デビルガンダム

デビルガンダム
DEVIL GUNDAM
登場作品 機動武闘伝Gガンダム
型式番号 JDG-009X
全高 23.9m
重量 41.2t
所属 デビルガンダム軍団


【設定】

ネオジャパンのライゾウ・カッシュ博士が開発した地球環境浄化用モビルファイター。
本来は「自己修復」「自己増殖」「自己進化」の3大理論を用いてガンダムファイトにより破壊された地球環境を再生する為のMF「アルティメットガンダム」だった。
しかしキョウジが本機をウルベ・イシカワ及びミカムラ博士による軍事目的の強奪から守る為、地球降下を強行した際に落着のショックで暴走。
キョウジを生体ユニットとして取り込み、人類を地球環境の障害とみなすデビルガンダムへと変貌した。

デビルガンダムの構成材である、あらゆる環境下での活動が可能な生物的要素を備えたナノマシン「DG(デビルガンダム)細胞*1」により再生・進化を繰り返すだけで無く、あらゆる構成物を自身の支配下に置く事が出来る。
前述の3大理論により多くの驚異的能力が発現可能で、確認出来るだけでも「配下のMSを生産する」「人間を支配する*2」「人間・機械問わず強化改造及び爆発的な力を与える」「死者を傀儡として蘇生させる」等様々な能力がある。
またDG細胞に感染した者は心の弱い部分や醜い部分が増幅される傾向にあり*3、更に特例を除き感染者を救う方法は皆無で、特に脳まで侵食が進むとその特例すら通じなくなる。
更に死者を蘇生した場合元の人格や知性は失われる様で、事実蘇生したジェントル・チャップマンは精神破綻も同然の状態で言動に生前の面影が全く無く、言葉も基本的に唸るだけになっている。
但しDG細胞は強靭な精神力を持つ者は支配出来ず、逆に支配される特性があり、DG細胞を逆支配出来た人物を見る限り、逆支配には人知を超えるレベルの精神力が必要である事が分かり、完全に統制されたDG細胞はMFの構成材としては究極の素材である。

本機の搭乗者はパイロットでは無く生体ユニットにされ、本機は生体ユニットが得られないと3大理論を実行出来なくなる。
生体ユニットに最も適しているのが次世代への命を繋ぐ者…即ち若く健康な女性であり、次に適しているのがガンダムファイターとして優秀であり、且つ肉体的にも健康な者である。
以上の点から東方不敗はドモンを、ネオホンコン首相であるウォン・ユンファはアレンビー・ビアズリーを、ウルベはレインをそれぞれ新たな生体ユニットとして考えていた*4
尚、東方不敗は最初自らを生体ユニットにしようと考えていたが、デビルガンダムに出会った時には既に病が手遅れな状態に達していた為、生体ユニットになる事が出来なかった。

ドモンとの初対峙であるシンジュクでのアルティメットガンダムの名残が強く残る第1形態*5、ギアナ高地やランタオ島での中間形態*6、ネオジャパンコロニーと同化したデビルガンダムコロニーとも呼ばれる最終形態、そしてコア部分が進化した真の最終形態と実に4回もの進化を遂げた。
またデビルガンダムコロニーと化した時に動力炉が合体四天王「グランドマスターガンダム」へと変貌している。
尚、デビルガンダムコロニーはあまりに巨大であり、そのサイズは何と富士山を手の平で丁度覆える位。
ちなみにデビルガンダムの真の最終形態はライゾウ博士曰く「感情・心理をエネルギーとした究極の存在」との事。
真の最終形態がレイン(=取り込まれた人間)そのものであると表現されている事から、デビルガンダムが自己進化の果てに行き着こうとした先は「生命そのもの」であり「新人類」なのかもしれない。

権力者の野望に翻弄され、本来の目的とは違う凶行をするに至った不運の機体ではあるが、人類を試す為に敢えて人類の敵となった存在と言えるかもしれない。
そしてその結果はゴッドガンダムの搭乗者であり、強い精神と愛を持ち合わせるまでに成長したドモンと、彼を支えたシャッフル同盟をはじめ多くの仲間達の勝利に終わったのだった。

なお、地球環境浄化用であるはずのアルティメットガンダムがビームやバルカン等の武装を持っている理由は「ガンダムファイトに参戦させる為」である。
これにファイトをさせようという事自体滅茶苦茶な話ではあるが、これ程の規模のマシンは個人でパトロンを募った位では到底完成させる事など不可能であり、恐らくライゾウ博士は「最強のMFを造る」という名目でネオジャパンから資金や設備を調達したものと考えられる。
また同様の素体を使用してシャイニングガンダムを造っていたミカムラ博士はアルティメットガンダムを見て大層驚いた様で、同じ科学者としての嫉妬心と功績強奪の為、長年の友人であったライゾウ博士を裏切って軍に情報をリークしてしまう。
言わばドモンにとって家族の仇の1人である訳だが、その彼がミカムラ博士のシャイニングに乗ってデビルガンダムを追う事になったのは何とも皮肉な話である。


【武装】

バルカン砲

頭部に内蔵された機関砲。
ガンダムシュピーゲルを破壊する程の威力を持つ。

拡散粒子弾

肩に装備されたビーム兵器。
最終形態時は両肩のデビルフィンガーから放つ。

ガンダムヘッド

デビルガンダムが生み出した自律攻撃ユニット。
デビルガンダム本体から発生する触手の先がガンダムの頭部となっており、牙で噛み付く、口から火炎やビームを吐くなどの攻撃を行う。

デビルフィンガー

最終形態の両肩に発生した大型クロー。


【原作の活躍】

シンジュクをはじめとしてドモン達と数回に渡り交戦。
ギアナ高地で撃破されつつも自己修復により復活、自己増殖により尖兵たるデスアーミーを生産しつつ自己進化を続けていき、最終決戦にてネオジャパンコロニーと同化、占拠するに至り、そればかりか地球をも取り込み同化せんと触手を伸ばす。
しかし新生シャッフル同盟とガンダム連合の抵抗に遭遇、内部へと侵入したドモンに対するレインの罪悪感から来る拒絶の意思をデビルガンダムが感じ取った事により、コア部分を真の最終形態へと進化させゴッドに襲い掛かる。
その最中生体ユニットにされたレインがドモンの熱い愛の告白によって解放され、その直後2人の2度目の共同作業「石破ラブラブ天驚拳」によりコア部分を撃ち抜かれ、今度こそ完全に葬られた。


【搭乗者】

キョウジ・カッシュ

CV:堀 秀行

ネオジャパンの技術者にしてドモン・カッシュの兄。
父ライゾウの補佐としてアルティメットガンダムの開発に携わっていたが、ガンダムを強奪し地球に逃亡したとされている。


レイン・ミカムラ

CV:天野 由梨

ネオジャパン代表のガンダムファイターであるドモン・カッシュの幼馴染。
ドモンに好意を寄せるものの、ドモンが鈍感な事や自身が素直になれない事で中々距離を詰められずにいた。
しかし、デビルガンダム事件に父ミカムラ博士が荷担した事を知ると、ドモンへの罪の意識から心を閉ざし彼の前から去る。
その後ウルベ・イシカワに捕まりデビルガンダムの生体ユニットにされるも、ドモンの愛の告白により復活した。


【VS.シリーズの活躍】

ガンダムVS.ガンダム

デビルガンダムコロニーのデザインで登場するが、勿論原作とはサイズが全く違う。
VS.シリーズ世界をミックスアップした張本人であり、アーケードモードの最終ボスとしてプレイヤーを待ち構える。
下半身の巨大ガンダムの顔から放たれる巨大ビーム砲やオプションのガンダムヘッド2機と連携した弾幕、左右のヘッドがいる時に攻撃無効化バリアでプレイヤーを苦しめた。
試合開始前には全キャラから専用の台詞がある。

ちなみに、ステージを薙ぎ払うゲロビはカプルだとその上を素通りする。

ガンダムVS.ガンダム NEXT

ランタオ島に背景として登場。またソロプレイでのFINAL NEXT面の背景に残骸が存在する。
これらは前作において破壊されたデビルガンダムだと思われる。
またHルートの2面βのボスとしても登場。NDや盾のお陰で前作よりは苦労しないが、凶悪性は前作のままでGクロスオーバーはシールドや防御武装を貫通する。
特にHルートだと僚機が地走のシュピーゲルなのでかなりきつい。
バリアに関しては石破天驚拳(ゴッドの石破天驚ゴッドフィンガーは掴み属性で多段ヒットしないので効かない)やローリングバスターライフル、アッガイ隊呼び出し、DXのサテライトキャノン連射などはがせる手段もあるが基本的に左右のガンダムヘッドを潰すのがいいだろう。
前作に引き続き今作登場のキャラを含めた全員から専用台詞あり。

家庭版のNEXTトライアルではマップを完全クリアさえすればいつでも手軽に挑めるが、そのためには数々の巨大機体を退け最大の強敵を倒さなければならない。
ちなみにこちらでは専用台詞は聞けず、開始時に自機がデビルガンダムの横を素通りする

EXVS.シリーズ

ギアナ高地に背景として登場。
またステージの至る所に触手を伸ばしており、破壊可能だが一定時間で再生する障害物となっている。
現時点での出番はこれだけ。
EXVS.では背景が戦闘中のために健在であるが、FB以降では背景が戦闘終了後のため残骸と化している。
後に登場したステージ、ランタオ島にも5本のガンダムヘッドが生えている。上に乗ることも破壊することも可能。


【その他の活躍】

ガンダムビルドファイターズ

フィンランドのチーム「ネメシス」に所属するガウェイン・オークリーの機体として登場。
しかしアイラ・ユルキアイネンの駆るただのジェガンに敗れることとなった。
ガウェインはこの敗北がきっかけで落ちぶれてガンプラマフィアの一味に成り下がってしまった。

ガンダムビルドダイバーズ

リクが挑む初心者向けのミッションでいきなり乱入した。
本来は低難度用に性能は抑えられているはずだが、ブレイクデカールの影響で異常強化された状態だった。
元凶であるマスダイバーを瞬殺、リク達を苦しめたが最後はクジョウ・キョウヤのガンダムAGE-IIマグナムの必殺技で一刀両断された。

この際の演出はGガンダム原作のシャイニングフィンガーソードで第1形態が倒される場面そのままであり、更にデビルガンダムの作画には大張正己氏が携わっている為かやたらクオリティが高いなど、やられ役ながら好待遇だった。

余談だが、先述のマスダイバーが使用していた機体はジェガンであり、一部の視聴者から「ビルドファイターズでの雪辱を晴らした」と言われる事も。

SDガンダム GGENERATION

『WARS』のステージ「終わりなき円舞曲」においてブリュッセル大統領府を破壊する形で登場。
中にいたリリーナやマリーメイアがどうなったかは不明である。

『OVER WORLD』においてはウォンの手により、エンジェル・ハイロゥと融合した「デビル・ハイロゥ」が登場する。

また、シリーズを通してオリジナル機体の「デビルガンダムJr.」が登場。
デスアーミーの残骸が合体・進化した姿で四天王を模したビット兵器を装備している。
デビルガンダムが「地球再生のために人類を滅ぼす」という考えを持っていたのに対し、Jr.は「人類をコントロールし、地球再生をするための奴隷とする」を考えを持っている。

『DS』の平成ガンダムルートの終盤では何とムルタ・アズラエルが複製された本機に搭乗する。このルートのアズラエルは原作通りマリューに引導を渡されるものの、DG細胞で生還しレインを拉致している。
この行動を考えると本作では登場しないウルベ・イシカワとグランドマスターガンダムの代役と思われる。なお、ウルベとグランドマスターは次回作クロスドライブで登場する。
本作ではシャッフル同盟はドモンしかいないのに対し、デビルガンダムの方はDG細胞でブーステッドマンやエクステンデッドの機体だけでなく、エピオン、プロヴィデンス、ザンスパイン、ターンXを複製するなど、まさかの敵側がガンダム連合結成という展開になる。
それにしても「アズラエル=死を司る天使」が「悪魔」に成り下がるのは何とも皮肉である。

ガンダムブレイカー2

ラスボスとして登場。
ヒロインがコアにされるが、残念ながら原作のレインの様な姿にはなっていない。
回復役が不在で攻撃は激しいものの、ここまで来たなら苦労はしないだろう。むしろ直前のPGとの連戦が手強い。
全部位を破壊しても撃破にはならず、その後に覚醒を発動する事で倒せる特殊な敵となっている。
なお、ムービーでその時の自機がとどめを刺す。色々な機体で試してみるといいだろう。

スーパーロボット大戦

DG細胞の設定がクロスオーバーに便利なのかGガンダム参戦=デビルガンダム登場という扱いが多い。
そのためシロッコなど別の作品のキャラが乗っている、アクシズと合体して「デビルアクシズ」になる、秘密裏に改修されたDG細胞を使用し死者を復活させて操るなど非常に便利に扱われている。

原作終了後の展開を描いた『R』では復活した上に増殖し、更に死亡した東方不敗が復活させられ生体ユニットにされてしまうことになる。
ゲーム的には量産機扱いで、性能も他シリーズに比べればマイルドになっている。

『MX』では物語開始前に主人公が所属していた部隊がデビルガンダムと交戦し壊滅、主人公も重傷を負っているなどで、オリジナルキャラ達とも因縁深い存在となっている。また、DG細胞を元にした技術も開発されている。

『T』でも原作終了後の設定だが、レインの体内に保険として用意していた核の複製から復活。
条件を満たすと浄化され、アルティメットガンダムに戻り、蘇った東方不敗と共に旅に出る。
それ以外にも原作で命を落とす人物に同作での東方不敗を参考に(DG細胞で復活するも自身の意思で細胞の制御に成功、完全復活となった)DG細胞を投与し命をつなげるという展開になったりとまさかのデビルガンダム救済となった。
DLCで配信された後日談では次元の狭間で迷子になって再びデビルガンダムに戻される。
同DLCの仕様の都合上ステータスがとんでもない事になっており、他シリーズだとラスボスクラスの40万代のHPを持つ。

機動戦士ガンダムALIVE

大ボス級の敵としてデビルガンダム、アルティメットガンダムが登場。
ガンダムヘッドは初代ガンダムにゴッドガンダムやフリーダム、エクシアなど歴代ガンダムの顔を模した形状になっている。


【余談】

DG細胞の3大理論を封印及び統制し改良・発展させたものが遥か未来の世界月光蝶システムに使われているナノマシンであるらしい。

プラモ狂四郎に登場する京田四郎のライバル、サッキー竹田は四郎との対戦に使用した機体「ブラッディ・マリー」に対して「きみ(四郎)流に名付ければデビルガンダムだ」と言っている。
EXVS.MBでは京田四郎がドモンに「デビルガンダムに勝った事がある」と発言しているが、これはブラッディ・マリーの事である。

英語圏ではゴッドガンダムと同様の理由で「デビル(devil)」の単語が使えず、「ダークガンダム(Dark Gundam)」という名称に変更されている。


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最終更新:2024年09月24日 11:08
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*1 ディマリウム合金の一種で、本来は「アルティメット細胞」と呼ばれるものだった。

*2 普通の人間ではゾンビ兵となってしまう。

*3 元からミケロのような邪悪な者の場合は馴染むのか、人格への影響は特に見られない

*4 なお、この理論で行けば女性でありファイターであるアレンビーが最も適任と言える

*5 この時既にキョウジは意識無き完全な生体部品となっていた

*6 この形態は第2~4形態に分ける事が可能らしいが、3形態共殆ど同じものである