194 名前:F猿 (BfxcIQ32) 投稿日: 2004/07/29(木) 21:30 [ qUq6iUEM ]
敵はこちらには気づいていないようだ。
先程は舐めたまねをしてくれたが、所詮野蛮人が我々に敵う訳は無いのだ。
目の前に居る鉄の竜モドキに篭手をはめた腕を向ける。
たとえ鉄製でマナが通らないと言っても、鉄自体にダメージを与えることは出来る。
空気中に存在しているマナを自分の手から竜モドキの尾へと凝縮し紐のようにつなげる、それと同時にワイバーンにファイアブレスの指示を出す。
「終わりだ!」
俺の詠唱によりマナは俺の手元のほうから強い熱を帯び炎のような赤い光を放つ。
最後の一瞬竜モドキがわずかに動いたように見えたが、遅い。
赤い光とファイアブレスは竜モドキを確実に捉えていた。
195 名前:F猿 (BfxcIQ32) 投稿日: 2004/07/29(木) 21:31 [ qUq6iUEM ]
「マナの干渉波!?」
セフェティナは悪寒を感じ叫んだ。これは見紛うことも無い、誰かが魔法を発動したしかもすぐ近く。
「司令!後方に未確認飛行物体!…なんなんだ、これは!?」
セフェティナは自分の嫌な予感が当たってしまったことを確信した。
船の中で一度だけ見た、一船を一騎で潰すと言われる王下竜騎士、その竜を。その赤い翼を。
「まさか・・・いや、間違いない、ワイバーン! 沢村さん!攻撃が来ます、避けて!」
「攻撃!?了解、旋廻する!」
必死に操縦桿を倒す。
しかし沢村の努力むなしくなにかが尾の部分に当たり、さらにヘリ全体をファイアブレスが包み込む。海にヘリの欠片が降り注ぎ大きな水しぶきを立てた。
激震と共に一気に灼熱化する機体内。
「ううっ!」
その場に居る全員が呻いた。
196 名前:F猿 (BfxcIQ32) 投稿日: 2004/07/29(木) 21:31 [ qUq6iUEM ]
「こんごうへ、こちら沢村、未確認飛行物体の攻撃を受けた!敵への攻撃を求む!」
「いや、今撃てばそちらにも当たる、なんとか敵から離れてくれ。」
「そんなこと・・・できるわけが・・・!。」
沢村は操縦桿を握りなおす、尾の部分は完全にイカレている上、炎の熱でブレードがゆがんでいる。
「機体のバランスが・・・保てないっ!司令、こんごうに不時着します、対ショック防御を!」
キインッ
―――どうだ?セフェティナ、今船と持っている武器全てを明け渡せば命は助けてやる。そうあちらの司令官、カリノだったか?に言え。―――
突然セフェティナの頭に響く共振通信、そのジファンの声は完全に勝ち誇っていた。
それを伝えたセフェティナに狩野はボソリと呟いた。
セフェティナは目を丸くし、そして狩野にに確認を取る狩野は首を縦に振った。
―――か、狩野司令官の言葉をそのままそちらに申し上げます。『我々はいつでもあなた達の降伏を受け入れる用意が出来ている。』との事です―――
ジファンの精神状態が大きく揺れ動いたのを感じセフェティナはおもわず身震いした。
底知れない怒り、共振通信が途切れる。
「なぜ?この状況であんな言葉が・・・?」
セフェティナは唖然として狩野を見た
197 名前:F猿 (BfxcIQ32) 投稿日: 2004/07/29(木) 21:31 [ qUq6iUEM ]
「死んでもらうとしよう。」
ジファンはワイバーンの手綱を持ち、ヘリに一気に接近する。
竜モドキはもはや死に体でふらふらと母艦への進路をとっていた。
近くで見れば見るほどどうやってこんなモノが空を飛ぶのか不思議になるが、今はそんなことを考えている場合ではない。
ワイバーンの炎が再びヘリを包み込む。
しかしさすが鉄、といったところか、致命的な損害を与えている様子は無い。
だが、これには耐えられまい。
再びマナを凝縮し竜モドキへとマナの糸を繋ぐ、今度はガラスを通して直接内部へと。
ここは海面からはるか上空、脱出のすべは無い。間違いなく蒸し焼きになって死ぬだろう。
「これで、さよならだな?」
敵はこちらには気づいていないようだ。
先程は舐めたまねをしてくれたが、所詮野蛮人が我々に敵う訳は無いのだ。
目の前に居る鉄の竜モドキに篭手をはめた腕を向ける。
たとえ鉄製でマナが通らないと言っても、鉄自体にダメージを与えることは出来る。
空気中に存在しているマナを自分の手から竜モドキの尾へと凝縮し紐のようにつなげる、それと同時にワイバーンにファイアブレスの指示を出す。
「終わりだ!」
俺の詠唱によりマナは俺の手元のほうから強い熱を帯び炎のような赤い光を放つ。
最後の一瞬竜モドキがわずかに動いたように見えたが、遅い。
赤い光とファイアブレスは竜モドキを確実に捉えていた。
195 名前:F猿 (BfxcIQ32) 投稿日: 2004/07/29(木) 21:31 [ qUq6iUEM ]
「マナの干渉波!?」
セフェティナは悪寒を感じ叫んだ。これは見紛うことも無い、誰かが魔法を発動したしかもすぐ近く。
「司令!後方に未確認飛行物体!…なんなんだ、これは!?」
セフェティナは自分の嫌な予感が当たってしまったことを確信した。
船の中で一度だけ見た、一船を一騎で潰すと言われる王下竜騎士、その竜を。その赤い翼を。
「まさか・・・いや、間違いない、ワイバーン! 沢村さん!攻撃が来ます、避けて!」
「攻撃!?了解、旋廻する!」
必死に操縦桿を倒す。
しかし沢村の努力むなしくなにかが尾の部分に当たり、さらにヘリ全体をファイアブレスが包み込む。海にヘリの欠片が降り注ぎ大きな水しぶきを立てた。
激震と共に一気に灼熱化する機体内。
「ううっ!」
その場に居る全員が呻いた。
196 名前:F猿 (BfxcIQ32) 投稿日: 2004/07/29(木) 21:31 [ qUq6iUEM ]
「こんごうへ、こちら沢村、未確認飛行物体の攻撃を受けた!敵への攻撃を求む!」
「いや、今撃てばそちらにも当たる、なんとか敵から離れてくれ。」
「そんなこと・・・できるわけが・・・!。」
沢村は操縦桿を握りなおす、尾の部分は完全にイカレている上、炎の熱でブレードがゆがんでいる。
「機体のバランスが・・・保てないっ!司令、こんごうに不時着します、対ショック防御を!」
キインッ
―――どうだ?セフェティナ、今船と持っている武器全てを明け渡せば命は助けてやる。そうあちらの司令官、カリノだったか?に言え。―――
突然セフェティナの頭に響く共振通信、そのジファンの声は完全に勝ち誇っていた。
それを伝えたセフェティナに狩野はボソリと呟いた。
セフェティナは目を丸くし、そして狩野にに確認を取る狩野は首を縦に振った。
―――か、狩野司令官の言葉をそのままそちらに申し上げます。『我々はいつでもあなた達の降伏を受け入れる用意が出来ている。』との事です―――
ジファンの精神状態が大きく揺れ動いたのを感じセフェティナはおもわず身震いした。
底知れない怒り、共振通信が途切れる。
「なぜ?この状況であんな言葉が・・・?」
セフェティナは唖然として狩野を見た
197 名前:F猿 (BfxcIQ32) 投稿日: 2004/07/29(木) 21:31 [ qUq6iUEM ]
「死んでもらうとしよう。」
ジファンはワイバーンの手綱を持ち、ヘリに一気に接近する。
竜モドキはもはや死に体でふらふらと母艦への進路をとっていた。
近くで見れば見るほどどうやってこんなモノが空を飛ぶのか不思議になるが、今はそんなことを考えている場合ではない。
ワイバーンの炎が再びヘリを包み込む。
しかしさすが鉄、といったところか、致命的な損害を与えている様子は無い。
だが、これには耐えられまい。
再びマナを凝縮し竜モドキへとマナの糸を繋ぐ、今度はガラスを通して直接内部へと。
ここは海面からはるか上空、脱出のすべは無い。間違いなく蒸し焼きになって死ぬだろう。
「これで、さよならだな?」