わたし―
比那名居天子…否、もう比那名居地子に戻ったんだった。には、考えていることがある。
それは「わたし」について。
「わたし」は先程の戦いでいくつか変わったことがある。
五衰を受け入れてしまった。
自らの天人としての座を捨ててしまった。
自らの座す場所を変えてしまった。
自らの字を遙か昔の物に戻した。
髪を心境の変化から短くした。
そして、右腕は自分の物ではない「何か」に変わってしまった。
でも、この今居る座に不満があるわけでもないし、むしろ自分から嬉々として受け入れている。
ジョジョとの絆を得て、あの石作りの海でヴァニラとかいう男を石柱に変えてやった。
仲間意識、というのかけがえのない物も得た。
以前の、こんなフザけた催しに参加させられる前の私には持っていなかった物を今は持っている。
以前の、こんなフザけた催しに参加させられる前の私が不必要だと思っていた物が今ではたまらなく嬉しい。
だが、変容を受け入れると同時に――
私は変容することを幾らか恐れているのだ。
「わたし」はこのフザけた催しに参加させられた前から、精神的にも肉体的にも大きく変わっている。
衣玖を含めて、昔の私を知っている者が今の私を見たらどう思うだろうか。
驚くだろうか。
笑うだろうか。
嘲るだろうか。
もはや天人ではなく、六道を堕ちてしまった、この私を。
今や「比那名居天子」という存在は変容し、以前の「天人という種族としてのわたし」は今や失われつつある。
もしも、仮に。
私が髪の色を蒼天のような青色から変わってしまったら。
私が身に着けている帽子をどこかへやってしまったら。
私が身に着けている服を全く別のものに変えてしまったら。
私の身体全てが今の右腕みたいに「何か」に置き換わってしまったら。
私を示す全ての物を空に捧げてしまったら。
周りはどの時点まで私を「わたし」と認識できるのだろうか?
私はどの時点で「わたし」ではなくなるのだろうか?
天人を辞めて、自分の立場を再確認して。
「相棒」に自分を認めてもらって。
たまらなく清々しい気持ちになって。
その先にあったのは、今得た物を手放したくない、ちっぽけで臆病な私だったのだ。
ならばこの先、私は暗闇の中に何を光明として見出さねばならないのだろうか。
今はまだその感情を表面に出さなくても過ごしていける。
だが、いずれ私は答えを探さなければならない。
探さなければならない、のだが……
「ねぇジョジョ」
「なんスか地子さん?」
「今さ、アンタの目には何が映ってる?」
「えーっと…湖っスよね、多分……」
「これってもしかして…私達、朝に居た場所に戻ってるのかしら?」
「考えたくもないっスけど…多分、そういう事なんじゃないっスか?」
「で、パチュリー達とは
第二回放送にジョースター邸ってところで集合って事になってたわよね?」
「多分そんなんだったと思いますけど…時計はあともう少しで12時っス」
「あぁ~もうどうすんのよ!
あんのヴァニラとかいう男と戦って疲れてるってのに更に歩かないといけないワケ!?」
「元はと言えば地子さんがあの刑務所の正面玄関で首ゴキャってしたのが悪いっスよ!
あんな事に時間を掛けさえしなければ引き返しても間に合ったかもしれないじゃないっスか!」
「それはアンタが私を煽ったからでしょ!
折角清々しい気分であそこを起とうとしてたのにあれで台無しになっちゃったじゃない!
そもそもアンタの首をゴキャってしてもしてなくても引き返す時間はなかったわよ!」
「じゃぁ地子さんが方向間違えたのが悪いっスよ!
何はともあれおれが責められる要素はどこにもないじゃないっスか!」
「じゃぁ何よ!アンタにはどっちに行けば良いか分かったって言うの!?」
「まぁ…そうっスね、と言うか方位磁石配られたじゃないっスか」
「なら先に言いなさいよ!
これじゃぁ骨折り損のくたびれ儲けじゃない!」
「自信満々に進んでたっスからてっきり分かってるものだと思うじゃないっスか!
って…アレ?」
「どうしたのよ?」
「向こうに人影が二つ見えるんっスけど…気のせいっスかね?」
「あー…確かに見えるわね……
でもさっきの山の神みたいに乗ってる奴だったら最悪だし……
どうする?話でも聞きに行く?」
「話を聞きたいのは山々っスけど…そんな暇ないんじゃないっスかね~?」
「まぁなんとかなるでしょ!
それに協力者は多い方が事足りるわ」
「……もしあの二人がこのゲームに乗っていたら?」
「容赦なくブチ呑めすに決まってるでしょ!」
「そう言うんなら構わないっスけど…」
「じゃぁ行くわよ!」
湖畔を歩く二人の影は仲睦まじいのか、それとも互いに衝突し合っているのか。
体は雨で濡れているにも関わらず元気に歩く。
少し泥濘んだ大地を力強く踏みしめて、二人組と二人組は接近して。
そして……
「ねえーっ! そこのア
キィィィ―――――ン
天子の言葉を遮るかのように響く甲高い音。
その音は仗助の鼓膜を、そしてもう二人の鼓膜を震わす。
音の出処は分からないが、確かに響く感触のある、本日二度目の忌々しい音。
――やあ、久し振りだね……参加者の諸君。
なんの因果か、それとも運命か。
二人組同士が邂逅しようとした瞬間に、二回目の放送が始まった。
終わってみれば、心が動く、とかそういった感情はそんなに湧いてこなかった。
聞いていて見知った名前もちらほら耳にしたが、特別親しい者の名前が呼ばれた訳でもなし。
ただ、別れてすぐに物言わぬ骸となってしまった仗助の親友、
広瀬康一。
そして、彼を殺した
河城にとり。
――この二人の名前が呼ばれた時に心が動かなかったか、と言えば嘘になるが。
だが、仗助は私とは違う。
「康一…億泰……!」
自己の変化ではなく、周囲の変化。
守れなかった友人の名前が呼ばれ、憎き殺人鬼が飄々と生きている。
それだけでも許しがたいのに、康一以外にも彼の友人がもう一人、名前を呼ばれていたのだ。
これを悲しいと言わずして何と言えるだろう。
歯を食いしばり、涙を必死に堪え。
見てもたってもいられない様な形相で、いかにも泣き出しそうで。
いつもの仗助なら絶対にしないような雰囲気を出していて。
彼の悲しみが痛々しい程に伝わってくるのだ。
「ハァ、全く……
ジョ…いや、仗助。アンタは近くの木陰にでも行って気が済むまで泣いてきなさい。
我慢してるアンタなんてみっともないし、いつまでも悲嘆に暮れてる姿なんて見てらんないわ。
私はあの二人組と話をして、ついでに吉良の悪行をあることないこと言いふらしてやらなきゃならないんだから」
「えっ…あ……そうですね、ありがとうございます」
雨の響きが弱まる中、しっかりと耳に届いた言葉。
その言葉は天子の顔に微笑みを作らせるには充分で。
彼はそのまま踵を返すと近くの木の方へ歩いて行く。
「よし」
一方の天子はそのまま二人組の方へと歩み寄る。
居たのは赤髪獣耳の妖獣と、金髪を靡かせた気品のある男性。
放送前は二人共近い位置にいたはずだが、今は少し距離があるようだ。
気分は晴れやかではないがそれでも十分。
先程は遮られたが、今回はいけるはず。
「ねえーっ! そこのアンタ達ー!
ちょっと聞きたい事があるんだけど良いかしらー!?」
すると男性の方がこっちを向いた。
「ふむ。君は……確か、『比那名居天子』くんだったかな?」
「アンタ、何者?」
「あぁ、すまないな。自己紹介を忘れていたよ。
私の名前は『
ファニー・ヴァレンタイン』。アメリカ合衆国第23代大統領を務めている者だ。
そしてあそこに居る彼女はお燐くん。本名は『
火焔猫燐』と言うそうだ。
君の事を知っていたのは…幻想郷縁起、という本の情報を知っていたからだな」
「……単刀直入に聞くわ。
アンタとあの化け猫はこのフザけたゲームに乗っているのかしら?」
「いや、とんでもない。
それに私は
博麗霊夢と会って、幻想郷に人妖に手を出さないと『約束』している。
正当防衛以外で危害を加えるつもりは全くない。」
「そう、分かったわ。
ところで…あそこにいる化け猫はどうしたのよ?なんか世界の終わりみたいな顔してるけど……」
「さっきの放送で、どうやら家族の名前が呼ばれたみたいでね。
彼女の家族は見つけ次第保護する事にしていたのだが……
彼女には悪いが、こうなってしまってはできる事もなくてどうしようもない」
それは直感か、それとも目の前の男がそういう雰囲気を纏っていたのか。
はたまたその淀みない口調がそう感じ取らせたのか。
天子はこのファニー・ヴァレンタインという人間が、仗助のように優しく正義感のある人間だと思えた。
――この人間なら吉良の悪行について分かってくれるんじゃないか?
そう考え、口に起こそうとした矢先の事。
突如として謎の目眩が走った。
だが、それは目の前のヴァレンタインも体感したようで。
「これは…聖人の遺体…!?」
すぐさま出たヴァレンタインの声に合わせて、俯いていたお燐の顔から少しだけ翳りが消えた。
「えっ…?何…?」
だが天子はただ、剽軽な顔をするのみ。
天子がその「聖人の遺体」が自分の右腕である事に気付くのに、そう時間は要さなかった。
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「おっと、言いそびれていたね。
君は『誰かのために』何かをしようかとしたことは無いかい?
私は…祖国のためにとある物を集めている。
それは集めると祖国に大きな発展を齎してくれる物でね。
そのとある物、というのがその君の右腕と同化している聖人の遺体なのだ」
「……つまりアンタは祖国ってののためにその聖なる遺体をよこせって言っているのかしら?」
「よこせ、というのは間違っている。
私は順当な『約束』の元に君と契約したいのだよ、比那名居天子くん。
武力行使はしたくないタチでね。できれば穏便に済ませたい。
なるべく対価を持って話を付けられれば良いと思っている。
……どうか、その聖人の遺体を私に渡してほしい」
「随分としおらしいわね……
渡さないって言ったらどうするのよ?私を殺してでも奪い取る?」
「渡さない、と言われたら武力行使も止むをないだろう。
だが…そういうことはなるべくしたくないのだよ。
私は『信用』に重きを置いている……そして、『信用』を損なうことを何よりも恐れている。
だから、話し合いだけで全てを解決したい」
突風が二人の間を割き、雨が体を叩きつける。
それは決意の表れか。
「悪いけど、この右腕は私にとって必要な物なのよ。
二つ返事で渡せるほど安くはないわ!
アンタがどれ程の奴か、見せてもらおうじゃない!」
木刀を携え、泥濘んだ地面を蹴り上げ……
否、地面から突き出した要石の勢いで加速。
天子は大きく空へ飛び上がった。
「そうか…残念だ。
そちらが武力行使をしてくるなら止むを得ない」
天子は遙か上からヴァレンタインの頭上に狙いを付ける。
掲げるは勇気。捧ぐは決意。
木刀をただ一心に振り下ろすだけ。
天子にとっては、ただの力試し。
異変を起こし、幻想郷の『命名決闘法』というルールの中で戦っていた彼女にとっては、ちょっかいのような物。
……それは木刀を振り下ろす直前だった。
ヴァレンタインの隣にスタンド像が出てきたのは。
「『Dirty deeds done dirt cheap』
”いともたやすく行われるえげつない行為”」
勇気は、時として無謀に変化する。
そう、無謀だったのだ。
ヴァレンタインの姿は、どこかへ消えていた。
天子がその異常に気が付いた時には、既に遅かった。遅すぎた。
着地しようと構えた天子の左腕が、突如現れた腕に掴まれる。
そして、どこかへ引きずり込まれた。
それを見計らったかのように雨粒と雨粒の間からヴァレンタインが現れる。
「肘より下を『隣の世界』へと引きずり込んだ。
そして『隣の世界』と自由に出入りできるのはこのわたしの能力だけだ」
「な…腕が…どうなって…」
「引きずり込まれた君がもう一人の君自身と出会った時…その肉体がどうなるか分かるか?」
まだ自分の「座」を得てから全然経っていないのに。
まだ自分の変容について完全に受け入れたわけじゃないのに。
まだ自分がなすべきことは山ほどあるのに。
迫り来る死の予感に抗う事はできない。
襲ってきた形容しがたい痛みは天人だった頃には絶対に味わえない程度の辛さを併発し──
────────────────────────────────────────────────
天子さんに言われて木陰で休んでいる間、これまでのことが涙のように流れてきた。
枝と枝の間を縫って落ちてくる雨粒はトレードマークの髪型を滴り、学生服を伝い、地面へ流れてゆく。
雨粒と涙は混ざり合い、皮膚の上ではどれが雨粒でどれが涙か分からない。
だが、水が頬を伝うたびに過去は鮮明に浮かび上がる。
杜王町のこと。吉良を追っていた時のこと。
じいちゃんや重ちーの死。
この会場にきてからのこと。
天子さんと一緒に行動したこと。
そして、康一や億泰との思い出。
せめて平穏である間だけは。
平穏な今だけは感傷に浸りたい。
吉良や、さっき戦ったヴァニラや神奈子の事なんて忘れてゆったりと過ごしていたい。
なのに。
それなのに。
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
何故なのだろうか。
平穏は、いつも長くは続かない。
耳に聞こえてきたのは、天子さんの悲痛。
心の中にある正義感が灯ると共に、考えるまでもなく足が動いていた。
考えを行動に移そうとした時には既に、泥を蹴飛ばし、泥濘に足を取られるかなんて事も考えずに、俺は天子さんの方向へ走り始めていた。
「もう一度言う。その聖なる遺体を渡してくれ」
決着は既に着いていた。
天子にはこの状況をどうする事もできない。
自分自身を諦める決心も、右腕を潔く捨てる決心もできていないのだ。
何も考えていなくて無言なわけではない。
ただ、天子には変容が怖いだけ。
変容を無鉄砲に受け入れる事が、もうできない。
一方通行の袋小路。
その時。
「天子さんに何をしやがったぁぁぁぁ!」
天子の耳に聴き慣れた相棒の声が届いてきた。
向かってくるは仗助の怒り。
放たれるものも仗助の怒り。
クレイジー・ダイヤモンドの拳が、まっすぐに。ただ直向きに。
仗助の心を表すかのように放たれ……
「もうやめてよ!大統領さんもそこのお兄さんも!」
なかった。
つい手が止まっていた。
驚いた顔をする仗助とヴァレンタイン。
天子はただ、決心の鈍るばかり。
代わりに放たれていたのはお燐の叫びであった。
雨足は気付けば弱くなっていた。
そこにあるのは、小さくとも確かに存在するお燐の意志。
「さっきの天狗のお姉さんの時は確かに大統領さんが正しかった!
大統領さんが下手に出てるのを良い事に一方的に遺体を全て寄越せなんて言われたら大統領さんじゃなくても嫌な気分にはなるし、
羽をああするしか他に方法は無かったと思う!
でも今のは違う!攻撃してきたのはあっちだけど…あんな痛そうになるまでしなくてもまだ解決出来たよ!
まだ話し合う余裕だってあったと思う!」
涙ぐんだ声を雨がかき消す事はもうない。
その声は弱々しい子猫が放つものなのに、一句一文が重い。
段々と弱くなっていく雨と違い、お燐の言葉はだんだん強くなっていく。
「向こうから攻撃してきたのは同じだけどさ!
あの青髪のお姉さんは大統領さんを殺そうとまではしてなかった!
さっきの天狗のお姉さんとは違うんだよ!?それなのに……!」
「大統領さんが遺体を集めるのに大きな理由があるのは知ってるよ!
誰がを犠牲にしてまで叶える意義があるんだってのも分かってる!
だけど…その理由のために殺さなくても良い人まで犠牲にして、誰かが悲しんでほしくないよ!
さっきの放送で、お空とこいし様の名前が呼ばれて物凄く悲しかった……
何もしなければ辛い思いをしなくて済んだ人が、大統領さんのせいであたいと同じ思いをしてほしくない!
もう、これ以上、誰かが死ぬところは見たくない!」
足が竦みそうだった。
体は震えそうだった。
それでも、出そうになる嗚咽をグッと堪えて、言い切った意志。
──それは、彼女なりの、精一杯の請願。
「そう、だな……確かに、わたしは少し早とちりをしていた。
『正当なる防衛』を振りかざすなんてわたしらしくもない行動を取ってしまったようだ……
射命丸文とのやり取りがあってから些か落ち着いていなかったのかもしれないな……すまなかった」
お燐に向けて返した言葉。
ヴァレンタインにとって、その謝罪は本心に近い物であった。
彼にとっての「正義」は遺体に関する事でしかないし、ましてや知らない者の命の為に遺体を諦める事などできる訳が無い。
だが、お燐にとっての「正義」は自分の物とはまた別の物である事も重々承知していた。
これでも彼女の家族も含めてお燐を守ると決めた身だ。
射命丸文との確執から少しばかり事を急いてしまった自覚も少なからずはあったし、「話し合う余裕もあった」と言われてしまえばそれに従っておいた方が今後の為にもなるだろう。
それに、遺体を手にする事が出来るという前提があるのなら目の前の少女への攻撃を止めた方が『信用』を失わずに済む。
少しばかり考えていればこちらにとって円満な解決法は出ていたのに、事を急いてしまったのが残念で仕方無く思えてきた。
僅かながらまだ降っている雨と雨の間に挟まれ、ヴァレンタインの体が消えたと思えば別の場所にまた現れた。
それと同時に、天子はようやく起き上がることができた。
「えっ……?あっ……」
自分の意識していないところで気付いたら終わっていた。
捨てる物を決断する前に、捨てなくてもよい選択肢を与えられていた。
そして左腕の肘から先の感覚が、戻っていた。
見やれば右腕と同じように「聖人の遺体」とやらが同化し始めている。
「左腕を失わせてしまった事について、わたしが遺体を全て集めるまではこれで許してもらいたい。
そちらから攻撃してきたので焦ってこういう手段に出てしまったが……すまないことをしたと思っている」
「……確かに先に攻撃したのは私だったからね、まぁ自業自得って奴よ」
「地子さん、なんか性格丸くなったっスよね~」
「アンタうっさいわよ!」
性格が丸くなった、というわけではない。
ただ、天子は袋小路から一向に抜け出せていないのだ。
迷いがある。
変容への恐れがある。
だから目の前の相手に口はいつも通りでも心の中では怯えを隠せない。
「で、だ。こちらにも責任はあるが…その遺体は私にとっては大切な物でね。
こちらにも事情があって、タダで渡すわけにはいかない」
「……私に何をしろと?」
「単刀直入に言おう。わたしやお燐くんと…同行してくれないか?
そうすれば遺体をわたしの手元とまでは言えないが手の届く範囲に置いておくことができる、君にも悪い話ではないと思うが……」
「残念だけどここから結構離れてる場所で12時頃に待ち合わせをしてるのよ。
だからそこに行かなくちゃならなくてね。約束は約束よ、しっかり守らなくちゃいけないでしょ?
…ま、あんたが私たちに同行するってなら考えてみなくもないけど」
「ここから離れてる、と言うとわたしと目的地が被っているという事もなさそうだが……
まぁ構わない、それで手を打とう」
天子は恐怖からか、それとも安堵感からか。
自分の中にある迷いを一旦は振り切る為にわざと快活に振舞う。
それは自分の懸念している事を考えたくないようでもあり。
他の3人がそれに気付かないのは幸いであった。
「そうと決まれば早速出発よ!
ジョジョ、ジョースター邸ってどっちに行けばいい?」
「えぇっとD1からC3までっスから…方位磁石で言う南南西……」
「……ジョースター邸?」
「あ、そうっスね。俺たちジョースター邸ってところで待ち合わせしてるんスよ」
「……ん?
いや待て、ジョースター邸はすぐ近くじゃないのか?」
「えっ?それは流石におかしいっスよ。
ここはD1じゃないんスか?」
「この湖が地図で言う霧の湖だから、もう目と鼻の先にある筈なんだが……」
「「えぇぇぇぇぇぇぇーーーっ!?」」
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【真昼】C-3 霧の湖 湖畔(ジョースター邸に向けて移動中)
【ファニー・ヴァレンタイン@第7部 スティール・ボール・ラン】
[状態]:健康、濡れている
[装備]:楼観剣@東方妖々夢、聖人の遺体・両耳、胴体、脊椎、両脚@ジョジョ第7部(同化中)、紅魔館のワイン@東方紅魔郷、暗視スコープ@現実、拳銃(0/6)
[道具]:文の不明支給品(0~1)、通信機能付き陰陽玉@東方地霊殿、基本支給品×5、予備弾6発、壊れゆく鉄球(レッキングボール)@ジョジョ第7部
[思考・状況]
基本行動方針:遺体を集めつつ生き残る。ナプキンを掴み取るのは私だけでいい。
1:遺体を全て集め、アメリカへ持ち帰る。邪魔する者は容赦しないが、霊夢、承太郎、FFの三者の知り合いには正当防衛以外で手出しはしない。
2:遺体が集まるまでは天子らと同行。
3:今後はお燐も一緒に行動する。
4:形見のハンカチを探し出す。
5:火焔猫燐の家族は見つけたら保護して燐の元へ送る。
6:荒木飛呂彦、太田順也の謎を解き明かし、消滅させる!
7:
ジャイロ・ツェペリは必ず始末する。
[備考]
※参戦時期はディエゴと共に車両から落下し、線路と車輪の間に挟まれた瞬間です。
※幻想郷の情報をディエゴから聞きました。
※最優先事項は遺体ですので、さとり達を探すのはついで程度。しかし、彼は約束を守る男ではあります。
※霊夢、承太郎、FFと情報を交換しました。彼らの敵の情報は詳しく得られましたが、彼らの味方については姿形とスタンド使いである、というだけで、詳細は知りません。
【火焔猫燐@東方地霊殿】
[状態]:人間形態、こいし・お空を失った悲しみ、濡れている
[装備]:毒塗りハンターナイフ@現実
[道具]:基本支給品、リヤカー@現実、
古明地こいしの遺体
[思考・状況]
基本行動方針:遺体を探しだし、
古明地さとりと合流する。
1:大統領と一緒に行動する。守ってもらえる安心感。
2:射命丸は自業自得だが、少し可哀想。罪悪感。でもまた会うのは怖い。
3:結局嘘をつきっぱなしで別れてしまった
ホル・ホースにも若干の罪悪感。
4:地霊殿のメンバーと合流する。
5:ディエゴとの接触は避ける。
6:DIOとの接触は控える…?
7:こいし様……お空……
[備考]
※参戦時期は東方心綺楼以降です。
※大統領を信頼しており、彼のために遺体を集めたい。とはいえ彼によって無関係の命が失われる事は我慢なりません。
※死体と会話することが出来ないことに疑問を持ってます。
【
東方仗助@ジョジョの奇妙な冒険 第4部 ダイヤモンドは砕けない】
[状態]:首ゴキャ(多分そのうち治る)、黄金の精神、右腕外側に削られ痕、腹部に銃弾貫通(処置済み)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品×2、龍魚の羽衣@東方緋想天、ゲーム用ノートパソコン@現実 、不明支給品×2(ジョジョ・東方の物品・確認済み。康一の物含む)
[思考・状況]
基本行動方針:仲間と共に殺し合いに反抗し、主催者を完膚なきまでに叩きのめす。
1:このカチカチまな板オンナ……ちっとも変わってねえーーッ!!
2:後は真っ直ぐジョースター邸へ向かう。
3:吉良のヤローのことを会場の皆に伝えて、警戒を促す。
4:承太郎や杜王町の仲間たちとも出来れば早く合流したい。
5:あっさりと決まったけど…この男と同行して大丈夫なのか?吉良のヤローについても言えなかったし……
6:億泰のヤロー……
[備考]
※幻想郷についての知識を得ました。
※時間のズレ、平行世界、記憶の消失の可能性について気付きました。
※デイパックの中身もびしょびしょです。
【比那名居天子@東方緋想天】
[状態]:黄金の精神、人間、ショートヘアー、霊力消費(大)、肉体疲労(極大)、濡れている
[装備]:木刀、LUCK&PLUCKの剣@ジョジョ第1部、聖人の遺体・左腕、右腕@ジョジョ第7部(天子と同化してます)、三百点満点の女としての新たな魅力
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本行動方針:仲間と共に殺し合いに反抗し、主催者を完膚なきまでに叩きのめす。
1:私はこのまま変わっていっていいのかなぁ……
2:この華麗なるスタイルがまな板みたいですってェ!?
3:後は真っ直ぐジョースター邸へ向かう。
4:これから出会う人全員に吉良の悪行や正体を言いふらす。
5:殺し合いに乗っている参加者は容赦なく叩きのめす。
6:吉良のことは認めてない。調子こいたら、即ぶちのめす。
7:紫の奴が人殺し? 信じられないわね。
[備考]
※この殺し合いのゲームを『異変』と認識しています。
※デイパックの中身もびしょびしょです。
※人間へと戻り、天人としての身体的スペック・強度が失われました。弾幕やスペルカード自体は使用できます。
最終更新:2017年07月11日 02:31