…と、そこに
こんこん、と、部屋の扉をノックする小さな音が聞こえてきた
こんこん、と、部屋の扉をノックする小さな音が聞こえてきた
「んー?どちらさんー?」
「…けけっ……頼まれてた物…買ってきた…」
「あぁ、あなたね?ほら、入って入って」
「…けけっ……頼まれてた物…買ってきた…」
「あぁ、あなたね?ほら、入って入って」
そっと扉が開き、ジャッカロープを抱きかかえた「爆発する携帯電話」の契約者が、部屋に入る
他に、何やら袋を抱えていて
他に、何やら袋を抱えていて
「くけ……これで、いいのか?」
「あんがとなー。いやぁ、修羅場中は気軽に食べられるもんが一番やねんで」
「あんがとなー。いやぁ、修羅場中は気軽に食べられるもんが一番やねんで」
「爆発する携帯電話」が買ってきたのは、バナナ一房
原稿中口に摘む物として、スパニッシュフライの契約者達が買ってくるよう頼んでいたのだ
たかがバナナと侮るなかれ
栄養価は高いし結構腹持ちするので便利なのである
原稿中口に摘む物として、スパニッシュフライの契約者達が買ってくるよう頼んでいたのだ
たかがバナナと侮るなかれ
栄養価は高いし結構腹持ちするので便利なのである
「…あら?ジャッカロープも、バナナ欲しいの?」
「けけっ?」
「けけっ?」
ぴすぴす
袋を気にしている様子のジャッカロープ
スパニッシュフライの契約者はやんわりと笑みを浮かべると、袋からバナナを取り出す
袋を気にしている様子のジャッカロープ
スパニッシュフライの契約者はやんわりと笑みを浮かべると、袋からバナナを取り出す
「はい、どうぞ。ほら、あなたも」
「………けけっ?いいの、か?」
「………けけっ?いいの、か?」
ジャッカロープだけではなく自分にも渡され、「爆発する携帯電話」の契約者は、小さく首をかしげた
「ええんよ、この寒い中買て来てくれたんやし。一本くらい」
「……ありがとう……けけっ」
「……ありがとう……けけっ」
小さく頭を下げ、「爆発する携帯電話」の契約者は、ジャッカロープを抱きかかえたまま部屋を後にする
現行の邪魔をしてはいけない、と判断したようだ
ジャッカロープの為にバナナの皮をむいてやって、それをジャッカロープに持たせてから…むきむき、自分の分も剥いている
通路の途中に置いてあったベンチに腰掛け、あむ、とバナナに食いつきだした
…と、そこに
現行の邪魔をしてはいけない、と判断したようだ
ジャッカロープの為にバナナの皮をむいてやって、それをジャッカロープに持たせてから…むきむき、自分の分も剥いている
通路の途中に置いてあったベンチに腰掛け、あむ、とバナナに食いつきだした
…と、そこに
「うー、さむ。いい加減外歩き回るのはきつくなってきた……な……」
13階段が、そこに通りかかった
バナナに食いついている「爆発する携帯電話」の姿に、立ち止まる
バナナに食いついている「爆発する携帯電話」の姿に、立ち止まる
「………?」
どうしたのか?と小さく首をかしげる「爆発する携帯電話」
ジャッカロープが、「爆発する携帯電話」の真似をして首をかしげる
ジャッカロープが、「爆発する携帯電話」の真似をして首をかしげる
「…どう、した?」
「あ、あ~……い、いや、何でもないっ!!」
「くけっ?」
「あ、あ~……い、いや、何でもないっ!!」
「くけっ?」
一旦、バナナから口を放した「爆発する携帯電話」
その様子に、13階段は慌てて走りさっていった
………若干、前屈みで
その様子に、13階段は慌てて走りさっていった
………若干、前屈みで
「…どうしたんだろう、な?」
首をかしげる「爆発する携帯電話」
その膝の上に座るジャッカロープは、ただ鼻を鳴らしながらバナナに食いつき続けているのだった
その膝の上に座るジャッカロープは、ただ鼻を鳴らしながらバナナに食いつき続けているのだった
終わっちまえ