卒論発表会題目
人間の構造と自己・他者・自然
―〈いま、ここにいる〉感覚を手がかりに―
―〈いま、ここにいる〉感覚を手がかりに―
発表の構成
1. はじめに
1.1 研究背景 / 1.2 課題設定 / 1.3 課題へのアプローチ
1.1 研究背景 / 1.2 課題設定 / 1.3 課題へのアプローチ
2. 〈私〉の構造
2.1 〈私〉と「自己」 / 2.2 〈共通感覚〉 / 2.3 〈いま、ここにいる〉感覚 / 2.4 〈私〉の身体性 / 2.5 〈私〉の歴史性
2.1 〈私〉と「自己」 / 2.2 〈共通感覚〉 / 2.3 〈いま、ここにいる〉感覚 / 2.4 〈私〉の身体性 / 2.5 〈私〉の歴史性
3. 人間にとって〈いま、ここにいる〉感覚とは
3.1 現代の問題への視座 / 3.2 〈いま、ここにいる〉感覚の回復
3.1 現代の問題への視座 / 3.2 〈いま、ここにいる〉感覚の回復
発表内容
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(太田さんへ:mhtファイルは不要なのでお手数ですが削除をお願いします)120220
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いただいた質問とコメント
- 「主観」だけで話を進めるのではなく「客観」を意識する必要がある
発表者の「主観」だけで述べているわけではなく、例えば問題意識については門脇(2010)などが同様の問題を取り上げており、〈私〉の構造についても精神医学の臨床例などを参考にしています。本論の〈いま、ここにいる〉感覚はそれらを参考にしつつ仮説として提示したものです。この仮説が正しいかどうかはさらに議論しなければならない問題ですが、それは「客観」のみで解決できる問題でもありません。
- 結論で里山などの場の確保を挙げているが、あまりに常識的過ぎないか。特に大震災後の日本では、社会と自然との関わりのあり方そのものを変えていく必要があるのでは
常識的であるかもしれませんが、都市においてその場が十分に確保されているとはいえないため、必要なことだと考えています。ですがそれだけではなく、自然のとらえ方と関わりのあり方の転換は仰るとおり必要です。
- うつなどの精神疾患においては非自己と自己の共通性、自己の歴史性の健全な循環が損なわれていると考えてよいか
そう考えています。
- 人間の少年期~老年期というステージによって他者や自然との関係についての意識はかなり違うと思うが、〈私〉とはどのくらいの年連を想定しているのか
〈私〉の構造自体は年齢を問わず一貫していますが、外界と積極的に接触し始める3、4歳ごろからの幼児期と、人間関係がより複雑になる思春期はその後の〈私〉の構造のあり方を規定する重要な時期だと考えています。
- 和辻は『風土』の中で「人間存在は空間的かつまた時間的に存在する」と述べているが、この意味が良く分からなかった
和辻によれば「人間」とは個人としての「人」であると同時にその結合・共同態としての「社会」でもあり、「間柄」をその本質とします。そしてそのような人間は「主体的な身体」として存在しています。この身体性ゆえに人間は必ず空間的に種種の結合や共同態を形成し、これを人間の風土性と呼びます。また身体の有限性と社会の無限性により人間は歴史性を持つ時間的な存在であるとしています。
- 自己認知における身体性の重要性についてはA.Damasioなどが強調している(『無意識の脳・自己意識の脳』など)
非常に参考になりました。
- 要旨等を英文にする作業は理系論文とは違う観点からも意味があると思う
ありがとうございます。