この計画は、紆余曲折を経て3番艦リーアだけに行われたが、それは私有艦であるリーア以外は、パンノニア動乱における空軍への失望から改装予算を確保できなかったという政治的な事情による。リーアの改装は668年に前部空雷発射管をUO-4500『ノーヴスヴィルトゥース』艦対艦有翼ラケーテに置き換える形で行われ、この状態で目覚め作戦に参加した。(報道写真を見る限り、後部空雷発射管は、どこかの段階で通常直径の5連装空雷発射管に置き換えらているが、この改装がそれと同時期に行われたものであるかは不明)

なお、本級が船体規模は重巡としても大型でありながら書類上は軽巡として分類されるのは、それが主砲口径や装甲水準に基づくものであるためで、実際の用兵上は連絡巡空艦、偵察巡空艦などと呼ぶのが正確であろう。

1番艦 デ・プレメール(De Premeir)
2番艦 ペルルース(Perulus)
3番艦 リーア(Rieah)
4番艦 エーヴェンスハーフェン(Ehwenshaven)
5番艦 ファン・テルム(Van Telm)

- 武装
【武装】
デ・プレメール級軽巡の装備のもっとも大きな特徴は、その船体の大きさに対する砲装の少なさと、それに一見釣り合わない強力な雷装であるといえる。実際、連邦軍は発見当初、この艦級に『E型重雷装巡空艦』の仮称を与え、新たな決戦兵器として警戒していた。しかし帝国軍としてはこれらの空雷はむしろ自衛用の抑止兵器として考えており、敵巡空艦が有効な主砲射撃を可能となりはじめる距離にパターン航走空雷を放つことで追跡を振り切ることを企図したものだった。デ・プレメール級から搭載のはじまったこの大型空雷(105F系)は、空雷そのものの巨大化に伴う非効率化を避けつつ射程を伸ばす目的から、グランビア系生体器官の幼体が取り付けられており、未来の有翼ラケーテのはしりとも言える。この構造のために、105F空雷は空雷本体の口径以上に大きな発射筒が必要となり、本艦の独特な発射管配置を生み出したのである。

本級は主砲として、ノイエラント火砲工場製のNGFN-15-B 15fin連装速射砲を搭載する。この砲は、FN-15 15fin対艦要塞砲の設計を流用した、筋力装填式の速射砲である。弾薬庫からの揚弾も兼ねる装填腕は、砲塔の小ささ故に1つだけ搭載されており、それゆえ初段以外は左右の砲を同時に発射することはできない。この方式には、装填腕を2つ搭載する自動砲と比べて、発射速度で劣る(とはいえ砲身の冷却などの問題もあり、純粋に倍遅いというわけではない)ものの、軽量化・小型化しやすく、また片方の反動エネルギーをもう片方の装填に利用するための腱を用いることで、装填腕の疲労を抑えることができるというメリットがあった。設計担当者は、リューリアで問題となった初期ガリアグル級の無砲身/単砲身砲が射程から殆ど役に立たなかったことへの反省がこの砲に込められているとしたが、前線からは15cm砲8門ではいささか巡空艦として力不足ではあるまいかとの声も根強かった。それでも、最大65度の仰角は、ストラティア級等に見られる側面砲などの特殊な例を除けば、軽巡砲としては最大限の対空戦闘能力を持った火砲である(元々が要塞砲であり、大仰角は大前提だったこともある)と言われている。
最終更新:2025年01月25日 20:39
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