自衛隊がファンタジー世界に召喚されますた@創作発表板・分家

155 第117話 とある将官の憂鬱

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第117話 とある将官の憂鬱

1484年(1944年)2月18日 午前10時 ホウロナ諸島ファスコド島

シホールアンル陸軍第515歩兵旅団の指揮官である、ラフルス・トイカル准将は、ファスコド島奥地にある旅団の陣地を視察していた。

「あと少しで完成するな。」

トイカル准将は、この戦区に配属されている第91歩兵連隊の連隊長に言った。

「はい。ここに配属されてからは、士官、下士官、兵総出で陣地構築に当たりました。」

連隊長は、陣地の方に指を指した。
第515歩兵旅団は、第91連隊のみならず、全部隊が塹壕を掘ったり、木材や石材を組み合わせて作った簡易防御陣地
(いわゆるトーチカのようなもの)を作っている。
この陣地は、ある物を想定して作られていた。
それは、敵の航空機、又は艦砲射撃である。ホウロナ諸島は、周囲を海に囲まれている。
シホールアンル帝国の敵であるアメリカは、多数の優秀な戦闘艦艇を有している。
その彼らが、空母部隊や砲戦部隊を押し立てて、ホウロナ諸島に侵攻して来る可能性がある。
アメリカ軍が侵攻して来れば、上陸予定地点を砲撃で更地にし、島の内陸部を空襲で徹底的に叩くであろう。
トイカル准将は、砲撃や空襲による被害増大を避ける為に、塹壕や防御陣地の作成を、旅団の将兵総出で行わせた。
第515歩兵旅団は、半年の工事の末、森林地帯の深部に強固な防御陣地を作る事が出来たのである。
トイカル准将は、地面から少しだけ突き出ている四角状の防御陣地を覗き込む。
防御陣地は、長方形状に穴が開いており、そこから魔道銃の銃身が突き出ている。
この魔道銃は、シホールアンル軍が良く使用する対空魔道銃の1つである。
本来ならば、対空部隊に配備されているはずのこの兵器は、陸戦用兵器として、銃眼から森の向こうに睨みを利かせている。
トイカル准将は、防御陣地の中に入って、銃眼から向こう側を見つめた。

「ふむ、いい出来だ。」

彼は、連隊長に向かって満足したような口調で言う。

「こいつがしっかり働けば、敵の歩兵部隊を釘付けに出来るな。」
「ええ。この型の魔道銃は、もはや必需品となりつつありますからな。」

81年型軽魔道銃は、元々は対空火器として開発された物だが、南大陸戦では、圧倒的な銃火力で持って進撃して来るアメリカ軍に対し、
急造の機銃として使用され、大きな効果を挙げている。
(ここ最近、アメリカ側の戦死者が多いのは、この魔道銃が対人用として使用されたのが原因だ)
北ウェンステル領の戦いでは、歩兵部隊にも大量の81年型軽魔道銃が行き渡り、アメリカ軍に対して幾度も苦杯をなめさせているようだ。
シホールアンル陸軍は、この一連の戦訓から、対空火器として製造されてきた81年型軽魔道銃を対人用としても大々的に使用する事を決めている。
第515歩兵旅団もまた、対空用とは別に、大量の魔道銃を本国から送られているため、このように急造の魔道銃陣地をいくつも設営して、
来るべき敵の侵攻に備えていた。

「旅団長閣下、旅団長閣下!」

銃眼の向こうを眺めていたトイカル准将の耳に、その呼び声は聞こえて来た。
彼は陣地内から出た。

「どうした、マクロヌ?」

トイカル准将は、彼を呼びつけたトールファ・マクロヌ大佐に顔を向けた。

「第75師団のレソール・ホルゴ閣下が司令部に来られております。」
「・・・・分かった。」

トイカル准将は頷くと、随行していた魔道参謀と共に司令部へ向かった。
司令部は、前線から400グレル(800メートル)ほど北に離れているため、戻るまでに少し時間が掛かった。

司令部は、森の開けた場所に建てられた、こじんまりとした小屋のような物である。傍目から見れば、田舎のボロ屋と見紛わんばかりの質素さだ。
その入り口に、3人の紫色の軍服を身に纏った人が立ち話をしていた。
軍服はエリート師団らしく、やや派手なデザインながらも気品が感じられる。
(いつ見ても、良い服装だな)
トイカル准将は、自らが身に纏っている茶色の軍服を交互に見やりながらそう思った。
だが、決して羨ましいから言ったのではない。
(あのような派手な服装なら、敵からも目立つだろうな)
彼が、皮肉気な思いを内心で呟いた時、真ん中の男がトイカル准将に振り向いた。

「やあトイカル。」
「これはこれは、ホルゴ閣下。」

トイカル准将は、目の前に居る若い士官に頭を下げながら挨拶した。
レソール・ホルゴ少将は、第75魔法騎士師団の司令官である。
身長は高く、190センチ以上はある。
顔立ちは端整ながらも、常に自信に満ちた表情を浮かべており、短く刈り上げた赤紫色の髪が、彼の満ち溢れんばかりの闘志を表しているかのようだ。
年齢は29歳で、軍人にしては若い部類に属するが、こう見えても16歳の頃から軍人として、様々な戦場で活躍している。
ホルゴ少将は、シホールアンル帝国では10貴族と知られている名門貴族のうちの1つであるホルゴ家の出身であり、ライバルはエルファルフ家と
モルクンレル家であると、普段から公言している。
それに対して、トイカル准将は43歳で、彼もまた若い頃から戦場を縦横に駆け巡って来た戦士である。
しかし、派手そうに見えるホルゴ少将とは対照的に、トイカル准将は地味そうな感が強い。
だが、トイカル自身としては、目立つよりも地味にしたほうが良いと、普段から常に言い続けている。

「わざわざこのような場所まで来られなくとも。」
「いや、たまには散歩でもして気分転換でもしたいと思ってね。」

ホルゴ少将はそう言って、邪気の無い笑みを浮かべた。

(こんな人の良さそうな男が・・・・・あの事件を指揮した張本人とは思えないものだ)
トイカル准将は、その笑顔を見てそう呟いた。
ホルゴ少将の率いる第75魔法騎士師団は、シホールアンル帝国で数少ない精鋭師団の1つである。
第75魔法騎士師団は、1328年に設立されて以来、様々な戦場で活躍して来た。
北大陸統一戦争では、レスタン王国侵攻やヒーレリ内の反乱軍鎮圧で大きな功績を残している。
レスタン王国侵攻では、末期戦で要塞内に立て篭もるレスタン正規軍を、他の師団と共同で攻め落としているが、この時、要塞内に避難していた
一般住民1万人も、敵軍と共に殲滅されている。
ヒーレリ王国反乱では、反乱軍5万の鎮圧を、第75師団だけで行い、短時間で勝負をつけている。
しかし、第75師団の将兵達は、勝負がついた後も攻撃の手を緩めなかった。
この結果、反乱軍5万のうち、4万人を完全に殺害した他、反乱に加担していたとして、ヒーレリの民6万人を、後に応援に駆けつけてきた
陸軍歩兵師団と共に殺害している。
この事から、第75師団は別名吸血鬼部隊と呼ばれている。
シホールアンル帝国内では、この一連の虐殺事件の事は余り知られておらず、逆に、75師団の将兵は、小なる勢力よく大軍を撃破した
精鋭部隊として、帝国中に同師団の名が知られている。
ホルゴ少将は、ヒーレリ反乱軍制圧作戦の時には大隊長として部隊を率い、“敵の殲滅”を最も積極的に行っていた。
そんな、血に塗れていると言っても過言ではない最凶の部隊を率いるホルゴ少将からは、普通の人間と同じような雰囲気しか感じられない。

「そういえば、昨日届いた魔法通信だが、君は目を通したか?」
「ええ、魔道士に見せてもらいました。」

トイカル准将は小さく頷きながら答えた。

「何でも、連合軍がこのホウロナ諸島に向かって来るようですな。」
「ああ。海軍総司令部からは、エスピリットゥ・サントを出入りする船が多くなっているとの報告も入っている。敵潜水艦の跳梁が激しい今、
奴らは近いうちに攻めて来る。早ければ2週間以内に、ここへ攻めて来るぞ。」

ここ最近、ホウロナ諸島周辺では、アメリカ軍の潜水艦と思しき攻撃によって、輸送船団が被害を受けている。

2日前は、輸送船3隻が米潜水艦に撃沈されている。1週間前に至っては2隻が撃沈され、1隻が大破したのみだが、このような被害は、
輸送船団がホウロナ諸島に来る度に起きている。
ここ1ヶ月で、輸送船、艦艇は13隻が撃沈され、撃破された艦船は8隻に及ぶ。
シホールアンル側は、護衛艦と、レンフェラルを用いて5隻の米潜水艦を撃沈しているが、アメリカ海軍は大量の潜水艦を配備しているのであろう。
アメリカ潜水艦の脅威が薄れる事は全く無い。
今の所、各島への補給物資は充分に入って来ており、備蓄物資も2ヶ月か、3ヶ月は補給なしで戦える分の量は集まった。
しかし、アメリカ海軍が補給線寸断に力を入れている事に加え、敵の侵攻が近いとなった今、頼みの綱である補給船団は、
やがてホウロナ諸島に来れなくなるであろう。

「2週間以内・・・ですか。」

トイカル准将は、どこか緊張したような口調で呟き、北の方角に顔を向ける。
ファスコド島の北には、ジェド島とエゲ島がある。この2つの島に、第22空中騎士軍が展開している。
もし、アメリカ軍が攻め入って来るとすれば、まずは空母部隊を派遣してくる。
その際、真っ先に狙われるのは第22空中騎士軍であろう。

「味方のワイバーン隊が心配か?」

北の方角をじっと見つめるトイカル准将に向けて、ホルゴ少将がニヤニヤしながら声をかける。

「は・・・・・」
「本当に、お前は心配性だなぁ。」

ホルゴ少将は、どこか呆れたような口調でそう言った。

「第22空中騎士軍には、新兵器が配備されているんだぜ?それも、爆弾よりも有用性のある新兵器だ。」
「しかし、数は少ないと聞いていますぞ。」

「ああ・・・・確か、多くが別方面に回されていると聞いたな。だが、それでも何かしてくれるさ。」

ホルゴ少将は快活そうな笑みを浮かべながらそう断言した。

「妙に自信満々ですな。あなたが直接指揮する訳でもないのに。」
「友人が、第22空中騎士軍にいるんだ。」

ホルゴ少将が、トイカルと同じように北の方角を見つめながら言う。

「その友人は、昔から出来る奴でな。地上戦であれ、空中戦であれ常に大活躍だった。特に、ワイバーンを使った作戦ならシホールアンルでも
5本の指に入るほどの腕前だろうな。それに、第22空中騎士軍は、俺の魔法騎士師団のように精鋭で固められている。アメリカ軍の空母部隊
ぐらいは撃破できるかもな。」

ホルゴ少将はそう断言した。だが、トイカル准将は素直に頷かなかった。

「確かに、第22空中騎士軍は頼りになりますが。閣下、相手はあのアメリカ機動部隊です。彼らも、第22空中騎士軍同様、数々の海戦を
戦い抜いた歴戦の部隊・・・・連合軍が誇る精鋭機動部隊です。第22空中騎士軍といえど、敵機動部隊が相手では苦戦は必至だと思われます。」
「そのために、第50空中騎士軍がジャスオに展開しているんじゃねえか。」

ホルゴ少将は鼻で笑った。

「奴らが出てきたら、この2個空中騎士軍で返り討ちさ。」

彼は自信ありげにそう言い放った。

「ところで、陣地の構築はどうなっています?」

トイカル准将は、一番聞きたかった質問をした。

「陣地の構築?ああ、もう既に完成しているよ。見てみるか?」
「ええ。」

ホルゴ少将に誘いに、トイカル准将は二つ返事で受け入れた。
30分後、彼は第75魔法騎士師団の担当戦区にやって来た。

「・・・・閣下。これは?」
「どうだ?なかなか上出来だろう。」

ホルゴ少将は満面の笑みを浮かべながら、陣地を見渡している。
一見すると、トイカルの居る旅団と、ほぼ似たり寄ったりの防御陣地である。
だが、トイカルは陣地ではなく、森の上で訓練をしている兵や、陣地の外で待機している獣達に注目していた。

「敵が上陸して来れば、俺達は召喚獣や魔法を使って、敵を皆殺しにする。」
「閣下。その敢闘精神は見事な物です。」

トイカル准将はそう言いつつも、女性魔道士が操る液体状の訳の分からぬ召喚獣や、森の上で戦闘訓練に明け暮れる兵を見やった。

「しかし、相手はあのアメリカ軍です。銃器を保有した軍相手に、魔法や召喚獣相手では、いささか心許ないと思われますが。」
「大丈夫だ。互いに接近しあえば、アメリカさんお得意の航空支援は出来ないだろう。そうなれば、勝利はこっちのものさ。」

第75魔法騎士師団は、シホールアンル帝国内では、召喚獣を使った戦術で敵を倒す部隊として知られている。
召喚獣は、魔道士によって様々な形をしており、個性もそれぞれであるが、彼らはこれを広く活用する事によって、過去に大戦果を挙げて来ている。
レスタンやヒーレリで挙げた“大戦果”も、この召喚獣を多用した戦術のお陰である。

「閣下、もう1つよろしいでしょうか?」
「何だ?」
「・・・・・防御陣地の作りが・・・・・」

トイカル准将は、陣地に指を差す。

「心配ない。多少陣地の作りが弱くても、こっちは敵を追い落としに行くんだ。さほど使う事は無いだろう。」

ホルゴ少将の言葉に、トイカルは表面で冷静に取り繕いながらも、内心愕然としていた。
(俺は、もう1個旅団か、石甲部隊がほしいと言ったのに・・・・全く・・・・こんな“未経験者”を押し付けやがって!)
トイカル准将は、心中で上層部をののしった。
第75師団のような魔法騎士団は、確かに精鋭中の精鋭ではあるのだが、彼らはアメリカ軍と1度も手を合わせたこと無い。
いや、1度だけあったが、その時は米艦によって、輸送船に乗っている所を一方的に叩かれまくっただけで、戦闘とは言いがたい。(むしろ虐殺と言ったほうが良い)
それを除いては、魔法騎士団は一度もアメリカ軍と戦った事が無く、ある意味では未経験者といって良い。
しかし、トイカル准将は、大佐時代に南大陸戦線に勤務しており、アメリカ軍の恐ろしさを(空襲に会ったのみだが)味わっている。
そんな彼が、目の前にいる魔法騎士団を未経験者と思うのも無理は無かった。

「閣下は、私が陣地の造り方を提案した時に、参考になると言ってくれたではありませんか。それなのに、陣地構築をこんな中途半端な形で終らすのですか?」
「なあに、心配はいらんさ。俺たちには秘策がある。それが成功すれば、アメリカ人共は皆殺しに出来る。何と言っても、俺達は魔法騎士団だからな。」

ホルゴ少将は、最後に見下すような言葉をトイカルに言った。
そんな彼に、トイカルは怒らなかった。トイカルはむしろ、魔法騎士団の将兵が可哀相だと思った。
(陣地の作り方はなっていないし、こちらから打って出ようと言うし・・・・全く、無知は恐ろしい物だ。上層部は一体なにをやっとるんだ)
悶々とするトイカルをよそに、ホルゴ少将は、第75師団の将兵達と話を始めた。

「閣下、私はこれで失礼します。」
「おお、もういいのか?」
「ええ。私も、担当戦区の様子を見ないといけませんので。」
「そうか。じゃあ、また近いうちに会おう。」

ホルゴ少将はそう言うと、トイカル准将と握手を交わした。

トイカル准将の後姿が見えなくなった。
ホルゴ少将は、彼を見送った後、部隊の指揮官や兵達を雑談を交わしていた。

「しかし、あの旅団長さん。何か元気が無いですねぇ。」

第5特技兵連隊を指揮するレアラ・トリィフン中佐は、嘲りの混じった口調でホルゴ少将に言った。

「普通の奴らは心配なんだよ。」

ホルゴ少将もまた、遠慮ない口調で言う。

「一般部隊は根暗が多すぎる。だから、奴ら格下共はアメリカ軍に勝てないんだよ。」
「師団長、そんな事言って良いんですか?」
「なあに、気にする事無いさ。事実なんだから。それよりもお前達。いよいよ決戦だぞ。余計な運動をして怪我をするなよ?」
「はーい。分かりました。」

トリフィン中佐はふざけた口調で返事する。

「だらけてるぞ、しっかりしろ!」

彼は、彼女に対して一喝したが、

「この師団で、一番だらけている人に言われたくないな~。」

と逆に言い返されてしまった。

1484年(1944年)2月21日 午前7時ミスリアル王国エスピリットゥ・サント

「出港用意!」

戦艦アイオワ艦長、ブルース・メイヤー大佐は、声高にそう命じた。
アイオワの深部から振動が伝わって来る。

「TG57.1、出港します!」

見張員が、味方部隊の出港を知らせて来る。
広大な湾内に停泊している艦船のうち、一群の艦群がゆっくりと出港していく。
駆逐艦、巡洋艦と出港して行き、その次に空母が外海に向かって行く。
先頭の2隻の空母は、艦橋の後ろに巨大な煙突が一際目に付く。
メジャー32、デザイン11Aの迷彩塗装に身を包んだその空母は、開戦以来、常に第一線で活躍してきたサラトガとレキシントンである。
その背後に、インディペンデンス級軽空母2隻が続いて出港する。
この後、戦艦ワシントン、後続の巡洋艦、駆逐艦が出港した所で、TG57.2が出港を開始する。
前衛の駆逐艦が、そして、巡洋艦が出港していく。
その次に、TG57.2の主力を成す正規空母フランクリンとイントレピッド、軽空母プリンストンが出港する。

正規空母2隻のうち、イントレピッドは2月初めに修理のためエスピリットゥ・サント後退していたが、浮きドッグの工員達が大急ぎで
修理してくれたため、今度の作戦に間に合った。
ついに、アイオワの出番となった。
プリンストンが出港したのを確認すると、メイヤーは次の命令を発した。

「両舷前進微速。」
「両舷前進微速、アイアイサー。」

メイヤーの命令を、航海科員が復唱する。機関の唸りが高まり、やがて、アイオワの巨体がゆっくり動き始めた。

「ああ。」

ステビンス中尉は頷いた。

「こっちのほうが兵員数も、装備も上だってのに、あいつらに先陣を切ってもらうとは。全く気に入らん。」
「まあ、決まった事をグチグチ言っても仕方ありませんよ。」

タウトグ曹長は、そう言ってステビンス中尉を宥めた。

「俺達は俺達、奴さんは奴さんです。」
「まぁ・・・・そうだな。」

ステビンスはそう言ってから、微かに頷いた。

「それよりも、出港まで時間がありますから自分らと遊びましょうぜ。」
「もしかして、ポーカーか?」
「ええ。小隊長と対決したいって奴が大勢いますよ。」

ステビンスはニヤリとした表情を浮かべた。

「さんざん俺に負けてるくせに、懲りん奴らだな。いいぜ。相手してやろう。」

彼は、タウトグの勧めを受けると、最上甲板を下りていった。


ホウロナ諸島防衛部隊

陸軍第54軍

第131軍団(司令部エゲ島)
第221歩兵師団(エゲ島防衛部隊)
第398石甲旅団(エゲ島防衛部隊)
第603歩兵師団(ジェド島防衛部隊)
第514歩兵旅団(ジェド島防衛部隊)

第132軍団(司令部ベネング島)
第613歩兵師団(ベネング島防衛部隊)
第515歩兵旅団(ファスコド島防衛部隊)
第75魔法騎士師団(ファスコド島防衛部隊)

陸軍第22空中騎士軍

(エゲ島防衛隊)
第63空中騎士隊(戦闘ワイバーン60、攻撃ワイバーン48、偵察ワイバーン8)
第64空中騎士隊(戦闘ワイバーン60、攻ワイバーン機48、偵察ワイバーン8)

(ジェド島防衛隊)
第77空中騎士隊(戦闘ワイバーン54、攻撃ワイバーン54、偵察ワイバーン8)
第78空中騎士隊(戦闘ワイバーン54、攻撃ワイバーン54、偵察ワイバーン8)

後方予備隊

陸軍第50空中騎士軍
第59空中騎士隊(戦闘ワイバーン54、攻撃ワイバーン42、偵察ワイバーン8)
第80空中騎士隊(戦闘ワイバーン51、攻撃ワイバーン46、偵察ワイバーン7)
第81空中騎士隊(戦闘ワイバーン58、攻撃ワイバーン48、偵察ワイバーン8)
第82空中騎士隊(戦闘ワイバーン50、攻撃ワイバーン39、偵察ワイバーン6)

ホウロナ諸島攻略部隊

アメリカ第5艦隊司令長官 レイモンド・スプルーアンス大将
第58任務部隊司令官マーク・ミッチャー中将
第1任務群
空母ヨークタウン ホーネット 
軽空母フェイト サンジャシント
戦艦ノースカロライナ インディアナ
重巡洋艦アストリア ニューオーリンズ
軽巡洋艦モントピーリア ナッシュヴィル アトランタ
駆逐艦16隻
(艦載機:F6F×144、SBD×48、TBF×82、S1A×16)

第2任務群
空母エセックス ボノム・リシャール ランドルフ
軽空母インディペンデンス ラングレー
戦艦サウスダコタ
重巡洋艦ヴィンセンス、インディアナポリス
軽巡洋艦デンバー サンタ・フェ サンディエゴ
駆逐艦16隻
(艦載機:F6F×228、SBD×47、SB2C×24、TBF×78、S1A×24)

第57任務部隊司令官ジョセフ・パウノール中将
第1任務群
空母レキシントン サラトガ
軽空母タラハシー モントレイ
戦艦ワシントン マサチューセッツ
重巡洋艦ポートランド ヒューストン
軽巡洋艦モービル ヘレナ バーミンガム
駆逐艦16隻
(艦載機:F6F×136、SBD×24、SB2C×24、TBF×72、S1A×12)

第2任務群
空母フランクリン イントレピッド
軽空母プリンストン
戦艦アイオワ 巡洋戦艦コンステレーション
重巡洋艦ボルチモア ボストン
軽巡洋艦コロンビア サンアントニオ サン・ノゼ
駆逐艦16隻
(F6F×124、SB2C×48、TBF×57、S1A×16)

第3任務群
空母バンカーヒル タイコンデロガ
軽空母キャボット
戦艦アラバマ
重巡洋艦ノーザンプトンⅡ ピッツバーグ
軽巡洋艦パサディナ ダラス リノ
駆逐艦16隻
(F6F×84、F4U×60、SB2C×48、TBF×57、S1A×16)

上陸船団・護送艦隊司令官リッチモンド・ターナー中将
第52任務部隊
第1任務群(艦載機補充部隊)
護衛空母サンガモン、サンティー、スワニー、チャージャー
駆逐艦14隻
(F6F×38、SBD×40、SB2C×38、TBF×16、S1A×8)

第2任務群
護衛空母ケストレル、キトカン・ベイ、バゼット・シー、リスカム・ベイ
駆逐艦14隻
(FM-2×66、TBF×26)

第3任務群
護衛空母レアルタ・アイランド、ミッション・ベイ、ガルクレルフ、シャスター
駆逐艦14隻
(FM-2×56、TBF×56)

第53任務部隊
アメリカ軍第5水陸両用軍団司令官ホランド・スミス中将
第1海兵師団
第2海兵師団
第3海兵師団
第4海兵師団

第54任務部隊(第4艦隊から編入)
戦艦カリフォルニア テネシー ペンシルヴァニア アリゾナ
重巡洋艦ミネアポリス、シカゴ、ルィスヴィル、クインシー
駆逐艦16隻

第55任務部隊(臨時に第5艦隊指揮下に編入)
バルランド軍第2親衛軍団
第3親衛歩兵師団
第5親衛歩兵師団

第56任務部隊(臨時に第5艦隊指揮下に編入)
バルランド海軍第2艦隊
巡洋艦4隻 駆逐艦12隻
バルランド海軍第3艦隊
巡洋艦2隻 駆逐艦12隻 スループ艇18隻
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