今まで、隠れ住むように暮らしていたアパートを引き払い、教会に荷物を持ってきた
…そろそろ、「組織」にあのアパートを知られているかもしれないからだ
事実、「13階段」の方には、「組織」の人間が来たらしかった
…「13階段」も、マリも、魔女の一撃の契約者も…皆、怪我をしないで良かった
その事実に「爆発する携帯電話」の契約者はほっとする
…そろそろ、「組織」にあのアパートを知られているかもしれないからだ
事実、「13階段」の方には、「組織」の人間が来たらしかった
…「13階段」も、マリも、魔女の一撃の契約者も…皆、怪我をしないで良かった
その事実に「爆発する携帯電話」の契約者はほっとする
ぴすぴすと、ジャッカロープが鼻を鳴らし、「爆発する携帯電話」の契約者を見上げてきた
「爆発する携帯電話」は、そんなジャッカロープをそっと撫でてやる
撫でられるのが心地いいのか、ころり、腹を見せてくるジャッカロープ
そんな様子に、気持ちが和む
「爆発する携帯電話」は、そんなジャッカロープをそっと撫でてやる
撫でられるのが心地いいのか、ころり、腹を見せてくるジャッカロープ
そんな様子に、気持ちが和む
…多重契約した能力に、自分は今、慣れようとしているところ
皆の力になりたくて決断した多重契約だったが、能力になれるまで、まだ少し時間がかかりそうだ
…早く、力になりたい
焦る気持ちはあるが、ジャッカロープがそれを和ませるように、「爆発する携帯電話」に愛らしさを振りまいてくる
皆の、力に…なれるだろうか?
いや、ならなければならないのだ
自分の力が増せば…少しは、皆が傷つく割合が、減るかもしれないから
皆の力になりたくて決断した多重契約だったが、能力になれるまで、まだ少し時間がかかりそうだ
…早く、力になりたい
焦る気持ちはあるが、ジャッカロープがそれを和ませるように、「爆発する携帯電話」に愛らしさを振りまいてくる
皆の、力に…なれるだろうか?
いや、ならなければならないのだ
自分の力が増せば…少しは、皆が傷つく割合が、減るかもしれないから
…と、そこに
てちてちと、近づいてくる、影
てちてちと、近づいてくる、影
「……くけ?マリ?」
てちてち
狼の姿になったマリが、近づいてくる
ぺふん、「爆発する携帯電話」の傍らに腰を下ろし、丸くなった
軽くではあるが、一戦戦ってきた後
疲れているのかもしれない
そう考えて、「爆発する携帯電話」は、労うようにマリを撫でてやる
ぱたぱたぱた
マリの尻尾が、心地よさそうに振られた
狼の姿になったマリが、近づいてくる
ぺふん、「爆発する携帯電話」の傍らに腰を下ろし、丸くなった
軽くではあるが、一戦戦ってきた後
疲れているのかもしれない
そう考えて、「爆発する携帯電話」は、労うようにマリを撫でてやる
ぱたぱたぱた
マリの尻尾が、心地よさそうに振られた
人とのコミュニケーションのとり方がよくわからず、友人を作る事もできないでいた「爆発する携帯電話」
しかし、不思議と動物相手は平気だった
幼い頃は施設で育っていたし、高校を卒業してからはアパート暮らしだったから、動物を飼う事はできなかったが
それでも、ほんの少しでも、動物と触れ合えるのが、彼にとっての癒しだったのだ
それは、仲間が出来た今でも、変わりはない
ジャッカロープや、獣の姿をとっているマリと触れ合う事は、「爆発する携帯電話」にとって、心安らぐ瞬間だ
しかし、不思議と動物相手は平気だった
幼い頃は施設で育っていたし、高校を卒業してからはアパート暮らしだったから、動物を飼う事はできなかったが
それでも、ほんの少しでも、動物と触れ合えるのが、彼にとっての癒しだったのだ
それは、仲間が出来た今でも、変わりはない
ジャッカロープや、獣の姿をとっているマリと触れ合う事は、「爆発する携帯電話」にとって、心安らぐ瞬間だ
…「爆発する携帯電話」は気づいていない
こうやって、心和んでいる時は……意識などしなくとも、自然に、笑みを浮かべられている事に
こうやって、心和んでいる時は……意識などしなくとも、自然に、笑みを浮かべられている事に
ぺふり、「爆発する携帯電話」にすりより出したマリ
「爆発する携帯電話」は、それを嫌がりもせず、優しくマリを見つめる
ぱたぱた、尻尾を振りながら、マリは既にジャッカロープが乗っている「爆発する携帯電話」の膝の上に、顎をおいて…
「爆発する携帯電話」は、それを嫌がりもせず、優しくマリを見つめる
ぱたぱた、尻尾を振りながら、マリは既にジャッカロープが乗っている「爆発する携帯電話」の膝の上に、顎をおいて…
………どすっ
「くけ?」
「ここにいたか…体の調子、どうだ?」
「ここにいたか…体の調子、どうだ?」
…マリが、腰をおろしているのとは、反対側
そこに腰をおろし、「爆発する携帯電話」と並ぶ「13階段」
「爆発する携帯電話」は、小さく首をかしげる
そこに腰をおろし、「爆発する携帯電話」と並ぶ「13階段」
「爆発する携帯電話」は、小さく首をかしげる
「…大丈夫、だぞ………多重契約の疲れは、もう、ない」
「……なら、いいんだけどな」
「……なら、いいんだけどな」
じっと、「爆発する携帯電話」を見つめてくる「13階段」
…その視線の先に、「爆発する携帯電話」が所有している、携帯電話が目に入る
……今、「爆発する携帯電話」は、多重契約した都市伝説の能力になれるために、その能力を使っている最中なのだ
いや、正確には……新しく契約した都市伝説相手に頼んで、能力を使ってもらっている最中、と言うべきか
…その視線の先に、「爆発する携帯電話」が所有している、携帯電話が目に入る
……今、「爆発する携帯電話」は、多重契約した都市伝説の能力になれるために、その能力を使っている最中なのだ
いや、正確には……新しく契約した都市伝説相手に頼んで、能力を使ってもらっている最中、と言うべきか
「無理するなよ?お前の体に負担がかかってるかもしれないんだからな」
「……けけっ、平気、だ」
「……けけっ、平気、だ」
…ぽすり
「爆発する携帯電話」が、「13階段」に寄りかかる
平気と言ってはいるが、多重契約による疲れはまだ多少残っているようだった
まだ少し、顔色が悪い
「爆発する携帯電話」が、「13階段」に寄りかかる
平気と言ってはいるが、多重契約による疲れはまだ多少残っているようだった
まだ少し、顔色が悪い
「……ったく、お前はこうだから…しばらく、教会で大人しくしとけよ?」
「…けけ、わかった…」
「…それと、マリ。こいつはこんな状態だから、変なちょっかいかけようとしてんじゃねぇ」
「……くけけっ?」
「…けけ、わかった…」
「…それと、マリ。こいつはこんな状態だから、変なちょっかいかけようとしてんじゃねぇ」
「……くけけっ?」
ぱたぱた
尻尾を振りつつ、獣姿のマリが、っち、と舌打ちしたことに、気づかない「爆発する携帯電話」
ジャッカロープとマリという二大もふもふを前にして、警戒心などあるはずもないのだった
尻尾を振りつつ、獣姿のマリが、っち、と舌打ちしたことに、気づかない「爆発する携帯電話」
ジャッカロープとマリという二大もふもふを前にして、警戒心などあるはずもないのだった
終わっちまえ