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「都市伝説と戦う為に、都市伝説と契約した能力者達……」 まとめwiki

連載 - とある組織の構成員の憂鬱-42e

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 マッドガッサー一味の情報、コーク・ロアの契約者が異様に増加している事
 そして、昨夜保護した少女よりもたらされた情報…

 合いも変わらず、この街は都市伝説の問題が多すぎる
 多くの都市伝説が生まれやすい環境であるが故に、都市伝説が集まりやすい
 ……故に、トラブルも置きやすい
 そう言う事なのだろう、恐らくは

「…黒服さん、先に言っとくけど、休みは適度に取った方がいいと思うぞ?」
「あぁ、大丈夫ですよ。まだ、そんなに忙しくありませんし」

 人形が入った鞄を持った少女に、黒服はそう答えた
 街を歩いていたら、ちょうどTさんとその契約者である少女と顔を合わせて
 丁度いい機会だったので、マッドガッサー一味に関する、追加の情報を伝える事にしていたのだ
 …それにしても、自分はそんなに疲れた顔をしていただろうか?
 まだまだ、余裕があると思うのだが

「マリ・ヴェリテに加えて、接近戦を得意とするもの、か」

 むぅ、と、Tさんは黒服からもたらされた情報を聞いて、考え込んでいるようだった
 …接近戦の戦闘力がマリ・ヴェリテ一人に集中しているのならば、うまくマリ・ヴェリテだけを孤立させれば戦いは楽になるかもしれない
 しかし、もう一人いるとなると……しかも、そちらは都市伝説に頼らぬ強さであると言う
 どう、対策を練ったらいいやら

「その接近戦強い奴だけど、顔写真とか、ないの?あったら、まだ警戒のしようあるだろ?」
「ないのー?」

 ジュースを口にしつつ、首を傾げてきたTさんの契約者
 鞄に入っていたリカちゃんが、彼女の真似をして小さく首をかしげた

「その人物とは、まだ遭遇の報告が一件しかないんですよ。しかも、遭遇してすぐ戦闘状態に入ってしまい、さらに相手の離脱もほぼ一瞬だったようですので…」
「だが、相手の顔を見た人物はいると言うことなのだろう?せめて、外見の特徴だけでも情報はないのだろうか?」
「……そうなのですが」

 …問題は
 その、顔を見た同僚なのだが…

「その、遭遇した同僚曰く……『服の上からではわからない程度に、しかし確実に鍛えられたすばらしい筋肉。邪法の流派に囚われさえしなければ、すばらしきブラザーになったであろう』との事なのですが……私の理解力では、どんな外見なのか全く」
「あー…うん、それ、黒服さんの理解力のせいじゃないと思う」

 そう言ってくれたTさんの契約者
 …良かった、わからなかったのは自分やその周りの同僚たちだけではなかったのか
 あんなにも自信満々に説明されたものだから、自分たちの理解力が足りないのかと思った

「男性である事くらいしかわからない、か。厄介だな」

 小さくため息をつくTさん
 …彼の前には、二枚の写真がある 
 「13階段」の契約者と、「爆発する携帯電話」の契約者の顔写真だ
 前者は元「組織」の一員である為、後者は「組織」から討伐対象とされているため、顔写真があったのだ
 Tさんにも、外見の情報も伝えた方がいいだろうと考えて、「組織」から持ち出したのだ

「何て言うか、正反対な感じだなー。片方は自意識過剰っぽいと言うか馬鹿っぽそうだし、片方は根暗そうで幸薄そうだし」

 写真を見た感想を、正直に口にするTさんの契約者
 ただ、二人とも特別な特徴がある訳でもない為、人ごみに紛れ込まれると一瞬わからないかもしれないが

「「13階段」は階段のない場所でしたら、脅威はないはずです…やはり、問題は「爆発する携帯電話」かと」
「確かにな。たとえこちらの番号を知られなくとも、携帯を投げつけられたり仕掛けられたらそこまでだ」

 そうですね、と黒服は頷く
 ……そして、写真に写る二人を静かに見つめた

 「組織」に所属しながらも、裏切った「13階段」
 幼少時に親を無くし「組織」に引き取られ…ただ、任務漬けの生活を送った青年
 それでも心を無くさずに、「組織」を嫌って離れていった

 「組織」から討伐対象に指定された「爆発する携帯電話」
 調べてみれば、彼の起こした殺人事件は正当防衛であったようではあるが…
 せめて、保護、と言う方向にできなかったのだろうか


 敵に同情すべきではないのかもしれない
 だが、それでも黒服は考えてしまう
 戦う以外の道はないのか、と


 相手がただの悪党の集団ならば、まだ楽だったのかもしれない
 そうではない相手は…やりにくい


 …できれば、戦わずにすめばいい
 分かり合える道があればいい

 …この黒服は、そう考えずに入られないのだ



fin

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