インパルスガンダム

インパルスガンダム
IMPULSE GUNDAM
登場作品 機動戦士ガンダムSEED DESTINY
型式番号 ZGMF-X56S
全高 17.76m
重量 63.54t
所属 ザフト軍
搭乗者 シン・アスカ
ルナマリア・ホーク
武装 MMI-GAU25A 20mmCIWS
M71-AAK フォールディングレイザー対装甲ナイフ
MA-BAR72 高エネルギービームライフル
MMI-RG59V 機動防盾
特殊装備 シルエットシステム
ヴァリアブルフェイズシフト装甲
デュートリオンビーム受信機

コアスプレンダー
CORE SPLENDOR
型式番号 YFX-M56
全高 5.67m
重量 3.02t
武装 MMI-GAU19 20mm機関砲
QF908 航空ミサイル
AGM33 レディバード誘導ミサイル

フォースインパルスガンダム
FORCE IMPULSE GUNDAM
型式番号 ZGMF-X56S/α
全高 18.41m
重量 78.3t
武装 MMI-GAU25A 20mmCIWS
M71-AAK フォールディングレイザー対装甲ナイフ
MA-BAR72 高エネルギービームライフル
A-M941 ヴァジュラビームサーベル
MMI-RG59V 機動防盾

ソードインパルスガンダム
SWORD IMPULSE GUNDAM
型式番号 ZGMF-X56S/β
全高 19.37m
重量 78.93t
武装 MMI-GAU25A 20mmCIWS
M71-AAK フォールディングレイザー対装甲ナイフ
MA-BAR72 高エネルギービームライフル
RQM60 フラッシュエッジビームブーメラン
MMI-710 エクスカリバーレーザー対艦刀
MMI-RG59V 機動防盾

ブラストインパルスガンダム
BLAST IMPULSE GUNDAM
型式番号 ZGMF-X56S/γ
全高 19.21m
重量 84.68t
武装 MMI-GAU25A 20mmCIWS
M71-AAK フォールディングレイザー対装甲ナイフ
MA-BAR72 高エネルギービームライフル
GMF39 4連装ミサイルランチャー
MMI-M16XE2 デリュージー超高初速レール砲
MA-M80 デファイアントビームジャベリン
M2000F ケルベロス高エネルギー長射程ビーム砲
MMI-RG59V 機動防盾

【設定】

ザフト軍の開発したセカンドステージシリーズの中の一機で開発コードは「インパルス」。
ブレードアンテナの基部にデュートリオンビーム受信機が内蔵されており、送信システムを搭載している母艦が近くにいれば実質エネルギー切れは起こさない。
だが実際は戦場で受信するためのものにしてはガンダムX系のサテライトシステムと同じで「照準用レーザーを照射、ビームを照射」の手順を取るのでその間は完全に無防備になってしまう。
そのため受信するには味方に敵を完全に抑えてもらわないといけないと実戦用的ではなかった。
ガンダム同様分離、合体、さらに変形機構を備えており、コアスプレンダーを内蔵している。上半身はチェストフライヤー、下半身がレッグフライヤーである。この2つはコアスプレンダーから遠隔操作される。合体時にコアスプレンダーから排出されているように見えるミサイルはミネルバに帰還しているらしい。ミサイルだけが帰って来るのもシュールな光景だが…。
ストライクガンダムと類似した換装システム「シルエットシステム」により、3種類の装備パックを使い分けることができる。一度だけだが、通常のインパルスのままで戦闘を行ったことがあった(第18話)
ヴァリアブルフェイズシフト(VPS)装甲も最新技術の一つであり、原理的にはトランスフェイズ(TP)装甲と似たようなもので敵の物理的攻撃が被弾するのを感知すれば電力が一時的に増加(白から赤に変わるなど)する仕組み。
他にもシルエット毎による必要電力を調整している。(砲撃戦主体のブラストなら前線に出ることも少ないので装甲に電力を割く必要はない、など)。



MSVではアビスシルエット、ガイアシルエット、カオスシルエットやフォース・ソード・ブラストの機能を併せ持つデスティニーシルエットが存在する。このシルエットこそがデスティニーガンダムへと繋がっていく。
余談だが、カオス、ガイア、アビスの各シルエットは変形まで出来たのだが無理があるとのことで頓挫。当面は機体として開発し、後の技術進歩を待つつもりであったらしい。最終的にはインパルス一機で全局面に対応し、シルエット自体もドラグーンシステムを流用してパイロット自身が制御し、戦艦も不要にする腹積もりだったという。
また、デスティニーシルエットは専用のチェストフライヤーを用意せねばならず、実際に使用したパイロットのコートニー・ヒエロニムス「これは『インパルス』ではない」との言葉を残している。
「レジェンドシルエット」が無いのはインパルスとは別に第二世代ドラグーンの実験機であるプロヴィデンスザクが開発されていたためである。
レジェンドインパルスが完成したとしてもあの円盤が飛んで行く様子はすごくシュールな光景だろうが…

ちなみにその全局面への対応構想だが、現実はインパルスを戦場に運んだり即座に換装したりするためにシルエットシステムやデュートリオンシステムが運用可能な(ミネルバのような)母艦が必要・複雑な機構なので整備に手間がかかったり膨大なコストがかかるなど全く現実的では無かった。

なおストライクはパックに電源を積んでいたもののスカイグラスパーによる支援があってようやく戦闘中のパック換装が可能になったのに対し、インパルスは戦闘中のパック換装がデフォルトであるにも拘わらずシルエットモジュールには電源が積まれていない模様(劇中でシルエット換装後にデュートリオンビームを受信するシーンから推測)。ザフトはよほどデュートリオンビームにこだわりがあったのか、それとも何かシルエットに電源を積めない理由があったのだろうか……?

実はこの機体、コンセプトとしてはコア・スプレンダーが主形態であり、各種シルエットや上半身、下半身はあくまでおまけである。
そのため、視聴者からは長らく「SEED DESTINY」の世界ではユニウス条約のため連合・ザフト双方にMSの保有制限がかけられていた。「特定の部分を換装して多様な戦局に対応する」コンセプトの機体が作中妙に多いのも、特定環境に特化した機体ではそれだけ枠を圧迫してしまうため「1機で様々な状況に対応可能」な機体が多く作られていた。連合は更に大型MAの、ザフトは可変機の可能性を模索する方向に分かれている。セカンドシリーズ他4機は明確に可変機に属する中で本機は「状況次第でMSにもなれる戦闘機であり、これはMA・戦闘機の類である。そのためMSには該当しない」…という詭弁めいた主張を目論んでおり、分離して出撃していたのもそのため……と考えられてあたかも公式設定のように語られていたが、そのような公式ソースはなく、Wikipediaで情報源とされていたのも雑誌内の考察コーナーやアストレイのカイトによる考察と明言されてはいないのであった。
もしユニウス条約の保有制限が理由だったとして、この主張を受けた連合の偉い人の反応が気になるところである。もっとも、連合は条約違反のデストロイとか作っていたのでそこまで言える立場でないのかもしれないが。

本来、インパルスはレイ・ザ・バレルが搭乗する予定であったらしいが、デュランダルの強いプッシュによりシンが搭乗する事に決まった。
作中の描写を見る限りチェストやレッグ、コアスプレンダーの予備は割とあったように見受けられ、これを受けてシン役の声優である鈴村氏は「予備のパーツがあんなにあるならレイもインパルスに乗って出てよ」などと冗談交じりに言っている。


「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」前期主役機。後期でもバイプレイヤーとして活躍。
Z.A.F.T.の「ストライクガンダム(ヴィクトリーガンダムとも)」。3つある換装装備の傾向も、高機動タイプが主に使われたのも同じ。但しシンのスタンス(と、おそらくは製作側の考慮の結果)からか、ストライクガンダムに比べ他の換装装備の活躍の場面はやや増加し、上半身と下半身をきりはなしての回避、損傷した上半身を敵にぶつけるなど分離・換装機能をフル活用して敵を翻弄するシーンも見られた。
デザイン面でもストライクガンダム同様の平均的且つ正統派「ヒーローガンダム」のフォルム。前述の分離機能や胸のV字マーク、シールドに宇宙世紀の連邦系のシールドによくある十字のマークなど、ガンダム譲りの要素も盛り込まれている。
余談だが、共演すると良く「似た者同士」として掛け合いになるカミーユの愛機、Zガンダムと似た部分も多い(フォースシルエットのカラー、フォース時の機体色、カメラアイの色、ブレードアンテナの色など。デスティニーはそれらに悪役っぽい顔つきもある。両方とも似たようなシルエットである)。
初代の続編であるZに、21世紀の初代、SEEDの続編としてのDESTINYを重ね合わせているのだろうか?

HDリマスターされる際にSEEDではパーフェクトストライクという新フォームが登場したが、インパルスに全部のせシルエットやデスティニーシルエットが出ることはなかった。最も、パーフェクトストライクは元ネタが放送当時から存在していた上、ストライクと異なりインパルスの各シルエットはソードもブラストもメイン装備が両手で扱うものなので出来ないだろうが。実現しても見た目のバランスがひどいことになりそうなものである。

映画『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』では、OS等を最新のものにアップデートしたインパルスガンダムspecⅡが登場。
カラーもフォースは微妙に違うくらいだが、ソードはお顔など白い部分も真っ赤に、ブラストは白い部分が緑にと大きく変わっている。


【武装】

MMI-GAU25A 20mmCIWS

胸部前面に装備された二門の近接防御火器システム(Close in Weapon System)、読みは「シーウス(日本限定)」。
他ガンダムのバルカン砲同様ミサイル迎撃や威嚇・けん制に使用される。
建設中の連合軍基地で乱射して辺りを火の海にした事も。
装備場所が場所なので射角が狭く連ザでは「横に移動しながら撃つと明後日の方に飛んで行く」「前方の敵に前BDしながら撃つと斜め下に飛んでいく」と非常に使い勝手が悪かった。
なお、作中では連合軍のMSに撃ち込んだ際コックピットを貫通、機体を爆散させた事がある。
ストライクのイーゲルシュテルン(75mm)がジンに傷ひとつ付かなかったのにこちらが有効だったのは、現実におけるM16ライフルからくる小口径の弾速と貫通力向上と同じだと思われる。グーでなぐるのと針で刺すような違いである。
ただし、その理屈だと小口径弾はエネルギーの総量(重さ)の問題から大口径弾の数倍の弾速を発揮せねばならず、装薬(弾丸の発射に使う火薬)量も膨大な物になり、当然大口径弾の方が装薬を多くしやすい。
小口径弾でそれをやろうとすると薬莢が長くなり過ぎる。
石を投げつければ怪我をするが、針を投げつけて怪我をさせるには何倍のスピードで投げつける必要があるか?と同じ理屈である。
が、これはCIWSであり採用しているのは鉛弾でもAPでもなくAPFSDS(もしくはAPDS)である。
そうなると例え口径が小さくとも装薬量も抑えれ、かつ速度も出せる。
近距離防御を考えると射程も長くなくていいため、上記を全部解決できる。

M71-AAK フォールディングレイザー対装甲ナイフ

両腰部に2本収納されている折り畳み式の実体剣。
ストライクガンダムに装備されていたアーマーシュナイダーを参考にしている。
ストライクと違いほとんど使用しなかったためか本シリーズではXBの追加勝利ポーズでのみの登場。

MA-BAR72 高エネルギービームライフル

フリーダムガンダムジャスティスガンダムに装備されていた「MA-M20 ルプス・ビームライフル」の改良型。
形状こそ違うが、他のセカンドステージシリーズにも同様の物が装備されている。

MMI-RG59V 機動防盾

対ビームコーティングが施された実体式の盾。
可変式で少しのびたり縮んだりする。
ビームの着弾する角度によっては反射するように使え、フリーダム戦では反射したビームを直撃させていた。言うまでもなく天才的な技量が必要。
ガンガン無印以降武装として採用されている。

シルエットシステム

インパルス最大の特徴の換装システム。上記のとおり一言で言うと「ストライカーパックのザフト版」。
最大の差異点は空中換装がストライクと比べて容易なこと、バックパックにバッテリーがないことである。
この機構が採用されたのは前大戦のストライクやフリーダム及びジャスティス(とミーティア)による多大な戦果を分析、結果「武装を即座に変更してあらゆる条項に対応することで戦果を上げる」を主眼にしていると思われる。
もちろんストライカーパックとの互換はないが、ジャンク屋は変換用のコネクタを作成したとか。


【武装(フォースシルエット)】

フォースインパルスの高機動シルエットでもっとも基本のもの。
VPS装甲の色は素のインパルスと同じ青と白。
放熱板兼翼を6枚備え、宇宙、空中など空間戦闘にて高い性能を発揮する。

MA-M941 ヴァジュラビームサーベル

フリーダムとジャスティスに装備された「MA-M01 ラケルタ・ビームサーベル」の改良型。
他のセカンドステージシリーズにも同様の物が装備されている。
ヴァジュラはインド神話に登場する雷神インドラの持つ槌矛の名前に由来している。


【武装(ソードシルエット)】

2本のエクスカリバーレーザー対艦刀が主の格闘戦用シルエット。
VPSは赤と白が主で、ストライクルージュを見ればわかると思うがこの状態がインパルスの中で一番硬い。
一応ビームライフルを予備として装備することで中距離にも対応できる。

RQM60 フラッシュエッジビームブーメラン

ジャスティスに装備されていた「RQM51 バッセルビームブーメラン」を改良発展型。
2つのブーメランの本体部分を結合する事で実体の刃を持ったブーメランとしての使用も可能となっている。

MMI-710 エクスカリバー レーザー対艦刀

ソードシルエットの主兵装となる大型のレーザー対艦刀。
大型でありながら片手で使用できる他、二刀流や連結状態など運用の幅が広い。
ストライクのシュゲルトゲベールと違い、その名前通り海上での戦闘ではオーブ軍や連合軍の艦を斬って斬って斬りまくった。
劇中では対フリーダム戦、海岸までフリーダムを追い詰めた際にシンの判断でソードシルエットを射出、最初にフラッシュエッジを投擲しフリーダムが体勢を崩したところですかさずエクスカリバーを抜刀、ビーム刃をエクスカリバー先端にまで展開させることによってPS装甲であるフリーダムを貫きシンを勝利に導いた。
とはいえ、構造上不可能であり本来はビームではなくレーザーであることから「そんなことできるわけない」と演出をした重田氏が語っている。それゆえか、小説版ではシールドを保持したフリーダムの左腕を切り飛ばした後、袈裟懸けに切り裂く描写とされている。
シンの得意な格闘装備ということもあって数多くの場面で活躍した武装である。
尚、連結した姿は1stのゲルググのビームナギナタに似ているがオマージュかどうかは不明。
名前の由来はアーサー王物語でアーサー王が使用した剣「エクスカリバー」。

作中で大暴れしたフリーダムを落としたという一番の見せ場の印象からか、ガンダムゲーでインパルスが参戦したらほぼ必ず最強武装、切り札としてフォース形態でのエクスカリバーが使われる。
そのためMGやROBOT魂のフォースインパルスでも付属している。
余談だがプレバン限定のソードインパルスの新HG、ガンダムベース限定のフリーダムとの対決セットではパースの付いたエクスカリバーが付属、さらにそのエクスカリバーを分割して刺せるフリーダムの胴体も付属した。ROBOT魂ではパースの付いた分割可能なエクスカリバーに加え分割したのを繋げて横から見るとまるで貫通しているように見えるギミックがあった。ROBOT魂のは逆から見てはいけない。


【武装(ブラストシルエット)】

対艦攻撃・火力支援が主の中・遠距離用砲撃戦シルエット。
大出力ビーム砲とレールガン、ミサイルランチャーと数種の飛び道具をもっており、ストライク同様単純に見て一番の火力を持っている。
地上や水上だとホバー移動も可能でそんなに機動性は悪くない。
ビームジャベリンも装備しており、近距離での自衛力もある。
VPSの色は緑と白、黒が主。

余談だが、主役機体にもかかわらず、プラモなどでの立体化がされる機会が非常に少ない。
放送時に出たガンプラは簡単に組めるが可動範囲が狭い「コレクションシリーズ」のみであった。しかし近年になって通販限定とはいえようやくHGやMGで発売された。
おまけに、ゲームなどでインパルスが登場する際もフォース固定であることも多く、ソードと違い武装としても出ないこともあるなど不憫である。まあソードシルエットのエクスカリバーと違ってジャベリンくらいしか手持ちできる武器はなさそうなのだが。
ちなみに出番が少ない分バンクシーンが少なく作画的にはよく動いたりするとか。

GMF39 4連装ミサイルランチャー

ケルベロスと一体になっているミサイルランチャー。
「AGM141 ファイヤーフライ誘導ミサイル」の発射口が2門の砲身に4つずつ取り付けられている。
ケルベロスの砲口と反対の位置についている為、ケルベロスとの同時発射は不可能。

MMI-M16XE2 デリュージー超高初速レール砲

肩部に装備された2門のレールガン。
フリーダムに採用された「MMI-M15 クスィフィアスレール砲」の系列にあたり、プラズマを投射する事も可能としている。
ケルベロスや4連装ミサイルランチャーとの同時発射も可能。
デリュージーは「豪雨」の意。

MA-M80 デファイアントビームジャベリン

ケルベロスの砲身内部に収納されている槍型のビーム兵装。
砲撃戦仕様のブラストシルエットにとっては接近戦に対応する為の武装であり、敵機との距離を稼ぐ役割を持っている。
柄が長くケルベロスの展開状態でも使用可能で、ジャベリン(投槍)の名の通り、投擲も行える。
デファイアントは「挑戦的」「大胆」の意。

M2000F ケルベロス高エネルギー長射程ビーム砲

ブラストシルエットに2門搭載されたビーム砲。
ガナーザクウィザードに装備された「M1500オルトロス 高エネルギー長射程ビーム砲」の改良型。
ケルベロスはギリシャ神話に登場する三つの頭を持つ番犬でオルトロスの兄にあたる。


【原作での活躍】

ファントムペイン襲撃前にテストをしている最中何度かザフトやフリージャーナリストのジェス・リブルなどからメディアの取材を受けている。
その後テストパイロットだったシン・アスカが正式に採用され、ミネルバに優先的に運び込まれていたので奪取を免れた。
セカンドシリーズの1機として、奪取された他の3機と何度も交戦するなど旗艦ミネルバの中核MSとして活躍、エンジェルダウン作戦にてフリーダムガンダムを撃破するなど、多大なる戦果をあげている。

シンがデスティニーガンダムに乗り換えた際、同じミネルバ隊所属の女性赤服パイロットのルナマリア・ホークに引き継がれた。
メサイア攻防戦においてインフィニットジャスティスガンダムとの戦闘中にビームブレイドを展開した蹴りを受け武装を扱う右腕が破損、残ったバルカンで戦おうとするもシャイニングエッジで片足も失った。

最終話エンドカードは本機同様に撃墜されたデスティニーガンダムと寄り添う様な姿で飾ったが、その図は両機のパイロットを務めたシンの傷心を表しているかのようだった*1


【搭乗者】

シン・アスカ

CV. 鈴村 健一

家族と共に戦争を避けて中立国のオーブに住んでいたコーディネーターの少年、16歳。
良くも悪くも優しさと激しさと真っ直ぐさを併せ持っており、特に彼が置かれていた状況が激しさを出させ易くしていた事もあってか(ルナマリア曰く)上官と衝突する事も少なくなかった。
2年前のオーブ解放戦の際に両親と妹を戦闘中の2機のガンダムの攻撃の余波により目の前で失っており、家族を守れなかった自分の無力さから、力が無ければ何も守れないという考えを持つ。

単身プラントに渡ってザフトの士官学校に入学、トップクラスの成績で赤服として卒業している。
ザフト入隊理由がアスランと似ている上、ボンボン版では最終決戦で実際にアスランも昔の自分と似ていると言っている。
その後はミネルバ隊の主戦力であるセカンドステージのインパルスのテストパイロットに選ばれ、後に正式に就任する。
実はTV版ガンダムシリーズ初の最初から正規軍所属の主人公}だったりする(OVAを含めると0083のコウや08小隊のシローなどがいる)。

主な戦術はアスランに近い高機動性を活かした急接近からの白兵戦による一撃離脱戦法。キラの遠距離からの正確無比な射撃とは対照的である。
とはいえ外伝ではミラージュコロイド状態の物体に狙撃に成功するなど射撃能力も高い。

軍人としてのメンタルには疑問符が付き、カガリ…他国のトップに対する暴言や態度や上述の教官との喧嘩(基本的に軍は上官の命令は絶対である事に対し「気に入らない相手には反発する、従わない」など)、度々見られる独断専行、捕虜の無断返還という銃殺刑級の重罪を周囲の迷惑を顧みずに行う、上官への挑発行為(ただしこれはアスラン側にも問題があった)などが作中見受けられた。キラのように民間人が巻き込まれて~というのであれば多少やむを得ない所があるにしてもザフトの軍人の養成するアカデミーを卒業していての状態なので余計に悪目立ちしてしまったともいえる。また、自分に信頼を置いてくれる人への依存度も高い。
戦後を描いたドラマCDではアスランからも指摘されていた(直前にアスランが間の悪い事発言をしたため、シンからはまたしても反感を買われただけだったが)。

余談だが、家族を失った直後(しかも惨たらしい状態の遺体を見てしまい)でほぼPTSD一歩手前の放心状態だったシンの心のケアやプラント移住を手助けしたのは、オーブ軍のトダカ一佐である。
「自分一人だけ生き残りたくなかった」と号泣していたシンに対し「ご家族は『シンだけでも助かってよかった』と思っている」と励まし、プラント移住やザフトアカデミーへの入学を支援してくれたという(小説版より)。
シンにとってオーブという国が憎悪の対象となってからも、トダカだけは心からの恩人であった(同上:入学後もしばらくは文通が続いていたらしい)。

一応主人公ではあるが、後半OPではタイトルバックをキラ(ストライクフリーダム)に奪われ、
最終話では半ば錯乱状態に陥りルナマリアのインパルスに攻撃を向けてしまい、それを阻止したアスランの∞ジャスティスに傷を付ける事もできず被撃破。その後、オーブの記念慰霊碑の前でキラと和解することになった。

シンの家族が死亡する原因は、「カラミティが空中にいたフリーダムに向かって射撃し、フリーダムが地上にいたカラミティに向かって射撃する状況下で、地上にいたシンの家族が巻き添えに遭った」(TV版第1話)というものだが、作中やゲーム作品では描写がそれぞれ異なり、
  • フリーダムの攻撃の余波(制作発表のPV、TV版第1話、連合VSZ.A.F.T.ⅡPLUS)
  • カラミティの砲撃(TV版第20話、SE1、HDリマスター版第1話)
となっており、現在では「カラミティの砲撃で家族を失った」という要素が強くなっている。

カミーユ・ビダンとは共通点は多いが以下の点で異なる。
  • 物語開始時点での立場…カミーユは民間人。シンは軍人
  • 家族関係…天涯孤独になってしまう点は一緒だが、カミーユは家庭環境が最悪である一方、シンは両親は不明だが妹とは仲が良かった様子
  • 叱咤する年上の存在…カミーユにはクワトロの他、アポリーやロベルト、レコア、エマ、ブライト、ヘンケン、ウォン等がいるが、シンにとってミネルバ隊の上司・年上になるとアスラン、ハイネ、タリアやアーサー程度しかいなかったりする。

【原作名台詞】

  • 「また戦争がしたいのか!あんた達は!」
    • 第1話から、3機のガンダムを奪うファントムペインに立ちはだかるシンが言い放った、シンの代名詞とも言うべき台詞。

  • 「さすが綺麗事はアスハのお家芸だな!」
    • 第3話から、デュランダルに理想論をぶつけるカガリに対して。オーブ本土の決戦で家族を亡くしたシンからするとまだ理想論を言うカガリに思うことがあるのは理解できるが、軍人の態度としては論外である。
    • 小説版では、ここでカガリにオーブは間違っていなかったと反論して欲しかったという気持ちが突き動かしたとフォローされている。
    • 近年では新たに開始した外伝作品『ECLIPSE』やその主人公機「エクリプスガンダム」の機体解説にて、カガリも知らないオーブのきな臭い部分の事情が次々と明らかになっていき、この発言も徐々に洒落にならなくなってしまった。

  • 「こんなことで…こんなことで俺は!!」
    • 第12話で大型MA・ザムザザーに追い詰められたシンが初のSEED覚醒。

  • 「殴りたいのなら別に構いやしませんけどね!けど、俺は間違った事してませんよ!あそこの人達だって、あれで助かったんだ!」
    • 第16話のインド洋での戦闘後、命令を無視して独断で連合軍の基地を破壊した事をアスランから平手打ちを受け咎められた時。シンにとっては3年前の悲劇を思い出してしまい、それを繰り返したくないために強制徴用された住民を助けたつもりだったのだろうが、アスランから見ればシンが行った事は上官の命令無視に加えて戦闘力を喪失した敵兵士の虐殺という軍人としての問題行動に関する自覚が一切ない事を示していたため、再度引っ叩かれた上「戦争はヒーローごっこじゃない!」と釘を刺されるのだった。

  • 「確かに戦わないようにすることは大切だと思います。でも敵の脅威がある時は仕方ありません。戦うべき時には戦わないと、何一つ、自分たちすら守れません。普通に、平和に暮らしている人達は守られるべきです!」
    • 第19話でディオキア基地でのデュランダルとの会食の際に、かつて戦争に巻き込まれ家族を失った境遇を踏まえて意見を述べるシン。

  • 「大丈夫だ!俺がちゃんと、俺がちゃんと守るから!」
    • 第21話で海に落ちて溺れたステラを助け、「死ぬ気かこのバカ!」と叱ったシンだが、ブロックワードである「死」に反応して取り乱したステラを落ち着かせるために彼女を抱きしめた。

  • 「死なせたくないから返すんだ…だから約束してくれ、戦争とか…モビルスーツとか…そんなこととは無縁な!優しくて暖かい世界に彼女を帰すって!」
    • 第30話から。
      ステラを守りたいが為の言葉だったが、彼の想いは裏切られる事になる。もっとも、ネオも本意ではなかったのだが。

  • 「貴方の言う正しさが、全てじゃないってことですよ」
    • 第31話から
      捕虜であったステラを地球軍に勝手に返還し、銃殺刑にもなりかねなかった重罪がデュランダルの計らいで不問となり釈放直後、アスランに対し。以降増長したシンはアスランを見下すようになっていく。

  • 「守るって言ったのに…俺、守るって言ったのに…!」
    • 第33話から。
      家族に続いてステラも守れなかった事はシンの心に重い傷を残す。この時に流れたステラ役の桑島法子さんが歌う挿入歌「深海の孤独」と相俟ってシンの悲しみが伝わってくる。

  • 「いっつもそうやって、やれると思うなーーーー!!」
    • 第34話から。
      シン相手でも殺そうとしないキラに向かっての一言。ちなみに分離した際に丁度サーベルが足とコアスプレンダーの間を通ったためキラは一度だけコックピットを狙ったと話題になった。

  • 「あんたがステラを殺した…止めようとしたのに!」
    • ステラを説得出来たのに結果的に討たれてしまったので、彼の怒りはわかるが、事情を知らないキラや巻き込まれたベルリン市民からすると…

  • 「あんたは俺が討つんだ!今日!ここで!!」
    「フフ…ハハハハ…やった…ステラ…やっと、これで…ハハ…ハハハハ…!」
    • ステラ(と両親と妹)の仇は討ったものの、その表情は虚ろだった。

  • 「仇は取りましたよ、貴方のもね」
    • 第35話から。
      フリーダム撃破後、ミネルバに帰艦し皆に祝福されていた際、一人その場を離れようとしたアスランにわざわざ言い放った台詞。キラやカガリの生死も分からず傷心しているアスランを嘲笑う表情でこのような事を言った為、怒りを爆発させた彼と掴み合いになる事に…。

【その他名台詞】

  • 「ステラだって戦争の被害者だ!死にたくないって言ってたんだ!それをお前は!」
    • ボンボン版から。
      デストロイを討ったフリーダムに対して、作戦外での戦闘行為により死刑になっても構わない覚悟で挑みながら。この台詞にキラは悔やんでいるような表情を浮かべた。ただ、デストロイが討たれる前、ステラの説得に成功したもののデストロイはスーパースキュラを停止させようとしたステラの操作を受け付けず、射線上のシンに逃げるように言っていたが、ステラの腕に巻かれたシンが渡したハンカチに気を取られ気付かなかったためキラに撃墜されたのだが、シンがそれを知ることはなかった。

  • 「約束は守る!ステラは俺が!」「真っ二つにしてやる!」
    • ゲーム『スーパーロボット大戦Z』でソードインパルスでステラと交戦させたとたまに聞ける台詞事故。前者が対ステラの特殊台詞、後半はソードインパルスのエクスカリバー使用時の汎用台詞。ちなみに連ザでもステラをロック時に覚醒、撃墜すると「やめるんだステラ!」「大した腕もないくせに!」と似たような事が起きる。


ルナマリア・ホーク

CV. 坂本 真綾

ザフト軍ミネルバ隊の赤服パイロット。



アスラン・ザラが妹のメイリンともども脱走、その喪失感を埋めるかのようにシン・アスカと親密な仲になる。
シンがデスティニーガンダムに乗り換えてからは彼が以前に搭乗していたインパルスガンダムを譲り受けた。

格闘戦ではシンやアスランには及ばないものの実力は確か*2
しかし、せっかく能力を活かせるインパルスに乗れると思ったら周りは皆化け物級の新型核動力機を与えられており、機体性能差込みとはいえ控えに回ることも多々あった。
周りの主役級全員から置いてけぼりを喰らってしまった感は強いが、仲間達にフォローしてもらいながらダイダロス基地に単身突入・レクイエムの撃破に成功している。

最後の戦いとなるメサイア攻防戦ではシンとアスランの戦いを止めようと二人の間に割って入った所、錯乱状態となったシンに攻撃されそうになった。
そうなっても彼の傍に付いていたのはシンが錯乱していただけだと分かっていたからだと思われる。

ボンボン版ではシンと恋仲にならないが、色々と危なっかしいシンを見守ったり励ましたりと姉のように接している。

【原作名台詞】

  • 「メイリンが…メイリンがなんで…!?そんなはずありません!あの子がそんな…アスランも…そんなの、何かの間違いです!絶対そんな…馬鹿なこと…!!」
    • アスランの脱走にメイリンが関わったとして、事情聴取を受ける。当然信じられるはずもなく、涙ながらに妹の無実を訴えるが、聴取後廊下ですれ違ったシンの「ごめん…!」という言葉で事の顛末を察し、泣き崩れるのだった。

  • 「忘れてた?私も赤なのよ!」
    • インパルスに乗り換えてヘブンズベース戦でレイと共にデストロイを撃破し、レイからも「大したものだ」と言われて。ルナマリアとしては久々の活躍シーン。視聴者に対するメタ発言ではない

  • 「同じ事よ!陽動で基地を討つのだって同じくらい危険だわ!みんな一緒よ!大丈夫よ、私は。信じてよ…。」
    • ダイダロス基地での作戦を前にして心配するシンを諭す。

  • 「(これでいいのよね…?これでいいのよね…?シン…!)」
    • エターナルに攻撃しようとするが、エターナルにはメイリンが乗っていた。直後に彼女から説得され、攻撃を躊躇っていたところをヒルダ達ドムトルーパー3機に翻弄され、エターナルから離脱を余儀なくされる。

  • 「あなたがメイリンを…よくもメイリンを!!」
    • メサイア戦で敵としてアスランと相見える。既にアスランへの想いを断ち切っていたルナマリアは彼を妹を唆した敵として怒りと共に仕掛けるが、性能、実力共に彼に敵うはずもなく一蹴される。

  • 「シン!もうやめて!!アスランも!!」
    • アスランの言葉や今のシンに対して思うところがあったのか、2人の戦いを止めに入るが、錯乱したシンに攻撃されそうになってしまう。アスランが止めなければまたも悲劇が繰り返される所だった。


【ゲーム内での活躍】

連合VSZ.A.F.T.シリーズ

無印、II共にコスト450で参戦。万能機のフォース(FI)、格闘機のソード(SI)、砲撃機のブラスト(BI)の3シルエットのいずれかを選択する。
要するにエールストライク(AS)、ソードストライク(SS)、ランチャーストライク(LS)のインパルス版。

  • 無印
FIは若干癖があったが、その扱い易さと強さからASやストライクルージュと同等の評価を得て「ARF」の一角を担った。
しかしSIとBIは調整が甘かった為評価は高くなかった。

  • II
3機共調整され、よりその分野に特化した機体となった。
IIでASが相対的に弱体化し、SSが格闘に特化し過ぎ、LSがぶっ壊れ機となってしまった為、結果的にインパルスはストライクからの「完全」移行機という扱いになった(ASとSSはマニア専用機扱い)。

尚、本機は中コスト万能強機体群「ARFG」のリーダー格である。
理由としては「主人公機だから」「ARFG中最も格闘1コンボの平均火力が高い」等があるが、強さ(450である以上560+420には劣るが)・扱い易さ・使用率において他より抜きん出ていたのは確かである。

ちなみにストライクと違い生インパルスは存在しない。

ガンダムVS.ガンダム

「SEED DESTINY」枠で主役機として堂々登場。
換装機能がウリのストライクガンダムと差別化を図るためか、フォースインパルス形態のみ。代わりに劇中でも見せたトリッキーな技を盛り込まれ、キャラクターの個性が反映された(モーションの大半は原作34話から再現されている)。特にフリーダムガンダムを大破に追い込んだ戦闘時に見せた上半身と下半身を分離して回避するシーンやフォース形態でエクスカリバーを使うと言った技を使用できるのが特徴。(ブラストが完全に空気になっているが…)
とはいえ基本的には前作同様、ビームライフルで基本に忠実に闘う機動力重視のスタンダード機体。扱いやすく、決定的な弱点も一発逆転要素もない。どんな相手でもそれなりに渡り合えるが、それなり以上に勝てるかはプレイヤーと僚機の連携次第。BRや盾がなくなってもCSを一回するだけで完全に回復する。
この時期はビームライフル以外の攻撃が全て足を止める武装であり、その武装も火力不足感があったのでどうしてもダメージ負けすることが多かった。
特殊格闘のエクスカリバーも見た目こそ派手だが補正率の問題でキャンセルのタイミングを間違えるとあまりダメージが伸びず、単体で使っても誘導が微妙と必殺の一撃にしてはいまいち。
結果、本作一狂と名高いフリーダムに挑んでも返り討ちに合うのがオチだった。
稼動後期に特殊射撃のアシストキャンセルで手軽に誘導を切れることが発見され、これにより回避能力が格段に上がり再評価されることにはならなかった。時代は既にNEXTへ移ろうとしていたのである。
アシスト機はセイバーガンダム。変形状態でビームを撃ちながら突っ込んでいく。そこまでいい性能でもなく、決して使えないわけでもなくと所謂普通のアシスト。

NEXT

新要素NEXTダッシュのお陰でビームライフルの乱射が可能になり、CSのお陰でリロードも即座に可能、そしてそれもNDで隙を消せるので実質いつでも弾が最大、とビームライフル主体のこのゲームにおいてかなり有利に。
エクスカリバーが化けに化けて高性能に。補正率が甘くなり格闘の締めに持ってくるとかなりのダメージ向上を望める。誘導が異常なまでに良くなりNDでブーメランだけ使用したり投げた後の突撃時に再誘導がかかるなどからコスト2000での格闘機キラーの異名までとるほどになった。
アシストはルナマリアのガナーザクウォーリアに変更された。照射ビームを撃ってくれる優秀なアシストになっている。
今までは他の万能機に比べると劣っていたインパルスであったが今作では他の万能機と同じかそれ以上に強化されている。
全体的にはコスト2000のフリーダムと言える(火力が若干低く、機動力が非常に高い)。
その為フリーダム打倒にはアニメ同様頭脳戦で勝る必要があるだろう。

EXVS.

ルナマリアを乗せた場合IWSPのないストライクになる……という考えかは不明だがプレイヤーキャラから降板し、今回は前作でアシストだったガナーザクウォーリアの覚醒技で登場する。

発動するとフォースインパルスがエクスカリバーを構えて突撃し、相手にエクスカリバーを突き刺し、追加でメインを撃つと機体ごと爆散する。爆発の規模から、おそらくエクスカリバー突撃>フリーダム撃墜後の大爆発の再現だと思われる。
フリーダムがインパルスがボロボロになるような大爆発をしたわけではないのだが……

それはそうと性能は発生・突進速度共に良好で威力も十分。更にブースト消費は微量な上(他は大抵ブースト全消費)、何よりステップかシールド、障害物以外ではまず避けられない程誘導が強いという、正に切り札と呼ぶに相応しいレベルである。流石主人公機は格が違った。

EXVS.FB

前作と同じく、ガナーザクウォーリアの覚醒技として登場。相変わらずの高性能である。

さらに単体としてNEXTから復活参戦。
今までのハードでは各シルエットを戦闘中に換装して、それによって色が変化するVPS装甲は容量と処理の関係で再現できなかったが本作では実装され、フォース、ソード、ブラストへ換装する仕様になった。
残念ながらデスティニーシルエットは登場しないがコストも2500に昇格してインフィニットジャスティスと並んだ。

フォースインパルスは一般的なBRを持つ万能機。3000級の機動力と特格によるトリッキーな動き、そしてお馴染みの分離射撃により回避力が高いが、メインのBRのリロードが遅いのが欠点。
唯一移動撃ち可能なBRを持つ&機動力が高い&他形態ではBRのリロードが更に遅くなるため、必然的に維持する時間が最も長くなる主力形態である。エールストライクと違って格闘戦も万能機相応にある。

ソードインパルスは範囲が強力なビームブーメランと高判定、高威力の格闘を有する格闘機。迎撃力と火力の高さが売り。
ブラストインパルスは長射程ビーム砲「ケルベロス」と誘導の強い特殊格闘のミサイルを主軸(格闘は移動しながら撃てるが銃口補正がなくまるで使えない)にした砲撃機。シリーズで初めて、肩のレール砲が武装として使えるようになっている。他形態からのキャンセルでケルベロスを撃つために使われることが多く、武装の一つとしての色が濃い形態。
連ザと違い、格闘ができないの(ジャベリン投げはあるけど)も要因だろう。

前&後特射で各種行動をキャンセルしながら、それぞれソードに換装してエクスカリバー突き、ブラストに換装してケルベロスを撃てる。
これにより武装間の融通が非常に利きやすく、後特射の存在からコンボ火力も非常に高い。
ちなみに、フォースのメインからの特射へのキャンセルルートのみ、レバーを入れる方向が前後ではなく右斜め前と右斜め後ろとなっている。恐らく開発側の設定ミス。
レバー入れの方向がテンキーでいう3(右斜め後ろ)と9(右斜め前)に入力する事から、39特射と呼ばれている。

覚醒技はNEXTから引き継ぎのフリーダム突き。ただしNEXTと異なりカット耐性0のロマン技である。ただし、ソードのコンボ中など当てることはできるのは救いか。
始動が投擲(フォースだと盾、ソードだとフラッシュエッジ、ブラストだとジャベリン)となっている。

ストライクのように各形態で立ちまわるというよりは、むしろリボーンズのようにフォースを主軸に立ち回り、要所でキャンセルを駆使しながら他シルエットの武装を使うことで、3形態分の武装を1機で使うような機体になっている。
武装の多さに反してリロードの遅さによる手数の少なさなどから援護力は高いとはいえず、
代わりにフォースの回避力や謎の当て方のできるCS、ソード近距離押し付けの強さから、とにかく場を荒らすような戦い方を得意とする。

今作のシンの台詞(台詞自体は普通だが、喋り方など)は全体的に生意気で増長している印象を受ける。特に味方にカットをしてもらった時が顕著。「ゴシンパイオカケシマシター」
一方で、本来敵であるフリーダムと組むとまるで頼れる先輩キラと生意気な後輩シンというような仲がいい感じの会話をする。が、敵対したら原作どおりの反応になる。
ちなみに覚醒しても種割れしない。

PS3版のDLCにて、ルナマリアが搭乗したバージョンが追加された。コストは2000。
ただし、シン機の性能の劣化版であり、覚醒技がガナザクと同性能のデスティニーガンダム呼出になった以外はほぼそのまま。
こちらではシン機と違い、全ての状態を使いこなすことが求められる。ただ、同コストにストライクというライバルがいるが。
ルナマリアの台詞自体は多いがガナーザクに乗っていた時期の台詞が多くアスランに対して未練があるような台詞があるなどファンからすると残念化も。
ちなみW勢以外には珍しく自分(ガナーザク)との掛け合い台詞が存在する。

EXVS.MB

特に変更はなし。ただフォースの39特射が普通に前後になった。最初からそうしてくれ…
Fドライブと特にマッチしており、機動力上昇、格闘能力上昇はフォースからの一撃離脱、ソードのメインから各種格闘へとつなげるのに一役買ってくれる。
また、ソードインパルス、ブラストインパルスがそれぞれレジェンドとガナザクのアシストとして登場するようになった。

アップデートにより、ルナマリア搭乗のほうもキャンセルルートが増え、性能が若干上がった。
同コストのライバルであるストライクが全体的に大きく強化されたので、相変わらず厳しい立場にいるが。

EXVS2

キャンセルルートが少し増え、格CSにガナーザク呼び出しが復活。チャージ時間が短く相変わらず頼りになる。
また、これまで封印安定だったブラストの格闘のミサイルの誘導が強化し、ブラストの主力にまでなった。
地味に顔グラが変更され、全覚するとちゃんと種割れするように。
しかし、相変わらずインフレに押し負け続けているところがある。
コストも立ち回りこそ全く異なるが見た目が似ているストライクは大きく強化されたのも気になるところ。

ガナーザクのアシストとして唯一続投し、レバー入れでフォース、ソード、ブラストで攻撃する。
レジェンドのアシストとしても続投し、フォースのライフル連射かブラストのメインで攻撃する。前作はソードだけだったのだが、きれいに入れ替わった形となる。

EXVS2.XB

フォースはジャンプ斬りが後格に移動した代わりに特殊格闘にはダガーL投げが追加された。ガルナハン戦でローエングリンを破壊した場面の再現。デスサイズのトーラスみたいな感じで爆散する。
ブラストはサブがゲロビ、メインなどの格闘派生でレールガンとコマンドが変わり、格闘で念願のジャベリン連続突きが復活。
ソードは特格にレバー入れのフワ格が追加された。

…と新規武装で順当にテコ入れされているように見えるが、実際のところ武装自体はFBからそのままで激しいインフレから取り残されている感が非常に強く、既存含め殆どの武装が凡以下のラインナップとなってしまっている。
週間データでは使用率はおろか勝率に至っては40%を下回る週がしばしばあるという悲惨ぶり。(2022年3月現在、全212機体中使用率200位以下)

一方で2021年12月にルナマリア搭乗がエクストラ機体として復活。基本はフォースでチャージ射撃、チャージ格闘でブラスト、特殊格闘でソードに動作中だけ換装するAGE-3形式の武装演出方式となった。
さらにデスティニーとレジェンドのアシストが追加されている。
機体としては「ガナーザクっぽいインパルス」というイメージ。
射撃CSの照射ビームの曲げ性能や、格闘CSのミサイルの誘導がシン機よりも非常に優秀。
落下技こそないが、射撃バリア付きのレジェンドアシストや、発生判定に優れる特殊格闘(ソード換装攻撃)のおかげで自衛面も優秀。
射撃寄り汎用機としての強味が各武装で有効に活きており、分かりやすくて使いやすいと広い階層から高い評価を受けている。
勝率こそそこそこレベルだが使用率が高く、降りテクが無い低コストとしてはかなりの活躍を見せている。
というかEXVSスタッフはインパルスに乗ってるシンが嫌いなのかというぐらい、コストが上のシン機より強いのではとの声も。

また、レバー入れ特殊格闘の元ネタが「デストロイ戦でのバックパック斬り」であるなど原作再現要素も増えた。レジェンドにエクスカリバーを一本貸しているため、本機も一本で斬りかかるのが細かい。
なのだが、通常時の原作再現で力尽きたのか覚醒技はこれまで同様デスティニー突撃。自機の攻撃が当たると大爆発するのも一緒。


EXVS2OB

シンルナ両方版が継続参戦。

シン機

シン機はフォースは武装構成はそのままで、下格がバウンドダウンに、分離のライフルが3連射可能に。
ソードはサブにスーパーアーマーの格闘、下格にゼノン極限時後ろ格みたいな急降下突きが追加。
ブラストはゲロビがCS、サブにケルベロスを1発ずつ撃つ2連射(2射目にレバー入れした方に移動する)が追加し格闘入力時に振り向きしなくなった。ちゃんと相手の方には飛ぶ。

本作ではストライクやイージスにSEED発動が付いたがシンの機体はデスティニーともどもSEEDは使用不可。

ルナ機

射撃CSにレバー入れでケルベロス斉射、運命アシのBR3発に格闘コンボ追加、レジェンドアシストにドラグーン一斉展開が追加。
高耐久後衛機の波には乗れているが、足回りや押し付けに長ける同コストには遅れがち。

2024年2月の通常アップデートにて、まさかのプチリフレッシュ調整対象となる。
前回のモンテーロやゴッドのようなコマンド配置変更とか変形追加などの大きな変化はないものの、機動力や純粋な格闘強化に加え、格闘新派生や後覚醒技追加となる。
どちらも公開された劇場版の戦闘シーンの再現が早速導入された形で、そこそこの実用性はもちろん本vsシリーズらしくシャレが効いている。
……なのだが、同時に狂化強化され「足が遅い、足を止める武装が主体の機体は圧殺可能」な、かつてやらかしたエクバ2を上回る機体となったHi-νガンダムが台頭。
メインと特格以外足が止まる武装で落下テクもない本機は戦績を落とす事態になってしまった。


【機体選択時の一枚絵】

ガンダムVS.ガンダム

フォース状態でビームライフルとシールドを装備。
何か意図があるのか単なる偶然か∀ガンダムとポーズが対称になっている

ガンダムVS.ガンダムNEXT

フォース状態でエクスカリバーを右手で持ち左を見ている

EXVS.FB

シン機:相変わらずフォース状態で今度は両手でエクスカリバーを構える。向きは正面
ルナ機:シン機と同じだが、背後に薄っすらとアロンダイトを構えたデスティニーがいる。

EXVS.MB

シン機:両手でエクスカリバーを左側に構える。
ルナ機:盾を真正面に構える。合体直後の決めポーズ。

EXVS.MBON

シン機:おなじみタイトルバックのポーズ。
ルナ機:盾を構えながらビームライフルを添えて射撃ポーズ。

EXVS2・EXVS2XB

シン機:盾を真正面に構える。合体直後の決めポーズ。
ルナ機:左手を前面に突き出し、右手にビームサーベルを構える。


【勝利・敗北ポーズ】

勝利ポーズ(ガンガン、NEXT)

納刀時、コアスプレンダー時:盾を真正面に構える。無印だと盾が無くても構える
抜刀時:ビームサーベルを構える。
特殊格闘フィニッシュ:エクスカリバーを構える。インパルスの勝利ポーズのなかでもいかにも決めポーズといった感じ。
厳密にはインパルスが特殊格闘のモーション中に勝利すれば良い(アシストや味方が止めをさしても構わない)

ちなみにシールド投擲後に勝利するとポーズ中に盾が復活することも。

敗北時(ガンガン、NEXT)

シールドを杖代わりにして片膝を付く
サーベルを持っている場合はビームを切る。

勝利ポーズ(EXVSFB以降)

FI時:おなじみタイトルバックのポーズ。キラーンと光る
FI抜刀時:両手にナイフを持ちクルっと回って構える。OPでおなじみのポーズ。  
SI時:頭上で連結状態のエクスカリバーを回転させた後、所謂サンライズ立ちをする。OP等でよく見られるポーズの再現。
BI時:ケルベロスとレール砲を構える。これもOPで見られるポーズの再現。
覚醒技時:フォース形態で右腕を突き出しエクスカリバーを構える。 フリーダム戦の突貫前のポーズ。

敗北ポーズ(EXVSFB以降)

フォース形態でVPS装甲が切れ、頭部などを破損した状態で中に浮く。
原作でのフリーダム撃破直後の再現。本シリーズではよくあるが原作では勝利ポーズともいえる系のやつ。

勝利ポーズ(ルナマリア搭乗)

MBONまで:覚醒技のポーズがなくなった以外はシン機と同様。
EXVS2XB:通常時(フォース):正面にビーム2連射後、1回転してポーズを決める。ソード・ブラスト換装中勝利はシン機と同じ。覚醒技中は変化なし。

敗北ポーズ(ルナマリア搭乗)

MBONまで:なぜかシン機と同様。
EXVS2XB:最終回にて∞ジャスティスに敗北し大破したデスティニーと寄り添って終戦を迎えたシーンの再現。VPS装甲も切れている。


【その他の活躍】

機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY R

ザフトでの開発計画が中止されたデスティニーインパルスだったが、とある民間企業が計画を引き継ぎ、「デスティニーインパルスR(リジェネス)」を開発。
外観こそ通常のインパルスにデスティニーのウイングを装着した姿だが、コネクターの規格はストライカーパックで本機に装着される「デスティニーRシルエット」は自律行動が可能な他、規格が合う機体をジャックする機能を持つ。

更に随伴機として無人機「DIアダガ」も登場。頭部がモノアイになっている以外はデスティニーインパルスRと同じ外観。有人による戦闘を経験させ、最終的にエース級の戦闘機動を実現するAI「バディシステム」を搭載している。

ロウ・ギュールのアストレイレッドドラゴンとダブルブイのターンレッドと交戦するが、最終的に全滅した。

機動戦士ガンダムSEED DESTINY ASTRAY B

上述のデスティニーインパルスRをエルザ・ヴァイス専用に調整した「インパルスガンダムブランシュ」が登場。白いカラーリングに変更され、性能も向上している。
エルザの意向により運命=デスティニーの名が廃されたことと、元の所有者のカイト・マディガンの提案によりこの名称になり、C.E.では珍しい機体名に「ガンダム」を冠する機体となった。

ガンダムビルドファイターズ

第21話のアイラ・ユルキアイネンの回想での量産型キュベレイのテストでシルエット無しの機体が登場。
アイラ機のファンネルで撃墜された。
原典機の登場はここだけだが、以降のビルドシリーズでは本機の改造機が多く登場する。

ガンダムビルドファイターズトライ アイランドウォーズ

チーム「北宋の壺」のマヒルとケイコが使用する機体として「インパルスジム」が登場。
ちなみにマヒル機の頭部はGXビットと同じ。

ガンダムビルドファイターズ GMの逆襲

ニルス・ニールセンの使用する機体として、忍者の要素を取り入れた「忍パルスガンダム」が登場。

ガンダムビルドファイターズA-R

グレコ・ローガンの使用する機体として、デスティニーインパルスRとガイアインパルスを組み合わせた「DIアダガ・オーディン」が登場。

ガンダムビルドダイバーズ

チームAVALONの副隊長エミリアとカルナの使用する機体として「インパルスガンダムアルク」と「インパルスガンダムランシエ」が登場。
コアスプレンダーはチェストフライヤーに統合される形でオミットされ、インパルスよりはバウに近い機能を持つ。互いの上半身と下半身を入れ替え、機体特性を切り替える事が可能。
ちなみにこの2人は第七機甲師団とのバトルでバウに苦戦した経験がある。

ガンダムビルドダイバーズ Genius Head Line

フォース「蒼穹旅団」のリーダー、マンフレート・フォン・サカザキの使用する機体として「ガンダムエクスインパルス」が登場。

ガンダムブレイカーモバイル

クズノハ・リンドウの使用する機体として、ウイングガンダムの要素を取り入れた「エンツィアン」が登場。
『バトローグ』にも引き続き登場している。
ちなみにエンツィアンとは植物のリンドウの意味でカラーリングも同じ青紫系。
ガンダムブレイカーシリーズで実際に再現可能。
実物の場合はHGでやる場合でも本体の組み替えはともかく盾の接続と塗装に難儀するかも。

スーパーロボット大戦

DESTINYが参戦すると原作再現の有無に関わらず登場する機会が多い。
原作再現ありだと前半シンの機体、後半はルナマリア(他のパイロットも乗り換え可能)、原作終了後だとルナマリア機として(一作だけデスティニーが修理することになったのでシンが途中まで乗るが)の参戦が基本となる。
『K』『L』だと専用機持ちのシン、キラ、アスラン、レイ以外のSEEDキャラは本機とアカツキの座を巡って争うことになりがち。
『Z』以外フォース以外のシルエットはXBのルナ機同様基本的に武装扱い。

現行のソシャゲ『DD』では武装がガチャになっており、デスティニーに乗り換えられるのが既に発表しているため本機の必殺技を引いてもデスティニーでは使えないため「インパルスが欲しい人だけ引いてくれ」とコメントされることになってしまっている。
その代わりに戦闘アニメのクオリティは非常に高く海上での連合戦のシーンから組み合わせたり「悪夢」のフリーダム戦からモーションを組み合わせたりと気合が入っている。プレイする気はなくても公式Xで戦闘アニメは見られるので一見の価値あり。
なお、インパルスとシンはシナリオを進行すれば使用可能になるが、この時点でシンが自軍部隊に参入するわけではなく、シナリオ上ではむしろ客観的視点から自軍部隊を訝しむ場面が多い。
本作でのステラを巡るキラとの因縁はアズラエル達によって仕組まれたものであり、デスティニーの参戦が既に決定している事とステラも生存説がある事から和解すると思われるが、どの様な経緯になるのか注目されている。

ガンダムアーセナルベース

「LINXTAGE SEASON:04」にてソードインパルスとシンがレイやルナマリアと共に参戦し、次の段でフォースインパルスが参戦。
フォースインパルスの必殺技はいつものフォース形態のエクスカリバーだが、モーションが謎のサーベルの斬撃で頭部と右腕が破損しNEXT射撃CSでもやったチェストフライヤーを突撃させコアスプレンダーのバルカンでフォースの機関部を攻撃し誘爆、飛んできたチェスト、レッグフライヤー、フォースシルエットと合体しソードシルエットからエクスカリバーをキャッチし突撃……と珍しく分離突撃が拾われている。
ちなみに現状専用パイロットはシンのみとなっており、ルナマリアはまだ専用機扱いされていない。


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最終更新:2024年03月01日 10:39
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*1 劇中でのラストカットは敵側となっているクライン派の勢揃い。しかも全機ほぼ無傷で決めポーズまで決めているいう、シン目線ではバットエンド的なものとなっている

*2 ヘブンズベース攻略戦ではソードインパルスでデストロイ他多数のMSを撃破している