第一章 日本論の現在 →ナリグラ
1人類社会の壮年時代
2日本人の自己認識-その現状
1人類社会の壮年時代
2日本人の自己認識-その現状
第二章アジア大陸周辺の架け橋-日本列島の実像
1アジア東辺の内海
2列島と西方地域の交流
3列島の北方・南方との交流
4東方の太平洋へ
5列島社会の地域的差異
1アジア東辺の内海
2列島と西方地域の交流
3列島の北方・南方との交流
4東方の太平洋へ
5列島社会の地域的差異
第三章列島社会と「日本国」 →梶原、山崎
1「倭国」から「日本国」へ
2「日本国」とその国制
3百本国」と列島の諸地域
4列島諸地域の差異
5「日本・日本人意識」の形成
1「倭国」から「日本国」へ
2「日本国」とその国制
3百本国」と列島の諸地域
4列島諸地域の差異
5「日本・日本人意識」の形成
関連項目
【天皇儀礼】
- 歴史的に一貫して支配者の宗教儀礼であった天皇儀礼を、民衆的な民俗儀礼の代表、特に単一の日本文化の顕現と見ることはおかしい。柳田国男らの民俗学によって天皇儀礼は稲作神事に起源をもつとされている。だが、近年の縄文文化論や非農業民の民俗学が示すように、稲作文化のみを日本文化の伝統(ましてその本質)であるとはとてもいえない。また、農耕儀礼としても天皇儀礼は民衆世界の多様な農耕儀礼にくらべて一面的であるだけでなく、それが高座神事とセットであるようにあくまで支配者の儀礼でしかない。しかも、「単一の日本文化」という発想は、天皇万世一系論とともに近代ナショナリズムが創出したひとつのフレームに過ぎず、多様な民衆文化、地域文化の抑圧をふくんでいる。
- cf.『現代日本の「宗教」を問い直す』第4章現代日本の宗教批判の視座