「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - マッドガッサーと愉快な仲間たち-09

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マッドガッサーと愉快な仲間たち 09


 マッドガッサーたちから、あいつを女に変えるのに成功した、と連絡があった
 だが、捕獲には失敗したらしかった

 それでいい、と俺は伝えておいた
 その方が、面白い
 あいつには、しばらく女の姿での非力さを体感していてもらおうじゃないか
 そこにうまく接触して、あいつの信頼をさらに得ようじゃないか
 そうして…最後には、裏切ってやるのだ
 あいつを力でねじ伏せて、女になったその体を犯し尽くしてやろう
 そうして、絶望するあいつの顔を、俺の記憶に刻み込もう

 あいつが嫌いなわけじゃない
 むしろ、友人として、大切な存在だ

 だからこそ、憎い、妬ましい
 堕としてやりたいと、そう思う

「…さて、食料はこんな感じでいいか…」

 食いすぎだろう、マリの奴め
 ジャッカロープも、1日にウィスキー一本とか飲みすぎだろ、あの小さな体で
 買い込んだ食糧を抱えて、街を歩く
 なんとも平和な、学校町の夕暮れ時
 口笛吹きつつ、一人、北区の教会に向かう

 そうやって、歩いていると

「お、お前か。帰ってきてたのか」
「おー?……あぁ、負け犬!」
「……あぁ?」

 ぎろり
 声をかけてきた連中を睨みつける
 …確か、高校の時の同級生か
 いや、こいつらが何者かなんて、どうでもいい
 …それよりも

「誰が、負け犬だって?」
「っは!三年間、狂犬に一度も勝てなかった負け犬だろうが!」

 ゲラゲラと笑われる
 …煩いんだよ、雑魚共が
 てめぇらだって、あいつに一度も勝てなかった癖に

 売られた喧嘩は全て買って、それにすべて勝って来たあいつ
 あいつがあんなに強くなっていたなんて、全く知らなかった
 …あいつが、自分より強いのではないだろうか
 それを認めたくなくて、勝負を挑んで

 ……そして、俺は無様に敗北した

 何度も
 何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も

 何度挑戦しても、勝てなかった
 高校生活三年間、ついに一度も、勝つ事ができなかった

 そして、あれだけ喧嘩を売り続けても
 どんなに、相手を侮辱しても馬鹿にしても

 最終的に、あいつは俺を許しやがったのだ
 友人の関係から、決して動こうとしなかった
 俺を友人でいることを、許してきた

 喧嘩の実力以外でも、俺はあいつに負けていたのだと
 俺は、何度も思い知らされたのだ

「…雑魚の癖に」
「っんだとぉ!?」

 ぼそり、呟いた俺の言葉を、この連中は聞き逃さなかったようだ
 あぁ、煩い
 腹立たしい

「お前たちだって、あいつに勝った事なんてない癖に…俺にだって、勝てない癖に」
「っは、どうだか…そう言えば、てめぇと喧嘩した事はなかったなぁ?」

 …挟み撃ちにするように、囲んでくる
 辺りを見回すと……ちょうど、人気はない
 これは、ちょうどいい
 ウサ晴らしでもさせてもらおうか
 買い物袋を置いて、まずは目の前のあいてを睨みつける

「…勝てる訳ないだろ、あいつに瞬殺されたてめぇらが」
「狂犬の子分だった癖に、デカイ口叩いてんじゃねぇよ」
「………誰が、子分だって?」

 あぁ、煩い煩い煩い煩い煩い
 どの口が、そんな事をほざくんだ?

「子分だろ?何度も負けて!その癖に狂犬にベッタリだったくせに!狂犬の子分になるのを条件に、許してもらってたんだろぉ?」

 煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い煩い!!!
 てめぇらに何がわかる
 何もわからないてめぇらが、あいつを語るな!!

「……あぁ、もういい、黙れ」
「っな………………っが!?」

 目の前の相手に接近する
 障子を無理矢理、勢いよく押し開くかのように、両手で相手の喉下に一撃を加えた
 突然の俺の攻撃を雑魚その1は避ける事すらできず、ただの一撃で昏倒した

 弱い
 弱すぎる
 身の程知らずにも、程がある

「な、てめっ………」
「遅い!!」

 同じように、接近する
 逃げようとする雑魚その2だが、遅すぎる
 その胴に腕を回し、渾身の力で締め上げる

 ゴキリ

 背骨がいったような音がして
 どしゃり、そいつも倒れた

 あぁ、弱い
 弱すぎる

「……駄目だ。全然駄目だな………こんなんじゃあ……足りねぇ」

 弱すぎる相手
 こんな奴らと戦っても、どうにもならない
 こんな連中と戦っても、俺は強くなれない

 「魔女の一撃」と契約し、この世に都市伝説があると知って
 俺は、あいつが強い理由をようやく知った
 …あいつも、都市伝説と契約していたのだ
 そして、都市伝説と戦ってきていたのだ
 時に、命の危険すら伴うその戦いを、あいつは生き延びてきたのだ

 ……だから、あいつは強い
 常に、命がけの、ギリギリの戦いを生き抜き続けたから、こそ
 あいつは、俺なんざ足元に及ばないほどに、強くなったのだ

 あいつに追いつくには、もっと強い連中と戦わないと
 そして、勝ち続ける必要がある
 もっともっともっともっともっともっと
 あいつを屈服させられるだけの力を!!

 俺の知らないうちに、俺を護るだなんて…そんな、お人好しな事をしていたあいつ
 その為に大学受験も棒に振って………馬鹿みたいだ
 まぁ、あいつの学力なら、受けていても落ちていそうな気もするが

「…さて、っと。どうするか、こいつら…」

 気絶している雑魚2人
 ……あぁ、そうだ
 せっかくだ、皆への土産にしよう
 マッドガッサーのガスで女体化させれば、それなりの見栄えになるかもしれない
 マリはいつでも色々と飢えてるんだし、ちょうどいいだろう

 …だが、買い物の荷物と一緒だと、流石に重いな……仕方ない
 俺は携帯を取り出し、連絡する

「……あぁ、俺だ。マリ、そこにいるか?………ちょうどいい獲物、二つ手に入ったから。マッドもいるか?……よし、準備頼んだぞ、場所は……」

 俺の獲物はあいつだけだ
 俺が欲しいのはあいつだけだ
 それ以外はいらない
 全部、他の連中にくれてやろう


 …俺は、あいつを屈服させて、支配する
 その為ならば、手段なんぞ選ぶ物か



to be … ?



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