マッドガッサーと愉快な仲間たち 08
(首なしライダーより)
動かなくなったライダースーツの女性
…その首から上は、ない
爆発する携帯電話の攻撃でなくなった、訳ではないだろう
もしそうだったら、この辺りには色々と飛び散っているはずだ
壊れて転がる青色のヘルメット、当然、中身はない
つまり…
…その首から上は、ない
爆発する携帯電話の攻撃でなくなった、訳ではないだろう
もしそうだったら、この辺りには色々と飛び散っているはずだ
壊れて転がる青色のヘルメット、当然、中身はない
つまり…
「首なしライダーか」
「けけっ」
「けけっ」
あー、以前、ガスをかけたようなかけなかったような
とりあえず、ちらりと胸元を見ると………OK、ナイスボイン
ライダースーツ+巨乳の組み合わせはいいな、うん
これは、ここに置いて行くのは勿体無いだろう、常識で考えて
とりあえず、ちらりと胸元を見ると………OK、ナイスボイン
ライダースーツ+巨乳の組み合わせはいいな、うん
これは、ここに置いて行くのは勿体無いだろう、常識で考えて
「マリ、いるか?」
「肉ー?」
「肉ー?」
ひょこりっ
路地裏から姿を現した、ヴェールを被った幼女
てちてちてち、首なしライダーに駆け寄っていく
路地裏から姿を現した、ヴェールを被った幼女
てちてちてち、首なしライダーに駆け寄っていく
「もって帰るの?」
「あぁ、任せたぞ」
「ったく。肉体労働は俺におまかせ、ってか?」
「あぁ、任せたぞ」
「ったく。肉体労働は俺におまかせ、ってか?」
瞬時に、ヴェールを被った狼男の姿に戻ったマリ・ヴェリテ
軽々と、首なしライダーの体を担ぎ上げる
軽々と、首なしライダーの体を担ぎ上げる
「で?こいつどうするんだ?」
「ま、俺たちで好きにしようじゃないか」
「ま、俺たちで好きにしようじゃないか」
行くぞ、と路地裏を進む三人
正直、こんな組み合わせで表通りなんて歩いたら通報物である
……と、言うか、ガスマスクをつけたマッドガッサーが夜にこそこそ歩いていて、通報される事のないこの街は色々と特殊すぎる
正直、こんな組み合わせで表通りなんて歩いたら通報物である
……と、言うか、ガスマスクをつけたマッドガッサーが夜にこそこそ歩いていて、通報される事のないこの街は色々と特殊すぎる
「むぅ、それにしても、首なしか………あんまいい思い出がないな」
「…けけっ?首なしは嫌い、か?」
「嫌いっつぅか…」
「…けけっ?首なしは嫌い、か?」
「嫌いっつぅか…」
蘇る、あまりよろしくない思い出
まだ、マッドガッサーがアメリカにいた頃………まだ、今使うような特殊なガスではなく、普通の毒ガスを使うマッドガッサーだった頃
彼は、アメリカで密かに活動していた
噂される通りに、女子供しかいいないような家に押し入り、毒ガスをばら撒く
正式には覚えていないが、二桁くらいの人間は殺したような殺さなかったような
そうやって、暴れていた時、遭遇したのが…
まだ、マッドガッサーがアメリカにいた頃………まだ、今使うような特殊なガスではなく、普通の毒ガスを使うマッドガッサーだった頃
彼は、アメリカで密かに活動していた
噂される通りに、女子供しかいいないような家に押し入り、毒ガスをばら撒く
正式には覚えていないが、二桁くらいの人間は殺したような殺さなかったような
そうやって、暴れていた時、遭遇したのが…
……つい数日前に遭遇した、あのスリーピー・ホロウだ
一体、どうしてあぁなったのか?
正直、原因はよくわからない
たまたま遭遇してしまったから、ただ、それだけだったのか
もしくは、自分が殺した中に…あのスリーピー・ホロウにとっての大切な存在までも、自分は殺していたのか
正直、原因はよくわからない
たまたま遭遇してしまったから、ただ、それだけだったのか
もしくは、自分が殺した中に…あのスリーピー・ホロウにとっての大切な存在までも、自分は殺していたのか
原因はよくわからないが、マッドガッサーはそのスリーピー・ホロウと遭遇した、その瞬間に
首を切り落とされ、殺されたのだ
「…もう死ぬなんざ嫌だしなぁ。特に、首切り落とされて死ぬのは」
「ひゃっはは、なぁに、死ぬのだって、その内癖になるぜ?」
「ひゃっはは、なぁに、死ぬのだって、その内癖になるぜ?」
けたけたと笑うマリ・ヴェリテ
こちらも、本国ではさんざ人を食い殺し、暴れてきた存在だ
何度か退治され、死亡した経験もあるのだろう
こちらも、本国ではさんざ人を食い殺し、暴れてきた存在だ
何度か退治され、死亡した経験もあるのだろう
「……けけっ?お前たち…死んだ記憶があるのか?」
「まぁ、一応な」
「まぁ、一応な」
爆発する携帯電話の契約者に、マッドガッサーは応える
マリ・ヴェリテもにやにや笑いながら頷いた
マリ・ヴェリテもにやにや笑いながら頷いた
「俺達は都市伝説だからな。完全消滅しない限り、記憶刃ある程度受け継ぐもんさ」
「だが、ぶっちゃけ死の記憶なんざ覚えていたくないがな………おぉ、こわ」
「だが、ぶっちゃけ死の記憶なんざ覚えていたくないがな………おぉ、こわ」
首を切り落とされた瞬間の、痛みも、恐怖も
全て、体に染み付いている
そのせいか……首のない相手は、ちょっと
全て、体に染み付いている
そのせいか……首のない相手は、ちょっと
「お前がこいついらないなら、俺がもらってもいいかぁ?」
「………独り占めか?…………けけけけっ」
「お前、爆乳ボインにした奴を狙ってるとか言ってただろうが。皆で仲良く分けようじゃないか」
「お前、爆乳ボインにした奴を狙ってるとか言ってただろうが。皆で仲良く分けようじゃないか」
爆発する携帯電話の契約者と、マッドガッサーに交互に文句を言われ、マリ・ヴェリテはへいへい、と適当に返事を返す
気絶している首なしライダーの意思など、三人とも特に気にしている様子はなさそうだ
気絶している首なしライダーの意思など、三人とも特に気にしている様子はなさそうだ
「…っつかよ、首がないとか。記憶消去もスパニッシュフライも使えないよな?」
「ひゃははは、なぁに、意思はそのまま残して、嫌がる相手を無理矢理……ってのも、いいもんだぜ?」
「ひゃははは、なぁに、意思はそのまま残して、嫌がる相手を無理矢理……ってのも、いいもんだぜ?」
ぺろり、舌なめずりするマリ・ヴェリテ
なんとも下衆である
まぁ、この三人、全員そんな感じではあるが
なんとも下衆である
まぁ、この三人、全員そんな感じではあるが
(…あのスリーピー・ホロウ………あれも、女にすればちったぁ可愛げあるかねぇ?)
…いや、首ないし鎧だから、女になっても脱がさないとわからないのだが
そんな事を考えながら、マッドガッサーは今後の計画をじっくり、それなりに練っていくのだった
そんな事を考えながら、マッドガッサーは今後の計画をじっくり、それなりに練っていくのだった
to be … ?