#薬の魔物12月の銀狐ボール8(次にくるライトノベル大賞投票御礼SS)
引き続き、応援をいただき有難うございます!
いよいよ、ボール選挙第二弾開始となります。
#薬の魔物12月の銀狐ボール
「あ、帰ってきた。このボール紹介していい?」
「…は?」
「
ノアベルト、明日にすると言ったではないか!」
「ありゃ。そうだっけ?」
「ネア。疲れただろう。シルハーンと部屋に帰っていてくれ」
「
アルテアは、大丈夫かな…」
「ノア!使い魔さんは、片手鍋さんに威嚇されたばかりなのですよ!?」
「え、鍋って威嚇するの?」
「…
ノアベルト、いちいち俺に訊くな」
「貰ったボールだけど、勝手に立候補させていい?」
「却下だ」
「これお気に入りなんだけど」
「却下だ」
「
アルテア、…その、何か飲み物でも貰いますか?」
「そ、そうだな。私が頼んでこよう」
「
エーダリア様が逃げました…」
「逃げてしまったのだね…」
「むぅ。…ディノ、戻りました」
「うん。お帰りネア。楽しかったかい?」
「走るお鍋から、スープの祝福を貰ったのですよ!」
「鍋…」
「おい、
ノアベルトはどこに行った?!」
「まぁ。
アルテアさんのボールの紹介に行ってしまったのでしょうか?」
「追いかけるぞ!」
柔らかな夜露山羊革のボール。青灰色の革に、赤紫色のステッチがお洒落な一品。
実は、銀狐がどこかに落ちたり、どこかで動けなくなったりすると選択の魔物の助けを呼んでくれる、選択の系譜の新開発な守護付きのすごいボール。
その魔術に
エーダリアが興味津々という噂。
おまけ
「ネイ。騎士棟で何をしているんですか?」
「ええと、ボールの紹介?」
「まさかとは思いますが、戻ってこられたばかりの
アルテア様に、ボールの話をしていませんよね?」
「…ど、どうだったかな」
「ネイ?」
「…ごめんなさい」
「やれやれ、一緒に謝りに行きますよ」
「うん…」
最終更新:2022年05月07日 16:32