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連載 - マッドガッサーと愉快な仲間たち-39

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だれでも歓迎! 編集
 昔、男が嫌いだった
 嫌いで嫌いで、仕方なかった

 ……あの連中に、あんな事をされて
 その恐怖から、男を見る事すら嫌な時期があった

 でも、それでも、なんとかその恐怖を克服し、私は社会に出た
 今までの経験を全て隠して遠く離れた地に来て
 新しい人生を踏み出そうとしていた

 …新しく出来た友人たちに、今までの事はほとんど話した事はない
 話したら、絶対引かれる
 奇異の目で見られる
 それだけは、嫌だった


 自分が、性転換とそれを基にした性的なネタを好むようになった原因は、何となくわかっている
 男共も、女になって…私と、同じ体験をすればいい
 死にたいと想うような扱いを受ければいい
 そんな願望が、自然と表に出たのだ

 当然、この趣味は回りに隠し続けた
 この趣味を知られる事で、芋づる的に過去を知られるのが嫌だった

 己の真の想いなど、誰にも告げる事が出来ないまま、日々を過ごし
 ある日、ふとした拍子に契約したスパニッシュフライで、適当に遊ぶようになって

 …そんな時に、彼らと出会った
 正直、男は苦手だけど…その計画に、興味を持った
 ネタになるし、それに……男共を、酷い目にあわせる事ができるのだ
 だから、計画に乗った


 最初は、皆にも話さなかった
 私の、あの忌まわしい過去を、話す事など出来なかった
 …けれど
 ある日、何気なく…皆に、話した
 どうして、自分がこう言う風になったのか
 皆には、隠し事をしたくなかったから

 みんな、黙って聞いてくれた
 そして、全てを聞いても、私を嫌ってはこなかった
 私を…受け入れてくれた


 嬉しかった
 生まれて初めて、自分の全てを受け入れてもらえたような、そんな気がして
 皆の存在が、今まで以上に大切なものとなった


 …ずっと一緒にいたい
 皆と、ずっと一緒にいたい
 自分を受け入れてくれた皆と、ずっとずっと、一緒にいたい
 失いたくないと、心からそう想う


 …特に
 マリは、私を慰めてくれた
 あいつの性格を考えれば、絶対、そんな事はしてこないだろう、って想っていたけれど
 全部話しきって、思い出してしまって泣いた私を…あいつは、慰めてくれたから

 …だから
 マリに死んで欲しくない
 マリにだけは、死んで欲しくない

 マリが今までどんな事をしてきたか、私は知っている
 あの連中と同じような事もしてきたと、知っているけれど
 でも、マリだけは


 私にとって、酷く大切な、失いたくない存在となってしまっているのだ







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