D 慢性甲状腺炎〈橋本病〉
99A49
36歳の女性。1週前から顔面が腫れぼったい感じがするため来院した。1年前に健診で甲状腺腫を指摘され,精査を受けたが甲状腺機能は正常であった。1か月前から全身倦怠感があり,何をするにも気力がなくなった。意識は清明。身長 158cm,体重 62kg。体温 35.8℃。脈拍 60/分,整。血圧 100/52mmHg。顔面に浮腫を認める。頸部に横径5cmの弾性硬,びまん性の甲状腺腫を認める。圧痛はない。下腿に圧痕を残さない浮腫を軽度認める。血清生化学所見:TSH 60μU/ml(基準 0.2~4.0),T3 82ng/dl(基準 80~220),T4 2.0μg/dl(基準 5~12),FT4 0.3ng/dl(基準 0.8~2.2)。免疫学所見:抗サイログロブリン抗体 8.0U/ml(基準 0.3以下),抗TSH受容体抗体 0.5%(基準 10以下)。
この患者の治療薬で適切なのはどれか。
a サイロキシン
b トリヨードサイロニン
c 副腎皮質ステロイド薬
d フロセミド
e 無機ヨード
○ a
× b
× c
× d
× e
正解 a
診断 慢性甲状腺炎(橋本病)