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明日への翼 (後編)

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明日への翼 (後編) ◆CMd1jz6iP2


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12:25 喫茶店近辺

動かなくなったりのを、喫茶店に放置した深優は、人を待ち構えた。
点々と残してきた血の後を追い、やってくるはずの獲物たち。
放送が終わった直後、酷く憔悴した直枝理樹を発見した。

(殺し合いに乗ってくれると思ったのですが、無駄でしたか)
顔つきでわかる。もうあれは殺し合いには乗らない。
邪魔な存在を消すために、引き金に力を込める。
だが、一瞬早く理樹は深優の存在を察知し、傘を開き銃弾を弾く。

(なるほど、防弾仕様ですか)
傘に身を隠したまま、理樹は視界から消える。
(戦いなれている……そういう風にも見えませんが)
まったくの素人ではないと、注意を払う。
日常的に行っていた、校内でのランキング戦。
僅かに、本当に僅かに。その経験は活きている。

それほど距離を開けず、けして接近を許さない。
防弾の防具があろうと近づきさえすれば殺すことなど容易いというのに。
力任せの攻撃も、素早い動きも。
どの相手も経験済みだと言わんがばかりにこちらの攻めを許さない。

「はぁ……はぁ……!」

それもほんの数十秒。
そもそも基本能力から違う二人。
理樹の体力の消耗は激しい。
焦ることはない。
いや、むしろ焦らせよう。

「彼女は、そう長くは持ちません」
一瞬動きに乱れ。思ったとおり効果的だった。
一度乱れた調子を整える頃には、彼に残された力などなくなる。
獣を追い詰める狩人のように、深優は理樹を追い詰めていく。

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12:25 喫茶店

「りのちゃん!」
その間に、千華留とユメイは、りのを見つけていた。
気を失ったりの。その顔色は人形のように白い。
直後、銃声が響くのを聞いて千華留は銃を手に取る。

「……ユメイさん、りのちゃんをお願いできますか?」
「――まさか」
スプリングフィールドXDを手に、千華留は立ち上がる。
「行ってきます。襲われてる人が理樹さんか九朗さんの可能性が高いのですから」
「どうして? 彼らに構わず、りのさんを連れて逃げるべきでは?」
彼女もそうして生き残ってきたはずだ。
現に、恭介を見捨ててりのを守ったではないか。

「それはできませんわ。だって、あの二人と、私が守りたいものは同じだから。
りのちゃんを守るために戦ってくれている人を、見捨てるわけにはいきません」
「どうして戦えるの? あなたは特別な力を持たない、戦いとは無縁の人なのに!」
千華留は人差し指をピンと立てて笑いながら言った。
「もちろん、女の子の幸せのために」
駆けて行くその姿をユメイは見送る。

(あの指、震えてた……)
やせ我慢。当然だ、彼女は幸せの中で生きるべき人。
桂が持つような宿命も何もない、ただの人。

(なら……わたしはなんなの!?)
サクヤの死を、葛の死を嘆き悲しんだ。
千華留は、そんなユメイを何も言わず抱きとめてくれた。
オハシラサマとなり、その身を捧げた時から十年。
桂のためなら命を削っても戦おうと決心していた。

それが、何と言う体たらくだろう。

殺し合いにも乗らず、しかし桂のために戦うこともせず。
今、ただこうして傷ついた者を前にして立ち尽くすのみ。
(……せめて、傷を治さないと)
りのの状態は良くない。
このまま目を覚まさない危険もありうるのだ。
月光蝶。その力を行使して傷を塞ぐ。

塞ぐ、はずだった。
「――どうして?」
塞がらない。この程度の傷が塞がりきらない。
霊力をどれだけ放出しても、それに見合う回復が得られない。
「まさか……制限!?」
その身を捨てる覚悟があれば、どれほどの重傷を負った人間でも治せるはずの力。
それが、銃による怪我すら治しきれない。
(わた、しは―――)
無力。その言葉が重く圧し掛かり、ユメイは涙を―――

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12:30 喫茶店近辺

ギィンと金属がぶつかり合う音。
理樹のバルザイの偃月刀。そして深優のブレードの鍔迫り合い。
もちろん、数秒で均衡は崩れる。
本調子でないとはいえ深優の力は人間の比ではない。
理樹の息が乱れ、体は鉛のように重い。
限りある銃を使わずとも、斬り殺すのは容易い。

そう思って、すでに何合打ち合ったか。
(エネルギー消費を抑えることは、諦めるしかないようですね)
ようやく溜まってきたエネルギーだが、ここで出し惜しむのは得策ではない。

そう結論に至った深優が、再び切りかかる。
(僕は、まだ、まだ鈴の分まで生きてない!)
これはまだ、直枝理樹の全力だ。
鈴の、アサシンの分まで戦うと理樹は誓った。
だから、腕の重さなど忘れ剣を振るう。

だが、いくら想いが強くても、想いが人を強くしてくれるのが事実であっても。

人一人の力は、現界が存在する。
アンチマテリアルライザーの発動により、偃月刀は理樹の手から弾かれる。
生まれた絶対的な隙。

(鈴、アサシンさん、恭介――!!)
理樹の想いを打ち消すかのように。

乾いた三発の銃声が、静寂を生んだ。


「え―――」
きちんと狙って撃った。
ハンマーを起こし、続けざまに二発。
深優は肩を抑えている。

そして、理樹は仰向けに倒れていた。

後ろに下がった理樹を、淡々と深優は撃った。
理樹を狙った銃撃は、ついに理樹に届いてしまった。

「そんな――」
間に合わなかったと言う事実に、千華留は呆然と立ち尽くす。
深優は何事もなかったかのように、走る。
千華留が反応するも、遅すぎる。

深優は剣と化した左腕を振るう。

肉を切り裂く音が、確かに聞こえた。
「ぐ、ぅっ!?」
呻き声を上げるのは、深優。
その肩が、背後から切りつけられる。

後ろからの攻撃に、理樹が起き上がったのかと両者から距離を取る。
だが、攻撃はやまない。
目の前から、風を切るように深優を狙う一閃。
それをブレードで地面に叩きつけ、その正体を知る。
(馬鹿な、一体……)
バルザイの偃月刀、それが深優を狙い続けた影の正体だった。
カタカタと未だ動く偃月刀から、数羽の蝶が飛び去り消えた。
(この力、先ほども……)
駅で千華留を殺すことを邪魔したのも光る蝶だったと記憶を辿る。
思い出し、それが誰の手によるものかは明白だ。

だが、その下手人の姿を探し当てるよりも早く。

エネルギーの充填は、すでに終わっていた。

(怖い……でも、怖くても、やらなきゃ!)
ユメイは震える体を叱咤する。

ユメイは、涙を――零さなかった。
これまで嘆いた、人を襲った、逃げた、気絶した。
その結果が、桂と出会うこともなく仲間を失ったことに繋がるのなら。
(桂ちゃんを救うためにも。わたしはもう怖気づいたりしない!)
だから引く、彼女にとっての悲劇の始まりを告げた引き金を。
これまでの自分との別れの砲撃を。

(狙いは適当で構わない)
足を踏ん張って、方向だけさえ固定すればいい。
壁に背をつけて、体を固定して。

メガバズーカランチャーの引き金を、ユメイは引いた。
『な―――ガァァァアアアァァァAAAA!?!!』
エネルギー兵器の直撃。
深優の体が、轟く爆音とエネルギーの指向先に包まれていく。
残ったものなど何もない。
ただの一撃を持って、深優・グリーアは爆発に消えた。

「理樹さん!」
千華留が理樹に駆け寄る。
「大丈夫、それより……」
千華留の心配をよそに、理樹は立ち上がる。
その歩みを止めるものは、誰もいなかった。

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12:35 F-7喫茶店

「ぅ、ん……痛ッ……ここは……?」
激しい頭痛と足の痛みに耐えながら、りのは眼を覚ました。
(そうだ、喫茶店に連れてこられたんだっけ。
放送を聞いたあとで、意識が遠くなって……それで……)
縛られていたはずの体が動く。
心なしか、足の痛みも引いている。

(どう、なったんだろ……千華留さん、ユメイさん……)
気を失う前の記憶が確かならば、また多くの人が死んだ。
あのサクヤさんまでもが、その命を落としてしまった。

そして、外では発砲音が二度、三度続けて聞こえる。

「もう、やめて……!」
涙が止まらない。足の痛みよりも、自分を助けるために誰かが傷つくことがもっと辛かった。
戦いの音は続く。

最後に……ものすごい爆音をもって、ようやく音が収まった。

(誰か、来る……深優さん?)
足音が近づいてくる。

死んだかどうか確認するためか、止めを刺すためか。

もうこれ以上、悲しい思いはしたくなかった。
りのは、薄れる意識を再び手放してしまおうとして

「遅れて、ごめん」
そこには希望があったのだと、踏みとどまった。

足取りは重く、不安定で頼りなく。
「迎えに来たよ、りのさん」
だけど、たしかに希望はそこにあった。

「ア……ああああああ!!」
だけど希望はあまりにも儚くて。
にっこりと微笑みかけた表情のまま。
希望は倒れ付した。

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??:??

「……僕は、頑張ったよね」
そこは、彼にとって見慣れた学校の野球場だった。
「なにをしてる? ほら、早く打席に立て」

彼を急かす声は、記憶と一片だって違わない。
「ごめんごめん。……さぁ、いいよ」
「……一球勝負だ」
彼女は、全神経を集中している。
その指から放たれたボールは、音速に迫る。
「でぇぇい!」
カキィィィン!
それを、彼は完璧に捉えた。

「真・ライジングニャットボールが!?」
ボールは、バックネットを越えるほどのホームラン。
「そうはさせんぞぉぉ!」
だが、バックネットの「上」に立ってる男は、それを認めない。
ホームランボールをミットに収めるべく、ジャンプする。
「うぉぉぉあぁぁぁぁ!?」
だが、今一歩届かない。

「その努力、無駄にするわけにもいかぬな」
その背を踏み、黒い影がボールをキャッチした。

二人ともそのまま落ちた。
「アウトだ」
「今のアリなの!?」
多分、抗議は無駄なのだろうと彼……直枝理樹はため息をつく。

「よし、次はホームランだ!」
「……いいや。今のでコールドゲームだ」
棗鈴は、マウンドを降りる。

「一球勝負で点差はないんじゃない?」
「うっさい! とにかく終わりなんじゃぼけー!!」
理不尽に怒られた。

「うう……アサシンさん、謙吾、二人からもなんとか……」

そこには何もなかった。

「……もう、行ったんだ」
「……そうだ。この世界は、これくらいしかもたない」
鈴は、別れを惜しむでもなく立っていた。

「……僕は、まだ違うの?」
「そうだ。まだもうちょっとだけ頑張れ。勝ったあたしからの命令だ」
なら、せめてその体を抱きしめたいと近づく。

なのに、鈴の体はどんどん遠ざかる。

「もう、あたしのことは忘れろ。理樹にお似合いの子はたくさんいる」

鈴は遠くへ行ってしまう。
どんな彼方にも終わりが待っている
そこに、鈴は先に行く。

「忘れない!」
「ッ!?」

君の声を忘れない。涙も忘れない。
何一つ、忘れたりはしない。

「忘れないよ、鈴。そこに行くのがいつになるかはわからない。
だけど、君のところへいつか必ずたどり着くんだから!」

1時間先かもしれない。1日先かもしれない。何十年も先かもしれない
どれだけ時が経って、どれだけ僕が変わっても。

いつか君を見つけてみせる。君を探し出してみせる。
君は今、どんなに想っても届かないほど離れているけど。
そこは、いつか誰もが辿りつく場所なんだから。

「いつか、また皆が揃うその日まで、待っててくれる?」
「……待ってる。だから、理樹。あたしからもお願い事がある」

鈴は星を握っていた。理樹が配り歩く木彫りの星ではなく、神北小毬の髪飾りの星。
「おねがいごと、ひとつ……リトルバスターズが、終わりませんように。
理樹の繋いだ輪が、途切れてしまいませんように」

「大丈夫だよ、鈴」
リトルバスターズは、終わらない。
みんなで繋いだ大きくなった輪の中で、たとえ理樹が欠けてしまっても。
途切れた部分を、他の誰かが繋いでくれる。
恭介が作ったリトルバスターズ。理樹が作ったリトルバスターズ。
それが終わってしまっても、その想いを継いでくれる人がいればリトルバスターズは終わらない。
「リトルバスターズは……永遠に不滅なんだから」

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13:…… 喫茶店

そんな夢だった。
そう、どれだけ現実味があってもあれは夢だったのだろう。
直枝理樹は、虚構世界から現実に帰還する。
深優の撃った弾丸は、理樹の腹部を捕らえた。

それでも、ただ漠然と、りのの元へ急いで、倒れた記憶が残っている。
その状況から、どうやって助かったのか。

「目が覚めましたか、理樹さん」
千華留の笑顔が飛び込む。

理樹に微笑みかけ、濡れたタオルを頭に載せてくれた。
場所は、あの喫茶店の中らしい。
理樹は腹部を探り、鈍い痛みに顔を歪ませる。

「傷は塞がっていますけど、あまり弄らない方がいいですよ」
あの状態から、どうやって治療してくれたというのか。

その答えを千華留は指で指し示す。
「ユメイ、さん?」
真っ青な顔色のユメイさんが、りのの隣で眠っていた。
その胸に抱かれた物。エクスカリバーの鞘、アヴァロン。

源千華留は、考えた。
情報交換によって、魔術は確かに存在すること認めた。
ならば、これも本物なのだろうと踏んだのだ。

伝承どおりならば、その鞘を持つものの傷を癒すと言う。
ならばと、鞘をユメイに渡す。
不思議な力を持つユメイならば、扱えるのではないかと踏んだのだ。

「結果として、鞘に力を送ることで傷を治す方法を見つけたみたい。
ユメイさんは元々そういう力を持っているそうですけど、制限の対象だったらしくて」
始めに鞘無しで行った治療は、ろくな成果が上がらなかった。
鞘を手にし、理樹を、りのを治療できてよかったと口にしていたという。

「……二人も知り合いが呼ばれて、とても悲しんでいたわ。生きてさえいれば、何があっても助けて見せるのに、って」
だから、どうしても二人を助けたかったのだろうと千華留は言う。

「ユメイさん……こんなになるまで無茶して……」
彼女の献身に、感謝の言葉も見つからない。

彼女もまた、大事な仲間を失った。
それでも、彼女は前に進むことを選んだ。
それが、理樹とりのを救ったのだ。

「理樹さん、お目覚めのところ急で悪いのですけれど……服の事で、ちょっと」
「服……ってうわっ!?」
今来ている服。
よく見れば、前に脱いだはずの女制服姿だった。
「学生服は、血と汚れが酷くて。勝手だとは思ったけれど、ミアトルの制服を着てもらったわ」
「たしかに、血や穴がだらけの服よりは汚れは少ないけど……」
「心配しないで、とてもお似合いよ! 男性なのが本当に残念なくらい」
それが僕が男として心配してることなんだけどなぁ、と理樹はうなだれた。
下着はそのままだったのは、無事の情けという奴だろう。

ユメイと千華留によると、駅を出てから1時間以上経っていると言う。
その間に、駅の状況は好転したのだろうか。
九郎はどこにいったのか。
サクヤが死んだ以上、これからどうすればいいのか。
何もわからない。
ただ、早く仲間の元へ行かねばならない。

「でも、りのさんとユメイさんが……」
極度の貧血と怪我で、まともに歩くこともできないりの。
治療による消耗が目に見えて激しいユメイ。
理樹もまた、全身の疲労と怪我が行動力を奪う。
唯一無傷なのは千華留のみだが、戦闘となれば心細い。

この状態で移動し、誰かに襲われたならばひとたまりも無い。
エクスカリバーの鞘はユメイが持ち、疲労を回復させている。
りのに使えればよいのだが、鞘の治癒は魔力を持つ者にしか効果がないらしい。
ユメイが霊力を送りながらでなければ効果は無いのだ。

「九郎さん……」
怒りの矛先を正してくれた声。
本当の敵……言峰と神崎に向けるべきことを教えてくれた九郎。
今、ここを動くには誰かの、彼の力が必要だった。
まだ理樹たちを探しているだろう九郎に繋がる望みを託し、理樹はトランシーバーで呼びかけ続けた。


【E-7 喫茶店/1日目/日中】
【直枝理樹@リトルバスターズ!】
【装備】:カンフュール@あやかしびと -幻妖異聞録-、バルザイの偃月刀@機神咆哮デモンベイン、
 トランシーバー、聖ミアトル女学院制服@Strawberry Panic!
【所持品】:支給品一式×2、ハサンの髑髏面、女物の下着数枚、木彫りのヒトデ6/64@CLANNAD、
 トランシーバー 、
【状態】:疲労(大)、腹部に銃創(治療済み)
【思考・行動】
 基本:ミッションに基づき対主催間情報ネットワークを構築、仲間と脱出する。殺し合いを止める。
 1: りのとユメイを守るため、九郎と連絡を取りたい。
 2: リトルバスターズの仲間を探す。恭介の行動が気になる。
 3:仲間達と協力する。
 4:真アサシンと敵対関係にある人には特に注意して接する。
 5:首輪を取得したいが、死体損壊が自分にできるか不安。
 6:なつきが敵なのか確かめたい。
【備考】
 ※参戦時期は、現実世界帰還直前です。
 ※真アサシンの死、鈴の死を乗り越えました。
 ※トランシーバーは半径2キロ以内であれば相互間で無線通信が出来ます。
 ※千華留、深優と情報交換しました。
  深優からの情報は、電車を破壊した犯人(衛宮士郎)、神崎の性癖?についてのみです。
 ※名簿の名前を全て記憶しました。
 ※博物館に展示されていた情報を獲得しました。
 ※血で汚れた理樹の制服が喫茶店内にあります。

【理樹のミッション】
1:電車を利用して、できる限り広範囲の施設を探索。
2:他の参加者と接触。
3:参加者が対主催メンバー(以下A)であり、平穏な接触が出来たらならAと情報交換に。
4:情報交換後、Aに星(風子のヒトデ)を自分が信頼した証として渡す。
5:12時間ごと(3時、15時)にAを召集し、情報やアイテムの交換会を開催する。第一回は15時に遊園地を予定。
6:接触した相手が危険人物(以下B)であり、襲い掛かってきた場合は危険人物や首輪の情報を開示。興味を引いて交渉に持ち込む。
7:交渉でBに『自分が今後の情報源となる』ことを確約し、こちらを襲わないように協定を結ぶ。
8:Bの中でも今後次第でAに変わりそうな人間にはある程度他の情報も開示。さらに『星を持っている相手はできるかぎり襲わない』協定を結ぶ。
9:上記の2~8のマニュアルを星を渡す時にAに伝え、実行してもらう。
  なお、星を渡す際は複数個渡すことで、自分たちが未接触の対主催メンバーにもねずみ算式に【ミッション】を広めてもらう。
10:これらによって星を身分証明とする、Aに区分される人間の対主催間情報ネットワークを構築する。

【源千華留@Strawberry Panic!】
【装備】:能美クドリャフカの帽子とマント@リトルバスターズ!、スプリングフィールドXD(9mm 14/16)
【所持品】:支給品一式、木彫りのヒトデ3/64@CLANNAD、怪盗のアイマスク@THE IDOLM@STER、
 RPG-7V1(1/1)@現実、OG-7V-対歩兵用弾頭x5
【状態】:健康、強い決意
【思考・行動】
 基本:殺し合いはしない。りのちゃんを守る。殺し合いからの生還。具体的な行動方針を模索する。
 0:りのとユメイを守る。
 1: 今度こそりのを命に代えても守る。
 2: りのちゃんと一緒に行動。何としてでも守る。
 3:奏会長、プッチャン、桂ちゃん、クリス、リトルバスターズメンバーを探す。
 4:恭介とトルタに若干の違和感。
 5:神宮司奏に妙な共感。
 6:深優を許さない。なつきについては保留。
【備考】
 ※浅間サクヤと情報を交換しました。
 ※理樹たち、深優と情報を交換しました。
  深優からの情報は、電車を破壊した犯人(衛宮士郎)、神崎の性癖?についてのみです。
 ※恭介からの誤情報で、千羽烏月を信用に足る人物だと誤解しています。
 ※G-4の民家に千華留とりのがF-2の駅に向かう、というメモが残されています。

蘭堂りの@極上生徒会】
【装備】:メルヘンメイド(やよいカラー)@THE IDOLM@STER、ドリルアーム@THE IDOLM@STER
【所持品】:支給品一式、ギルガメッシュ叙事詩、地方妖怪マグロのシーツ@つよきす -Mighty Heart-
 騎英の手綱@Fate/stay night[Realta Nua]、ドッジボール@つよきす -Mighty Heart-、縄
【状態】:酷い貧血、右足に銃創(治療済み)、睡眠
【思考・行動】
 基本:殺し合いはしない。ダメ、絶対。
 0:……むにゃ
 1:千華留さん、ユメイさん、理樹さんと一緒に行動。
 2:奏会長、プッチャン、桂ちゃん、クリス、リトルバスターズメンバーを探す。
【備考】
 ※浅間サクヤと情報を交換しました。
 ※理樹たち、深優と情報を交換しました。
  深優からの情報は、電車を破壊した犯人(衛宮士郎)、神崎の性癖?についてのみです。
 ※恭介からの誤情報で、千羽烏月を信用に足る人物だと誤解しています。
 ※騎英の手綱の効力については、後続の書き手氏にお任せします。

【ユメイ@アカイイト】
【装備】:エクスカリバーの鞘@Fate/stay night[Realta Nua]、
【所持品】:支給品一式×3、メガバズーカランチャー@リトルバスターズ!、光坂学園の制服@CLANNAD
【状態】:霊力消耗、疲労(大)、気絶
【思考・行動】
 基本方針:桂を保護する。
 0:うう…………きゅう
 1:桂、烏月を捜索する
2:怖くても戦う。
【備考】
 ※理樹たち、深優と情報を交換しました。
  深優からの情報は、電車を破壊した犯人(衛宮士郎)、神崎の性癖?についてのみです。
 ※霊体化はできません、普通の人間の体です。 霊力が枯渇しても死にません。
 ※月光蝶の効力が低下していることに気がつきました。
 ※メガバズーカランチャーを行使できたことから、少なからずNYPに覚醒していると予想されます。
 ※仮面の男(平蔵)は危険人物には違いないと思っています。
 ※エクスカリバーの鞘に霊力を送ることで、鞘を持った人物の傷を月光蝶以上に癒すことができます。

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13:…… E7-橋付近

空高く吹き飛ばされ、深優は無防備に地面に激突した。
「―――っ」
エネルギーが底をついた深優はまともに動けず倒れ付す。
(おじょう、さま――)
意識が薄れる瞬間まで、主人を想い続けた。


【E-7 橋付近/1日目 日中】
【深優・グリーア@舞-HiME 運命の系統樹】
【装備】:遠坂家十年分の魔力入り宝石、グロック19(拳銃/弾数7+1/予備48)、Segway Centaur@現実
【所持品】:支給品一式、拡声器
【状態】:気絶、エネルギー残量0、自身の能力での戦闘はしばらく不可能、落ちた衝撃でダメージ、
 肩に銃創、刀傷、全参加者の顔と名前は記憶済み
【思考・行動】
 0:アリッサを救うために行動する。
 1:"優勝を目指し積極的に殺す"。
 2:必要に応じて"殺し合いが加速するように他の参加者を扇動する"。
 3:ここにいるHiME(玖我なつき、杉浦碧、藤乃静留)を殺す。
 4:必要に応じて内通者は複数人いると思わせる。
【備考】
 ※参加時期は深優ルート中盤、アリッサ死亡以降です。
 ※理樹、千華留たちから情報を得ました。
 ※場合によってはHiME能力に覚醒する可能性があります。
 ※アリッサが本物かどうかは不明です。
 ※ミサイルの残弾数については基本はゼロ、あっても残り1発。
 ※スパイのルールはでたらめです。
 ※衛宮士郎による羽藤桂アル・アジフを襲撃した一連の顛末を目撃しました。
 ※どこへ向かうかは後続の書き手にお任せします。

一つの戦いは終わりを迎えた。
駅構内での戦いへと戻るとしよう。

######################################
12:10 F-7駅構内

数分の睨み合いから未だ動かなかった彼らに進展が訪れたのは、やはり放送によるものだった。
「霧……」
「……」
「くっ……!」

虎太郎に限っては、エレンの死を確証できなかったが、彼女がドライと口にしたことを思い出す。
(アイン……これはお前のことなのか?)
そして、待ち人も死んだ。後は、理樹たちが戻るまでに、目の前の脅威を排するのみ。
構える虎太郎に、なつきは反論する。
「ちょ、ちょっと待てと言っている! 私はさっぱり状況が――」
「なら、銃を降ろせ」
「……相手に敵意をぶつけられて、はいそうですかと無防備になる馬鹿はいない」
一触即発の雰囲気に、美希は巻き込まれないだけの距離を取る。

(この騒ぎに紛れて、パソコン壊せないかな?
……なんて、もういいかな。霧も死んじゃったし、詳細データを持ってるサクヤってのも死んだし)
少しばかり気落ちした美希は、ぼんやりとしていた。
だから、ふと反対ホームに目が行って。

「……?」
何か違和感があることに気がついた。
電車の向こう側が、やたらと暗い。ように見える。
そう、暗いはずがない。太陽は真上にあるだから。

「……虎太郎先生」
「この状況だ、後にしてくれ」
「ご、ごめんない。で、でも……電車の向こう、変じゃないですか?」
余計な発現だったかと、美希は隠れなおす。

「ん?―――うおッ!?」
だが、虎太郎の反応は大きかった。
なつき側から見れば、目を見開いた様子からそれが動揺だとわかった。
微動だにしなかった虎太郎は、じりじりと後ろに下がる。

(なんだ、何かの作戦か?)
なつきは、すごく後ろを向きたくなかった。
敵に隙を作る、などという理由ではない。
殺気も何も感じないのに、後ろを向いてはいけないと本能レベルで告げてくる。

それと、ディバックに入れておいた子狐がやたら暴れている。
電車を降りるまではずいぶん大人しかったはずなのになぜだろう。
そのすべての答えを知るために。
ちらっと見るつもりで振り向いた。


向こうの車両の中から

目を見開き、窓に張り付くように覗く顔があった。

殺気どころか気配すら消し、楽しそうに、とても愉快そうに哂う鉄乙女がそこにいた。


その周りだけが黒く見える。
そこだけ異空間のように黒く歪んだような幻覚。
その中で、限界まで見開かれた瞳だけが爛々と金色のように光っていた。
ずっと、見ていたのだ。電車の中で事の顛末を。
「おいしそうなのが少なくなった」
いや、どれから食べようと悩んでいたのか。

「う、あ……」
振り返ったときの覚悟が、なつきには足りなかった。

なつきは身を竦ませる。
だが、そのタイムロスなど致命的になりはしないはず。
相手は反対の電車にいるのだ。どれほど危険な相手でも、こちらに来るには時間がかかる。

そこにいたのが、常人であれば。
刀を瞬時に振るい、電車の車体を切り裂き。更にその先の車体も切り裂く。
ただ直進して、その距離をゼロにするなどという荒業を、なつきは予想だにしない。

チャイルドが制限された今、それほどの破壊などできないと思い込んでいた。
引き金を引くも、銃口から放たれる弾丸はかすりもしない。
(こいつ、人型のオーファンか!?)
とても人間の動きとは思えない俊敏さに、そんなありえないことを思う。

敵対者がいるのも構わず、なつきは後ろに飛ぶ。
普通の刀であれば回避可能だったろう。
斬妖刀文壱の長さから逃れることは、できない。

「ッ!?」
刀を振り下ろす乙女に向かって、飛びかかる影。
「お前!?」
尾花が、内側からディバックを開き飛び出したのだ。

「狐はおやつに入りません?」
噛まれることも、引っかかれることもなんとも感じず。
乙女は、狐をくびり殺すためその手を伸ばす。

「やめろっ!」
なつきの悲鳴の叫びより、乙女がキュっと力を込めるより。


「八咫雷天流―――白狼!!」
電光石火すら超える雷迅が、乙女を捕らえた。

電車を突き抜け吹き飛ぶ乙女、宙に放り出される尾花。

「うわっ!? よっ、と」
飛んできた尾花を、美希がうまくキャッチする。
その美希が、今度は虎太郎に掴まれる。
「ひとまず、離れるぞ!」
なぜかその後ろにはなつきの姿。

「そ、それって、場所を改めてこの人と?」
「違う、こいつの件は狐に免じて保留だ。俺が言ってるのは……」
なつきが銃を撃つ。
「えっ、えっ、嘘!?」

あれほど綺麗に吹き飛ばされたはずの乙女。
それが、当然のように虎太郎たちを追随している。
「吹っ飛んだのはわざとだ。威力を殺すためのな。
これ以上ないタイミングの筈だったんだがな……化け物め」
しかし、あまりにも妙だった。
乙女の顔には漫画のようなあおたんひとつ。
前回も今回も、人妖能力で固めた拳がいまいち威力不足のように思える。

(まさか、これも制限というやつか……妙な真似を)
文壱の切れ味には制限なんてないんだろうなと、よく知る名刀の切れ味を初めて忌々しく思った。

(あれが、あんな化け物が……霧を殺した?)
レオが死んで、あの後どうなったのか。
何が彼女を変えたのか。
(やっぱり……対馬さんが死んだから? だとしたら……)
間接的に、霧は美希の方針の犠牲になった。
その事実を、認めたくは無かった。

「いいか。お前をまだ信頼したわけじゃない。あくまで信用したのは狐、お前はおまけだ。
一時休戦となるが、もしグリーアのように後ろから撃ってくるなら、俺もお前の頭を吹っ飛ばさなきゃならん」
「それはこっちの台詞だ! なにがなんだかわからん内に殺されてたまるか!
というか狐以下なのか私は!」
「悪いが、生徒に狐がいるんでな。それに、猫ほどじゃないが動物は好きだ」

逃げながら、反撃の機会を伺う虎太郎となつき。
それを、逃がすまいと乙女は追う。
「おやつ……うん、おやつは別腹だからいくらでも食べられる」
ただただ、食事のために。
愛しき人が、また話しかけてくれることを信じて。



【F-7 駅付近/1日目 日中】
【チーム:スターフォックス+(先生と生徒+狐と問題児】

山辺美希@CROSS†CHANNEL ~to all people~】
【装備】:投げナイフ1本 、尾花@アカイイト
【所持品】:支給品一式×2、木彫りのヒトデ7/64@CLANNAD、投げナイフ4本、ノートパソコン、MTB
【状態】:健康、悲しみ
【思考・行動】
 基本方針:とにかく生きて帰る。集団に隠れながら、優勝を目指す。
 0:霧の死に傷心。
 1:詳細名簿を見れなくする為に、違和感が無いようにノートパソコンを壊す?
 2:虎太郎から信用を勝ち取り、拠り所にする。
 3: 最悪の場合を考え、守ってくれそうなお人よしをピックアップしておきたい。
 4:太一、曜子を危険視。
【備考】
 ※千華留たちと情報交換しました。
 ※ループ世界から固有状態で参戦。
 ※理樹の作戦に乗る気はないが、取りあえず参加している事を装う事にしました。
 ※把握している限りの名前に印をつけました。(但しメンバーが直接遭遇した相手のみ安全と判断)

加藤虎太郎@あやかしびと -幻妖異聞録-】
【装備】:なし
【所持品】:支給品一式、木彫りのヒトデ7/64@CLANNAD、凛の宝石5個@Fate/stay night[Realta Nua]、
 包丁@School Days L×H、タバコ、ガイドブック(140ページのB4サイズ)、
【状態】:健康、肉体疲労(小)
【思考・行動】
 基本方針:一人でも多くの生徒たちを保護する。
 1:霧の仇をとりたいが、今は撤退。エレンが死んだのか知りたい。
 2:美希は霧の親友であると判断、ただし霧はなぜ黙っていたのかについては考える。
 3:子供たちを保護、そして殺し合いに乗った人間を打倒する。
 4:なつきについては保留。狐(尾花)の行動を信じてピンチを共に乗り切る。
【備考】
 ※千華留たちと情報交換しました。
 ※制限の人妖能力についての制限には気づき始めました。拳の硬化力が落ちているようです。
 ※鉄乙女を危険人物と判断。
 ※黒須太一支倉曜子の危険性を佐倉霧から聞きました(ただし名前と外見の特徴のみ)。
 ※佐倉霧と吾妻エレンは、鉄乙女に殺害されたと推測しています。
 ※理樹の作戦に参加しています。 把握している限りの名前に印をつけました。(但しメンバーが直接遭遇した相手のみ安全と判断)

【玖我なつき@舞-HiME 運命の系統樹】
【装備】:ELER(二丁拳銃)
【所持品】:支給品一式×2、765プロ所属アイドル候補生用・ステージ衣装セット@THE IDOLM@STER、
 『全参加者情報』とかかれたディスク、カードキー(【H-6】クルーザー起動用)、双眼鏡、首輪(サクヤ)、
 ベレッタM92(9ミリパラベラム弾 15/15+1)、ベレッタM92の予備マガジン(15発入り)×3
 七香のMTB@CROSS†CHANNEL ~to all people~、クルーザーにあった食料、不明支給品(0~1)、
【状態】:健康、理不尽な状況に怒り
【思考・行動】
 基本:静留と合流する
 0:狐より信頼無いのか私は!
 1:羽藤桂、フカヒレを探す?  もちろん今のピンチを乗り切ったらだが。
 2:ゲームに乗るかどうかは未定だが……今はそれどころじゃないわー!
 3:とてつもなく釈然としないが、刀を持った化け物女から協力して逃げる。
【備考】
 ※装備品のELERは支給品ではなくなつきのエレメントです。
 ※チャイルドが呼び出せないことにおそらく気づいています。
 ※人探しと平行して、ゲームの盲点を探し本当のゲームの参加者になる。
 ※盗聴の可能性に気付きました。
 ※『本当の参加者』、もしくは『主催が探す特定の誰か』が存在すると考えています。
 ※佐倉霧の言いふらす情報に疑問視。
 ※権利は元の世界に返すや死者蘇生と考えてます。
 ※劇場にてパソコンを発見しました。何か情報が隠されているようです。見るにはIDとパスワードが必要です。

【尾花@アカイイト】
【状態:刀によるかすり傷、右後ろ脚骨折(共に応急処置済み)】
【思考】
 基本方針:桂を救う。鬼を倒す。



活きが良いのは美味しい証拠だ。

あの狐は美味しそうだった。
それよりも和服の女も美味しそうだった
撃たれた子も、なんだが変わった味のようだった。
裸のは、硬そうだが珍味のようだった。

銃を撃ったのは不味そうだった。まる

まだまだ美味しそうな材料がたくさんある。
どんなおにぎりを作ろうか。
今度のは自信作だ、きっと彼も気に入ってくれる。
乙女はとても楽しみだった。


【F-7 駅付近/1日目 日中】
【鉄乙女@つよきす -Mighty Heart-】
【装備】:斬妖刀文壱@あやかしびと -幻妖異聞録-
【所持品】:真っ赤なレオのデイパック(確認済み支給品0~1)、ドラゴン花火×1@リトルバスターズ!
【状態】:狂気、鬼、肉体疲労(中)、腹部に打撲、全身に軽度の火傷、目にあおたん、空腹
【思考・行動】
 1:おやつ、おやつ、おやつ、おやつ……あれ、ごはんはまだ?
 2:自分が強者である事を証明する。
 3:君の声が、また聞きたい……。
【備考】
 ※アカイイトにおける鬼となりました。
  身体能力アップ、五感の強化の他に勘が鋭くなっています。
  食事のためか人間性が失われているからかの影響で、能力が上がっているようです。



147:明日への翼 (前編) 投下順 148:sola (前編)
時系列順 148:sola (前編)
大十字九郎 156:赤より紅い鬼神/無様を晒せ (前編)
直枝理樹
加藤虎太郎
山辺美希
源千華留
蘭堂りの
ユメイ
玖我なつき
鉄乙女
深優・グリーア 165:日ハ沈ム、駒ハ踊ル

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