「いや、あんたが知ってる以上のことなんか知らんし」というのが、通話口からの依頼人の弁だった。
眼下に小さく座り込んだ、憔悴する男に対して、である。
ならば下手に利用して足手まといにするよりは、当初からの『追撃』を進めようと、
伏黒甚爾は切り替えた。
通話中だったところに敵連合からも着信が入っていたが、返電するよりもすぐに状況は動いた。
区内に、徒歩、自動車の渋滞を問わずにいく筋か伸びていた難民の行列が、一点で進行に澱みを生じさせている。
NPC同士での暴動が生じてもおかしくない環境下ではあった。
だがそうではないと、近隣で最も高い建物の屋上から遠隔視と精密視の双方によって知っている姿を捕捉。
仕事斡旋人との間で上意下達をぶらすのは生前からの手口だったが、今回の上意は気が利いていた。
東京タワー周辺から退避した痕跡を大まかにたどったところ、どうにも
峰津院大和の残穢、臭跡、足跡が浮いていることは把握していた。
つまり、敢えて地上ではなく宙空を移動した線があることを意味していた。
地下に潜るまでの間に横目にした戦闘で、飛行能力を駆使していたのは方舟のサーヴァントだったと思い出しつつ。
まさかあれほど嫌悪していた方舟陣営に絆されたのかと胡散臭い疑惑が生じるも、『同じ方角に逃げた可能性』を踏まえた上での
紙越空魚の下準備は効いた。
もともと、方舟陣営の中核を構成していたアイドルたちもまた世間的な認知度は低くないことも併せれば、眼の付け所は悪くない。
元より削りを仕掛ける上で、『殺し過ぎる』つもりはなかった。
削りの効能は、敵の戦力を漸減させることや鈍らせることだけでなく『早くゴールしてしまいたい』と思わせることにある。
要は、決戦を急がせて戦いを活性化させる、潰し合わせる、当て馬に使うことができればこちらも楽になるということ。
それが果たせるなら、はぐれマスターの可能性がある戦力外の少女だろうと、仕留めることにも効果はある。
仲間を失った精神的な痛手だけでなく、『どこからか、また致死の弾丸が飛んでくるかもしれない』という恐怖がついて回るようになる。
故に、
櫻木真乃を率先して射殺した。
故に、甚爾は誰しもが見ている公園にいるところを発砲した。
彼らにとっては視界の端にあたる、人並みの後方にまぎれて。
方舟側の主従も姿を現し、とっさに『人ごみ自体に対処しなくては』という意識で動こうとする隙をついて。
頭ではなく胸部を撃ち抜いたのは、血が衣服を濡らすところを分かりやすく見せるため。
ただ『倒れた』のではなく『射殺された』のだと、衆人にも露わにする。
遺体になった少女の五体が、どさりと転倒音を響かせた時点で。
少女をマスターだと察した者、察せない者、関係者の全員が『聖杯戦争の襲撃だ』と突きつけられる。
「櫻木……」
群衆のざわめきに紛れながらも。
峰津院大和がその場で娘の名を呼んだことは甚爾にとって意外だった。
紙越空魚から聞いた風評では、たいそうふてぶてしいガキだったとのことだが。
いずれにせよ、削りにかかる二人目はその他称ガキだった。
なぜか方舟側とともにいる警戒視だけではない。
東京タワーで猛威を振りまいていた『龍』と同じ匂いが、峰津院からまだ在るのが決め手だった。
甚爾の探査には一度でも嗅いだ匂いや衣服に隠し持っている形跡なども特定材料となるため、魔力を隠す細工があったところで疑いはない。
未だに龍脈の残滓の一部でさえも、
峰津院大和が所持しているのだとすれば。
それを強奪してフォーリナーの戦力源とする旨味は大きい。
校舎にいた他のアイドル二人のうちの一人が、絶叫の果てにふらりと倒れる。
それと前後して、パニックに陥った騒乱がどっと衆人から沸いた。
半端に聖杯戦争なる知識を刷り込まれたばかりの大衆からすれば。
『聖杯戦争の戦闘』とは何が吹き飛んでもおかしくない惨禍の予告に等しい。
わっとバラバラに走り出す者とそうでない者で入り乱れる。
そうでないのは竦んで動けない者や、ストレス反応で心神喪失した者。
転倒し、玉突き、将棋倒し、あるいは意味不明の挙動に走り。
「――メギド」
峰津院は、既に次なる単語を口にしていた。
威力を限度まで上げるよりも『溜め』の時間を削ることを優先したかのような短い言の葉。
そして、発砲音が鳴り響いた一帯が燃え上がった。
火事にしては鮮やかすぎる色合いの爆炎が発散され、付近にいた
NPCが十数人単位で焼死か爆死を遂げる。
――見越して、すでに行列の前方へと狂慌の人並みをかき分けていた甚爾をのぞいて。
襲撃者がよく見えないから、襲撃者がいるであろう周囲一帯を皆殺しにする。
あまりの大雑把さに、しかし、狙い通りに動いてくれたと手応えはあった。
そうせざるを得ないよう、誘導するための一発目だった。
周囲にサーヴァント反応も、術師など『力ある者』の魔力も何も感じられない環境で。
一般人の群れに負の感情を向けられる中で、その衆人環視にまぎれて。
『拳銃射撃』によってアイドルを殺害した。
いかに標的が頭脳明晰であろうと、襲撃者は『武器を手に入れた一般人マスターだ』と先入観を持たずにいられない。
東京タワーでも見かけた灰金髪のサーヴァントは、少女二人の前に銀の炎幕を顕現させていた。
次弾が放たれぬよう射線を切るためのものであり、なおかつ狂乱した
NPCに殺到して来られないための措置でもある。
だが、拳銃弾くらいでは致命傷を負わない
峰津院大和からしてみれば対応は違う。
その男が警戒するのは『襲撃した推定一般人マスターが、サーヴァントを呼ぶ』展開だ。
従来であれば『サーヴァントを呼ばれたところで己の力量があれば』と構える余裕があったが、今は違う。
霊地を使い尽くして資源が限られ、手痛い敗北も経験している中での連戦ともなれば。
『どのみちマスターを排せばサーヴァントも消えるのだから、一手目で襲撃者の確殺を試みる』という思考が重くなる。
襲撃者は『術師殺し』だと知り得ない条件下で。
身の守りよりも攻撃に手数を割いてもらえること。
それはたいそう都合が良かった。
人の群れに身を隠しながら、人よりも敏捷な動きで将棋倒しを掻い潜り、大和に対して最短距離となる正面まで詰めている。
呪具を発さないただの小刀を手元に忍ばせ、峰津院がさらに連続して炎弾を放つのを逆光にして、飛び出す。
これより先は、一秒の間に二十四分割で動いても見切れる者の視界だ。
元より、正面からの対決は避けていた。
標的は、おそらく元世界において『当代最強の術師』に相当する人物だ。
いくら『術師殺し』で、かつ因果やサーヴァントの軛に囚われない身の上であっても、再現したいマッチアップではない。
相手が霊的防御で護身していたところで天逆鉾を用いれば即殺の一撃を仕込む余地はあったが。
主目的が『削り』であるからには『呪具を取り出すことで先んじて防衛戦を構えられる』方が面倒ではあったし、
何より下手な刺し方をすることで、龍脈だったものを台無しにしても困る。
だから状況は作った。
万全ではない魔術使いが、その上で防護に割くリソースをさらに削る場面を。
呪縛下にある暴力を開放した肉体にとって、炎の揺らめきは緩やかにくぐれる垂れ幕に等しく。
地を蹴りつけて己の身体を弾丸にしてしまえば、瞬きするより早く喉元に手が届く。
挙動がすべて数十分の一秒で見える視界で、
峰津院大和がこちらを向いていた。
動きを捕らえきるまでは叶わないまでも、反射が追いついている――おそらく肉体加護を反射神経、ないし回避能力においても適用させている。
後退り、身をかわそうとする動きを見せているが問題なし。
避けようとするということは、防御力は万全でない可能性が高いということ。
少女二人の前に銀の炎幕を出したサーヴァントが校舎付近から駆けつけているが、こちらも問題なし。
逆の手に持ったままだった役目を終えている大口径拳銃を肩から先の動きだけで振りかぶり、銀炎を突き破る勢いで暴投する。
射線も何もないあてずっぽうだったが、青年のサーヴァントは対応せざるを得ない。
単純暴力の投擲を払い落としている間に、こちらは二人目に到達している。
違和感。
峰津院大和を正視している、その視界で背景にあたる青空が、動いていた。
否、動いているのは空ではなく。
――青い空の一面を、翼を広げた鳥たちが羽ばたいていた。
被災地の多数発生による営巣地の変動を考慮しても、多すぎる数。
大掛かりなマジックでも仕掛けられたかのように、青空へと放たれていく。
1秒が多数のコマ送りで表される世界に、やわらかい羽音の書き文字が入り込む。
そのアイドルが歌っていたから、鳥たちが集まっていた。
そのアイドルの歌声が消されたから、鳥たちは飛び去った。
そういった現象を知らない者にとっては、それは自然発生した現象とは思われない。
注意力の幾ばくかは、標的ではなく外部へと向けられる。
その上で、だがパフォーマンスには全く問題なし。
何らかの使役術が介在しているものには見えない。
――さらに違和感。
鳥の羽ばたきによって拡散した注意に、気配が引っかかる。
公園へと急接近を遂げる、人ならざる速度の突進音があった。
考えられるとすれば路地に座りこんでいた男のサーヴァントだと心当たりはあり。
急に戦意を滾らせたのかと不信なところはあれど、今にも姿を現そうとするほどに詰め寄っている。
問題なし。
こちらも乱入の可能性は考慮に入れている。
まず峰津院だけは斬り捨てた上で対応すれば良し。
乱入者がどういうことだと見渡して敵味方を見分ける一瞬の間に、こちらは標的を断ち割っている。
そして既に、あとは腕を振りぬくだけの位置関係に
峰津院大和の頸筋がある。
――重ねての違和感。
異常発達した触覚の持ち主は、殺気ある視線を肌に刺さるものとして感知する。
未だこちらの姿を視認していないはずの接近者の視線は、
方位磁石の針のように正確に、甚爾を刺すものとして向けられていた。
歌声に惹かれて集まった鳥がはばたいたことで、警戒心が周囲に拡散されて。
拡散された警戒心は、いち早く乱入を果たそうとする何者かに引っ掛かり。
何者かはなぜか出現前から甚爾に殺気を向けている。
――違和感に逆らい続けると、ろくなことがない。
いよいよ見切りをつけて動作を停止。
拳が振るわれるような音と同時に、飛び退いた。
飛来する拳撃が、躊躇なく標的を屠っていれば直撃していた空間を地面ごと穿ち抜き破壊していた。
赤い刺青模様の鬼が、リンボの札を貼った姿で土ぼこりの中心へと重々しく着地する。
視線をわずか横に動かせば、首の皮一枚から血の雫を流れさせた峰津院は既に離脱を選択していた。
矜持の挽回より、あっさりと殺(と)られかけた甚爾への警戒に判断基準を置いたらしい。
甚爾としても、改めて彼我の数を確認。
こちらに敵意を持つサーヴァントが二騎。
さらにマスターしだいでは、正気に返りしだいサーヴァントを呼ばれてもう一騎増える可能性もある。
そこまでに至れば、それは削りを越えた全面戦争だろう。
「――こりゃゴメンだな」
◆
『闘気探知』は魔力の探知ではなく生態反応としての個体識別だ。
生まれたばかりの魔力、呪力を持たない赤子でさえ闘気は微弱に持っている。
そして
猗窩座の中にある闘気を示す羅針盤は、一般人同士の闘気でさえ個体として見分けができる。
よって、
猗窩座の血鬼術の領域内において、その男は識別できない透明人間ではない。
偵察にあたって感覚を開いたことで、覚えのある闘気もまた公園へと急接近していることを察した。
龍脈の地下陣地にて対峙した、奇妙な男のそれだった。
男が公園に至ったのと同時に
櫻木真乃の歌が途切れ、闘気も失われたことで、襲った側襲われた側がどちらなのかはおよそ察した。
主にとって決して失っても心痛まぬ相手ではない偶像を殺害したのみならず。
暫定の奉仕対象である七草にちかに危害を加えかねない位置にいたとなれば、要警戒対象は決まっている。
なぜ
幽谷霧子たちの味方をしていた男がくるりと敵味方を逆転させたのかは定かではなかったが。
猗窩座の主も近隣にいる以上、ある程度は主から距離を引き離させるべきだと追い駆ける選択をした。
眼と鼻の先に七草にちかがいることに意識が向かないではなかったが。
歌が途切れたのと同時に主がひどく動揺していることが感覚共有で伝わったので、判断を仰ぐのは控える。
こちらが避けるまでもなく彼女らのサーヴァントとて、人目を集めている中で少女二人を放置して他主従に追いすがることはできない状況だった。
よって、
猗窩座は場を流して気が乗らない鬼ごっこをしばし選択する。
「お前、もう方舟には戻らないとか何とか言ってなかったか。なんで猿より節操が無いんだよ」
「……猿だというなら、鬼や修羅よりはまっとうな生き物だと言いたいのか?」
お互いに『なぜ相手は方舟の敵か味方か判別つかない真似をしているのか』という一点を疑問として抱いたまま。
【杉並区蚕糸の森公園付近/二日目・朝】
【アサシン(
伏黒甚爾)@呪術廻戦】
[状態]:腹部にダメージ(小)、マスター不在(行動に支障なし)
[装備]:武器庫呪霊(体内に格納)
[道具]:拳銃等(拳銃はまだある)
[所持金]:数十万円
[思考・状況]基本方針:サーヴァントとしての仕事をする
0:オマエはそう選んだんだな。なら、俺もやるべきことをやるだけだ。
1:鬼ごっこが終わりしだい
紙越空魚に連絡。敵連合への返電は……。
2:あの『チェンソーの悪魔』は、本物の“呪い”だ。……こいつ(アビゲイル)もそうか?
[備考]※
櫻木真乃がマスターであることを把握しました。
※甚爾の協力者はデトネラット社長"四ツ橋力也@僕のヒーローアカデミア"です。彼にはモリアーティの息がかかっています。
※
櫻木真乃、
幽谷霧子を始めとするアイドル周辺の情報はデトネラットからの情報提供と自前の調査によって掴んでいました。
※モリアーティ経由で
仁科鳥子の存在、および周辺の事態の概要を聞きました。
※天逆鉾により
紙越空魚との契約を解除し、現在マスター不在の状態です。
ただしスキル『天与呪縛』の影響により、現界に支障は一切出ていません
【
猗窩座@鬼滅の刃】
[状態]:頸の弱点克服の兆し、霊基の変質
[装備]:なし
[道具]:なし
[所持金]:なし
[思考・状況]基本方針:マスターを聖杯戦争に優勝させる。自分達の勝利は――――。
0:───何者だこいつは。
1:
プロデューサーに従い、戦い続ける。
【港区北部/二日目・朝】
【
紙越空魚@裏世界ピクニック】
[状態]:疲労(中)、覚悟
[令呪]:残り三画
[装備]:なし
[道具]:マカロフ@現実
[所持金]:一般的な大学生程度。裏世界絡みの収入が無いせいでややひもじい。
[思考・状況]基本方針:鳥子を取り戻すため、聖杯戦争に勝利する。
0:アサシンに次は何を任せようか……。
1:マスター達を全員殺す。誰一人として例外はない。
2:リンボの生死に興味はない。でも生きているのなら、今度は完膚なきまでにすり潰してやる。
3:『連合』についてはまだ未定。いずれ潰すことになるけど、それは果たして今?
[備考]※天逆鉾によりアサシン(
伏黒甚爾)との契約を解除し、フォーリナー(
アビゲイル・ウィリアムズ)と再契約しました。
【フォーリナー(
アビゲイル・ウィリアムズ)@Fate/Grand Order】
[状態]:霊基再臨(第二)、狂気、令呪『空魚を。私の好きな人を、助けてあげて』
[装備]:なし
[道具]:なし
[所持金]:なし
[思考・状況]基本方針:マスターを守り、元の世界に帰す
0:マスター。私は、ずっとあなたのサーヴァント。何があっても、ずっと……
1:空魚さんを助ける。それはマスターの遺命(ことば)で、マスターのため。
[備考]※
紙越空魚と再契約しました。
◆
命乞いを美辞麗句で装飾しているにすぎないと断じていた。
それを実の伴った言葉として受け止めるだけの力を、
光月おでん亡き後の方舟は示せていないのだから。
しかしその娘は、命乞いを願う者であればまずやらないような真似をした。
それが論理的な瑕疵となって、
峰津院大和に愉快でない想いを遺している。
今朝方から何度も味わっているこの感覚こそが、
光月おでんが形容するところの『苦味』だったのだろうか。
首筋から滴る血をディアで癒し、そこに手をあてると肩口から何かが落ちた。
拾い上げてみれば、白い羽だった。
何故か
櫻木真乃の歌に寄せられるようにして集まり、その命が絶たれると同時に飛び立ったうちのひとひらだった。
あっさりと先入観に捕らわれて暗殺を許す所だったのは、とうてい二度目を許されない過ちだったが。
もとより
櫻木真乃は敵手を退けるため歌ったわけではない以上、助けられたと受け止めるのは感傷的に過ぎると一線を引きなおす。
ふと、彼女が届けようとしていた配給食のことを思い出した。
始めに教室で席につくよう勧められた時に、彼女はそれを何と呼んでいたか。
記憶はしていたが、意味のある交流になるとは思わなかったから、その時は聞き流していた。
――峰津院さんは、■■■、食べませんか?
記憶に照合がかかる。
櫻木真乃が口にしていたのと同じ単語を、ある人物の固有名詞以外で聴いたことがある。
――おい、お前まさか、知らねえのか
――■■■の味も知らねえ奴が世界だなんだと言いやがって……!
それでは、あの袋の中に入っていた器の中身こそが。
「……あれが、おでんだったか」
受け取り損ねた器を今さらに理解したことに、なんてもったいないと嘆く侍の声を想像した己に辟易する。
どのみち、彼女らを突き放した己に受け取る資格はないだろうと道理の上で割り切りをくだす。
そもそも、その味を知っておくことが理想実現のために役立つとは思えなかった。
ただ、踏み潰す側と踏み潰される側でしかないのだろうと思っていた踏み潰される側が。
踏み潰される前に、無償の善意でどうか受け取ってくれと菓子を差し出してきたような。
そんなわけのわからなさが、いつまでも残った。
【杉並区/二日目・朝】
【
峰津院大和@デビルサバイバー2】
[状態]:ダメージ(翔)、魔術使用不能(既に回復)、魔術回路に大規模な破損
[令呪]:残り一画
[装備]:『龍脈の槍』
[道具]:悪魔召喚の媒体となる道具
[所持金]:超莫大
[思考・状況]基本方針:界聖杯の入手。全てを殺し尽くすつもり
0:この私が、これで終わると思うなよ。
1:まずは正確な被害状況を確認。方舟の一員になったつもりはない
2:ロールは峰津院財閥の現当主です。財閥に所属する構成員
NPCや、各種コネクションを用いて、様々な特権を行使出来ます
3:ライダー(シャーロット・リンリン)の能力の一端にアタリを付けています
【備考】※皮下医院地下の鬼ヶ島の存在を認識しました。
※押さえていた霊地は全て
ベルゼバブにより消費され枯渇しました。
※
死柄木弔の"崩壊"が体内に流れた事により魔術回路が破損しています。
これにより、以前のように大規模な魔術行使は不可能となっています(魔術自体は使用可能)。
どの程度弱体化しているかは後の書き手諸氏にお任せ致します
◆
もうすぐそちらに到着するという念話を摩美々に送ったが、届いている様子がない。
その時点で不穏な事態が生じたことを、メロウリンクは予感した。
後部シートに乗せて送迎中である
幽谷霧子に警告を促すべきか迷っていたところ、予感は確信へと変わる。
「アーチャー……!」
少女二人を片手ずつで抱きかかえるような恰好で、銀翼のライダーが低空飛行にて合流を果たしたからだった。
ライダーの顔には敵兵の急襲を告げる哨戒兵のような切迫感があった。
そこそこ雑に抱えられていたはずの七草にちかは何も文句なしに腕からすべり降りて、いつでも動けるよう身構えている。
そして……。
「摩美々ちゃん……!」
幽谷霧子に高い声をあげさせたのは、ライダーのもう片腕に抱えられた少女が意識をなくしている様子だった。
明らかにただ眠りに落ちたのとは違う、青ざめた顔色がメロウリンクの危機意識を引き上げる。
「詳しい話は後でする。今すぐこのあたり……少なくとも杉並区よりも東の方に退避したい。
摩美々さんの体調は無事だよ。さっきショックを受けることがあったのと、疲れがたまっていたのもあると思う」
赤色と青色の中間のイメージカラーを宿した少女は、憂鬱の青がにじんだ面差しで目を閉ざしたまま。
海中時計の持ち主から託された少女が、これまで気丈にやってきたことをメロウリンクは知っている。
師のように兄のように慕っていた相棒が消えゆく時も、最期まで支えきっていた。
そんな彼女の、積もっていた疲労を噴出させるほど心削られることがあったのかと懸念が生まれ。
そこで『一人足りない』という事実に、認識が追いつく。
口ごもるライダーに、メロウリンクは察した。
それこそが、『後で事情を説明する』ことが必要な重大事だったのだと。
そして、ライダーに変わるように答えたのは七草にちかだった。
「……最期まで、アイドルでした」
にちかの右手は、心臓の前あたりの位置でぎゅっと強く握りしめられていた。
誰かから受け継いだ仕草であるかのように。
それが大丈夫だよと思うための、おまじないであるかのように。
【杉並区(中野区付近)/二日目・朝】
【ライダー(
アシュレイ・ホライゾン)@シルヴァリオトリニティ】
[状態]:全身にダメージ(大)、疲労(大)
[装備]:アダマンタイト製の刀@シルヴァリオトリニティ
[道具]:七草にちかのスマートフォン(
プロデューサーの誘拐現場および自宅を撮影したデータを保存)、ウィリアムの予備端末(Mとの連絡先、風野灯織&八宮めぐるの連絡先)、WとMとの通話録音記録、『閻魔』、『天羽々斬』
[所持金]:
[思考・状況]基本方針:にちかを元の居場所に戻す。
0:また重い責務を背負ってしまったな。
1:今度こそ、P、梨花の元へ向かう。梨花ちゃんのセイバーを治療できるか試みたい
2:界奏での解決が見込めない場合、全員の合意の元優勝者を決め、生きている全てのマスターを生還させる。
願いを諦めきれない者には、その世界に移動し可能な限りの問題解決に尽力する。
3:界奏による界聖杯改変に必要な情報(場所及びそれを可能とする能力の情報)を得る。
4:情報収集のため他主従とは積極的に接触したい。が、危険と隣り合わせのため慎重に行動する。
5:大和とはどうにか再接触をはかりたい
[備考]
宝具『天地宇宙の航海記、描かれるは灰と光の境界線(Calling Sphere Bringer)』は、にちかがマスターの場合令呪三画を使用することでようやく短時間の行使が可能と推測しています。
アルターエゴ(
蘆屋道満)の式神と接触、その存在を知りました。
割れた子供達(グラス・チルドレン)の概要について聞きました。
七草にちか(騎)に対して、彼女の原型は
NPCなのではないかという仮説を立てました。真実については後続にお任せします。
星辰光「月照恋歌、渚に雨の降る如く・銀奏之型(Mk-Rain Artemis)」を発現しました。
宝具『初歩的なことだ、友よ』について聞きました。他にもWから情報を得ているかどうかは後続に任せます。
ヘリオスの現界及び再度の表出化は不可能です。奇跡はもう二度と起こりません。
【
七草にちか(騎)@アイドルマスターシャイニーカラーズ】
[状態]:精神的負担(大/ちょっとずつ持ち直してる)、決意、全身に軽度の打撲と擦過傷
[令呪]:残り二画
[装備]:
[道具]:
[所持金]:高校生程度
[思考・状況]基本方針:283プロに帰ってアイドルの夢の続きを追う。
0:真乃さん……『そうだよ』って言ってた……
1:アイドルに、なります。……だから、まずはあの人に会って、それを伝えて、止めます。
2:殺したり戦ったりは、したくないなぁ……
3:ライダーの案は良いと思う。
4:梨花ちゃん達、無事……って思っていいのかな。
[備考]聖杯戦争におけるロールは七草はづきの妹であり、彼女とは同居している設定となります。
【
田中摩美々@アイドルマスター シャイニーカラーズ】
[状態]:疲労(中)、ところどころ服が焦げてる、気絶
[令呪]:残り一画
[装備]:なし
[道具]:白瀬咲耶の遺言(コピー)
[所持金]:現代の東京を散財しても不自由しない程度(拠出金:田中家の財力)
[思考・状況]基本方針:叶わないのなら、せめて、共犯者に。
0:???
1:悲しみを増やさないよう、気を付ける。
2:
プロデューサーと改めて話がしたい。
3:アサシンさんの方針を支持する。
4:咲耶を殺した人達を許したくない。でも、本当に許せないのはこの世界。
[備考]
プロデューサー@アイドルマスターシャイニーカラーズ と同じ世界から参戦しています
※アーチャー(
メロウリンク=アリティ)と再契約を結びました。
【
幽谷霧子@アイドルマスターシャイニーカラーズ】
[状態]:健康、お日さま
[令呪]:残り二画
[装備]:包帯
[道具]:咲耶の遺書、携帯(破損)、包帯・医薬品(おでん縁壱から分けて貰った)、手作りの笛
[所持金]:アイドルとしての蓄えあり。TVにも出る機会の多い売れっ子なのでそこそこある。
[思考・状況]基本方針:もういない人と、まだ生きている人と、『生きたい人』の願いに向き合いながら、生き残る。
0:摩美々ちゃん……
1:
プロデューサーさんの、お祈りを……聞きたい……
2:色んな世界のお話を、セイバーさんに聞かせたいな……。
3:梨花ちゃんを……見つけないと……。
4:界聖杯さんの……願いは……。
5:摩美々ちゃんと一緒に、咲耶さんのことを……恋鐘ちゃんや結華ちゃんに伝えてあげたいな……
[備考]※皮下医院の病院寮で暮らしています。
※"SHHisがW.I.N.G.に優勝した世界"からの参戦です。いわゆる公式に近い。
はづきさんは健在ですし、
プロデューサーも現役です。
※メロウリンクが把握している限りの本戦一日目から二日目朝までの話を聞きました。
【アーチャー(メロウリンク・アリティ)@機甲猟兵メロウリンク】
[状態]:全身にダメージ(中・ただし致命傷は一切ない)、疲労(中)、アルターエゴ・リンボへの復讐心(了)
[装備]:対ATライフル(パイルバンカーカスタム)、照準スコープなど周辺装備
[道具]:圧力鍋爆弾(数個)、火炎瓶(数個)、ワイヤー、スモーク花火、工具、ウィリアムの懐中時計(破損)
[所持金]:なし
[思考・状況]基本方針:マスターの意志を尊重しつつ、生き残らせる。
0:復讐は果たした。が……
1:
田中摩美々は任された。
2:
幽谷霧子を方舟へ先導する。
3:武装が心もとない。手榴弾や対AT地雷が欲しい。ハイペリオン、使えそうだな……
[備考]※圧力鍋爆弾、火炎瓶などは現地のホームセンターなどで入手できる材料を使用したものですが、アーチャーのスキル『機甲猟兵』により、サーヴァントにも普通の人間と同様に通用します。また、アーチャーが持ち運ぶことができる分量に限り、霊体化で隠すことができます。
アシュレイ・ホライゾンの宝具(ハイペリオン)を利用した罠や武装を勘案しています。
※
田中摩美々と再契約を結びました。
◆
幽谷霧子は、上弦の参を介してそのように呼びかけたけれど。
その男にとって、『前の
プロデューサー』とは、置き去りにして、見失ってしまった何かだった。
『前の
プロデューサー』とは、その男にとって『担当アイドルを幸せにできなかった罪人』に他ならなかったから。
『今の
プロデューサー』がその頃と比べ物にならないほど罪深い存在に成り下がったとて、その男は許されたものではないから。
――よかったら聞かせてくれるか? ■■のなりたいアイドルについて。それで一緒に考えよう!
ただアイドルの望みに沿えばいいのだと理想論を振りかざし。
――私は283プロの
プロデューサーではありますが、その前に■■さんの絶対の味方でありたいと思っています。
――まだまだぺーぺーで至らぬ点もあるかと思いますが、その点だけは誓って違えません。
どの口がそんなことを言ったのか。
結局、何一つ成し遂げられなかった口約束を、アイドルの家族との間で交わすような。
その思い込みと思い上がりが、七草にちかを追い詰めたのではないか・。
幽谷霧子が語っていたような信じるに足る存在であるはずがない。
なぜなら、鬼を自称する者の過去は、慚愧をもとに顧みられるものだから。
たとえ愛のある思い出が混じっていても、妄執を前提とする悪辣な懐古に切り替わり。
往年は宝物のように思っていた日々でさえも、罪悪感が輝かしい面影を色褪せさせる。
眩しすぎて正視に堪えない記憶の中で、ただ『彼女の幸いを願う』という一念だけが刻まれている。
そう、『
プロデューサーになった後の記憶』を揺さぶることにかけては、歌は響かなかった。
けれど、歌は時間を繋ぐものだ。
たとえ色鮮やかだった日々が取り返しのつかないものだったとしても。
音楽によって、嘘偽りない『あの頃』に立ち戻ることはできる。
取り立てて難しいことはない。
たとえ現在は『推さなくなった』『担当をやめた』アイドルだったとしても。
久方ぶりに歌声を聴いてしまえば、『懐かしい』と思うのは自然なことだ。
たとえ今現在はそうでなくとも、『あの時は大好きだった』という事実に偽りはないのだから。
――遠い空のはて
それは、感覚共有を介して耳に届いた、はじまりの歌だった。
歌声は、タイムマシンになった。
あの日の空を、憶えている。
十代半ばほどの女の子たち、二人から三人ほどのユニットを組む。
それを前提に公募をはかり、書類審査や面接を繰り返しながらも。
どうにも、これだという組み合わせは形にならず、スカウトも不調続きで。
自分で見つけて来いだなんてはづきさんも社長も無茶を言うよな、なんてぼやきながら。
――遠い空のはて、星はそっと流れてく
事務所にそう遠くない公園から、そんな歌が聴こえたのは。
そう、はじめて会った日の空の色は、今日と同じだった。
――小さな光が、咲く一瞬が、とてもまぶしい
やさしい声なのに耳によく残る。
真昼の星のように小さくも心魅かれる何か。
ちゃんとした歌唱指導を受けているという風な歌い方ではない、まだ粗削りな原石の歌。
――はばたける風がもしもふくのなら
公園の中を見回せば、白い鳩たちに囲まれながら歌う女の子がいた。
心の中に灯っている何かの衝動を表すかのように、鳩たちを観客とするかのように。
なんだか不思議な光景なのに、一枚絵のようにしっくりときた。
――見上げた彼方へ、飛び立ちたいよ
光のスポットライト。ステージのようにせり出した公園の高台と青空。
そよ風のコンデンサーマイク。
風で若木の擦れる音が、光のシャワーを浴びる音のように聞こえた。
まだ普通の女の子でしかないその子を、輝かせるように。
――どこまでもずっと、晴れ渡る世界
そう。
この子に、輝いてほしいと思ったのだ。
輝きばかりではない、この世界で。
――探しに行くから。想像の翼をさぁ、広げて
あの頃、声をかけていたアイドルも、選考していたアイドル候補生も他に何人もいた。
アイドルたちに順番をつけることはしないし、彼女だけが特別だったわけではない。
けれど、その子だけの特別なところはいくつもあって。
あの時には言葉にしきれなかったそれを、後になって当人にも告げたのだけど。
これから、この子がアイドルたちの真ん中にいてくれたら、いつでも思い出せそうだったから。
輝きばかりではないこの日々の中で。
自分で自分の場所を見つけなければいけない世界の中で。
自分はどこに立って、どんな風に役に立てるんだろうと考えている偶像たちの中で。
みんな特別だし、みんな普通の女の子だということを。
だから……これは、もう最初の奇跡。
『こんにちは』
――見つけた。
近づき、声をかければ鳩たちが飛び立った。
たくさんの羽根の音を拍手として、驚いた少女がこちらを向く。
風になびかぬよう、右手で横髪をおさえながら。
それでも身体をくるりと回す時に、
シルエットはふわりと揺れる。
その時に、初めて目が合ったのだ。
口の形が、『ほわっ』と動く。
手をのばせば、生まれてくるのは言葉だ。
『突然だけど……君、アイドルになってみる気はない?』
連れて行くよ。
君を必ず。
大空へ。
勇気をさぁ、味方にして。
そんな祈りを抱いたのと、同じ空の下だった。
あの日と同じように、たくさんの羽音が鳴る公園だった。
いつかと同じ、いつかとかけ離れた『予感』に胸を逸らせて、その男は足を踏み入れた。
その公園にいた者が、全てばらばらに逃げ延びた後のことだった。
公園の真ん中には、小さな星が落ちていた。
風に舞い散ったたくさんの羽根が、少女を弔うように積もっていた。
あの日歌っていた少女が、公園の舗装に倒れ伏し眠りについていた。
「聴こえたよ……本当に、きれいな歌声だった」
過去(きのう)が、永遠になる光景が、そこにあった。
地面に膝をつき、男はただ、永遠に目を覚まさない少女を見ているしかなかった。
昨晩に
櫻木真乃から電話をもらった時に受け答えをしていれば、ここまで茫とすることは無かったのか。
そんなもしもに耽りながらも、その男は確信する。
たくさんの鳥たちに慕われて、一方であっけなく命を散らして。
最期まで彼女は特別で、普通の女の子だったことを。
そして、やはりその原点(オリジン)は。
翼を持っていた少女たちの、誰もが等しくそうであり。
七草にちかも、彼女が憧れた八雲なみも、そうだったのだということを。
みんなが輝ける世界、そして七草にちかが輝ける世界は、どこかにきっとあったはずで。
己は七草にちかの輝きを見つけるための旅を、共に歩めなかった。
歩むための時間はないと分かっているからこそ、呪いにすがることを止められない。
一度でも止めてしまったら、止まって顧みてしまったら、きっと終わる。
犠牲を積み上げた道程には一刻ごとに死神(にちか)が立っていて、嘲笑い鎌を振り下ろす。
捕まらないように走り抜ける。走り抜けた先で、さらに死体を積み上げると分かった上で。
――いったい何をどうしていれば、彼女と一緒に歩めたのだろう。
あなたの行きたいところはどこですか、という霧子の問いかけが心に蘇った。
確かに『行きたかったはずの場所』があったことに、思いを馳せ、うつむいて。
すぐに、顔を上げた。
そこには、もう瞬かない星だった少女の永眠が確かにあり。
そうなるまでの彼女の旅路、彼女と共にいた人達の全てがそこで終わっていて。
この世界には、『ずっとアイドルと一緒に歩んでいた存在』がいると、やっと気付いた。
その男は、『偶像・七草にちかと契約していた彼』のことをよく知らない。
けれど、七草にちかと一か月ともにあり、信頼関係を築くということの難しさはよく知っている。
その青年は、おそらくその難しい仕事を成し得たのみならず。
『聖杯戦争が終わるまでの関係である』という前提を背負いながら、偶像・七草にちかに向き合っている。
何より、今まで『アイドルのサーヴァント』だった者たちが。
どれほど献身的にアイドルの為に奮戦してきたのか、それを無碍にしてきた男はよく知っていた。
星の少女が、緋色の青年が、どれほどアイドルの為に想いと力を尽くしたのかを忘れてはならない。
身勝手と謗られても当然の発想だと、理解している。
彼らと一度対峙し、『一切会話せず問答無用で倒せ』という命令を下しておきながら、今度は彼によって己の答えを得ようと言うのだから。
だが、それでも、会いたいと思わずにはいられなかった。
己と違って、七草にちかへの導きを間違えなかった者がいるのだとすれば。
「終わらせ方が分かったよ、ランサー」
念話ではなく、独り言として呟く。
ランサーとの話し合いができるようになった時に、改めて指針として伝えるために。
七草にちかと話さなければ、彼女の幸せは分からない。
その通りだとして、話をしたとても犠牲者の数と時間の制限は揺るがない中で。
勝利がもはやつかめぬものだとして、七草にちかの幸いの為に働きかけられうる相手。
仮に自分があざ笑われるべき何者かだったとして、その糾弾をするだろう事情を知る者。
あるいは『七草にちかを幸せにする』という望みを、己以外に唯一抱いているやもしれぬ存在。
蝋翼以外の答えを得て狛犬に対峙した、銀炎の英雄(ヒーロー)。
「……俺がこの聖杯戦争で、最期に対峙するのは、きっと『彼』だ」
最初の奇跡に別れを告げて。
最後の因果を、確かに予見した。
【杉並区(中野区付近・杉並区立蚕糸の森公園)/二日目・朝】
【
プロデューサー@アイドルマスターシャイニーカラーズ】
[状態]:覚悟、魂への言葉による魂喪失、魔力消費(中)、幻覚
[令呪]:残り一画
[装備]:なし
[道具]:リンボの護符×8枚、連絡用のガラケー(グラス・チルドレンからの支給)
[所持金]:そこそこ
[思考・状況]基本方針:“七草にちか”だけの
プロデューサーとして動く。だが―――。
0:………きっと最期に戦うのは、『彼』だ
1:次の戦いへ。どうあれ、闘わなければ。
2:にちか(騎)と話すのは彼女達の安全が確保されてからだ。もしも“七草にちか”なら、聖杯を獲ってにちかの幸せを願う。
[備考]
プロデューサーが見ている幻覚は、GRADにおけるにちかが見たルカの幻覚と同等のものです。あくまで
プロデューサーが精神的に追い詰められた産物であり、魔術的関与はありません。
◆
こうして、その瓶の中で。
想いがまた一つ、どこかに旅立った。
どこかの誰かに、届けられることを目指して。
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最終更新:2023年08月23日 23:50