Q 東京在住。高校受験から将来は医学部に入って医者になるのを目指しています。私大の医学部に入れるほどの経済力がないため、国公立大の医学部に実績のある高校を希望しています。国立や私立の中高一貫校は、高校から入る生徒の進学実績が悪く、東大や医学部へ入るのは絶望的で、一貫生の実績ばかりだそうですが、詳細を教えてください。
A
高校入学から東大や国公立医学部を目指せるのは、開成高校か筑駒だけ。開成高校よりも都立トップ校の西高校のほうが医学部実績は高い。ここでは東京都の医学部に強い高等学校を、雑誌などの発表実績をもとに分析したいと思います。すべて2009年のデータ。
国公立大学医学部に強い高校ナンバー1は西高等学校(東京都立)
私立高校や国立高校よりも都立高校のトップクラスの学校のほうが強いという結果となった。西高等学校は杉並区にある。2009年のHPからの進学実績では国立大学の医学部医学科合格者が22とかなり多い。ちなみに国立大学の医学部医学科は東京大学理科一類よりも偏差値が高い。
開成高等学校とか筑波大学附属駒場高等学校は難易度の割に医学部実績が良くない。それに、中高一貫教育校なので数値は信頼できない。開成や筑駒、学芸、筑附、海城、桐朋などの中高一貫校は、東大や医学部の合格者のほとんどが一貫生と言われている。一貫生と高入生を分けた実績を出している私立高校の資料では、高入生はまったく合格していない。西高等学校のほうが確実に高校受験生を3年後に国立大学医学部に送ってくれる。もちろん、本人の努力が重要。
西高等学校のカリキュラムをHPから見た。一言でいえばすごい。おどろきのカリキュラム。数学は1年の秋までで1年の範囲が終わる。2年が終わる時点で、3年の数学内容の大半が終わるという超スピード。
勿論、東京大学だの医学部だのを目指すならこれぐらいのスピードがちょうどいい。恐るべし西高等学校。
日比谷高等学校、国立高等学校、開成高等学校が次点
高校受験で国立大学医学部なら西高等学校が圧勝。西高等学校に次ぐのが、日比谷高等学校(東京都立)、国立高等学校(東京都立)、開成高等学校(私立)。
日比谷高等学校は進学実績急成長で注目を集める。医学部の伸びも顕著。西高等学校に追いつきそう。都立最難関3校の一つ、国立高等学校も負けていない。私立ではようやく開成高等学校がランクイン。
中学受験なら私立御三家だが、高校受験は都立最難関3校が良いという結論
国立や私立高等学校は中高一貫教育校で公立中学校卒業者向けの3年間医学部カリキュラムが概して不十分。都立最難関3校に教育の質で大きく劣る。
医学部志望は、中学受験は私立御三家、高校受験は都立最難関3校が良さそうだ。カリキュラムも公立中学校卒業者向けで医学部対応している良質カリキュラム。
私立で唯一良いのが開成高等学校。ただ、やはり中高一貫教育校なので、都立最難関3校には劣る。
穴場は戸山高等学校
都立最難関3校に偏差値的に届かないが医学部実績が顕著なのが戸山高等学校(都立)。理系に強い高校で有名。
医学部志望者向けの講習も実施する医学部志望者に最適校。
医学部を目指す高校受験生へのランク付け
S 西(都立)
A 日比谷(都立) 国立(都立) 開成(都立)
B 筑波大附属駒場(国立) 八王子東(都立) 戸山(都立)
最終更新:2009年09月01日 23:59