「......」
鹿目と共に身体を休めていた俺は、主催の言葉に従い名簿を開いた。
知った名前があった。
城崎充と荻原結衣。
知った名前があった。
城崎充と荻原結衣。
前者とは直接的な面識は無いと言ってもいい。黒河から名前だけチラ、と聞かされ、彼を見つけた時には既に息絶えていたからだ。
後者は俺が最期に護った女だ。
どうしてあいつが、と思うのと同時に、彼女だけ呼ばれている理由もなんとなく察する。
ここに連れて来られる前のデスゲーム、シークレットゲーム。参加者十四名の内、その最後の生き残りである俺を含めた五人での戦い。
クリア条件がさほど競合していないこともあり、俺と荻原、黒河と蒔岡玲の四人はチームを組み、俺たちのクリアに必要な端末を全て回収していた粕谷瞳というメイドと戦った。
彼女は常軌を逸して強く、俺と黒河、そして俺たちよりも先頭に長けた蒔岡玲の三人でも互角にすらならなかった。
そんな彼女相手にも殺し合わないよう説得を試みる荻原を庇い、俺は戦闘の途中で命を落とし退場した。
あのまま戦闘が継続していれば、あの戦場に残っていた四人の内、戦う力を持たない荻原は真っ先に脱落するであろう。
他の三人があの状況から戦いを収めるとは思えないが、タイムアップで生還者があの三人になったと考えれば、あの三人が名簿に記載されていないのも頷ける。
後者は俺が最期に護った女だ。
どうしてあいつが、と思うのと同時に、彼女だけ呼ばれている理由もなんとなく察する。
ここに連れて来られる前のデスゲーム、シークレットゲーム。参加者十四名の内、その最後の生き残りである俺を含めた五人での戦い。
クリア条件がさほど競合していないこともあり、俺と荻原、黒河と蒔岡玲の四人はチームを組み、俺たちのクリアに必要な端末を全て回収していた粕谷瞳というメイドと戦った。
彼女は常軌を逸して強く、俺と黒河、そして俺たちよりも先頭に長けた蒔岡玲の三人でも互角にすらならなかった。
そんな彼女相手にも殺し合わないよう説得を試みる荻原を庇い、俺は戦闘の途中で命を落とし退場した。
あのまま戦闘が継続していれば、あの戦場に残っていた四人の内、戦う力を持たない荻原は真っ先に脱落するであろう。
他の三人があの状況から戦いを収めるとは思えないが、タイムアップで生還者があの三人になったと考えれば、あの三人が名簿に記載されていないのも頷ける。
...そう。バカげた話だが、俺はこの会場には死んだ者が呼ばれているのではと考えている。
その証人として、俺と荻原と城崎。三名もの参加者が呼ばれているのだから。
その証人として、俺と荻原と城崎。三名もの参加者が呼ばれているのだから。
(もしも俺の予想が当たっているなら、この『蒔岡彰』も気になる)
蒔岡彰。玲と同じ蒔岡の姓を持つ参加者。
玲はシークレットゲームで弟の仇を探していると言っていたが、もしやこの彰が玲の弟ではないだろうか。
ただの偶然の可能性もあるが、しかし無関係と断じることもできない。
もしも彰が玲の弟であれば、彼女のことについても色々と話してみたいものだ。
玲はシークレットゲームで弟の仇を探していると言っていたが、もしやこの彰が玲の弟ではないだろうか。
ただの偶然の可能性もあるが、しかし無関係と断じることもできない。
もしも彰が玲の弟であれば、彼女のことについても色々と話してみたいものだ。
さて。俺の参加者はかつて一度死んだ者たちであるという考えを鹿目にも伝えるかどうか。
いや、知る必要はないだろう。
全員が死者だと知ったところで俺たちがやろうとしていることは変わらない。変えたくはない。
いや、知る必要はないだろう。
全員が死者だと知ったところで俺たちがやろうとしていることは変わらない。変えたくはない。
誰も死なせず、殺させず殺し合いを止める。
相手が死者であろうがなかろうが変わりはないのだ。ならば徒にやる気を削ぐようなことは言うべきではないだろう。
相手が死者であろうがなかろうが変わりはないのだ。ならば徒にやる気を削ぐようなことは言うべきではないだろう。
「真島さんは知ってる人はいましたか?」
「ん?ああ、直接の面識があるのはこの荻原結衣という女だけだ」
「ん?ああ、直接の面識があるのはこの荻原結衣という女だけだ」
俺が荻原の存在を告げると、鹿目は口をつぐみ俯いてしまった。
知り合いが参加させられていることに気を遣ってくれているのだろう。
知り合いが参加させられていることに気を遣ってくれているのだろう。
「心配するな。あいつはこんな状況でも殺し合いには乗らんさ」
「その、荻原さんはどういう人なんですか?」
「俺にもよくわからん。ひたすら朗らかと言うべきか、単に能天気と言うべきか...ただ、お前ならあいつとも仲良くなれると思う」
「そうなんですか?」
「ああ。あいつはお前ほどしっかりしたヤツではないが、底抜けに優しい奴でもあるからな」
「その、荻原さんはどういう人なんですか?」
「俺にもよくわからん。ひたすら朗らかと言うべきか、単に能天気と言うべきか...ただ、お前ならあいつとも仲良くなれると思う」
「そうなんですか?」
「ああ。あいつはお前ほどしっかりしたヤツではないが、底抜けに優しい奴でもあるからな」
荻原結衣の優しさは、時と場所を選ばぬ危険なものでもある。
だからこそ俺はあいつの優しさは忘れてはならない正しいものであると思うし、この身に変えても守りたいとも思っている。
鹿目が見せた優しさもそれだ。自分を傷つけた者にすら差し伸べられる優しさは荻原に通じるものがある。
きっと彼女たちの優しさならばこんな地獄でも救いの手になれるだろう。
だから会わせてやりたいと思う。お前たちの道は決して孤独ではないと証明するためにも。
だからこそ俺はあいつの優しさは忘れてはならない正しいものであると思うし、この身に変えても守りたいとも思っている。
鹿目が見せた優しさもそれだ。自分を傷つけた者にすら差し伸べられる優しさは荻原に通じるものがある。
きっと彼女たちの優しさならばこんな地獄でも救いの手になれるだろう。
だから会わせてやりたいと思う。お前たちの道は決して孤独ではないと証明するためにも。
「...わたしは、そんな立派な人じゃないですよ」
しかし、当の鹿目は沈んだ面持ちでいた。
照れ隠しの謙遜ではなく、自分を罰するような顔だった。
照れ隠しの謙遜ではなく、自分を罰するような顔だった。
「鹿目?」
「...わたしは何も護れなかった。大好きな親友も、先輩も」
「...わたしは何も護れなかった。大好きな親友も、先輩も」
そして鹿目は語り始めた。自分の力とそれを取り巻く環境と、これまでの経緯を。
その悲痛な面持ちのまま語られる彼女の言葉に、俺は黙って耳を傾けた。
その悲痛な面持ちのまま語られる彼女の言葉に、俺は黙って耳を傾けた。
名簿を配られた時、真っ先に思ったのが、マミさん達もいるかもしれない、という不安だった。
マミさんたちはわたしの目の前で死んでしまった/わたしが殺してしまった。
マミさんたちはわたしの目の前で死んでしまった/わたしが殺してしまった。
絶望して魔女になってしまったさやかちゃん。
魔法少女が魔女になるという真実に絶望して杏子ちゃんを殺し心中を測ろうとしたマミさん。
魔法少女が魔女になるという真実に絶望して杏子ちゃんを殺し心中を測ろうとしたマミさん。
死んでしまったみんながいるかもしれないと思い至ったのはわたし自身がそうだから。
最強の魔女、ワルプルギスの夜。わたしは最後に残った魔法少女のほむらちゃんと一緒に挑み、相討ちに近い形で撃退した。
なにが護れたのかもわからないまま動かない身体で空を見上げて、最後のグリーフシードをほむらちゃんに託して、魔女になる前に殺してもらって。
最強の魔女、ワルプルギスの夜。わたしは最後に残った魔法少女のほむらちゃんと一緒に挑み、相討ちに近い形で撃退した。
なにが護れたのかもわからないまま動かない身体で空を見上げて、最後のグリーフシードをほむらちゃんに託して、魔女になる前に殺してもらって。
だから、わたしがここにいるということはマミさんたちがいてもなにもおかしくはなかった。
けれど、名簿を見た時、自分の名前しかなかったことにホッとしてしまって。
真島さんの知り合いが巻き込まれていると聞かされた時になって、そんな自分が嫌になってしまった。
真島さんの知り合いが巻き込まれていると聞かされた時になって、そんな自分が嫌になってしまった。
親しい人がこんなことに巻き込まれなくてよかったと安堵するのは当たり前かもしれない。
本当にそれだけ?
さやかちゃん達を救えなかった己の弱さに。
マミさんを殺してしまった己の罪に。
自分の所業に向き合わずに済んでよかった、ここでなら自分の理想の魔法少女でいられると安堵したのではないか?
本当にそれだけ?
さやかちゃん達を救えなかった己の弱さに。
マミさんを殺してしまった己の罪に。
自分の所業に向き合わずに済んでよかった、ここでなら自分の理想の魔法少女でいられると安堵したのではないか?
そんな考えがぐるぐるとめぐって。
気が付けばわたしは自分のことを打ち明けていた。
自分でもなにを語っているのか曖昧になりながらも口はまわりにまわって。
真島さんはそんなわたしの言葉も黙って聞いてくれていた。
気が付けばわたしは自分のことを打ち明けていた。
自分でもなにを語っているのか曖昧になりながらも口はまわりにまわって。
真島さんはそんなわたしの言葉も黙って聞いてくれていた。
わたしが語り終えると静寂が辺りを包んだ。
こんなことを聞かされた真島さんはどう思ってるんだろう。
傷だらけのわたしを護ろうとしてくれて。
あの強くて怖い人にも立ち向かおうとしてくれた、勇敢なこの人は。
こんなことを聞かされた真島さんはどう思ってるんだろう。
傷だらけのわたしを護ろうとしてくれて。
あの強くて怖い人にも立ち向かおうとしてくれた、勇敢なこの人は。
「...やはり、お前は荻原に似ているよ」
やがて返ってきたのは、微笑みだった。
自分の娘か妹を見守るような、不思議な温もりに満ちた眼差しと微笑み。
自分の娘か妹を見守るような、不思議な温もりに満ちた眼差しと微笑み。
「あいつも同じだよ。自分の言葉が綺麗ごとでしかないと理解していて、争いを止められない無力さを嘆いて。
それでも合理性の為に優しさを捨てることなんてできなかった。さっきのお前みたいにな」
「え...?」
「合理性だけを考えるならさっきの男を排除しようとするはずだ。だがお前はそういう素振りは見せなかった」
「...荻原さん、も?」
「ああ。あいつも、どんな相手であれ切り捨てることはしなかったよ。...鹿目、失敗してもいい。躓いてもいい。それでも、お前の道は困難ではあっても決して間違いじゃない。お前や荻原に救われる人間も必ずいるんだ...俺のようにな」
それでも合理性の為に優しさを捨てることなんてできなかった。さっきのお前みたいにな」
「え...?」
「合理性だけを考えるならさっきの男を排除しようとするはずだ。だがお前はそういう素振りは見せなかった」
「...荻原さん、も?」
「ああ。あいつも、どんな相手であれ切り捨てることはしなかったよ。...鹿目、失敗してもいい。躓いてもいい。それでも、お前の道は困難ではあっても決して間違いじゃない。お前や荻原に救われる人間も必ずいるんだ...俺のようにな」
真島さんは、ポン、と優しくわたしの頭に手を乗せてくれた。
その温もりが、パパやママに慰められてる時のものに似ていて、さっきまで沈んでいた心がぽかぽかと温かくなった。
その温もりが、パパやママに慰められてる時のものに似ていて、さっきまで沈んでいた心がぽかぽかと温かくなった。
もしもお兄ちゃんがいたらこんな感じなのかな、と思うとどこか気恥ずかしくなって、ほんのり頬が紅潮してしまって。
それが伝わってしまったのか。真島さんはコホン、と気まずそうに小さく咳払いをして。
そんな真島さんを見てたら、思わずわたしもクスリと笑みを零してしまった。
それが伝わってしまったのか。真島さんはコホン、と気まずそうに小さく咳払いをして。
そんな真島さんを見てたら、思わずわたしもクスリと笑みを零してしまった。
「さて。身体は休まったか?」
「はい。もう大丈夫です」
「はい。もう大丈夫です」
共に立ち上がり、あのわたし達と戦った人が去っていった方角へと目を向ける。
あの人は強い。わたしの知る限りでは万全のマミさんに匹敵するかもしれないくらいに。
突き立てられた剣の痛みを忘れた訳じゃない。
それでも、わたしの道を支えてくれる人がいるからだろうか。
足取りは、不思議なほどに軽かった。
あの人は強い。わたしの知る限りでは万全のマミさんに匹敵するかもしれないくらいに。
突き立てられた剣の痛みを忘れた訳じゃない。
それでも、わたしの道を支えてくれる人がいるからだろうか。
足取りは、不思議なほどに軽かった。
【D-7/一日目/深夜】
【真島彰則@リベリオンズ Secret Game 2nd stage】
[状態]:健康
[装備]:Jのメリケンサック(両拳)@魁!男塾
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]
基本方針:正しき道を歩む。
1:ひとまずまどかを休ませる。その後、共に堂島を追跡する。
2:荻原結衣との合流。
3:蒔岡彰に興味。もしも玲の妹であれば話してみたい。
[状態]:健康
[装備]:Jのメリケンサック(両拳)@魁!男塾
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]
基本方針:正しき道を歩む。
1:ひとまずまどかを休ませる。その後、共に堂島を追跡する。
2:荻原結衣との合流。
3:蒔岡彰に興味。もしも玲の妹であれば話してみたい。
[備考]
※参戦時期はBルート死亡後より
※魔法少女やまどかについて大雑把に聞きました。
※参戦時期はBルート死亡後より
※魔法少女やまどかについて大雑把に聞きました。
【鹿目まどか@魔法少女まどか☆マギカ】
[状態]:腹部にダメージ(大、魔法で治療中)、出血(中~大、止血済)、魔力消費
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~3
[思考・状況]
基本方針:誰も死なせず殺し合いを止める。
1:堂島を追って止める。
2:荻原結衣という人を探す。
[備考]
※参戦時期は3週目でマミを殺した後。
[状態]:腹部にダメージ(大、魔法で治療中)、出血(中~大、止血済)、魔力消費
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~3
[思考・状況]
基本方針:誰も死なせず殺し合いを止める。
1:堂島を追って止める。
2:荻原結衣という人を探す。
[備考]
※参戦時期は3週目でマミを殺した後。
002:女の子って何で出来てる? | 投下順 | 004:ギースにきんいろ |
I need a hero to save me now | 真島彰則 | 029灰色の世界の下で ーThe Beginningー |
I need a hero to save me now | 鹿目まどか |