初心者向けセオリー

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準備編


☆稜線東側脇ルートをとる

  カムコルス連峰では、常に北西から風が吹きつけている。
  従って、稜線上や稜線西側・北側脇のルートは強風で活動できない日が多く、また突風による滑落の可能性も高い。
  それに比べ稜線東側・南側の脇を通過するルートは風が弱く、だいたいは行動できるため、最初はこのルートをおすすめしたい。
  しかしキャンプ設置に適した完全に安全な雪原が少ないか、場合によっては全くないこともあるので、整地セットや予備のテントは必須。
  また雪崩や落石によってその地点のテントが全て破壊されると、その中の物資も全て失われるので、食料や日程に余裕を持たせる必要がある。


登山中


☆こまめに天気図を見る

  特に風には常に注意を払おう。風が強いと移動速度が減少し体力を消耗しやすくなる。極端だが6月なら天気図は風だけ見ていればいい。
  25m/s以上の風が吹くと目に見えて移動速度が減少するため、単純に大変危険。そのまま日が落ちれば更に行動速度は落ちてしまう。
  そんな状況で雪崩や滑落によって遭難したり重症者が出たりすると、まともに捜索隊も出せず、最悪何日にも及ぶビバークで隊員はばたばたと死んでしまう。
  こまめに天気図を見て、風が強くなりそうな場合には極力テント待機させよう。
  ちなみに6月でも多少雪が降り行動が鈍るが、風が弱ければ行動しても問題ない。


☆岩壁や雪壁で「どうしても進めません」と言われたら

  隊の登壁能力が足りないと、壁を登り降りすることができない。
  隊の登壁能力は、実は隊員一人ひとりの登壁能力の累積ではなく、その隊の中で一番高い登壁能力を持った隊員一人だけで決定される。
  つまり低ランクの隊を壁の向こう側に登らせたいときには、優れた登壁能力を持つ隊員を一人だけ異動させることで低ランク隊でも素早い登壁が可能になる。


☆高度7000m以上での行動

  無酸素の場合、大体高度7000mあたりから凍傷にかかりやすくなる。
  凍傷にかかる原因は、高高度に長時間滞在することと、気温が低い中での作業だ。
  つまり隊員がすぐに凍傷になってしまうため、このあたりからルート工作はあまり実を結ばなくなる。
  そして、高度7000m付近以上でのテント設営もあまり意味がない。
  というのも、気温が低すぎる上に高高度なため、たとえテントの中にいても凍傷が進行してしまうからだ。
  もちろん悪天候で身動きの取れない中ビバークするよりは遥かにマシだが、そうなりそうなときは素直に移動を諦めよう。
  つまり、7000m手前あたりにアタックキャンプを設け、風や降雪の弱い日の早朝にアタックを開始するのが最良と言える。
  ちなみに軽度の凍傷になっても登ることは可能なので、体力に余裕があり登頂まであと少しならば積極的に登頂させよう。



登頂後

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最終更新:2011年04月25日 13:54
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