目指せ!ハッピーエンド ◆gry038wOvE



 さて、時刻は十時過ぎである。
 昼飯の目安とされる時間まであと一、二時間というところだが、連戦していた一文字とラブのお腹はあまり満たされていなかった。
 特に一文字だ。ラブもそれなりに空腹ではあるが、食欲はなぜか失せている。一文字は、朝飯も食べていないし、自由行動のできる時間のうちに、少し腹を満たしておきたいと考えていたのだ。
 第一、十二時といえば、また放送が行われる。するとまた人の死を聞かされる。
 その中に知り合いもいるかもしれないというのに、ご飯を食べるどころではない。
 そのため、一文字とラブは少し早めに食事を摂ろうとしていた。

(ここに来てから食事を摂るのは……二回目か……)

 ラブはそう思いながら、デイパックの中身を漁っていた。
 そう、彼女がここに来てから食事を摂るのは二回目になる。

 巴マミ
 彼女との出会いを、ラブは忘れないだろう。しかし、彼女という友達ができてから、楽しい思い出と言えるのは、あのティータイムだけだった。
 もう彼女とお茶を飲むことも、ドーナツを食べることも、楽しく話すこともできない。

 そう思うと涙が出そうになったが、やはり物を食べる時くらいは楽しくやりたかった。ラブが急に涙を流したら、一文字もきっと困惑するだろう。
 これから、カオルちゃんのドーナツを食べに行くたびに、マミのことを思い出すのだろうか。
 せめて、マミの写真が欲しかった。彼女の姿を忘れない為に。
 時間が経つと、人の顔は記憶の中で色あせてしまう。それがどんなに大事な人で、どんなに一緒にいた人のものでも、だ。
 ただ、写真さえあれば、マミはずっとそのままの形で残り続けることができる。

 しかし、ラブは今、もっと別の形で彼女を思い出すことができることに気づいた。
 カオルちゃんのドーナツを見たときだ。
 こうしてドーナツを眺めたとき、初めて彼女の姿を完全に思い出すことができる。それは、マミとお茶をしたときの表情であり、マミの死に際の微笑みでもあった。
 だから思う。また、元の世界に戻っても、ラブはマミを思い出すのだろうと。

「……はぁ」

 ラブは溜息を吐いた。
 溜息を一つ吐けば、幸せも一つ逃げてしまうかもしれない。けれど、吐かずにはいられなかった。これは、幸せが一つ逃げたぶん、溜息を一つ吐いたのだ。
 なんだか、食欲がなくなってしまう。
 またしばらくしたら、戦いに借り出されるのだ。
 思えば、ここに来てから幸せな時間なんて、そうそうあるものではない。ほとんどが戦いの記憶。それも、命をかけた戦いだ。
 戦争と何ら変わりはない。
 大砲のような威力を持つ力が、この場には幾らでもある。自分もその大砲の一つなのだ。

「一文字さんは、いつから仮面ライダーなんですか?」

 ラブは少し訊いた。
 この男性のことを、ラブはまだ全然知らない。
 彼が仮面ライダー2号で、一文字隼人であること。それ以上の何も、彼女は知らない。
 最初に出た質問がこんなものであるのは、少しおかしいかもしれないが、こんな場所にいるとおかしくもなる。

「ん? 随分前」

「随分前って、そんなアバウトな……」

「もう何年も、仮面ライダーのままだな……マトモな人間の体って、どんなものなのか忘れそうになるくらいだ。まあ、バケモノ呼ばわりされるのも、日常生活で力を加減するのも、悪の組織に狙われるのも、もう慣れたしな。……こうして飯を食うのも不自由しねえし」

 一文字はそう言いながら、パンを咥える。
 もはや哀愁も何もない。自然と、ただの会話の中で口から出て行くような言葉だった。
 しかし、マトモな人間の体だとか、バケモノ呼ばわりだとか、一文字の口から出てくる言葉は少し自嘲気味でもある。

「ああ、そういや言い忘れてたけど、俺は改造人間とかいうヤツで、体がほとんど機械なんだ。そのお陰であんな姿に変身できる」

「改造人間!?」

「カメラマンやってたんだけどな……ちょっと危ない橋渡りすぎた。ショッカーとかいう秘密結社に捕まって、組織に忠実な改造人間にされるところだった。脳までイジらされてな。そんで、それを助けてくれたのが仮面ライダー1号、本郷猛だった。まあ、俺はそん時、既に俺の体は改造されちまってたから、あいつは俺を助けちまったことを後悔したらしいけどな」

「本郷猛さん、ですか……」

 本郷猛。その名前は聞き覚えがあった。
 あの広間で一文字と共に呼ばれた男で、放送で死者として呼ばれた名前である。
 一文字隼人の命の恩人にあたるはずが、既に死んでしまったらしい。

「……コラ、あんまり悲しそうな顔すんなよ。本郷はきっと、誰かのために死んだんだ。あいつも本望さ。改造人間になったら、生きることは死ぬことより遥かに苦痛だって言ってたしな。……ま、あいつに未練があるってなら、BADANや加頭を叩き潰せないうちに死んじまったことだろう」

 生を苦痛と感じながらも、誰かを護るために生きる。それが、本郷猛の生き方だった。
 改造人間になる者がこれからも増えるのなら、それを防ぐために。自らと同じ苦しみを誰にも味合わせないために。

「……一文字さんは?」

「あ?」

「一文字さんは、生きることがそんなに苦痛なんですか?」

 ラブは、まだ悲しげだった。
 返答によっては、泣き出して、一文字に小言を言いかねない。
 大人らしく、素敵な答え方を考えるが、そう考えるとやはり自分の内面について深く考える必要が出てきた。
 こんな質問をする人間は、極稀にいるが、こんな若い少女だったことはない。

「……ま、楽しくはねえな。辛いことの方がずっと多い。俺たちにとっちゃ、毎日がこのバトルロワイアルみたいなもんだ。でも、だからこそたまーに少しでも楽しいことがあると、それがたまらなく嬉しいんだよな。どんな些細なことでも、そのために生きられるっていうくらいって感じる……まあ、そんなとこかな」

「……」

「そうだな、たとえば、飯食ってるときとかも、結構楽しい時間だ」

 一文字は表情も変えずにパンを食べている。
 一食分は軽く食べるつもりだろう。ラブはまだ、何も口に入れていなかった。

「しかし、これはあんまり美味くねえな。……ま、飯にも嫌な思い出ってのが一つあるんだよ。ネオショッカーとかいう連中のせいで」

「い、一体何が……」

「飯屋で勘定が10万円とかわけのわからないこと言われて、無銭飲食で捕まった」

「じゅ、10万円!? どれだけ食べたんですか!?」

「テンプラ定食ひとつ」

 ラブは冗談だと思って、思わず噴出してしまう。一文字という男は、こういう男だった。
 たとえ辛い話題でも、すぐに笑い話に変えてしまう。
 本当の意味で、誰よりも感情が「顔に出てしまう」男だったので、辛さは極力隠して生きてきた。たとえ悲しいと思っていても、それを顔に出しても、誰かの笑顔は生まれない。

「で、飯は食わないのかい? 俺が食っちまうぞ」

「いえ、……でも、食べ物を前にすると、少し思い出すんです」

「なんかあったのか?」

「数時間前です。私と一緒にお茶をした巴マミっていう女の子が……」

「巴、マミ……」

 聞き覚えがあるので、一文字は一度その名前を復唱する。そして、口を開いたことを後悔した。
 巴マミ。その名前は死者の名前であった。
 一文字の知り合いにも真美という女性がいたので、その名前ははっきりと覚えている。
 ラブと知り合いだったのか、と思うと一文字も少し暗い表情をする。

「さっき、一文字さんは本郷さんの事を教えてくれましたよね。私は本郷さんのことをよく知らなかったけど、その話を聞いたらどんな人なのか……っていうのがよくわかりました」

「……」

「人は死ぬのも辛いけど、忘れられてしまうことも辛いんじゃないかって思うんです。私、マミさんの事、色んな人に知って欲しい。マミさんの知り合いも、二人死んでしまったから……だから、マミさんについての話、聞いてくれますか?」

「……ああ、そうだな。でも、一つだけ条件出していいか?」

「なんですか?」

「飯は食っとけ」


★ ★ ★ ★ ★


 一文字は巴マミという女性について、あらゆる情報を得た。
 彼女の知り合いの名前や、彼女の様子・外見、彼女とドーナツを食べたことや、彼女の死に様に至るまで、はっきりと告げた。
 ラブはそれを伝える中で、自分がマミについて知っていることなんて、ほんの少ししかないのだと気づいた。自分が思っている以上に、一文字に伝えられる情報は少なかった。
 忘れていることなんて、一つもないはずなのに、ラブは全てを話すことはなかった。

 パンは少しだけ減っている。
 一応朝食を食べていたことや、気分が優れない状態であることもあり、一食分は減っていない。
 それでも、もう彼女は「ごちそうさま」と言っていた。
 一文字は、摂取量については何も言わない。むしろ、彼女の話の方に気が向いていた。

「良い友達に出会えたんだな」

「……はい」

 ラブの言葉は、少しだけくぐもっていた。
 一文字は、ラブにどういう言葉をかけるか迷った。
 良い友達に会えたのはいい。しかし、その友達を失ってしまったのが、問題なのだ。

「それに、テッカマンとかいう奴等が殺し合いに乗ってるのもわかった……そいつら、絶対許せねえ」

 マミについての話に、必然的に登場する「テッカマン」というワードもかなり重要だった。
 このテッカマンは、マミやラブを襲撃した相手である。プリキュアを撃退するということは、なかなかの強敵だろう。
 そのうえ、相手が少女であっても容赦なく襲撃し、人を蟻共と呼ぶ歪んだ人間性の持主である。
 実際、テッカマンが誰もそうであるとは思えない。

「俺も会いたかったよ、そのマミって奴に……良い奴が、何故かいっぱい巻き込まれてるんだよな、この殺し合い……」

 正義感の強い者、人を思い遣る者、人を守る者……この殺し合いにはそんな人間がたくさんいた。仮面ライダーはもちろん、ナイトレイダーやプリキュア、魔法少女など、暗黒騎士など、何人もいる。
 というより、善人と悪人に極端に二分されているのだ。
 魔法少女にしろ、テッカマンにしろ、仮面ライダーにしろ、プリキュアにしろ、変身能力の持主という点で共通しており、例外であるナイトレイダーも特殊部隊。
 まあ、善や悪が必然的に関わってくる立場の人間であるのが特徴だ。一般人がいるのかどうかも怪しいところだ。

「……でもな、ラブ。その子を死なせちまったせいで、さっきから暗い顔してるが、それって全然良いことじゃないと思うぜ」

「え?」

「罪悪感を感じるのは、君が良い奴っていうことの証でもある。けど、それを顔に出し続けるのは、自分がそれだけ良い奴だって言って回ってるだけだ、それ以外の何にもならねえ。……お前がマミって奴との約束を果たしたい反面で、マミを死なせた罪悪感を感じてるのは、俺にもよくわかるよ」

「……はい」

「けどな、罪悪感を感じていても、それに潰されそうでも、笑顔でいれば、もっと周りのためになることがある。他人の笑顔を作れるし、他人に幸せを分けられるだろ? まあ、明るくやるのも暗くやるのもラブの自由だけどな。で、ラブはどっちがいい?」

 それは、幾つもの罪悪感を、幾つもの悲しみを、幾つもの殺人を、幾つもの痛みを笑顔の裏に抱えてきた男の言葉だった。
 明るい笑顔でいるか、暗く俯いた顔でいるか、ラブはどちらを選ぶか、一文字は聞きたかった。
 この選択は、実は生易しいものではない。
 己の痛みを隠して生きていくというのは、修羅の道である。
 しかし、一文字はラブにはその修羅の道を行き続けてほしいと思ったのだ。


 それは────一文字自身が、その修羅の道を進んだ結果に見られる他人の笑顔を、案外楽しんでるからに違いない。



「私は、」

「待った。答えを言う必要はねえ。ここでどう答えたって、実際どうなるかはわからねえしな。だから、答えを見つけたら態度で示せ。その方が、意味がある」

「はい!」


 一文字は、ラブの表情を見て笑った。
 それは、ラブが一文字の言葉を納得し、「他人の笑顔を作る」ことを決めたゆえの笑顔だった。
 また、ラブと人との約束が増えた。


★ ★ ★ ★ ★


「で、飯のついでだから支給品を出してみたが……」

「なんでそんなに説明口調なんですか」

 一文字とラブの前に、支給品がざっと出されている。
 姫矢准による戦場写真や、ドーナツ、毛布、紅茶のほかに少しだけ、他の支給品が残っていた。
 それらの支給品をお互い見せ合うのは、やはりその支給品の本来の持主を探る為だろう。
 しかし、お互いに心当たりの所持品は一切なかった。

「ほんと、何に使うのかもわからねえガラクタばっかりだな」

 毛布やドーナツはある意味役に立つが、写真などは役立たず。
 それと同じように、役に立つものと役に立たないものを分類する。


 まずは戦闘に使えそうなものに分類される支給品。
 これは一つしかない。一文字の支給品だ。

モロトフ火炎手榴弾……」

 モロトフ火炎手榴弾、三つ。そういえば、モロトフとかいう参加者もいたが、この際それはどうでもいい。
 これはなかなか強力な武器で、扱いを充分注意しなければならない支給品だ。
 そもそも、手榴弾や重火器自体、かなり扱いを注意しなければならない代物なのは言うまでもない。しかし、そのリスクの割には、この場での実際の効用が低いのが問題だ。
 先ほど、強力な武器とは言ったが、この場では別だ。何せ、誰もが仮面ライダーのような力の持主なのだから。

 次に生活を便利にするものに分類される支給品。
 これは毛布やドーナツ以外にも、一つあった。これはラブが受け取ったマミの支給品である。

「うわあ……何だかわからないものがいっぱい……」

 工具箱だ。これについては色々と考えることがある。
 首輪という存在があることを踏まえて考えると、主催者の意図が見え隠れしてくる。
 ドライバーやスパナなどの工具が入っているということは、首輪の解除にも使用できる可能性が高い。ドライバーも何種類もあるため、もはや何を使えば良いのかさっぱりだ。
 これで首輪を解除してみろ、ということなのだろうか? ──この首輪がこんなものでは外れないから、無駄な努力をする人間を笑おうということなのだろうか。
 それとも、これを解除してしまうこともゲームの一部と考えているのだろうか。

 とりあえず、しばらくはこれを使うわけにはいかない。
 マミの首輪はあるが、サイズは一文字たちのものに比べると小さく、このドライバーで解除を実験できるかはわからないし、第一、貴重な首輪を一文字の手で迂闊に使ってしまうのも問題だ。
 こういう事は、結城や沖など、科学知識が一文字よりも遥かに高い人間に任せた方がよさそうだ。
 一文字も、機械について、ある程度の知識はあるが、より専門的な人間に任せた方が得策だ。
 少なくとも、彼らが放送で呼ばれていない現状ではその方がずっといい。


 そして、何にも使えそうにない支給品がふたつ。

「……まずは俺の支給品だな。タカラガイの貝殻だ」

 これはガラクタ以上の何者でもないだろう。
 使い道もないだろうし、実際このゲーム内での用途はない。
 実質、一文字の支給品の中で戦闘に使えそうなものはモロトフ・カクテルのみだろう。
 残りはタカラガイと写真だけだ。人によっては、こんな支給のされ方もあるということだ。

「それと、絵本ですね」

 マミの支給品は、「黒い炎と黄金の風」という絵本である。
 最後のページが真っ白な、不思議な絵本だった。画力は高いし、話は単純ながらも勧善懲悪とヒーローの悲哀を感じ、どことなく一文字やラブも共感しやすい内容だった。
 無論、何の効力もないガラクタには違いないのだが、しかし、何かを感じる。
 この絵本に描かれた、「黄金の戦士」という希望。それは、まるでラブや一文字のような存在のことであるような。そういえば、マミも黄色系の色であった。
 とにかく、殺し合いの場に借り出されるような邪気のある本ではないと思う。この作品は、何か希望を信じている人が書いた作品であるような気がするのだ。

「……まあ、支給品がガラクタだろうが、俺たちには俺たちの力があるから、別に問題はないだろ」

「そうですね。でも、何の意図があって、貝殻や絵本を……? 工具箱は、加頭っていう人やサラマンダー男爵にとっても不利になるものだし、この絵本なんかは、まるで──」

「ああ、これを読んだら、まあ……よっぽど感受性の高い奴に限るが、逆に俺たち対主催組の士気が上がるんじゃねえか? って感じだな」

「そうですね! この絵本の騎士みたいに、私たちが黒い炎を振り払わないと!」

(その感受性高い奴はここにいたよ……)

 ラブの目は、この絵本を読んで無駄に輝いている。
 はっと、ラブはこの絵本の最後のページが気になった。

「一文字さん、この白いページの先はどうなるんでしょう……?」

「ん? そりゃ、流石に作者しかわからねえだろ。…………と思ったが、いや、やっぱり違うなコレ」

「え?」

「真っ当な出版物には乱丁・落丁なんて滅多にないし……それも最後のページがないってのは、出来すぎだ。これは、作者の意図で、わざと最後のページが真っ白になってるみたいだな。この先のストーリーは読者で決めろ、っていうことだろう」

 仮にも出版物と関わる職業だった一文字は、その本を見て言った。
 おそらく、余韻を残す意味と、最後のページを自由に書かせる意味があったのだろう。
 子供の想像力を作るにも良し。最後のページまでに、もうこのストーリーは作者の手を離れているのだ。
 ラブの考えるエンディングは一つだ。

「……じゃあ、やっぱりハッピーエンドがいいですね」

「そうだな。ま、この絵本もマミから受け継いだものだろ。最後一ページ、自由に描いてくれや」

「一文字さんも一緒に、ですよ」

 ラブに言われて、一文字は彼女がこの絵本を現実に当てはめて考えていることに気がついた。
 なるほど……この殺し合いにハッピーエンドを作れ、ということか。一文字は苦笑する。
 面白いことを言う子だ。

「……そうかい。まあ、少しは協力するぜ」

 二人は休息を終えて立ち上がる。
 ラブが知り合った女の子に、星空みゆきという子がいた。
 そして、その子は物語にハッピーエンドを作ることを目指していた。
 そう、ラブも同感だ。
 更に言うなら、一文字も同じである。

「で、それはともかくこの貝殻はなんか意味があるのか……」

「その貝殻は……って、なんで余計な話するんですか! 折角、話も綺麗に纏まったところなのにー!」

「いや、オチも必要かなって思って」

「いりませんよ!」



 ──ちなみに、このタカラガイは千樹憐という男が、ある施設から脱出した際に海辺で得たものである。
 絶対に脱出できないとされた施設から、ただ広い世界を見に行く為に憐は脱走し、友達に渡した貝である。
 運命に抗う希望、その象徴ともいえる貝殻だった。
 まあ、そんなバックグラウンドは、憐がここにいない以上、誰も知る由もないが。





【1日目/昼】
【F-2】

桃園ラブ@フレッシュプリキュア!】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、精神的疲労(中)、罪悪感と自己嫌悪と悲しみ、決意
[装備]:リンクルン@フレッシュプリキュア!
[道具]:支給品一式×2(食料少消費)、カオルちゃん特製のドーナツ(少し減っている)@フレッシュプリキュア!、毛布×2@現実、ペットボトルに入った紅茶@現実、巴マミの首輪、工具箱、黒い炎と黄金の風@牙狼─GARO─
基本:誰も犠牲にしたりしない、みんなの幸せを守る。
1:今は一文字さんを守りながら休む。
2:マミさんの遺志を継いで、みんなの明日を守るために戦う。
3:プリキュアのみんなと出来るだけ早く再会したい。
4:マミさんの知り合いを助けたい。もしも会えたらマミさんの事を伝えて謝る。
5:犠牲にされた人達(堂本剛三、フリッツ、クモジャキー、巴マミ、放送で呼ばれた参加者達)への罪悪感。
6:ダークプリキュアとテッカマンランス(本名は知らない)と暗黒騎士キバ(本名は知らない)には気をつける。
7:どうして、サラマンダー男爵が……?
8:石堀さん達、大丈夫かな……?
[備考]
※本編終了後からの参戦です。
花咲つぼみ、来海えりか、明堂院いつき月影ゆりの存在を知っています。
※クモジャキーとダークプリキュアに関しては詳しい所までは知りません。
加頭順の背後にフュージョン、ボトム、ブラックホールのような存在がいると考えています。
※放送で現れたサラマンダー男爵は偽者だと考えています。


【一文字隼人@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]:疲労(中)、ダメージ(中)、胸部に斬痕、左腕が全体的に麻痺
[装備]:モロトフ火炎手榴弾×3
[道具]:支給品一式(食料一食分消費)、姫矢の戦場写真@ウルトラマンネクサス、タカラガイの貝殻@ウルトラマンネクサス
[思考]
基本:仮面ライダーとして正義を果たす
0:今は身体を休める。
1:ラブと一緒に石堀達を探しながら市街地を目指す
2:他の仮面ライダーを捜す
3:暗黒騎士キバを倒す(但しキバは永くないと推測)
4:もしも村雨が記憶を求めてゲームに乗ってるなら止める
5:元の世界に帰ったらバダンを叩き潰す
6:この場において仮面ライダーの力は通用するのか……?
[備考]
※参戦時期は第3部以降。
※この場に参加している人物の多くが特殊な能力な持主だと推測しています。
※加頭やドーパントに新たな悪の組織の予感を感じています(今のところ、バダンとは別と考えている)。
※参加者の時間軸が異なる可能性があることに気付きました
※18時までに市街地エリアに向かう予定です。
※村エリアから南の道を進む予定です。(途中、どのルートを進むかは後続の書き手さんにお任せします)
※つぼみからプリキュア、砂漠の使徒、サラマンダー男爵について聞きました
 フレプリ勢、ハトプリ勢の参加者の話も聞いています
※石堀の世界について、ウルトラマンやビーストも含めある程度聞きました(ザギとして知っている情報は一切聞いていません)

【支給品解説】

【モロトフ火炎手榴弾@現実】
一文字隼人に支給。
旧ソ連で開発された焼夷手投げ弾。形状は棒状の柄の先に燃料 (焼夷剤) が詰まった陶磁器製の容器が装着されたもので、燃料にはガソリン・ベンジン・硫黄、そのほかにも高オクタン燃料やピクリン酸や硫酸の混合液など、さまざまな可燃物が使用されていた。
使用方法は炸薬部に付属する安全ピンを抜き信管部分を摩擦発火、その後投擲を行う。遅延時間は0秒から10秒まで設定することができたため中の燃料を十分気化させてからの爆発も可能であった。着火すると陶磁器製の弾頭部分が破裂し飛散、その後十分気化した可燃性燃料が引火し周囲を巻き込み爆発を起こす。そのため使用方法を誤ると大変危険な武器でもあった。
参加者のモロトフとは関係ない。

【タカラガイの貝殻@ウルトラマンネクサス】
一文字隼人に支給。
千樹憐が、プロメテの子の施設を抜け出して海へ行ったとき、拾ってきて吉良沢優に渡した貝殻。
タカラガイは非常に綺麗な貝殻を持つことで有名。
吉良沢はこの貝殻を現在も大事にしている。

【工具箱@現実】
巴マミに支給。
ドライバー、スパナ、ペンチ、ニッパ、ハンマー等等がそれぞれ多種類ずつ入れられた工具箱。
持ち運びやすい手持ちタイプで、もしかしたら首輪の解除に使えるかもしれない。

【黒い炎と黄金の風@牙狼】
巴マミに支給。
御月カオルの父が描いた絵本であり、黄金騎士(鋼牙の父・大河)とホラーの戦いについて描かれている。
最後の1ページは意図的に空白になっており、見た人それぞれが黄金騎士の未来を描くようになっている。
最終回にて、カオルが描いた最後の1ページを読んだ鋼牙は号泣する。




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最終更新:2013年03月24日 01:17