悲しみの放送! 想いを忘れないで!!◆IdwfK41Ttg
青空から降り注ぐ太陽の輝きを浴びながら、
桃園ラブは
一文字隼人と共に移動を再開していた。
暗黒騎士キバとの戦いによる疲労は完全に回復していないが、これ以上は休息に時間を費やしていられなかった。先に逃がした
石堀光彦達が心配だし、何よりもこうしている間にも犠牲者が増えている可能性だってある。
休んでいる最中に誰かに襲われることがなかった。でもそれは、どこか知らない場所で戦いが起こっていることに繋がるかもしれない。
暗黒騎士キバ以外にも、
花咲つぼみ達が戦ったあの
ダークプリキュアや、テッカマンランスと名乗った大男だっているのだから。
奴らは簡単に倒せる相手じゃない。もしも一人でいるときに襲われてしまったが、とても危険だった。
みんなには無事でいて欲しい。桃園ラブはそう願っていた。
いつものラブだったらそんな相手がいても決して希望を捨てず、真っ直ぐに突き進んでいただろう。しかし、この戦いに巻き込まれてからは、そんな想いを打ち砕く悲しい出来事ばかり経験していた。
この島で出会った魔法少女である
巴マミの力になれなかった。あの戦いで失ってしまった。
もう、マミはこの世にいないのだ。あの優しい笑顔を奪ってしまったのは主催者でもテッカマンランスでもない。
(あたしがマミさんや一文字さんみたいに強かったら……あんなことにはならなかったんだ)
ふと、ラブは隣を歩く一文字の顔に目を向ける。
その精悍な表情からはとても頼りがいがある雰囲気を醸し出していた。どんな困難が待ち構えていても、みんなを守る為に決して折れずに戦っていたのだろう。
あの強くて優しいマミのように。
(あたしが美希みたいに何でも完璧にできたら……ブッキーみたいにいつでもみんなのことを考えていられたら……せつなみたいに精一杯頑張ってたら……こうならなかったのかな。つぼみちゃん達だって、プリキュアとして戦っているはずなのに……あたしだけ何をやってるんだろう)
離れ離れになった幼馴染や友達の顔がどんどん浮かび上がっていき、その度に後ろめたさを感じてしまう。
誰かと比較して自分を駄目だと思っても何にもならないのはわかっている。いつものラブならこんなことを考えず、幸せな未来に向かって突き進んでいるはずだった。
だけど、この絶望に満ちた戦いはそのエネルギーを容赦なく奪っていた。
(マミさん……えりかちゃん……ごめんなさい。考えてる暇があるのなら、みんなを助ける為に頑張らないのいけないのに……)
マイナス思考の末に、先の放送で呼ばれてしまった二人に謝ってしまう。
そんなラブの肩を、一文字は軽く叩いた。
「無理をするなよ」
「えっ?」
「泣きたいときは思いっきり泣いていいんだ。お前は本当なら、こんな無理をする必要なんて全くないからな」
一文字の穏やかな囁きによって、ラブは思わず震えてしまう。
無理をしている。それを聞いたことで、一文字は全てを見抜いているとラブは察した。できるだけ表に出さないようにしていたが、胸の中で湧き上がっていく不安はやはり隠しきれるものではない。それに、元々ラブは嘘が得意ではなかった。
だから、一文字のような勘のいい男に見抜かれるのはあっという間だった。
「一文字さん、あたしは別に無理をしてなんか……」
「笑顔を忘れないのは大事だ。だがな、無理に作っても意味はない……お前が本当は辛いってことはすぐに見破られるからな。嘘なんてつくもんじゃないぜ」
「でも……」
必死に否定しようとするが、言葉は上手く出て来ない。
「頑張るのはいいことだ。でもお前が無理をしようとすると、俺まで悲しくなるってことを忘れないでくれよ。それにお前にもしものことがあったら、俺はつぼみや石堀達に合わせる顔がないからな」
それは数時間前に石堀光彦という男が口にした言葉ととてもよく似ていた。
あの時、彼や
涼村暁の制止を振り切って一文字を助けに行った。そうしなければ彼を助けられなかったが、同時に胸の奥が痛むのをラブは感じている。
結果として一文字は助けられた。でも、石堀達はまだそれを知らない。もしかしたら、今も何処かで頑張っている彼らを心配させているかもしれなかった。
優しい人達を不安にさせる。それがラブにとって一番嫌だった。
「わかりました……でも、一文字さんだって……」
「わかってるって、俺も無茶をする気はない。俺の助けを必要としている奴らは、たくさんいるかもしれないからな」
一文字の頼もしい言葉が、ラブの弱々しい呟きを途中で遮った。
そんな彼の姿が、あのマミと重なって見えてしまう。そして、彼女に決して無理をさせてはいけないという約束も脳裏に蘇った。
結局、その誓いは果たされなかったが。
(今度こそ、約束を守らないと……一文字さんの、そしてマミさんやえりかちゃん達の為にも)
その決意は決して口から出してはいけない。そんなことをしたら一文字を心配させてしまうからだ。
いつまでも甘えてはいられない。一歩、また一歩と進みながらラブは心の中で呟き、暗い気持ちを振り払った。
だが、そんな彼女の思いを踏み躙る時間が、無情にも訪れてしまった。
『初めまして、参加者の皆さん。私の名前は
ニードル。加頭順、
サラマンダー男爵と同じく、このゲームの企画に協力している者です』
どこからともなく、そんな声が響いてきた。
落ち込んでいたラブはハッと顔を上げて、慌てたように辺りを見渡す。すると、空には薄汚れた白衣を纏った男の姿が見えた。
『放送担当者が変わってわかりにくい……という方もいるでしょうが、私の名前など覚える必要はありません。私は企画・主催の協力者の中ではあくまで末端だと考えてください。
我々が持つ兵力は絶大なのです。あなたたちが身を寄せ合ったところで、敵わない存在です。ですから、我々に刃向おうなどと愚かなことは考えないようお願いします』
「何だと……!?」
首輪からニードルと名乗った男の言葉が流れる度に、一文字の表情が怒りに染まっていく。
だが、その一方でラブはようやく思い出した。この殺し合いでは六時間ごとに放送が行われて、その間に犠牲となった人達の名前が呼ばれることを。
六時間前、サラマンダー男爵がマミやえりかの名前を放送で呼んだ。同じように今度はニードルが放送を行うのだが、それがラブにとって不安だった。
一文字の相棒である
本郷猛のような強い人であろうとも犠牲にされてしまう。それを考えるだけで安心などできるわけがなかった。
プリキュアや魔法少女に選ばれた女の子の名前がまた呼ばれたら? 今度は一文字さんの仲間である仮面ライダーに変身する人達の名前が呼ばれてしまうのではないか?
そして、救えたはずの人をまた救えなかったのではないか?
決して口に出したりしないが、ニードルが現れたことでラブの中で確実な不安が湧きあがっていた。
いや、そんなはずはない。みんなはとても強い。今までだって、数多くの困難を乗り越えて来たのだから今回だって大丈夫だ。
まだ希望を捨ててはいけない。そう思い込むことでラブは自分自身を守っていた。そうしなければ、この心がバラバラに崩れ落ちてしまいそうだから。
『では、サラマンダー男爵の時と同じく、まずは
第一回放送からここまでの死亡者を読み上げましょう。
相羽シンヤ』
しかし、そんなささやかな抵抗など無意味だと嘲笑うかのように、ニードルの放送は続いた。
相羽シンヤ。前の放送で呼ばれたミユキと同じ名字の男が呼ばれたことで、ラブの身体はショックで震える。しかし顔も知らない人物に対する悲しみを感じる暇もなく、次々と名前が呼ばれていった。
一人。二人。三人。告げられていく度にラブの心臓は嫌な鼓動を鳴らし、全身の皮膚から冷や汗が流れる。もしもこのまま放送が終わるのならば、ラブが背負う罪悪感は少しだけ和らいだかもしれない。
その名前が呼ばれるまでは。
『
月影ゆり』
ニードルがそう呟いた瞬間、全身に電流が走ったような衝撃をラブは感じた。
月影ゆり。彼女はつぼみ達のリーダーとも呼べるプリキュアで、ラブにとっても頼れる先輩であった。彼女と過ごした時間はそこまで多くはないが、それでも確かな絆は芽生えていた。
そんな彼女がもうこの世にいない。しかし、ゆりの死を悲しむ暇すらも今のラブには与えられていなかった。
放送はゆりの名前が呼ばれてからも続いていく。
ティアナ・ランスター。
パンスト太郎。そして……
『
東せつな』
「……えっ!?」
現実をまだ受け止められていなかったラブの耳に、その名前は容赦なく刺さってしまう。
東せつな。彼女はラブにとって親友と呼べる少女だった。占い館で出会った日から、何度も互いの想いをぶつけあった。そして、仲間になることができた。
それからせつなとは何度も一緒に笑った。同じ時間を過ごして、家族みんなで幸せになった。せつながいたから、みんなの幸せはもっと増えた。
しかし、せつなはもういない。その事実を前に、ラブは何も言えなかった。
『
美樹さやか、山吹祈里……以上15名』
(山吹、祈里……!?)
そんな彼女に追い打ちをかけるようにニードルの放送が続き、知っている名前が二人も呼ばれてしまった。
絶対に助けると誓ったさやかという少女と、幼馴染の
山吹祈里。彼女達もこの戦いの犠牲となってしまったのだ。
ニードルの放送は流れるが、今のラブに聞く余裕などない。どんな情報だろうと何の価値も持たなかった。
こんなこと、嘘に決まっている。そう思って現実から逃げようとしたが、マミと過ごした時間がそれを許さなかった。
人が一五人も死んだ。しかも今度は、大切な友達や守りたかった女の子もいた。
結局、マミとの約束を果たすことができなかった。彼女は命を投げ出したのに、その想いに答えられていない。むしろ、裏切っていた。
その直後、ラブは放送で呼ばれたみんなの姿を思い出していた。彼女達の笑顔や、共に過ごしてきた毎日が脳裏に過っていく。一緒にダンスをして、買い物に行って、たくさん遊んで幸せになった。そんな毎日が永遠に続くとラブは信じていた。
しかし、終わりはいきなり訪れてしまった。
彼女達がどんな想いで最期を迎えたのか。それがとても気になったけど、確かめることはできない。
だって、みんなはもういないのだから。
『……みなさん、ごきげんよう』
みんな笑顔は失われてしまった。そう思うのと同時にニードルの姿は見えなくなる。
ラブの身体はふらふらと揺れて、そのまま崩れ落ちそうになるが……彼女の小さな肩はがっしりと掴まれた。
それに驚いたラブは震えながら振り向くと、一文字の姿が見えた。
「い、一文字さん……?」
「ラブ……今は泣いていい」
「え……?」
「言ったはずだ。泣きたいときは泣いていいって……顔、隠すからさ」
そう言いながら一文字は両手で覆ったラブの頭を体に当てる。
一文字は何も言わずにラブの頭をゆっくりと撫でた。その心地よさと彼の温かさを感じて、ラブの瞳から涙が溢れ出ていく。
「一文字さん……あたし、あたし……!」
マミを失った時と同じように、大量の涙が頬を伝って一文字の胸に流れる。
彼女はそれを拭わなかった。今は一文字の胸の中で泣きたかった。
会いたい。みんなに会いたい。祈里やせつな、えりかちゃんにゆりさん、マミさん達に会いたい。会って話をして元の日常に戻りたい。
でもそれは叶わなかった。例え元の世界に帰れたとしても、その後に続く日常にみんなの姿はない。だからこそ、ラブは泣くことしかできなかった。
この時、偶然にも同じ頃、キュアベリーに変身した
蒼乃美希も親友の死に涙を流していた。
もしかしたら、それは彼女達が強い絆で結ばれていることを証明しているかもしれないが、真相は誰にもわからなかった。
◆
ニードルが行う放送が終わってから、一文字隼人は考えていた。
薄汚れた白衣を纏い、ニードルと名乗った冷酷な笑みを浮かべていた男。その外見から態度、更にこちらを見下したような目つきは不快感を覚えた。
実は言うとニードルはBADANの離反者である怪人だが、この場では
村雨良以外に存在を知っている者はいない。
結城丈二は対面したが、それはあくまでもヤマアラシロイドとしての姿だけ。ニードルの名と姿を知るのはもう少し先でBADANに接触した後の話だった。
(気に食わない野郎だな……だが、あの野郎ばかり気にしてはいられないな)
新たに増えた禁止エリアはメモした。ニードルの言っていたボーナスとやらは気にかかったが、主催者の用意する物だとすると罠の可能性が高いのでそこまで気に留めていない。
やらなければいけないのは、親友を失った桃園ラブへのメンタルケアだった。
「ラブ、立てるか……?」
一文字は慎重に問いかける。
目の前で俯きながらベンチに座っている少女の姿はあまりにも小さく、儚げに見えた。数時間前、勇敢な姿を見せた戦士と同一人物だと思えない程に。
だが、どんな戦いを乗り越えていようとも、その実態は14歳の女子中学生でしかない。だから『立ち直れ』や『いつまでも悲しんでは駄目だ』などと言える訳がなかった。
親兄弟や親友を失った子どもは今まで数え切れない程に見てきた。その度に、理不尽な争いを生む大人達や、元凶たる貧困や経済格差といった様々な現象に憤りを覚える。そんな不条理を少しでも減らす為に記者になったが、世界は変わらない。それどころかショッカ―やBADANのような悪の組織まで生まれる有様だ。
仮面ライダーやプリキュアがいても、世界から争いが絶えることがない。必ず不幸になる人間が出てくるのだ。
「……はい、ごめんなさい。心配させちゃって」
弱々しい声で答えながら、ラブはゆっくりと顔を上げる。
彼女は笑っていたが、明らかに無理矢理作っているであるのが目に見えて、今にも砕けてしまいそうだった。先程まで酷く泣いていたせいで顔がぐしゃぐしゃで、目の周りも酷く赤い。
ラブもラブなりに立ち上がろうとしている。それは空元気なのだろうが、一文字には充分だった。いつか本当の意味で親友の死を乗り越えて、心からの笑顔をみんなに見せて欲しい。そうでないと死んでしまったみんなは報われないし、何よりも生きているみんなだって喜ばないのだから。
「一文字さんやつぼみちゃん達だって頑張ってるのに、あたしだけがいつまでもへこたれていられませんから……」
「そっか。なら、行くか」
「はい……」
そう言いながら立ち上がるラブの手を一文字はゆっくりと掴む。
返事ができるなら予想よりも傷は深くないかもしれない。だが、ちょっとしたきっかけで壊れてしまう恐れがあった。
この年頃の少女は明るいようでデリケートだったりする。彼女が今まで戦えたのは、共に戦う仲間や帰りを待つ人という支えがあったからだろう。一文字自身、本郷猛達がいなかったらとっくに心が折れていたかもしれない。
放送では結城丈二、そして
沖一也や村雨良の名前は幸いにも呼ばれなかった。石堀光彦達だって今は無事だが、これからどうなるのかはわからない。
名前を聞いてないので放送で呼ばれたかどうかはわからないが、恐らくあの暗黒騎士キバやテッカマンランスは生きている。一文字は何となくそう確信していた。
だが、奴らのことばかり考えていられない。
(そういえば、この道は確かラブがマミって娘と通ったんだったな……)
キバとの戦いから先に離脱した石堀達の後を追うように、一文字達は当初の予定通りに南の道を進んでいる。
ラブにとっては一度通った道をまた逆戻りする形となっているのだ。そして歩いている内に、マミが埋葬されている場所に辿り着くだろう。
友達が眠る場所を再び通るのは、彼女にとってどんな気分なのか。マミと過ごした時間に対して郷愁を覚えるのか、それとも責任を再び覚えてしまうのか。
マミと出会ってから過ごしたのは六時間くらいらしい。客観的には短すぎるかもしれないが、ラブにとってはどんな宝石よりも輝いていただろう。
もしも彼女達の隣に俺がいたらマミを助けられたのか……そんな可能性を考えたが、振り払う。ただ空しくなるだけだ。
そう考えている内に、横を歩くラブが歩みを止めるのを一文字は見た。
「今は祈ろうぜ。マミや、マミの友達達が向こうで休んでいられて、そしていつかまた生まれ変われるってことを……」
その提案にラブは無言で頷く。
それから二人はマミが眠る地で黙祷を捧げた。桃園ラブを救う為にその命を捧げた巴マミと、理不尽な殺し合いの犠牲になった多くの参加者達へと。
(なあ、マミって言ったか? 俺がふがいないせいでラブを悲しませることになって、すまない……謝って済むことじゃないのはわかってる)
そんな中、一文字は心の中で想いを告げた。
(でも、ラブは俺が死なせない。それに美希やつぼみやいつき、杏子って娘も俺が守ってみせる。君がやり残したことは俺が絶対に果たしてみせるから……安らかに眠ってくれ。俺が頑張るからさ)
魔女という怪物や、この不条理に満ちた殺し合いから人々を護る為に戦い続けた巴マミに祈りを捧げる。
顔も知らない少女だが、ラブの話を聞くに勇気と優しさに溢れていることだけはわかった。歳はラブより一つ上なのに、決して涙を流さずに殺し合いを打ち破ろうとしたらしい。
でも、本当はマミも辛かったのではないか? まだ大人の支えが必要な年頃なのに誰にも頼ることができず、先輩として振るわなければならない。この状況で、そのプレッシャーを背負うなんてあまりにも辛いはずだった。
本当のことは誰にもわからない。だけど、もしもマミが心の中で泣いていたと考えたら、心が痛んでしまう。
(最期は笑えてたんだよな……ならきっと、ラブの存在がマミの支えになっていたのかもな)
けれども、土の下にいるマミは笑顔を浮かべているらしい。
それが正しければ、きっとマミは最期の瞬間に幸せを感じることができたのだろう。ラブという友達がいたおかげで、マミは救われたのだ。
桃園ラブという少女は、巴マミがこの世界に遺した希望なのではないか。一文字隼人はそう思ってしまう。
「ブッキー、せつな、えりかちゃん、ゆりさん……痛かったよね? 苦しかったよね? 辛かったよね?」
そんなラブは今、俯きながらこの世から去った友達に向かって語りかけている。
表情を窺うことはできないが辛そうにしているのは確かだった。けれども、涙は流していない。
「あたし、みんなみたいに強くないけど……頑張るから。美希たんやつぼみちゃんにいつきちゃん、それに杏子ちゃんのことも助けるから。みんなとまた会えるのは先になりそうになるけど、ごめんね……マミさん、わがままなのはわかりますけど、もしもみんなと会えたらみんなのことをお願いします……みんな、強くて優しい子ですから……」
それは花咲つぼみが
来海えりかに捧げた言葉とよく似ていた。つぼみはさやかとえりかが仲良くなれると思ったように、ラブもまたマミと亡くなったプリキュア達と仲良くなれると信じていた。
無論、ラブも一文字もその一件を知らないので、これはただの偶然でしかない。
「一文字さん」
「ん?」
ラブの呼び声が聞こえてきたので、一文字は振り向く。
彼女は笑っていた。その瞳は相変わらず儚げだったが、それでも泣いていた時に比べれば光が宿っているように見える。
「ありがとうございます!」
「……どういたしまして」
口から出た感謝の言葉からも力が感じられた。
桃園ラブの笑顔が嬉しく思えて、思わず一文字隼人も笑みを浮かべながら返事をした。
【1日目/日中】
【I-3】
【桃園ラブ@フレッシュプリキュア!】
[状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、精神的疲労(中)、罪悪感と自己嫌悪と悲しみ、決意
[装備]:リンクルン@フレッシュプリキュア!
[道具]:支給品一式×2(食料少消費)、カオルちゃん特製のドーナツ(少し減っている)@フレッシュプリキュア!、毛布×2@現実、ペットボトルに入った紅茶@現実、巴マミの首輪、工具箱、黒い炎と黄金の風@牙狼─GARO─
基本:誰も犠牲にしたりしない、みんなの幸せを守る。
1:今は一文字さんと一緒に行動する。
2:マミさんの遺志を継いで、みんなの明日を守るために戦う。
3:プリキュアのみんなと出来るだけ早く再会したい。
4:マミさんの知り合いを助けたい。もしも会えたらマミさんの事を伝えて謝る。
5:犠牲にされた人達(堂本剛三、フリッツ、クモジャキー、巴マミ、放送で呼ばれた参加者達)への罪悪感。
6:ダークプリキュアとテッカマンランス(本名は知らない)と暗黒騎士キバ(本名は知らない)には気をつける。
7:どうして、サラマンダー男爵が……?
8:石堀さん達、大丈夫かな……?
[備考]
※本編終了後からの参戦です。
※花咲つぼみ、来海えりか、
明堂院いつき、月影ゆりの存在を知っています。
※クモジャキーとダークプリキュアに関しては詳しい所までは知りません。
※加頭順の背後にフュージョン、ボトム、ブラックホールのような存在がいると考えています。
※放送で現れたサラマンダー男爵は偽者だと考えています。
【一文字隼人@仮面ライダーSPIRITS】
[状態]:疲労(小)、ダメージ(小)、胸部に斬痕、左腕が全体的に麻痺
[装備]:
モロトフ火炎手榴弾×3
[道具]:支給品一式(食料一食分消費)、姫矢の戦場写真@ウルトラマンネクサス、タカラガイの貝殻@ウルトラマンネクサス
[思考]
基本:仮面ライダーとして正義を果たす
1:ラブと一緒に石堀達を探しながら市街地を目指す 。
2:他の仮面ライダーを捜す
3:暗黒騎士キバを倒す(但しキバは永くないと推測)
4:もしも村雨が記憶を求めてゲームに乗ってるなら止める
5:元の世界に帰ったらバダンを叩き潰す
6:この場において仮面ライダーの力は通用するのか……?
[備考]
※参戦時期は第3部以降。
※この場に参加している人物の多くが特殊な能力な持主だと推測しています。
※加頭やドーパントに新たな悪の組織の予感を感じています(今のところ、バダンとは別と考えている)。
※参加者の時間軸が異なる可能性があることに気付きました
※18時までに市街地エリアに向かう予定です。
※村エリアから南の道を進む予定です。(途中、どのルートを進むかは後続の書き手さんにお任せします)
※つぼみからプリキュア、砂漠の使徒、サラマンダー男爵について聞きました
フレプリ勢、ハトプリ勢の参加者の話も聞いています
※石堀の世界について、ウルトラマンやビーストも含めある程度聞きました(ザギとして知っている情報は一切聞いていません)
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最終更新:2013年10月24日 18:32